アイコニックワイン・ジャパンがこの秋に輸入を始める「ファブリスト(Fableist Wine Co.)」のワインを試飲しました。



ファブリストはローヌ系品種を手掛ける「グラウンドワーク(Groundwork)」のカート・シャクリンと、非常にエレガントなシャルドネやピノ・ノワールなどを造る「フィールド・レコーディングス(Field Recordings)」のアンドリュー・ジョーンズによる共同のプロジェクトです。どちらもセントラル・コーストに拠点を置いており、特にアンドリュー・ジョーンズはセントラル・コーストのほぼすべての畑に足を踏み入れたことがあるというほどセントラル・コーストを熟知しています。

ファブリストとは寓話を語る人という意味で、各ワインのラベルはイソップの寓話をモチーフにしています。ワインはスパークリングのブラン・ド・ブランにスティルワインのアルバリーニョ、ジンファンデル、マルベック、メルローの5種類(上の写真の左からこの順)。いずれも価格は3000円前後と、高品質なワインとしてはリーズナブルな価格です(フィールドレコーディングズやグラウンドワークもほぼ同じ価格帯。こちらも非常に素晴らしいワインです)。

すべてのワインに共通するのは非常にフレッシュな味わいできれいな酸を持っていること。ブラン・ド・ブランはその中で、うまみやこくも感じられます。アルバリーニョはフレッシュさが魅力。この品種は気温が高くても酸を保つので、温暖化が進む中でカリフォルニアでも重要さを増すのではないかと思っています。味わいも魚介類に合いやすいなど、和食との相性もいいと思います。

赤ワイン3種も酸が印象的、アルコール度数はどれも14%以上あり、低くはないのですが、ワインは重さを感じません。マルベックはちょっとピーマンぽい風味もあり、カベルネ・フランかと思うような味わいでした。ジンファンデルも濃厚ではないスタイル。メルローは良質なものに出会うことが比較的少ない品種ですが、これはいいです。

正式な入荷は11月の予定だそうです。それまでは、フィールドレコーディングズやグラウンドワークのワインをどうぞ。