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Date: 2008/0430 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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インターネットは,ワイン飲みにどういう影響を与えているか,ワインブログのリード役として知られるFermentationのTom Wark氏が調べました(「Fermentation: The Daily Wine Blog: What Does It All Mean?」)。

結果の一覧はこちら。このサーベイ自体がインターネットを使って行われているので,その分を差し引いて考えなければいけないですが,問3と問4とを比較するとすべての分野において,出版物よりもネットの情報の方が質が高いと評価されていることになります。

その筆頭がワインの価格の情報。このサイトでもよく参考にするWine-Searcherなどの存在によるものだと思われます。まあ妥当な結果だと言っていいでしょう。ただ,それだけでなく「一般的なワインの情報」においても印刷物では「Good」が36.9%と一番多かったのに対し,ネットの情報では「Very Good」が45.5%と大勢を占めました。

一方で,ワインをインターネットで買う人は6割。ネットで買ったワインを持っていない人が36.1%,10%以下が23.3%とネットのワイン購入はあまり盛んではありません。

最大の理由は米国における州間ワイン移送の制限でしょう。問9における最大の不満点では47.0%を占めています。

日本ではもっとネットの比率は高そうな気がしますが実際のところはどうでしょうね。普段飲みワインは近所の店で買っていて,いいものはネットといった使い分けが多いのでしょうか。
Date: 2008/0425 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Spectator誌の記事によると,今回の霜の影響は,ちょうど新しい枝がまだ安定していないときなので,特に大きくなりそうだとのことです。被害が大きかったのはMendocinoからNapa,Sonomaあたり。Central Coastはブドウの生長が数週間遅いため,影響は少ないだろうとのこと。

また,SF Chronicle紙の記事によると,Dry Creek ValleyやAlexander Valleyといったソノマの谷地区で特に被害が大きかったもよう。これらの地域は冷たい空気が滞ってしまいがちだからだそうです。
Date: 2008/0424 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2008年4月19~21日にナパ,ソノマで大規模な霜による被害がありました。10数%から20%にもわたる収穫減が予想されます。
"Grape-growing mogul Andy Beckstoffer, chairman and CEO of Beckstoffer Vineyards, which owns 1,000 acres in Napa County, said this is the worst frost he’s witnessed since the early 1970s."

$1 million-plus in damage to vineyards due to frost | Napa Valley Register
というように多くの人にとって経験がないほどの大規模な霜だったようです。例えば霜の被害を防ぐための風を吹き付ける機械があるのですが,それが役立たないほどの冷気だったようです。20%の収穫減だというPinotbloggerには温度変化のグラフも掲載されています。ソノマ全体でも最大15%というニュースがあります。

ここ数年,あまり霜の話は聞かなかったような気がするのですが,今年は大変そうです。
Date: 2008/0423 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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フランシスコ・フォード・コッポラが,ソノマで買収したシャトー・スーヴェランの建物を改修するプランについて,目玉の一つである「光るピラミッド」が郡の委員会で拒絶されました。
"Filmmaker Francis Ford Coppola's new Sonoma County winery will still be one of the seven wonders of Wine Country, just without the Hollywood-style glowing pyramids."

Pressdemo.com News
コッポラは既にこのワイナリをRosso & Bianccoと改称しており,コッポラの中でも一般向けのワインをこちらで作っています。改修プランではよりファミリー向けにするためにプールを作るなどが提案されていましたが,その中の「光るピラミッド」が今回問題になったわけです。

基本的には夜間に大きな建物から光を発することがだめだということなので,夜間のライティングをしないなどの計画変更が必要になるようです。
Date: 2008/0421 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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「自分で」ワインを作れるサービスとして人気が上がっているCrushpadで作られたワインをVin du 268でいろいろ扱い始めました。「自分で」といっても,畑は地域でも有名なところを取り揃えているし,実際の作業はCrushpadのプロが行ってくれるので,決して素人くさいワインではなく,評論家に高評価されるものも出てきています。

以前から販売しているCh. Igai TakahaのDivine Wish,Jewel Wish,Dragon Beautyのほか,今回はTabby'sのシャルドネ,Dainのピノ,Nichollsのシャルドネやピノなど4種を売り始めました。

Tabby'sは樽を使っていない,最近流行の「すっぴん」タイプ。猫のラベルもかわいいです。DainのピノAmerican Beautyは,Ch. Igai TakahaのDivine Wishと同様,Amber Ridgeの畑のブドウを使ったもの(0906も同じ畑)。2006ヴィンテージはRobert Parkerが91点を付けています。「The light ruby-hued 2006 Pinot Noir American Beauty Amber Ridge is a full-bodied, luscious effort offering red currant, sweet cherry, anise, forest floor, and subtle background oak characteristics. Enjoy this opulent, fleshy Pinot for its sheer pleasure and beautiful varietal character over the next several years.」というのがパーカーのコメント。NichollsのピノもSan Francisco Chronicle紙のワイン・コンペティションでゴールド・メダルをもらったというもの。

