カリフォルニアは1週間ほど前に「大気の川(atomospheric river)」による大雨と風に見舞われました。洪水などによってサンタ・バーバラやサン・ルイス・オビスポ、ロスアンゼルスなど8つの郡では非常事態宣言が発令され、ナパでも数千世帯が停電するなど大きな被害が出ています。

昨冬に続いて、今年も雨が多い雨季となっていますが、意外なことに干ばつの危険はむしろ大きくなっているといいます。

というのは、「snow drought」と呼ばれる雪不足の状態が続いているからです。
null

カリフォルニアの水の3分の1は「スノーパック」と呼ばれるシエラネバダ山脈に積もった雪からもたらされます。現状、この雪が平年の8割弱しかないというのが、干ばつの恐れがある理由です。オレゴンも同様ですが、さらにひどいのはワシントン州で、平年の半分ほどしか積雪がありません。

スノーパックの雪は春になるとゆっくりと溶け出して貯水池などの水を回復するのに使われますが、雪が少ないとそれが足りなくなるかもしれないとのことです。

2、3年前ほどのひどい状況から比べるとまだ危険は少なさそうですが、いろいろと難しいものです。