福袋の季節が始まりましたね~。僕はあまり福袋を買う方ではありませんが,Twitterでワインショップの人のつぶやきを見ていたりすると,一生懸命考えてセットを作っている様子が伺えて,福袋もいいんじゃないかと思い直しているところです。
ということで,各ショップの福袋情報を見たりしているのですが,まず一つ引っかかったのがファインワインクラブの3万円福袋。ワイン3本でローヌ白1,イタリア赤1にカリフォルニア赤1という構成。この中でカリフォルニアは「カリフォルニアグランヴァンの貴重なファートスヴィンテージ1983」と紹介されています。
カリフォルニアの有名なワイナリの多くは1970年代に作られており,新興のワイナリだと80年代末から90年代に作られているものが多く,80年代前半というのは意外に空白地帯です。Opus Oneも79年がデビュー。
いくつか調べたところ多分これかなあというのは「Dominus」。ペトリュスのムエックス家が作ったことで知られているこのワイナリのデビューが83年です。ちなみにパーカーのレビューでは90点で飲み頃は2010年まで。1983年のカベルネ・ベースのカリフォルニアワインでは最高の一つと言っています。
後の2本は「近頃急激に評判を取り戻しているローヌの銘醸白ワイン」と「熟成した1999ヴインテージのトスカーナ赤ワイン」。僕にはどういうものかは全く想像できませんが,そんな変なものは入ってないでしょうからなかなかお得感はありそうな気がします。ドミナスの1983年なんてめったにないですしね。
ということで,各ショップの福袋情報を見たりしているのですが,まず一つ引っかかったのがファインワインクラブの3万円福袋。ワイン3本でローヌ白1,イタリア赤1にカリフォルニア赤1という構成。この中でカリフォルニアは「カリフォルニアグランヴァンの貴重なファートスヴィンテージ1983」と紹介されています。
カリフォルニアの有名なワイナリの多くは1970年代に作られており,新興のワイナリだと80年代末から90年代に作られているものが多く,80年代前半というのは意外に空白地帯です。Opus Oneも79年がデビュー。
いくつか調べたところ多分これかなあというのは「Dominus」。ペトリュスのムエックス家が作ったことで知られているこのワイナリのデビューが83年です。ちなみにパーカーのレビューでは90点で飲み頃は2010年まで。1983年のカベルネ・ベースのカリフォルニアワインでは最高の一つと言っています。
後の2本は「近頃急激に評判を取り戻しているローヌの銘醸白ワイン」と「熟成した1999ヴインテージのトスカーナ赤ワイン」。僕にはどういうものかは全く想像できませんが,そんな変なものは入ってないでしょうからなかなかお得感はありそうな気がします。ドミナスの1983年なんてめったにないですしね。
ファインワインクラブで今日限定のセールをやっています。発送は28日固定。限定が多いですが,ワインはすごいのが出ています。ロキオリにコルギン,マーカッシン,オーハイ,ワシントンのシークォル。ロキオリのピノはAVAものとはいえ税込み送料込みで7140円です。マーカッシンはシャルドネだけですが,それでも4本も出ているのは国内ではレアです。先日のシャルドネの記事でも書いたように,Kongsgaardと並ぶCAシャルドネの最高峰。
ファインワインクラブのセール(米国産ワイン)
ファインワインクラブのセール(米国産ワイン)
来年はうさぎ年。うさぎのワインというととにもかくにも「ラビット・リッジ」があります。ジンファンデルを得意とするワイナリで,以前はソノマに拠点を構えていましたが,ブドウ産地の関係で現在はPaso Roblesに移転しています。日本にはジンファンデルのほかシャルドネとカベルネが入っているようです。
これまで何回か取り上げている「モンダヴィ直系」のブランド「コンティニュアム」。最初のヴィンテージの2005年からパーカーのWine Advocate誌では95点という高い評価を得ており,2006年も96点。好ヴィンテージの2007はさぞや,と思ったところ案の定98点の高得点を取りました(100点ワインも出てますが,それは別記事で)。
パーカーさん,レビューコメントでは「シャネル」に例えたり(パーカーにシャネルは似合いませんが)「これ以上よくなるのは,今でもほぼ完璧なので難しい」など,手放しに近い褒め方で古巣のOpus Oneよりも高い評価を与えています。
2007年の国内在庫はわずかな模様。興味あるならば早めの購入をおすすめします。
パーカーさん,レビューコメントでは「シャネル」に例えたり(パーカーにシャネルは似合いませんが)「これ以上よくなるのは,今でもほぼ完璧なので難しい」など,手放しに近い褒め方で古巣のOpus Oneよりも高い評価を与えています。
2007年の国内在庫はわずかな模様。興味あるならば早めの購入をおすすめします。