Date: 2008/0418 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ダッラヴァッレのMayaやスクリーミング・イーグルを有名にした立役者であるハイジ・バレットがFantescaというワイナリのワインメーカーになりました。2002年が最初のヴィンテージという新しいワイナリです。オーナーはSusan and Duane Hoff夫妻。ヴィンヤード・マネジャはこれまた有名なジム・バーバー。Spring Mountainに位置するそうです。

Wines & Vinesによる2007年10月のインタビュー記事によるとハイジ・バレットが現在ワインメーカーを務めるのは以下のワイナリ。
Barrett is currently winemaker for Amuse Bouche, Revana Family, Jones Family Vineyards, Barbour Vineyards, Paradigm Winery and Lamborn Family. But she is also now focusing heavily on her own label, La Sirena (The Mermaid), and for the first time has started promoting the wine with winemaker dinners and other marketing efforts.


FantescaはSpring Mountainのブドウを使ったカベルネとPetit Verdot,Carnerosのブドウを使ったChardonnay,またRussian River Valleyのブドウを使ったPinot Noirを作っています。ピノは45ケース,プチ・ヴェルドは25ケースとごく少量。シャルドネは670ケース,カベルネが800ケース。カベルネのワイナリ価格は現行60ドルとやや抑え目。ハイジ・バレットになってもこの値段をキープしてくれるのならいいのですが。

Date: 2008/0417 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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takuyaさん経由読売新聞のサイトの記事です。Robert Parkerのサイトの日本語版が今月NTTドコモ向けにスタートするそうです。auとソフトバンクは来月。PC版も5月。

料金は携帯電話向けが月額315円でPC版が年間1万2000円。英語版が年間99ドルですから,PC版は同程度,携帯電話向けは公式サイトの制限からでしょうが,安すぎるくらいの値段です。

英語版は私も入っていますが,ワインの情報を書くときにはかなり重宝します。ですから携帯だけというのは考えられませんが,閲覧するだけだったら携帯向けの安さは魅力ですね。

余談ですが,英語版のドメイン名は erobertparker.com 。入力するときは,つい「エロ」とつぶやいてしまいます(笑)。
Date: 2008/0416 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Library TVのGary Vaynerchukが「 Gary Vaynerchuk's 101 Wines: Guaranteed to Inspire, Delight, and Bring Thunder to Your World」という本を出すそうです。5月に発刊予定。

最近は「Web2.0」界隈でも名前が知られるようになってきたGary Vaynerchuk。Twitterを使ったコミュニケーションにも熱心に取り組んでいます。

補遺:今見たらAmazon.comの書籍で45位に入っています。すごいです。
Date: 2008/0408 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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「Drink Wine, Save Water」というのはWine & Spirits誌のワイン・テイスティング・イベントの名前で環境保全とは関係ありませんが,ワイン作りは「サステイナブル」(持続可能な)といった「ロハス的」形容詞もよく使われるように環境保全にはかなり敏感になっていると思います。このブログでも太陽電池関係など,いくつかの記事をこれまで書いています。

Drink wine, save water

今回のニュースは,ソノマで廃水を再利用しようという話が一つ。Santa Rosa近くのビジネスパークで近所の工場の廃水の熱を使って冷暖房をしたり,畑の灌漑をしようというもの。「ワイン・ビジネスのビッグネームもプロジェクトに参加している」とのこと。

もう一つは同じくソノマのJacuzzi Wineryで太陽発電のパネル設置が終わったというニュース。三菱電機のパネルを使っています。ここでちょっと面白いのは以前記事に書きましたが,このワイナリはClineと同じ家族が経営するもの。Clineといえば2007年1月にシャープが太陽電池のテレビCMで使ったワイナリです。同じ家族が今度は三菱を使ったとのことで,三菱でも対抗してCMを作らないかと期待しています。
Date: 2008/0401 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Decanter誌のWebサイトにロバート・パーカーの伝記(邦題「ワインの帝王ロバート・パーカー」,本サイトのレビュー)に基づいた映画が作られるというニュースが載っていました。主演はまだ確定していませんが,「ノーカントリー」で今年のアカデミー賞助演男優賞を獲得したハビエル・バルデムが有力候補だとか。

ただし,このニュース4月1日付けです。昨年は「パリス・ヒルトンがボルドーの広告塔に」というエイプリール・フールの記事を載せた実績があるので,これもちょっと眉に唾つけておいたほうがいいかもしれません。記事はまともに書いてありますが。

もう一つのニュースはJancis Robinsonが実はパーカーと険悪ではなかったというもの。不仲説が横行する二人ですが,ジャンシス女史自ら,Webサイトに写真を掲載しています

これも合成ではとか,パーカーはそっくりさんではとかちょっと疑ったのですが,記事の日付は3/31。しかもパーカーもJancisにあったと書いていました。ということで,本当の話です。