Archives

You are currently viewing archive for January 2019
Date: 2019/0131 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
Comments
先日、とある方にごちそうしていただいたワインです。場所は銀座の「ラ ニュイ ブランシュ」。ワインバーですが料理もすごくおいしい店。

一番左のプイイ・フュッセは確か1993年くらいのワインでしたが、ひねた感じが全く無く、きれいに熟成したワイン。カリフォルニアのシャルドネだとなかなかここまできれいな熟成を見せるものはないような気がします。

中央はヴィオニエ。ボリューム感と適度な冷涼感があり美味しいです。後口に軽い苦味があり、味を引き締めています。

そして右はDRCのリシュブール。1994年。果実味が落ちた後の香りが素晴らしい。さすがです。

その後、カリフォルニアワインをいただこうということで、新橋の「ワイン蔵」へ。

1本目は写真を撮るのを忘れましたが、全く違うタイプのピノ・ノワールをとのことでリヴァース・マリーのオキシデンタル・リッジ。ダークなフルーツの風味がいかにもカリフォルニアのピノ・ノワールですが、さすがにまとめ方が上手。


そして最後はシュレーダーのベクストファー・トカロンCCS2013。クローン4だけを使ったカベルネ・ソーヴィニヨンです。

むちゃくちゃ濃厚。果実の凝縮感がありえないくらいのレベルです。でも重さとか煮詰めたような感じにはならず、バランスを保ってまとめているところがやはりトーマス・リヴァース・ブラウンのすごさだと思います。ただものではないワイン。ちなみにパーカー100点。ジェームズ・サックリングは99点をつけています。

フランスワインの熟成力に舌を巻き、カリフォルニアワインのパワーと果実味にあらためて感動した夜でした。
Date: 2019/0129 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパのワイナリー「ロンバウアー」(Rombauer)がシエラ・フットヒルズのレンウッド(Renwood)を買収しました(Rombauer buys Renwood Winery, expanding Napa Valley presence in the Sierra foothills - SFChronicle.com)。買収額は公表されていません。

ロンバウアーはクラシカルなスタイルのシャルドネで知られるワイナリー。ですが実際にはシャルドネよりもジンファンデルの方が生産量が多く、ワイナリーを支えているとのこと。これまでもシエラ・フットヒルズからブドウを調達していましたが、今回レンウッドの買収によって、畑を広げると同時にジンファンデルの生産拠点としても活用したい考えだとのこと。

レンウッドのブランドについては未定ですが、基本的には残す方向だそうです。
Date: 2019/0128 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments

ワシントンでチャールズ・スミスやKヴィントナーズ、ワインズ・オブ・サブスタンスといったワイナリーを持つ「鬼才」チャールズ・スミスがワイン造りを始めて20年目の今年来日し、セミナーを開催しました。その中のワインの一つは「実売2000円台とは思えないスーパーお買い得なカベルネ」で紹介しましたが、それ以外のセミナーのレポートです。


ユニークでひと目で分かるワインのラベルや、本人の独特の風貌など、ワインメーカーというよりも宣伝上手なマーケターにも見えてしまうチャールズ・スミスですが、実際には本人はいたってシャイで真面目な人。セミナー中には昔を思い出して涙ぐむこともありました。

ワイン造りも真摯であり、「ワインは真実だ」と繰り返し言うチャールズ。100%サスティナブル、100%天然酵母での発酵などをモットーにしています。また、基本的に白ワインは全房発酵、赤はシラーなどローヌ系の品種は全房発酵、ボルドー系の品種はステムを取っての発酵だとのことです。全房発酵を多く使うのは、ステムもワインの一部であるという考えから。生理的に完熟したぶどうを使うことで青臭くなることを防いでいます。また、2種類以上のブドウ品種を使うワインでは最初からぶどうを混ぜて一緒に発酵させるとのこと。普通は別々に作ってあとでブレンドしますが、一緒に発酵する場合、ブレンド比率は後から変えられないのでリスクを伴います。それでもハーモニーが大事だとして、そのやり方を貫きます。