ナパで高級カベルネを作るPillar Rockのデビュー・ビンテージ1999および2002年がいくつかのワインショップのセールに出ています。ピラー・ロック,あまり知らない人が多いと思いますが,セールストークに出ているように2002年のNapa Valley Wine Auction(ナパの夏を彩る大イベント)のバレル・ロットでShaferを押さえて6万6100ドルの最高値を付けています。
このバレル・ロットというのはメイン・イベントのLive Auctionとは別のよりカジュアルなイベントですが,ここで高値が付くというのは多くの人がおいしいと思ったということ。
ただし,2002年のオークションで出ているのは2000年のワインで,実は前年の2001年の方が1位ではありませんが8万2700ドルというより高値が付いています。なので実際に評価が高いのは1999年ものかもしれません。
このバレル・ロットというのはメイン・イベントのLive Auctionとは別のよりカジュアルなイベントですが,ここで高値が付くというのは多くの人がおいしいと思ったということ。
ただし,2002年のオークションで出ているのは2000年のワインで,実は前年の2001年の方が1位ではありませんが8万2700ドルというより高値が付いています。なので実際に評価が高いのは1999年ものかもしれません。
「バブリー(泡)」「カリカベ」「カリピノ」と来て,クリスマス企画おまとめシリーズ最後はシャルドネです。
上位はさらっと行きましょう。東の横綱はMarcassinのMarcassin,西の横綱はKongsgaardのJudge,東の大関はAubertのReuling,西の大関はAubertのLauren,張り出し大関にPeter MichaelのPoint Rouge。関脇はKistlerのCuvee Cathleen,AubertのRitchie,Marcassinの他の畑。異論もあるでしょうけど,概ねこんな感じでしょう。
このあたりのワインは生産量も少なく,国内だけでなく米国でも入手困難ですが,国内ではジャッジやキスラーは,比較的コンスタントに入荷しているようです。ジャッジは値段も米国と比べてそれほど高くありません。
以下つらつら挙げていきます。
個人的に昔から大好きなのはPatz & Hall。これまで何度も取り上げてますね。特に1ランク上に感じるのはAlder Springsの畑とHydeの畑。Hydeの畑ということでは本家HdVも気になるところですね。HdVはHydeのオーナーのLarry Hydeがロマネ・コンティの共同経営者であるAubert de Villaineと作ったワイナリです。Aubert de Villaineは,このプロジェクトをあくまで個人的なものでありロマネ・コンティとは無関係としていますが,そういうつながりにロマンを感じる人もいるでしょう。
ここまではほとんどがソノマをベースにしたワイナリですが,セントラルコーストにもいいシャルドネを作るところはたくさんあります。代表的なのはCaleraのMt. HarlanやRidgeのMonte Bello,Mt. Eden。
サンタ・バーバラ周辺ではピノでも名前を上げたGreg BrewerのBrewer-Cliftonおよび彼個人のワイナリであるDiatomがすばらしいシャルドネを作っています。
ほかにも水準を超えるシャルドネは枚挙にいとまがないので,自分の好きなワイナリを比較的見つけやすいのがこの品種のいいところの一つかなあ,なんてことも思います。冒頭の横綱級ワインを除けば,価格もそんなに高くないので,このホリデーシーズンにはぜひ白赤一緒に試してください。
上位はさらっと行きましょう。東の横綱はMarcassinのMarcassin,西の横綱はKongsgaardのJudge,東の大関はAubertのReuling,西の大関はAubertのLauren,張り出し大関にPeter MichaelのPoint Rouge。関脇はKistlerのCuvee Cathleen,AubertのRitchie,Marcassinの他の畑。異論もあるでしょうけど,概ねこんな感じでしょう。
このあたりのワインは生産量も少なく,国内だけでなく米国でも入手困難ですが,国内ではジャッジやキスラーは,比較的コンスタントに入荷しているようです。ジャッジは値段も米国と比べてそれほど高くありません。
以下つらつら挙げていきます。
個人的に昔から大好きなのはPatz & Hall。これまで何度も取り上げてますね。特に1ランク上に感じるのはAlder Springsの畑とHydeの畑。Hydeの畑ということでは本家HdVも気になるところですね。HdVはHydeのオーナーのLarry Hydeがロマネ・コンティの共同経営者であるAubert de Villaineと作ったワイナリです。Aubert de Villaineは,このプロジェクトをあくまで個人的なものでありロマネ・コンティとは無関係としていますが,そういうつながりにロマンを感じる人もいるでしょう。
