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Date: 2013/0428 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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紆余曲折を経て、Wine Adovocate誌最新号でアントニオ・ガッローニによるソノマ・レポートが掲載されました。レビュー掲載本数は812本。昨年の約2割増です。

今回は、2011年のワインのレビューが加わっています。2011年はカリフォルニアでは珍しいほどの低気温だった年。収量は少なく、ワインの品質も懸念されていました。

結果としては、やはり全体的にアルコール度数が低く、酸が強いワインが多くなっているようです。しかし、ワインの出来が悪いわけではなく、2010年よりもいい出来のワイナリも少なからずあるとのこと。例えばガッローニは、Kistlerのピノは2010年よりも2011年の方が良くなりそうだとしています(ちなみに今回Marcassinのレビューはありません)。

レイティングを見ると96点以上は3本と少なく、ちょっと寂しさは否めないのですが、95点のところには興味深いワインが勢揃いしています。

中でも興味深かったものの1つが、最近日本への輸入が始まったKutch(クッチ)。2011年のピノ・ノワールがこぞって90点以上と高く評価されています。95点と一番店が高かったMcDougall Ranchは日本未輸入ですが、Savoyが93点、Sonoma Coastが90点。どれも2010年より2011年の方が点が高くなっています。2011年は除梗なしのブドウの比率を上げ、樽熟成の期間を18ヶ月から10ヶ月へと短くしたのが功を奏したようです。ただ、残念なことにSavoyの2011年はこのワインの最終ヴィンテージ。代わりに2012年からはHirschが、2013年からはAlder Springsが加わるとのことです。



Date: 2013/0419 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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柳屋で3ヶ月ぶりのアウトレット市が始まっています。ラベル損傷ものや、輸入停止による処分ものなどで格安のもの。今回はちょっとびっくりするようなワインが並んでいます。

まずは、2002年のDalla Valle Maya(ダラ ヴァッレ マヤ)。なんとWine Advocate誌で100点のものが7万5000円。もちろん1本限り。

写真が載っていますが、ラベルにかなり大きな傷があります。ただ、中身は変わりません。プレゼントにするのでなければOKでしょう。



もう1つラベルにキズありのものですが、アイアンホースのウェディングキュベが4500円。普通セールには出ないワインです。



三つ目はアリエッタのオン・ホワイト・キーズ2011。ソヴィニョン・ブラン約80%とセミヨンのブレンド。このヴィンテージはセミヨンに貴腐菌が付いたそうです。Wine Advocateでは93点。米国で80ドルするのが5000円を切るビックリ価格です。ラベルの傷もなく、輸入停止による価格。五線譜のラベルは音楽する人へのプレゼントにもいいでしょう。



このほかウォルター・ハンゼルやシャスール、フォックスグローブ(個人的には超お薦め)などもあります。ともかく全部売り切れごめんなので、お早めにどうぞ。
Date: 2013/0416 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Sine Qua Non(シン・クワ・ノン)は米国のワイナリの中でも孤高の存在です。ロスアンゼルス近郊のVenturaという街にワイナリを構え、異常なほどのこだわりを持ってワインを作っています。これまでWine Advocate誌で得た100点ワインの数が13というのはハーラン+ボンドの9本を超えて圧倒的な多さです。

シン・クワ・ノンには毎年ワインの名前やラベルを変えるという特徴もあるのですが、その中でもデザートワインMr. Kのシリーズだけは別扱い。これはシン・クワ・ノンのオーナーであるマンフレッド・クランクルとアロイス・クレイチャーという人との共同プロジェクトだったのです。

Mr. Kにはシャルドネをベースにしたノーブルマン、セミヨンをベースにしたストローマンなどがあります。Mr. Kの中でも100点を2回取っていますが、残念ながらアロイス・クレイチャー氏が亡くなったことで2006年を最後に作られなくなってしまいました。

今回は、そのMr. Kの2002年のノーブルマン。Wine Advocate誌で94点というのはこのシリーズの中ではそれほど高い方ではありませんが、それでも十分なレベルです。米国では100ドル以上が当たり前ですが8280円というのは激安。ワイナリ価格の85ドルを実質上回っています。デザートワイン、あまり飲む機会はないかもしれませんが、これは抑えておいた方がいいワインです。

Date: 2013/0414 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニア在住の日本人「かんちゃん」こと神田真さんが作る「0906」のピノ・ノワール。2011年のヴィンテージが登場しています。

2011年はRussian River Valley(RRV)のRetrospectという畑のブドウを使っています。2006/2007年はRRVのAmber Ridge、2008/2009年はSonoma CoastのTwo Pisces、2010年はSonoma CoastのBohemianという畑でした。今回の畑はAmber Ridgeにほど近いところ。Sonoma Coastに比べると少しあたたかいのではないかと思いますが、アルコール度は13.8%と抑えめな作りになっています。

Date: 2013/0410 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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柳屋にスクリーミング・イーグルのセカンドワイン「Second Flight」が入荷しています。今回リリースされた2006~2009のヴィンテージがそれぞれ2本。

5万9800円という価格はワイナリ価格の225ドルと比べると高いですが、正規代理店の価格が6万2500円とのこと。少なくともオークションなどで入手したものを販売している並行輸入品が8万円超なのよりは大分安いです。

ちなみにWine Advocate誌での評価は2006と2007が94、2008が92、2009が94です。1stのワインよりもメルローの比率が高いとのことですが、スクリーミング・イーグルらしさも十分にあるそうです。レビューを書いたアントニオ・ガッローニは2006年を「スーパーインプレッシブ」と評しています。