19歳のときにレストランで働き始めたチャールズ。最初は厨房だったのですが、厨房は暑くて重労働。ウェイターとして客席に行くようになって、レストランでひとが幸せになるのを見るのに喜びを感じます。中でもソムリエの仕事にあこがれ、25歳でリッツ・カールトンでワイン担当になります。1999年にワイン造りを始めたときはほとんどお金もなかったのが、カイユースからブドウの提供を受けるなどして次第に人気を博し、今にいたります。

さて、ワインに移りましょう。今回の試飲は7本。2本がヴァラエタルの特徴を出すことを主体としたワインズ・オブ・サブスタンス、5本が少量多品種生産で非常に評価の高いワインを作っているKヴィントナーズです。

1番はワインズ・オブ・サブスタンスのソーヴィニヨン・ブラン2017。希望小売価格3300円。
チャールズが「還元的なワイン」だというこのソーヴィニヨン・ブラン。確かに還元香だと思われる、硫黄のような香りを少し感じます。果実味以上に青草の香りやチョークなどがあります。長熟できるソーヴィニヨン・ブランだといいます。フレッシュなタイプではないので、数年経ってから飲んだほうがいいかもしれません。

2番はKヴィントナーズのヴィオニエ・アート・デン・ホード。ヴィンヤード2017。4500円。
カリフォルニアワインファンの私ですが、正直に言ってヴィオニエについてはワシントンのほうが美味しいのではないかと思っています。カリフォルニアのヴィオニエだと白桃的な甘さが全面に出ることが多いですが、ワシントンのヴィオニエはもっとフレッシュ。オレンジピールやメロンの果実味にきれいな酸。やわらかさも感じる非常にいいヴィオニエです。50%コンクリートタンク、50%ニュートラルな樽での発酵とのこと。コンクリートタンク使うワイナリーは最近ずいぶん増えました。特に白ワインではフレッシュさを保ちながら味を引き出せるのが魅力のようです。

3番はワインズ・オブ・サブスタンスのカベルネ・ソーヴィニヨン2016。これは先日の記事に書いた通り。反則的なほど美味しいカベルネ・ソーヴィニヨンです。希望小売価格は2800円ですが、先日書いたように実際には税込み2500円程度でも売っています。いやあ、これはずるいわ。それにしても13万ケースという生産量で、天然酵母を使って37日間かけて発酵させるとか、普通できないです。フィルターも清澄もなし。

4番めはKヴィントナーズのオヴィード・カベルネ・ソーヴィニヨン/シラー 2015。9000円。
チャールズがお父さんのために作り始めたというこのワイン。お父さんの死後、1回はやめてしまったものの、また作り始めました。カベルネ・ソーヴィニヨン70%でシラー30%。香りに爽やかさを感じます。最初はちょっとくさっぽさがありますが時間が経つにつれて、果実味が出てきます。これも相当長熟できるワインだと思います。

5番目はKヴィントナーズのモーター・シティ・キティ シラー2015。7500円。
シラーもワシントンとてもいいと思います。カリフォルニアのシラーもいいですが、少し違う魅力があります。特に長熟性ではこちらのほうがだいぶ上だと思います。これも鉱物的な香りが強く、今はやや固さを感じますが将来性は豊かです。

6番目はKヴィントナーズのロイヤル・シティ シラー2015。2万5000円。
これは素晴らしいです。濃厚でパワフル。スパイシーでオリーブなどの風味もあります。時間が経つに連れて味わいも少しずつ変わってきます。これも長熟間違いありません。

最後はKヴィントナーズのキング・コール。カベルネ・ソーヴィニヨン/シラー 2015。1万6000円。
これは一番カリフォルニアに近いような丸みと果実の甘味を感じるワイン。美味しいです。

これまでも試飲会で何種類か試飲したことはありますが、やはりセミナーで時間をかけて味わうと全然違いますね。そして、ワインズ・オブ・サブスタンスもさることながら、Kヴィントナーズのヴィオニエとシラーはカリフォルニアでは作れないような美味しさのワインで、正直ちょっとうらやましく思いました。私もカリフォルニアを名乗りながらも北米全般はカバーしたいと思っているので、なかなか紹介することのないワシントン州のワインですが、これからも機会を見つけて紹介したいと思います。
Date: 2019/0127 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
18年10月から始めたアカデミー・デュ・ヴァンのセミナー、4月期(春夏)もやります。というかやりたいです。やらせてください!