ここまではほとんどがソノマをベースにしたワイナリですが,セントラルコーストにもいいシャルドネを作るところはたくさんあります。代表的なのはCaleraのMt. HarlanやRidgeのMonte Bello,Mt. Eden。
サンタ・バーバラ周辺ではピノでも名前を上げたGreg BrewerのBrewer-Cliftonおよび彼個人のワイナリであるDiatomがすばらしいシャルドネを作っています。
ほかにも水準を超えるシャルドネは枚挙にいとまがないので,自分の好きなワイナリを比較的見つけやすいのがこの品種のいいところの一つかなあ,なんてことも思います。冒頭の横綱級ワインを除けば,価格もそんなに高くないので,このホリデーシーズンにはぜひ白赤一緒に試してください。
柳屋でラベル破損などのB級品(ワインの品質ではなく,あくまでボトルなどの外面の問題)のセールをやっています。
アウトレット品はこちらから
ラインナップは
ブラックストーン シャルドネ "ワインメーカーズ・セレクト" モントレーカウンティ 2007
2205円→1580円
タリー ピノ・ノワール "エステート" アロヨグランデヴァレー 2007
5775円→3980円
ブラックストーン メルロー "ワインメーカーズ・セレクト" カリフォルニア 2007
2205円→1480円
オーボンクリマ "ヒルデガード" サンタマリアヴァレー 2005
5300円→3500円
エスタンシア ピノ・ノワール "ピナクルス・ランチ" モントレーカウンティ 2007
2625円→1980円
シェーファー シラー "リレントレス" ナパヴァレー 2007
9450円→5980円
シャトー スーヴェラン カベルネ・ソーヴィニヨン "ワインメーカーズ・リザーヴ" アレキサンダーヴァレー 1998
7529円→5980円
ジョーンズ ファミリー カベルネ・ソーヴィニヨン ナパヴァレー 2003
3万1500円→1万2800円
僕が1本選ぶならShafer Relentless 2007。Shaferのワインはどれもはずしませんが,これもかなりおいしいシラー。この値段ではなかなか買えません。
アウトレット品はこちらから
ラインナップは
ブラックストーン シャルドネ "ワインメーカーズ・セレクト" モントレーカウンティ 2007
2205円→1580円
タリー ピノ・ノワール "エステート" アロヨグランデヴァレー 2007
5775円→3980円
ブラックストーン メルロー "ワインメーカーズ・セレクト" カリフォルニア 2007
2205円→1480円
オーボンクリマ "ヒルデガード" サンタマリアヴァレー 2005
5300円→3500円
エスタンシア ピノ・ノワール "ピナクルス・ランチ" モントレーカウンティ 2007
2625円→1980円
シェーファー シラー "リレントレス" ナパヴァレー 2007
9450円→5980円
シャトー スーヴェラン カベルネ・ソーヴィニヨン "ワインメーカーズ・リザーヴ" アレキサンダーヴァレー 1998
7529円→5980円
ジョーンズ ファミリー カベルネ・ソーヴィニヨン ナパヴァレー 2003
3万1500円→1万2800円
僕が1本選ぶならShafer Relentless 2007。Shaferのワインはどれもはずしませんが,これもかなりおいしいシラー。この値段ではなかなか買えません。
先日のカベルネ編のピノ版です。少々長いですがお付き合いくださいませ。
前回と同様,まずはパーカー高得点ワインから見ていくことにしましょう。カリフォルニアのピノ・ノワールではまだ100点を取ったワインはなく,99点がKistler(キスラー)のCuvee Elizabeth(キュベ・エリザベス)が2回とMarcassin(マーカッサン)のMarcassin Vineyardが3回。Kistlerの場合Sonoma CoastやRussian River Valleyという地域名(AVA)のワインは本数も多く,入手もさほど難しくありませんが,単一畑ものは高価かつ入手困難,地域名ものを作っていないMarcassinはすべて高価かつ入手困難になっています。MarcassinのオーナーであるHelen TurleyはカベルネでもBryant Familyの100点ワインなどを手がけており,カリフォルニアのワインメーカーの中でもやや別格的存在。クライアントによる要求も極めて厳しいという話であり,ちょっと近寄り難い感じがします。一方,KistlerのオーナーであるSteve Kistlerはシリコンバレーの有名校スタンフォードの出身であり,知的なイメージがあります。一方で,両方に共通するのはソノマのRussian River Valley(RRV)を拠点としていること。カリフォルニアの最高のピノはRRVで作られると言っても過言ではありません。
