アナコタはケンダル・ジャクソン・グループのワイナリー。満点ワインを輩出しているヴェリテのワインメーカーであるピエール・セランがナイツ・ヴァレーにある自社畑から作るカベルネ・ソーヴィニヨン専業のワイナリーです。

ヴェリテは畑や品種などブレンドの妙によって素晴らしいワインを作るのに対して、こちらは単一畑、しかもカベルネ・ソーヴィニヨン100%と方法論は対照的ですが、Wine Advocate誌では最高99点を取っており、実力は折り紙つきです。

また、ナイツ・ヴァレーといえば、これも満点ワインを輩出しているピーター・マイケルの本拠地のあるところ。山沿いの標高の高いところの畑が、素晴らしいカベルネ・ソーヴィニヨンを生み出します。

ヴェリテもピーター・マイケルも4万~5万円くらいはしますから(それでもナパのワイナリーに比べてまだ割安感がありますが)、なかなか手を出せませんが、アナコタは1万円台前半ですから、高級カベルネ・ソーヴィニヨンの中ではまだ何とかなる価格帯です。

畑はヘレナ・ダコタとヘレナ・モンタナの2つ。ヘレナ・ダコタの方が少し標高が低い畑です。現行の最新ヴィンテージは2010。Wine Advocate誌の評価ではヘレナ・ダコタが96+、ヘレナ・モンタナが95+。

ただし、注意がいるのはどちらもとても長熟型のワインであるということ。ロバート・パーカーはヘレナ・ダコタ2010の飲み頃を2013年~2063年!となんと50年の幅で取っており、ヘレナ・モンタナに至っては2023年までは存在を忘れておきなさい、としています。

なので、買ってすぐ飲みたい人には不向きなようですが、熟成させたらきっと凄いワインになるでしょう。