ヴィナスのアントニオ・ガッローニが、シネ・クア・ノンのマンフレッド・クランクルが作るもう1つのブランド「ネクスト・オブ・キン」の全ヴィンテージをレビューしています(Next of Kyn – The First Seven Years: 2007-2013 (Aug 2017) | Vinous - Explore All Things Wine)。

ネクスト・オブ・キンは、シネ・クア・ノンとは別ワイナリーという位置づけで、メーリング・リストも分かれています。畑は、サンタ・バーバラの近くにあるマンフレッド・クランクルの家の近くの自社畑「キュミュラス(Cumulus)」。2004年にブドウを植樹しました。シラーが多いですが、他にも多くの品種が植えられています。特にシラーは自根で栽培されているとのこと。

ネクスト・オブ・キンは2007年だ最初のヴィンテージ。当初はシラーがほとんど(2007年で92%)でしたが、近年はシラーとグルナッシュがほぼ同じで合わせて80%程度、あとはプティ・シラーやムールヴェードルが含まれています。

パッケージングもユニークで、750mlのボトル3本と1.5Lのマグナムボトル1本という構成でだけ売られています。

ガッローニによるとデビュー・ヴィンテージの2007年からすばらしいできのようで、「一言で言えば荘厳」と書いています。収穫時点でブドウの樹齢がわずか3年であることを考えるとすごいです。また、熟成能力も高いとガッローニは評しています。

2008年はやや閉じていますが、2009年は2007年の芳醇さと2008年の内省的な雰囲気を併せ持っているとのこと。

2010年のワインはまだ飲み頃というには若すぎるとのこと。2011年も若すぎるが、この年は比較的軽い年なので、まだ飲みやすいようです。2012年は2007年や2009年のように芳醇さを持っており、2013年はガッローニがこの垂直テイスティングのベストとしています。

なお、参考までにWine Advocate誌のレイティングでは2007年から順に、96+、96、96+、98、97、99、98-100となっています。

なかなか飲む機会も目にする機会もないワインではありますが、カリフォルニアのローヌ系品種のワインとしては最高峰の1つであることは間違いないでしょう。シネ・クア・ノンのワインとどう違うのかも気になりますね。