さて,パーカーの得点にもどると98点ではAubert(オーベール),Brewer-Clifton(ブリュワークリフトン),Calera(カレラ),Pisoni(ピゾーニ)が加わります。Marcassinは98点以上が10ワインと他の追随を許さない状況。Caleraは日本への輸入が多く,価格も最近はかなり安くなっています。ただ,Caleraはヴィンテージによる当たり外れのブレが割と大きいので見境なく手を出すのは危ないかもしれません。現行の2007年はCaleraのこれまでのベストと言われています。また,Caleraは熟成でよくなることが多いのも特徴。10年以上経ったワインを選ぶならKistlerよりCaleraの方が無難な感じがします。
なお,Caleraに関しては「ブドウの苗木をロマネ・コンティの畑から持ってきた」「畑の場所を人工衛星で探した」という都市伝説がありますが,前者に関してはいろいろな問題から現在は口をつぐんでいる状況。ただ,ロマネ・コンティかどうかは分かりませんが,ブルゴーニュの畑から枝木を持ってきたものではあるようです。後者に関しては,役所から普通に入手できる衛星写真を見たことはあっても,特別に何かをしたということはありません。
Brewer-CliftonとPisoniは日本に輸入されていますが,本数は少ないので常に品薄状態です。Brewer-Cliftonはサンタ・バーバラのSanta Rita Hills(サンタリタヒルズ)のさまざまな畑からブドウを購入しており,除梗をしない(最近は結構しているそうですが),野生酵母を使うなど,一定のポリシーに基づいたやや実験的なワイン作りをしているワイナリ。ここもやや当たり外れがあります。Pisoniは世界的に有名な水族館があるモントレーの近く,Santa Lucia Highlands(サンタルシアハイランズ)を一躍すばらしいピノの産地にした畑の名前ですが,そのオーナーがやっているワイナリ名もPisoniであり,ここではワイナリ名のことです。Pisoniのブドウを使ったピノは10近くのワイナリが作っていますが,PisoniのPisoniがベストと言われています。Pisoniにも「La Tacheの枝を取ってきて植えたもの」という話があります。事実らしいのですが,これも真相は明らかでありません。
Calera,Brewer-Clifton,Pisoniはいずれもセントラルコーストのワイナリです。セントラルコーストではBrewer-CliftonのSanta Rita Hills,PisoniのSanta Lucia Highlandsが高級ピノの2大産地です。Caleraは山ひとつ内陸側にあり,異彩を放っています。
前回と同様,まずはパーカー高得点ワインから見ていくことにしましょう。カリフォルニアのピノ・ノワールではまだ100点を取ったワインはなく,99点がKistler(キスラー)のCuvee Elizabeth(キュベ・エリザベス)が2回とMarcassin(マーカッサン)のMarcassin Vineyardが3回。Kistlerの場合Sonoma CoastやRussian River Valleyという地域名(AVA)のワインは本数も多く,入手もさほど難しくありませんが,単一畑ものは高価かつ入手困難,地域名ものを作っていないMarcassinはすべて高価かつ入手困難になっています。MarcassinのオーナーであるHelen TurleyはカベルネでもBryant Familyの100点ワインなどを手がけており,カリフォルニアのワインメーカーの中でもやや別格的存在。クライアントによる要求も極めて厳しいという話であり,ちょっと近寄り難い感じがします。一方,KistlerのオーナーであるSteve Kistlerはシリコンバレーの有名校スタンフォードの出身であり,知的なイメージがあります。一方で,両方に共通するのはソノマのRussian River Valley(RRV)を拠点としていること。カリフォルニアの最高のピノはRRVで作られると言っても過言ではありません。
さて,パーカーの得点にもどると98点ではAubert(オーベール),Brewer-Clifton(ブリュワークリフトン),Calera(カレラ),Pisoni(ピゾーニ)が加わります。Marcassinは98点以上が10ワインと他の追随を許さない状況。Caleraは日本への輸入が多く,価格も最近はかなり安くなっています。ただ,Caleraはヴィンテージによる当たり外れのブレが割と大きいので見境なく手を出すのは危ないかもしれません。現行の2007年はCaleraのこれまでのベストと言われています。また,Caleraは熟成でよくなることが多いのも特徴。10年以上経ったワインを選ぶならKistlerよりCaleraの方が無難な感じがします。
なお,Caleraに関しては「ブドウの苗木をロマネ・コンティの畑から持ってきた」「畑の場所を人工衛星で探した」という都市伝説がありますが,前者に関してはいろいろな問題から現在は口をつぐんでいる状況。ただ,ロマネ・コンティかどうかは分かりませんが,ブルゴーニュの畑から枝木を持ってきたものではあるようです。後者に関しては,役所から普通に入手できる衛星写真を見たことはあっても,特別に何かをしたということはありません。