売り切れてたらごめんなさい。

Date: 2013/0405 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Miuraというと「三浦」としか思い浮かばない皆さんこんにちは。

ランボルギーニの「ミウラ」を思い出す人もいるかもしれませんが、実はそちらが正解です。ランボルギーニのミウラも、こちらのMiuraも語源は同じ。スペインの有名な闘牛牧場の名前です。Miuraを作ったエマニュエル・ケミジ氏はスペイン育ち。父親が闘牛に関わっていたことから付けた名前だといいます。

このケミジ氏、リッツ・カールトンでワインのディレクタなどをしていた人ですが、1989年にマスターソムリエの試験に一回で合格したという才人。なんでも1回で合格した人はこれまで7人しかいないそうです。また、同年にCalifornia Restaurant Writers Associationからはソムリエ・オブ・ザ・イヤーの称号を受けています。

ケミジ氏が1995年に、Saintsburyのワインメーカーのバイロン・コスギ氏の協力を得て作ったのがMiuraです。バイロン・コスギ氏は2001年にSaintsburyをやめ、その後自身のブランドを立ち上げましたが、今でもMiuraのコンサルタントを続けています。

Miuraはシャルドネとメルローとピノ・ノワールを作っていますが、中でも中心はピノ・ノワール。Garys'、Pisoniといったサンタルシアハイランズの畑のものを得意としています。ここのフルボディタイプのピノのスタイルにPisoniが合っているのでしょう。例えばWine Advocate誌では2008年のPisoniが94+と評価されています。

前置きが長くなりましたが、今回かわばた酒店では2009年のPisoniが税込みで9009円。日本ではPisoniというと1万円を超えるのが通例ですから、かなり安い価格です。エッチングを使った印象的なボトルデザインも秀逸です。

Date: 2013/0404 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアのStag's Leap Wine Cellarsなども保持する、ワシントン州最大のワイナリがシャトー・サン・ミシェルです。質量ともに名門の名に恥じないワイナリです。

そこのプレミアムワインがCol Solare。イタリアのAntinoriとの合弁によるボルドー系ブレンドのワインです。シャトー・サン・ミシェルがカリフォルニアにおけるロバート・モンダヴィのような立場であり、言わばこのワインはカリフォルニアにおけるオーパス・ワンのようなものです。

日本への輸入は少なく、たまに売り出されるても1万円台の後半が当たり前でしたが、今回は1万円を切る価格。ワシントン州のカベルネ・ソヴィニョンはQuilceda Creekを筆頭に、非常に高く評価されていますから、カリフォルニアワイン・ファンとしても気になるところです。

Date: 2013/0404 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ソノマのワイナリからもう1つ紹介しておきましょう。Vérité(ヴェリテ)はKendall-Jacksonを擁するJackson Familyの一員。ソノマ・ヴァレーを除くソノマでは珍しい、ボルドー系ワインの専業メーカーです(詳しくは「Vérité Winery: ボルドー系ソノマ・ワインの雄」)。

Wine Advocate誌で100点のワインが7種というのは、ソノマでは最多。ほかに100点を取ったのはシャルドネで5本100点になったMarcassinがあるだけです。

Véritéのワインは日本にも少量輸入されていますが、近年のものは5万円近くとさすがに高価になっています。また、極めて長熟型のワインなので、評価が高いからといって新しいヴィンテージのものを買うのが賢明かどうかは、悩ましいところです。

ウメムラには1999年のLa Muse(ラ・ミュゼ)が入荷しています。メルロー中心のポムロール・スタイルのワイン。Wine Advocate誌では97点の評価です。価格は税込みでも1万円台と、今後は出そうにない安さです。

Date: 2013/0403 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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最近、ソノマのワイナリ情報をがんばって更新しています。ブログには更新情報を流していないので「カリフォルニアワインの玄関口」のトップページで確認していただけたらと思います。

昨晩更新した中で興味深かったのがGeorge Wine Company。全くワイン作りと関係のないニューヨークのトレーダーから転身したGeorge氏の奮闘ぶりに心打たれました。

年間800ケースも作っていないのに、300ものレストランのリストに乗っているという人気のワイン。小売にはほとんど出回らないのは当然です。

それでも日本にわずかながら入荷しているわけですから、日本にいることをありがたく思いましょう。

Date: 2013/0401 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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お買得ワイン2本まとめて紹介します。

1つは言わずとしれた「ドミナス」。セカンドワインのナパヌックではなく1stの方です。良ヴィンテージとして知られる2002年でWine Advocate誌ではドミナス最高タイの99点を取っているヴィンテージ。米国でも225ドル以上するのが1万8000円という激安。ちなみに99点のレビューが書かれたのは昨年のこと。それまでは96点の評価でした。パーカーによると「virtually perfect」とのこと。飲み頃は2032年ころまで。今飲んでも美味しいでしょうけど、熟成させて飲んでみたいものです。



もう1つはダイアトムが作る「サムライ・ビューティ」。ダイアトムのシャルドネに特注で古い樽を使って、マロラクティック発酵を加えた、日本向け専用のキュベです。ダイアトムでは樽を使わないというのがポリシーなので、実際には別のワイナリの名前が記されているはずです。どこだか分かりますか?
2011年のヴィンテージは生産量24ケースとごくわずか。入手はお早めに。