UCLAのMagali DelmasとフランスのKedge BusinessのOlivier Gergaudという二人の研究者が、オーガニックやバイオダイナミック(ビオディナミ)のワインが評論家によって高得点を付けられているという研究結果を発表しています(French Critics Rate Organic and Biodynamic Wines 6-12 Points Higher ...)。
グラフ

この研究ではゴー・ミヨなど3つのフランスのワイン雑誌における1995年から2015年の30人以上のワイン専門家による12万8000本以上のフランスワインの評価を集計しました。ワインは5ドルから450ドルの価格でした。

ワインは従来農法、リュット・レゾネ(サステナブル)、オーガニック、バイオダイナミックの4種類に分類しています。

分析の結果、従来農法のワインとサステナブルのワインでは評価は変わらず、オーガニックでは6ポイント、バイオダイナミックでは11.8ポイントも上がったとのこと。

ただし、これに反論する記事も出ています(Do Organic and Biodynamic Wines Get Higher Scores? That Isn’t What the Evidence Says.)。

実は、ワインの価格を調べるとオーガニックでは3.3%、バイオダイナミックでは10.6%の上昇が見られるとのこと。つまり、オーガニックだから高得点になるというより、価格との連動性の方が強いのではないかということです。

価格を正規化した場合にどういう結果になるか、この反論を書いた著者は研究者に質問を送るとのことなので、今後また進展があるかもしれません。