Brewer-CliftonとPisoniは日本に輸入されていますが,本数は少ないので常に品薄状態です。Brewer-Cliftonはサンタ・バーバラのSanta Rita Hills(サンタリタヒルズ)のさまざまな畑からブドウを購入しており,除梗をしない(最近は結構しているそうですが),野生酵母を使うなど,一定のポリシーに基づいたやや実験的なワイン作りをしているワイナリ。ここもやや当たり外れがあります。Pisoniは世界的に有名な水族館があるモントレーの近く,Santa Lucia Highlands(サンタルシアハイランズ)を一躍すばらしいピノの産地にした畑の名前ですが,そのオーナーがやっているワイナリ名もPisoniであり,ここではワイナリ名のことです。Pisoniのブドウを使ったピノは10近くのワイナリが作っていますが,PisoniのPisoniがベストと言われています。Pisoniにも「La Tacheの枝を取ってきて植えたもの」という話があります。事実らしいのですが,これも真相は明らかでありません。
Calera,Brewer-Clifton,Pisoniはいずれもセントラルコーストのワイナリです。セントラルコーストではBrewer-CliftonのSanta Rita Hills,PisoniのSanta Lucia Highlandsが高級ピノの2大産地です。Caleraは山ひとつ内陸側にあり,異彩を放っています。
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クリスマス企画第2弾としてカリフォルニアのカベルネ・ソヴィニョンやそのブレンドのワインを紹介します。クリスマス向けということで普段飲まないような高級ワインを中心に説明していきます。
世界のワイン界においてカリフォルニアワインの地位が大きく上がったきっかけになったのが1976年の「パリ・テイスティング」でした。このときに赤ワインで対決したのがボルドーの赤とナパのカベルネでした。それ以来,カリフォルニアを代表する赤ワイン品種といえばカベルネであり,特に産地として名高いナパではカベルネが代表的な品種になっています。
例えば,ロバート・パーカーのWine Advocate誌で100点を取っている米国の赤ワインは37本(注:98-100など幅があるものは一般には100点とみなさないことになっています。日本のショップではそれも100点として書いていることがあるのでちょっと注意が必要です)。そのうち10本がSyrah系であとの27本はカベルネ・ソヴィニョンやそのブレンド。さらにそのうちワシントン州のQuilceda Creekが4本あるのとVerite La Joieを除いた22本はナパ産です。
ワイナリ名で挙げるとAbreu(2本),Bryant Family(1本),Colgin(3本),Dalla Valle(1本),Dana Estates(1本),Harlan Estate(4本),Kapcsandy Family(1本),Paul Hobbs(1本),Scarecrow(1本),Scrader Cellars(4本),Screaming Eagle(1本),Shafer(1本),Sloan(1本)。
1990年代末に「カルトワイン」として,少量生産の一部の高級ワインが高得点を取って市場価格が急騰したことがありましたが,Bryant,Colgin,Dalla Valle,Harlan,Screaming Eagleといったところがいわゆる「カルト」銘柄で,パーカー100点リストと共通していることがよく分かると思います。
「カルト」の中でも価格が高いのはScreaming Eagle。今でも10万円台半ばから20万円くらいで流通しています。その次がHarlan。Harlan EstateのBill Harlanは2000年ころからBondというワイナリもやっており,そちらもかなり高く評価されています。BryantはワインメーカーだったHelen Turleyを解雇して裁判沙汰になったあたりからちょっと名を落とし,Dalla Valleも2000年以降植え替えなどで一時質が落ちたと言われていますがまた復活傾向にあります。
注目はColginで3本の100点ワインを出していますが,これはHarlanとSchraderの4本に次ぐ物。さらに面白いのはColginのオーナーであるAnn ColginとSchrader CellarsのFred Schraderはかつては夫婦だったこと。Colginは100点銘柄の中では比較的安価に入手できます。2006,2007年のColgin IX Proprietary Red(IXにはシラーもあるので注意)はどちらも100点ワインです。
●[RP100点] コルギン レッドワイン "IX・エステート" ナパヴァレー 2007 (正規品) @ 柳屋
