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パソ・ロブレスのロバート・ホール(Robert Hall)ワイナリーが、この12月に再生可能型有機農法の認証であるROC(Regenerative Organic Certified)を取得し、再生可能型有機農法(以下ではROCと略します)を実践した畑と、そうでない畑で何がどう変わるのか、実験した結果を発表しています(Can Regenerative Organic Farming Pencil Out? Study Provides State-of-the-Art Data and Demonstrates Dramatic Improvements in Wine Quality | Grape and Wine Magazine)。
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なお、O'Neill Vintners & Distillersというのは親会社の名前で、ソノマのラムズ・ゲートなど多くのワイナリーを所有しています。

ROCへの転換は2020年に開始しました。48エーカーの畑の中で43エーカーはROCにするものの、5エーカーは従来型の農法を続けています。ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンとプティ・シラーを栽培しています。

資料ではROCと従来型の違いを様々なデータで比較しています。
例えば、収量はやや増えていますが、コストも上がっており、トータルすると収穫1トンあたりのコストは増えています。

水の保持力は13%と顕著に上がっており、葉の茂っているところの気温は4℃ほど下がっています。38℃を超える日は従来型では8日あったのが1日でした。温暖なパソ・ロブレスでは気温は上がりすぎない方がいいので、これは好ましい変化です。土壌の温度もROCの方が低くなっています。

何よりも興味深いのは、両方の区画から同じようにワインを造ったとき、ROCの方が劇的に品質が高かったということです。 「フレッシュさがあり、活気があり、ワインには異なるエネルギーがある。 古典的なカベルネの特徴がより強く出ています」とジェネラル・マネージャーのケイン・トンプソンは語っています。

ロバート・ホールのワイナリーではROCの啓もうのために、一般ビジターでも両方の比較試飲げできるとのことです。