UCデーヴィスが先週オンラインで開催したセミナーによると、濃くてちょっと甘みがあるワインほど、煙汚染の影響は少ないそうです(Smoke and Mirrors: Fixing a Fiery Vintage | Wine-Searcher News & Features)。

赤ワインについては煙の影響を最小限にするために2つの方策があります。一つはロゼ、あるいは黒ブドウから白ワインを作ること。煙の粒子は果皮に付きますから、果皮との接触を減らすことで、影響も減らせます。

もう一つは、アルコール度数が高く、PHも高く、残糖があるようなワインにすること。こうすることで、ほとんどの人には煙汚染が知覚されないようになります。

未熟な果実は煙の影響を強く感じさせるため、カベルネ・ソーヴィニヨンなどでは収穫時期を遅らせた方が影響が減ります。一方、ピノ・ノワールのように果皮が薄いブドウは影響を受けやすいとのこと。

白ワインの場合は収穫時に果皮を傷つけず、柔らかく圧搾することで、影響を減らせます。そのためには機械収穫より手摘みが、望ましいとのこと。

このほか、灰も揮発性のフェノールを生み出すことが分かっています。こちらは1週間くらい影響が続きますが、水で洗うのが最善の対策とのこと。