4月期はなんと3講座を募集します。

一つは基本的には今回と同じ内容の「カリフォルニアの名門ワイナリー」。6回講座でテーマは
・ロバート・モンダヴィ
・パリスの審判
・リッジ
・カレラ
・キスラー
・ピーター・マイケル
試飲するワインのラインアップは少し変わります。

ちなみに今回の初回はこんな感じでした。


2つ目は、「続・カリフォルニアの名門ワイナリー」。続とついてますが、カリフォルニアの名門ワイナリーを受講していなくても全然構いません。取り上げるワイナリーはいろいろお意見いただきましたが、以下のようにしました。こちらも6回です。
・シルバーオーク
・シェーファー
・ジョセフ・フェルプス
・オーパス・ワン
・オー・ボン・クリマ
・オーベール
ナパの名門をずらっと4回並べてみました。オーパス・ワンは入れるかどうか迷ったのですが、やっぱり「基本のキ」だろうと入れてみることにしました。

そして3つ目は「日本人が造る!カリフォルニアのワイナリー」。実は企画書の締切30分前に思いついて勢いで提案した講座です(笑)。こちらは全5回。
・ノリアと幻
・フリーマンとアーサー・セラーズ
・ナカイ・ヴィンヤーズとシックス・クローブス
・シャトー・イガイタカハとカンパイ・ワインズ
・ダラ・ヴァレとケンゾー
Yoshikiとかも入れてみたかったのですが、ワインの供給が安定的でないので諦めました。

いやあ、それにしても新しい講座2つというのはさらにドキドキです。今も1講座準備するのに大体2週間くらいかかっているのに、2つ新しい講座あったらほぼずっとそれに追われるわけで…ブログの更新が減ったら、講座準備で苦しんでいるんだろうなあとほくそ笑んでください。余談ですがグーグル・スライドには大感謝です。これがなかったら生きていけません。スライドの半分くらいは電車の中でスマホ使って書いてますからね。USBメモリー忘れても教室のパソコンでデータダウンロードできるし。講座のためにパワポ買おうかと一瞬思ったのですがやめておいてよかった。

あと月3回講座をやるということは、水曜日はほぼ定時に近い時間に会社を出ないといけないわけで、仕事のやりくりも相当大変になりそうです。働き方改革の時代ですから、なんとかしないとね。

とはいっても、まずは受講生が集まらないことには講座準備もへったくれもないですからね。みなさんよろしくお願いします。

申し込み開始は2月3日(日)。9:00~11:00は青山校の窓口で受付。同日15:00からWebサイトで受付開始です。
Date: 2019/0126 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
ロバート・モンダヴィ カベルネ・ソーヴィニヨンの新ヴィンテージ2015が入荷してきています。ワイナリー設立50周年だった昨年のものと、ラベルがよりシンプルに変わっています。ワイナリー価格35ドルが税抜きで3980円というのはほぼ変わらない価格。

ヴィナスのアントニオ・ガッローニは92点と前ヴィンテージの2014より高い評価。「この価格帯では最良のワインの一つ」と評しています。

先日、試飲した印象も非常に良質のカベルネでした。ナパとしては比較的酸が高く、食事にも合わせやすいと思います。

モンダヴィナパカベルネは20年前22ドルくらいだったと思います。そのときから1.5倍程度の価格というのは頑張ってますね。

ナパを知るための基本中の基本のワインだと思います。


2014年は少し安いですが評価は90点。


Date: 2019/0124 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
詳しくは後日レポートしますが、今週ワシントンの超有名ワインメーカーであるチャールズ・スミスが来日し、セミナーに参加しました。そのワインの中でもコスト・パフォーマンスで群を抜いていたのが「ワインズ・オブ・サブスタンス」のカベルネ・ソーヴィニヨン2016。