世界のワイン界においてカリフォルニアワインの地位が大きく上がったきっかけになったのが1976年の「パリ・テイスティング」でした。このときに赤ワインで対決したのがボルドーの赤とナパのカベルネでした。それ以来,カリフォルニアを代表する赤ワイン品種といえばカベルネであり,特に産地として名高いナパではカベルネが代表的な品種になっています。
例えば,ロバート・パーカーのWine Advocate誌で100点を取っている米国の赤ワインは37本(注:98-100など幅があるものは一般には100点とみなさないことになっています。日本のショップではそれも100点として書いていることがあるのでちょっと注意が必要です)。そのうち10本がSyrah系であとの27本はカベルネ・ソヴィニョンやそのブレンド。さらにそのうちワシントン州のQuilceda Creekが4本あるのとVerite La Joieを除いた22本はナパ産です。
ワイナリ名で挙げるとAbreu(2本),Bryant Family(1本),Colgin(3本),Dalla Valle(1本),Dana Estates(1本),Harlan Estate(4本),Kapcsandy Family(1本),Paul Hobbs(1本),Scarecrow(1本),Scrader Cellars(4本),Screaming Eagle(1本),Shafer(1本),Sloan(1本)。
1990年代末に「カルトワイン」として,少量生産の一部の高級ワインが高得点を取って市場価格が急騰したことがありましたが,Bryant,Colgin,Dalla Valle,Harlan,Screaming Eagleといったところがいわゆる「カルト」銘柄で,パーカー100点リストと共通していることがよく分かると思います。
「カルト」の中でも価格が高いのはScreaming Eagle。今でも10万円台半ばから20万円くらいで流通しています。その次がHarlan。Harlan EstateのBill Harlanは2000年ころからBondというワイナリもやっており,そちらもかなり高く評価されています。BryantはワインメーカーだったHelen Turleyを解雇して裁判沙汰になったあたりからちょっと名を落とし,Dalla Valleも2000年以降植え替えなどで一時質が落ちたと言われていますがまた復活傾向にあります。
注目はColginで3本の100点ワインを出していますが,これはHarlanとSchraderの4本に次ぐ物。さらに面白いのはColginのオーナーであるAnn ColginとSchrader CellarsのFred Schraderはかつては夫婦だったこと。Colginは100点銘柄の中では比較的安価に入手できます。2006,2007年のColgin IX Proprietary Red(IXにはシラーもあるので注意)はどちらも100点ワインです。
●[RP100点] コルギン レッドワイン "IX・エステート" ナパヴァレー 2007 (正規品) @ 柳屋
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クリスマス前企画として,やっぱり「泡」でしょということでカリフォルニアのスパークリング・ワインを一挙紹介します。個人的に好きなアイアン・ホースが近年はいらなくなってしまったのがちょっと残念なのですが…
まず釈迦に説法だとは思いますが,カリフォルニアで作っているのは「シャンパン」あるいは「シャンパーニュ」ではありません。これらの名前はフランスのシャンパーニュ地方だけで認められているからです。とはいえ,米国は原産地呼称のルールが甘く,今でもKorbel Champagne Cellarsなんていう名前が残っていたりします。ただし,海外に輸出するものについては現在はほとんどなくなっているのではないかと思います。
シャンパーニュでないからダメなのかというと,そういうことではなくほとんどのスパークリング・ワインの製法はシャンパーニュと同様です。
ここでは安いものから紹介していきます。まずはDomaine Chandon。ここのは最近1000円台で売られており,かなりコストパフォーマンスが高いです。なお,ほとんど同じラベルのオーストラリア産のものもあるので買うときにはちょっと注意しましょう。普通のBrutとロゼがありますが,ここではロゼを紹介します。ロゼの方が華やかだし,料理も幅広くあうと思います。
次はGloria FerrerのBlanc de Noir。Blanc de Noirはロゼほどの色ではありませんがうすピンク色できれいです。ここのはYAMAYAでも安く売ってます。
1000円台の最後はRoederer EstateのBrut。これはここ1年くらいで急に安く輸入されるようになりました。米国では18ドルくらいです。僕は飲んだことありませんが評判もいいようです。
