ナパのセント・ヘレナで大きな山火事グラス・ファイアー(Glass Fire)が発生し、1979年に設立されたシャトー・ボズウェル(Chateau Boswell)が焼失しました。シルバラード・トレイル沿いのワイナリーで、シルバラード・トレイルを挟んで反対側にはロンバウアー(Rombauer)があり、ちょっと北にはフェイラ(Failla)、1kmほど南にはダックホーンがあります。セント・ヘレナのダウンタウンからも直線距離で4kmほどしか離れていないところで、いよいよナパの中心部にも被害が及んできた感があります。また、シャトー・ボズウェルの近くにあるブラック・ロック・インというホテルも焼失したという情報があります。フェイラやその近くのメラス(Merus)はプロパティから避難したとのこと。アワーグラス(Hourglass)やタック・ベクストファー(Tuck Beckstoffer)も大きな被害を受けたようです。トーマス・リヴァース・ブラウンがワインメーカーを務めるメンディング・ウォール(Mending Wall)もワイナリーのすぐそばまで火が迫り、未収穫の10トンのカベルネ・ソーヴィニヨンは諦めたとワインメーカーは言っています。

このほか、ヴィアデル(Viader)やカリストガのデーヴィス・エステート(Davis Estate、下の写真)も間近まで火が迫っています。

現在、避難命令が出ている範囲には64のワイナリーがあります。火災の広がるスピードは手がつけられないレベルで、包囲率はまだ0%です。非常に危険な状態です。
Glass Fire
グラス・ファイアーはスプリング・マウンテンから出火し、東に燃え広がっており、ナパだけでなくソノマにも避難地域が出ています。規模としてはそれほど大きくないのですが、広がる速さとワイナリーからの近さが問題となっています。

【追記】
オークション・ナパ・ヴァレーの会場にもなる豪華リゾート「メドウッド」も一部焼失したようです。関係者避難中で被害の全貌は明らかになっていません。