昨年末には米国のwine.comで、年間最多販売として1位に選ばれたこのワイン。13万ケースと大量に作っているワインですが、チャールズ・スミスの高級ワインと同じように、天然酵母100%、樽熟成など、きちんと手をかけて作っているワインです。ワイン・アドヴォケイトで92点など評論家の評価もこぞって高くついています。

その味わいはカシスやブラックベリーの果実味に鉛筆の芯の風味など複雑さもあり、酸も豊かでバランスもすばらしい。一言で言えば非の打ち所がないワインです。

これが2000円台というのは本当に信じられないレベルで、5000円で売っていても全然不思議ではないワイン。

チャールズ・スミス自身も、ワインを作り始めたときに、このレベルのワインをこの価格で、この量で造れるようになるとは想像もしなかったと自賛するワイン。

これ本当に無茶苦茶おすすめです。ワシントンといえば、コロンビア・クレストなど隠れた旨安ワインのあるところですが、それにしてもこれはクオリティ高いです。

セミナー報告では書ききれないほど驚いたので、まずはこのワインだけ先に紹介させていただきました。

だまされたと思って飲んでみてください。

Date: 2019/0123 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
カリフォルニアワインの中には「ニューカリフォルニア」と呼ばれるワイナリーやワインがあります。元サンフランシスコ・クロニクルの記者ジョン・ボネが書いた本「ニューカリフォルニアワイン」の流れを汲むワイナリーで、アルコール度数の低さや、メジャーでないブドウ品種のワイン、が中心となります。ワイン造りにおいてはSO2不使用など自然派的な作りのものが多く、コンクリート・タンクでの発酵や古樽の使用といったあたりを特徴とします。メジャーというのは程遠いワイナリーですが、新しいものやありきたりでないものを求める層などから支持を受けています。

カリフォルニアワインのインポーターの中でニューカリフォルニアに力を入れているところとして、ワイン・イン・スタイルと富士インダストリーズがあります。ワイン・イン・スタイルはアルノー・ロバーツやクルーズ・ワイン、スコリウム・プロジェクト、スクライブ、タトーマ―など、富士インダストリーズはブロック・セラーズやビリキーノ、ローファイ、リキッド・ファームといったニューカリフォルニア系のワインを入れています。

前置きが長くなりましたが、そのうち、富士インダストリーズの試飲会があったので参加してきました。その中から美味しかったワインを紹介します。


ビリキーノのペティアン・ナチュレです。ペティアン・ナチュレもニューカリフォルニアらしいワインの一つ。このワイン、泡がきめ細かくクリーミーなテクスチャーでとても美味しいです。



同じくビリキーノのグルナッシュ。うまみがあります。


ブロック・セラーズの赤ブレンド「ラブ・レッド」です。ブロック・セラーズはニューカリフォルニアの急先鋒の一つです。なかなか評価の難しいワインもあったりしますが、これは一番安心できる味わい。価格も安く、入門的存在として貴重です。


このジンファンデルもいつも美味しいワインです。これも入門的におすすめできるワインです。


シルキーな味わいのシャルドネ。ニューカリフォルニアでシャルドネは珍しいですが、美味しいです、


ドンキー&ゴートのファイブ・サーティーンというブレンド。これも美味しいです。

ニューカリフォルニアというと敬遠してしまう人もいるかもしれませんが、今回紹介したのはその中で無難な味わいのものだと思います。まずはトライしてみるのが大事だと思います。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ドンキー&ゴート・ファイヴ・サーティーン 2013
価格:4800円(税込、送料別) (2019/1/23時点)

Date: 2019/0122 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパ市のダウンタウンにテイスティングルームを持つワイナリーが増えています(Wine Country comes to downtown Napa | Local News | napavalleyregister.com)。

ナパの入り口にあるナパ市はホテルやレストラン、ショッピングセンター、公的施設など、街としての役目は多いものの、そこでワインを作るワイナリーはないため、ワイン観光的には通過点と思われてきました。