まず釈迦に説法だとは思いますが,カリフォルニアで作っているのは「シャンパン」あるいは「シャンパーニュ」ではありません。これらの名前はフランスのシャンパーニュ地方だけで認められているからです。とはいえ,米国は原産地呼称のルールが甘く,今でもKorbel Champagne Cellarsなんていう名前が残っていたりします。ただし,海外に輸出するものについては現在はほとんどなくなっているのではないかと思います。
シャンパーニュでないからダメなのかというと,そういうことではなくほとんどのスパークリング・ワインの製法はシャンパーニュと同様です。
ここでは安いものから紹介していきます。まずはDomaine Chandon。ここのは最近1000円台で売られており,かなりコストパフォーマンスが高いです。なお,ほとんど同じラベルのオーストラリア産のものもあるので買うときにはちょっと注意しましょう。普通のBrutとロゼがありますが,ここではロゼを紹介します。ロゼの方が華やかだし,料理も幅広くあうと思います。
次はGloria FerrerのBlanc de Noir。Blanc de Noirはロゼほどの色ではありませんがうすピンク色できれいです。ここのはYAMAYAでも安く売ってます。
1000円台の最後はRoederer EstateのBrut。これはここ1年くらいで急に安く輸入されるようになりました。米国では18ドルくらいです。僕は飲んだことありませんが評判もいいようです。
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iWineの楽天サイトでコスタ・ブラウンなど五つのワインがクーポン利用で1割引になります。12月17日 23時59分までの限定。(クーポンはこちら)
対象になっているワインは
2006 コスタ・ブラウン ロシアン・リヴァー・ヴァレー ピノ・ノワール
2006 ピーター・マイケル・ワイナリー 'レ・パヴォ’ エステート・レッド
2006 ポール・ホブズ カベルネ・ソーヴィニョン ナパ・ヴァレー
2003 ヴェリテ カリフォルニア ラ・ジョイ
2006 リトライ セリーズ・ヴィンヤード
の五つ。どれも
この中ではKosta Browneが現地価格に近く一番お得感があります。
対象になっているワインは
2006 コスタ・ブラウン ロシアン・リヴァー・ヴァレー ピノ・ノワール
2006 ピーター・マイケル・ワイナリー 'レ・パヴォ’ エステート・レッド
2006 ポール・ホブズ カベルネ・ソーヴィニョン ナパ・ヴァレー
2003 ヴェリテ カリフォルニア ラ・ジョイ
2006 リトライ セリーズ・ヴィンヤード
の五つ。どれも
この中ではKosta Browneが現地価格に近く一番お得感があります。
先日Patz & HallのAlder Springs ChardonnayとShafer Hillside Selectというすごいワインが現地よりも安い値段で出ているとして紹介したかわばた酒店。さらに今日の10時から12月10日の9:59まで,楽天のエントリーでポイント10倍すなわち実質一割引になります。Hillside Selectなんか税込みでも1万7000円台ですよ,奥さん! ここで買わなきゃいつ買うのっていうくらいの値段です。
買っても買わなくてもエントリーは無料なので,しておいて損はありません(こちらから)。対象になっているショップは結構ありますし。
買っても買わなくてもエントリーは無料なので,しておいて損はありません(こちらから)。対象になっているショップは結構ありますし。
ファインワインクラブでロキオリのピノとシャルドネがセールで出ます。エステートのピノで6000円台(税抜き6800円,送料込み)というのは国内では破格の価格。West Blockのピノも1万6000円(税抜き送料込み)です。シャルドネも単一畑ものが五つ,それぞれ1万1500円(税抜き送料込み)で出ています。
Rochioliのワイン,日本ではCaleraのように派手に話題になることはないワインですが,米国のピノ・シャルドネで最も尊敬されている銘柄の一つです。出回る量が少ないのと価格が高いことからこのブログではあまり紹介したことはありませんが,米国のピノが現在のような活況を呈するようになる前の1990年代からずっとトップ・ワイナリの一つとして質を維持していることは素晴らしいと思います。
個人的にはRochioliを語れるほど飲んでいませんが,すごく果実味がきれいなワインという印象があります。ロバート・パーカーも「superb purity」が「a hallmark of all of Rochioli’s wines」だと言っています。
なお,今回のワイン,どれもWA誌では90点を超えるレイティングが付いています。一番高ポイントなのはシャルドネのリバー・ブロック2005の95点。
