ソノマ・カウンティ・ワイングロワーズ(Sonoma County Winegrowers)の試算によると、煙汚染によるワインの被害は最低でも1億5200万ドルに達する見込みです(Sonoma County grape growers expect wildfire smoke damage to cost at least $152 million)。ソノマのブドウの生産額は概ね6億3000万ドルあり、1/4程度失われるという大きな被害になります。

最大で30%のブドウが収穫されないままになると推計されています。70%の栽培家が、煙汚染のせいで販売できなかったブドウがあるとのこと。

収穫量は例年20万トンから21万トンでしたが、今年は5万トンは煙汚染で減る見通しです。

煙汚染は9月の山火事の前に収穫が終わっている白ワイン用のブドウでは少なく、赤ワイン用のブドウが大半を占めます。

ちなみにこのほかの推計ではソノマ、ナパ、レイク、メンドシーノ合計で20%のブドウが失われて4億7300万ドルの被害になるというものがあります。著名なワインメーカーのフィリップ・メルカはナパの畑の80%が火事と煙の影響を受けるだろうと言っています。

より正確な数字は来年にならないとわかりませんが、過去最大の被害になることは間違いないようです。

また、品質に強いこだわりを持つ高級なワインのプロデューサーほど、煙汚染であきらめるケースは多いと想像されます。そういう意味では日本に輸入されているナパ・ソノマのワインではもっと影響があるかもしれません。