中川ワインの試飲会からおいしかったワイン、おすすめのワインを紹介します。

いきなり写真を撮り忘れていたのですが、ワシントン州のグラマシー・セラーズ ヴィオニエ2017年。

これまでも何回か紹介してきたワインですが、個人的には今のヴィオニエの一押し。ヴィオニエって難しいブドウだと思うのですが、これはとてもきれいで品のあるスタイル。ワシントン州ですばらしいワインを作っているワイナリーです。

次はオー・ボン・クリマのヒルデガード2015。ピノ・グリとピノ・ブラン、アリゴテのブレンド。白桃やオレンジの風味。やわらかい味わいでこれも上品。シャルドネ以外のおいしい白ワインを飲みたいときに選びたいワイン。
オー・ボン・クリマ ヒルデガード

ホーニッグ(Honig)のソーヴィニヨン・ブラン。香りよくナパらしいソーヴィニヨン・ブラン。
ホーニッグ ソーヴィニヨン・ブラン

ジャム・セラーズの「バター」シャルドネ2016。どんなにコテコテしたシャルドネなのだろうと思ってしまうネーミングですが、実際のところ、リッチでクリーミーなシャルドネではあるものの、やりすぎ感はなく、上手にまとめています。飲んでみたらおいしいと思う人は多いはず。3000円台のシャルドネでは一押しです。
ジャム・セラーズ バター

ワシントン州のゴードンのシャルドネ・リザーブ2015。高級感のあるシャルドネです。4000円とは思えない味わい。
ゴードン シャルドネ・リザーブ

マウント・エデンがエドナ・ヴァレーのブドウで作るシャルドネ。マウント・エデンのシャルドネはどれもおいしいのですが、自社畑でないこれもいいです。
マウント・エデン シャルドネ エドナ・ヴァレー

今回、一番驚いたワインがこれ。これだけ紹介して記事終わろうかと思ったくらいです(笑)。
リヴァース・マリー シャルドネ ベアワロー・ヴィンヤード
リヴァース・マリーがベアワロー作っているなんて知らなかったです。といってもほとんどの人にはわからないと思いますが、ベアワローというのはサンタ・クルーズ・マウンテンズですばらしいシャルドネやピノ・ノワールを作っているリース(Rhys)が、唯一ずっと北のアンダーソン・ヴァレーに持っている畑です。私の知る限りではリース以外にこのブドウでワインを作っているところはほかにないと思います。しかもリースのワインであれば2万円するのが、こちらは9000円。作っているのが泣く子も黙る?ワインメーカー、トーマス・リヴァース・ブラウンなのですから非の打ち所がありません。リヴァース・マリーはリトライのティエリオットのシャルドネも作っているくらいなので、ややリーンなミネラル系シャルドネ好きなんでしょうね(リトライは元IPOBメンバー、リースはIPOBメンバーではなかったですが、スタイルとしてはどちらかというとそっち系です)。肝心のワインの感想ですが、ミネラル感強く、酸が味を引き締めています。ジャム・セラーズとは真逆のスタイルですが、すばらしいワイン。


と、これだけ持ち上げておいて次にまた真逆のスタイルのワインを紹介するのですが、ルイスのシャルドネ2016年。こちらは樽の風味もばっちり効いてリッチなスタイル。ジャム・セラーズのスタイルの高級版。これはこれでおいしい。シャルドネは、この多様性も魅力の一つなのかなと思います。
ルイス シャルドネ ロシアン・リバー・ヴァレー

ピノ・ノワールに移ります。
ダックホーンがソノマで作るコスパ・ブランド「デコイ」は今回価格改定で値下げ。白は3000円。赤は3300円とさらにコスパがよくなりました。ピノ・ノワールはベリー系のほっとする味わい。
デコイ ピノ・ノワール

オレゴンのクリストムのマウント・ジェファーソン・キュベ。ハーブのニュアンスが強いところがカリフォルニアのピノ・ノワールとは違いますね。それでいてふくよかさもあるいいピノ・ノワールです。
クリストム ピノ・ノワール マウントジェファーソン・キュベ

こちらもダックホーン系、アンダーソン・ヴァレーのゴールデンアイのピノ・ノワール。オレゴンピノとは対照的なリッチ系ピノ・ノワール。高級感あります。
ゴールデンアイ ピノ・ノワール

基本的にリヴァース・マリーのワインに賛辞を惜しまないのですが、ピノ・ノワール二つももちろんおいしい。オキシデンタル・リッジ・ヴィンヤードとシルバーイーグル。オキシデンタル・リッジはバランスよく、ハーブやミネラルのニュアンスの強いピノ・ノワール。シルバーイーグルはブルーベリーのような青系の果実も感じるような濃厚果実味タイプ。スタイルはかなり違いますが、どちらもおいしいです。
リヴァース・マリー ピノ・ノワール2種

ナパのパルメイヤーがソノマ・コーストで作るウェイフェアラー。ここのピノ・ノワールは華があります。パルメイヤーのワインのようなコテコテ系ではないですが、この華やかさが飲む人を幸せにするワイン。パーティ向きかも。
ウェイフェアラー ピノ・ノワール

コスパブランド「マックマニス」はいろいろな品種が出ていましたが、意外とよかったのがメルロー。いい感じで酸があって飲みやすいです。コスパ抜群。
マックマニス メルロー

ダックホーン系のデコイもやっぱりメルロー上手だと思います。コスパよし。
デコイ メルロー

オーハイのシラー、久しぶりに飲んだような気がしますが、おいしいです。うまみあり。酸もきれい。シラーで知られているだけのことはあります。
オーハイ シラー

こちらは昨年初めて試飲してぶっ飛んだワイン。これ以来プティ・シラーが気になるようになりました。レーヴェンズウッドのジョエル・ピーターソンが作るワイン。レーヴェンズウッドは大資本に入ってしまったため、ワイン造りの自由度はなくなってしまった感がありますが、こちらは好きなように伸び伸びと造ったワイン。「ノー・ウィンピー・ワイン」という標語を思い出させてくれます。濃厚で果実味もタンニンもガッツリ。
ワンス・アンド・フューチャー プティ・シラー パリセーズ

パラドゥッチのカベルネ・ソーヴィニヨン。2500円はコスパいいです。バランスよし。
パルドゥッチ カベルネ・ソーヴィニヨン

マウント・エデンというとまずシャルドネ、次はピノ・ノワールだと思いますが、実はカベルネ・ソーヴィニヨンもあなどれないのです。考えてみれば、近隣のリッジは世界でも最高のカベルネ・ソーヴィニヨンができるところ。ここもハーブのニュアンスが濃い長熟系のカベルネ・ソーヴィニヨンです。
マウント・エデン カベルネ・ソーヴィニヨン

中川ワインでは定番中の定番の一つ、ベッドロックのオールド・ヴァイン・ジンファンデル。ニュアンスのあるジンファンデル。これも多くの人に飲んでほしいワイン。
ベッドロック オールド・ヴァイン・ジンファンデル

昨年ブレークしたナパ・ハイランズに続くのが8687ワインズのレッドワイン。カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーのブレンドで、果実味がしっかりしています。
8687 レッドワイン

今回初登場の「アリル」。フェイラのアレン・ジョーダンがコンサルタントを務めるワイナリーで、オーナーは元スポッツウッド社長。8500円という価格ですが、1万円以上の高級感があります。ヴィンテージが2012年というのも驚き。
アリル カベルネ・ソーヴィニヨン