さて,今回のセールの肝はわずか6時間のセールということで,忘れずにアクセスできるかどうかが問題になります。対策としては携帯電話にリマインダーメールを送るのがお勧め。例えばGoogle Calendarで予定を作ると,リマインダーのオプションがあり,メールでリマインダーを指定して「ゲスト」のアドレスに携帯のアドレスを入れるといいです。「calendar-notification@google.com」というアドレスからメールが来るので,受信許可アドレスにいれておくとフィルタの危険も逃れられます。メール送信時の本文にこのアイテムのURLを入れておくと,携帯からの楽天へのリンクにも対応しているので,PCが使えなくてもアクセスできます。
Rochioliのワイン,日本ではCaleraのように派手に話題になることはないワインですが,米国のピノ・シャルドネで最も尊敬されている銘柄の一つです。出回る量が少ないのと価格が高いことからこのブログではあまり紹介したことはありませんが,米国のピノが現在のような活況を呈するようになる前の1990年代からずっとトップ・ワイナリの一つとして質を維持していることは素晴らしいと思います。
個人的にはRochioliを語れるほど飲んでいませんが,すごく果実味がきれいなワインという印象があります。ロバート・パーカーも「superb purity」が「a hallmark of all of Rochioli’s wines」だと言っています。
なお,今回のワイン,どれもWA誌では90点を超えるレイティングが付いています。一番高ポイントなのはシャルドネのリバー・ブロック2005の95点。
さて,今回のセールの肝はわずか6時間のセールということで,忘れずにアクセスできるかどうかが問題になります。対策としては携帯電話にリマインダーメールを送るのがお勧め。例えばGoogle Calendarで予定を作ると,リマインダーのオプションがあり,メールでリマインダーを指定して「ゲスト」のアドレスに携帯のアドレスを入れるといいです。「calendar-notification@google.com」というアドレスからメールが来るので,受信許可アドレスにいれておくとフィルタの危険も逃れられます。メール送信時の本文にこのアイテムのURLを入れておくと,携帯からの楽天へのリンクにも対応しているので,PCが使えなくてもアクセスできます。
かわばた酒店,こんどはシェイファーのフラッグシップ,ヒルサイド・セレクトが税抜1万8500円というけしからん値段で出ています。米国の価格は200ドル以上。ワイナリ・リリース価格の225ドルと比べても安い。何年も待ってメーリング・リストに入った人が涙目になりそうです。
WAでは97点。パーカーはヴィンテージを代表するトップワインの一つと言っています。今飲んでも,ちゃんと保管すれば30年後に飲んでもおいしいワインです。わけの分からないワインに投資するより100倍マシ。クリスマス・パーティや,ここぞというときの持ち寄りにも最適でしょう。お勧め太鼓判押します。
WAでは97点。パーカーはヴィンテージを代表するトップワインの一つと言っています。今飲んでも,ちゃんと保管すれば30年後に飲んでもおいしいワインです。わけの分からないワインに投資するより100倍マシ。クリスマス・パーティや,ここぞというときの持ち寄りにも最適でしょう。お勧め太鼓判押します。
かわばた酒店でPatz & HallのChardonnay Alder Springs 1999が税抜4800円で出ています。私も買ったことがあるワインですが,ワイナリ価格でも55ドル。ワイナリ直輸入でもなんだかんだで8000円くらいはかかった記憶があります。Wine-Searcherで探すと1999年は見つからず,2000年で70ドル。4800円なんてありがたいを通り越してけしからん値段です。
このワイン,Wine Advocate誌では93点。Patz & Hallのシャルドネの中でも味の複雑さでは群を抜いており,比較的長熟にも耐えるワインです。10年を超えていてどうかというのは経験がないので分かりませんが,保管コンディションが悪くなければ,まだいけるだろうと思います。
このワイン,Wine Advocate誌では93点。Patz & Hallのシャルドネの中でも味の複雑さでは群を抜いており,比較的長熟にも耐えるワインです。10年を超えていてどうかというのは経験がないので分かりませんが,保管コンディションが悪くなければ,まだいけるだろうと思います。
ワインセラーパリ16区でKistlerのPinot Noir Russian River Valley 2008が税込み1万2800円で出ています。正直値段は激安とは言えませんが,まあまあ安い線,というかそれ以上にキスラーピノ自体が品薄で日本ではなかなか手に入らないというのが実情ではないかと。
キスラーブランドはやはり強いですからね。それに若いうちに飲むピノとしてはやはりおいしいと思います。
キスラーブランドはやはり強いですからね。それに若いうちに飲むピノとしてはやはりおいしいと思います。