ネット上では20年来の知り合いであり、でもリアルで合ったのは半年前が初めてという安ワイン道場師範のサイト25周年パーティに参加してきました。場所は豪徳寺駅近くのワインステーションさん。南アフリカワインとオレンジワインを主体とするワインバーです。

ワインは各自の持ち寄り。総勢17名でワインも17種です。
会の詳しいことは「2022年5月:稽古日誌」に記されているので省きますが、私が持って行ったのがシェアード・ノーツ(Shared Notes)の「レ・ルッソン・デ・メートル(Les leçons des maîtres) 2019」です。記事の中でのNaotakaさんのコメントは「カリフォルニアの美味しい白ワイン」。そりゃそうですが、あまりにも情報量がないので、自分の感想を書いておきます。

このワインを選んだのはワインの名前が「師匠(師範)の教え」という意味だからですが、カリフォルニアの中でも素晴らしいソーヴィニヨン・ブランだと思っているからでもあります。

このワインはソーヴィニヨン・ブランとセミヨンを使ったいわゆるボルドー系のブレンドです。シェアード・ノーツではこれとソーヴィニヨン・ブラン100%のロワール系の2つのソーヴィニヨン・ブランだけを作っています。

ワインメーカーは元ウェイフェアラー(Wayfarer)のビビアナ・ゴンザレス・レーヴと、ピゾーニ(Pisoni)のジェフ・ピゾーニという超一流ワインメーカー夫婦。ビビアナはボルドーのシャトー・オー・ブリオンで修行していたことがあり、そのためにこの「師匠の教え」という名前を付けたそうです。

自分の持って行ったワインなので、ちょっとだけ真面目に飲みました。華やかな香りですが、トロピカルというよりは道端の白い花のイメージ。いきいきとした酸味、熟し切る手前の桃、セージのようなハーブ。うっすらと木の香り。

このワイン、新樽100%なのですが、いわゆる樽香ムンムンではありません。ローストをかなり軽くしているそうで、どちらかというと新しい家のようなすがすがしい木の香りに近い感じがします。また、マロラクティック発酵をしていないので酸もフレッシュな感じを保っています。ちなみに、このワインを最初に作るとき、マロラクティック発酵をするかどうかで夫婦げんかがあったそうです。ビビアナは「師匠の教え」通りにマロラクティック発酵をするつもりだったのですが、ジェフがしない方がいいといい、結局はなしにしました。今ではビビアナもしなくて良かったと言っています。

近年増えているソーヴィニヨン・ムスケを使った香りむんむんのソーヴィニヨン・ブランも好きですが、これはこれでとてもスタイルを持っていて好きなワインです。持って行ってよかったと自画自賛。