ナパの超一流ワイナリー「コルギン(Colgin)」から、初のエントリー向けワインが日本国内にわずかながら入ってきています。

コルギンのワインのラインアップは、自社畑でワイナリーのあるプリチャード・ヒルのIX Estate(ナンバー・ナイン・エステート)からのレッドワイン(ボルドー系ブレンド)とシラー、セント・ヘレナにある自社畑のティクソン・ヒル(Tychson Hill)のカベルネ・ソーヴィニヨン、コルギンのヴィンヤード・マネージャーであるデイビッド・エイブリューがセント・ヘレナに持つマドローナ・ランチなどの畑からのレッドワイン「カリアド(Cariad)」の4ワイン。

ハーランならザ・メイデン、ボンドならメイトリアーク、スクリーミング・イーグルならザ・フライト、オーパス・ワンならオーヴァチュア、スケアクロウならムッシュ・エタンなど、超高級ワインのワイナリーはセカンドワインあるいはセカンドと呼ばないにしてもエントリー向けのワインを持つことがほとんどです。

フラッグシップのワインに厳選したブドウを使うために格落ちのものをセカンドにするとか、植え替えによる若木のブドウを多少早飲みタイプに仕上げてエントリー向けにするなど、理由ややり方はワイナリーによって少しずつ違いますが、フラッグシップに摘んだすべてのブドウを使うことはないでしょうから、多かれ少なかれ残ったブドウで別のワインを作るのは当たり前といえば当たり前のことです。

コルギンも実は2016年のヴィンテージから、ボルドー系の3つのワインから早飲みタイプの樽を集めたジュビレーション(Jubilation)というワインを作っていたそうです。米国内では多少流通があるようですが、日本への出荷は2019ヴィンテージが初。それ以外はカナダのトロントにしか出していないとか。

ちなみにジュビレーションとは「祝祭」という意味。故エリザベス女王の即位70年を祝う「プラチナ・ジュビリー」が今年行われましたが、このJubilee(記念祭)と語源は同じだそうです。国内価格の5万円はファースト各種の約10万円のほぼ半額。コルギンのフルボディだけどエレガントな雰囲気をこの値段で味わえるのなら悪くないと思います。

ココスです。


Wassy'sです。


しあわせワイン倶楽部です。


なお、コルギンはIX Estateの近くに新たな土地を取得し、2020~2021年にかけて植樹したそうです。ここからのブドウも最初はジュビレーションに使われるでしょう。そうなると少し入荷も増えるかもしれませんね。