これまでも、ワイナリー設備を持たないワイナリーや、テイスティングルームの場所や認可が取れないワイナリーがダウンタウンに開く例はありましたが、最近は他にワイナリーを持ちつつダウンタウンにテイスティングルームを開いたり、ナパ以外のワイナリーが開くケースもあります。

最近オープンした例としては、ラザフォードを本拠地とするアルファオメガ、マウント・ヴィーダーの老舗マヤカマス、セントヘレナのホールの別ブランドのウォルトなどがあります。ウォルトの場合、ワイナリーはソノマのセバストポールで、ソノマのダウンタウンにもテイスティングルームがあり、今回はナパにも開きました。

ナパの観光客は依然として増加傾向にあり、ナパ市にしかこないような観光客も無視できない数になっているとのこと。それが、テイスティングルームを開く主な理由のようです。

近年は米国でも若い層など、車を持たない人が増えており、公共交通機関で移動する例が急増しています。ナパ市だけでワイナリー観光もできると、そういうビジターへの対策にもなるのかもと思います。


Date: 2019/0121 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
先週のTaste Napa Valleyで、今回初めて開催された「ナパ・トリビア王」のイベントを見てきました。40歳以下のソムリエ資格を持つ人が対象とのことで、若い人でカリフォルニアに関心がある人がどれだけいるのか、ちょっと心配だったのですが、案じるより生むがやすし、なのかどうか、20人ほどの参加があり、しかもみんな知識もしっかり。予想以上にハイレベルの戦いとなっていました。

なお、1位の人は2020年2月に開かれるプルミエ・ナパ・ヴァレー・オークションに招待という豪華な賞品がつきます。2位はコラヴァン、3位はプルミエ・ナパ・ヴァレーに出品されたワインという賞品。

最初はグループ戦。5つのグループに分かれ、回答していきます。いくつか問題をかいつまんで紹介しましょう。


ま、この辺はウォームアップという感じですね。


このあたりになると結構難しいです。


サブAVAを地図に貼っていく問題、難しいかと思いきや、なんと全チーム完答です。すばらしい。


この辺はちゃんと勉強していないとわからない問題。ちなみに家族経営のワイナリーは90%をはるかに超えています。大規模ワイナリーのイメージがあるかもしれませんが、実際には家族経営多いのです。それだけに相続の問題も大変なのですが。

途中からはグループ戦の上位2チームのメンバーによる個人戦。ここからは1問ごとに勝ち抜けです。それにしてもグループ戦はどのチームも9割以上の正答率。僅差でした。


ソムリエ対象ですから、もちろんテイスティングして答える問題もあります。ボルドー系品種は難しいですね。

なお、結果は
1位 カーヴドリラックス 山崎啓介 さん
2位 リザラン新橋店 粟村昌弘 さん
3位 ヴィノスやまざき 広尾店 四家史一 さん

おめでとうございます!
Date: 2019/0119 Category: グルメ
Posted by: Andy
Comments
最近、会社におやつとして置いていてはまっているものが2つあります。

一つは韓国製のハニーバターアーモンド。一昨年旅行に行った際に買ってみて食べたらすごく美味しかったのです。ハニーのほの甘感とバターの風味がちょうどいい感じ。昨年旅行に行ったときには3袋ほど買って帰りました。それもなくなり、今は新大久保のドンキホーテなどで買ってます。

韓国で買うと600円くらい、ドンキでは800円くらいだったかな。ネットでもそんなに値段は変わらないですが、送料分がちょっと痛いですね。全然別ブランドのハニーバターピーナッツを食べてみたら、いまいちだったので、やはりこのブランドのが好きみたいです。



アーモンドはカリフォルニア産だそうですよ。ちなみにミックスナッツもあってそちらもおすすめ。

もうひとつは「アーモンド小魚」。これもアーモンド入ってますね。もしかするとアーモンドが好きなのかも(笑)。昔からあるものですが、この組み合わせを考えた人は天才だと思います。そもそも小魚の干したのに少し甘い味付けをしたのが好きなのですが(おせちの田作りも大好きです)、それとアーモンドの組み合わせが最強ですね。止まらなくなります。

大袋で置いているのですが、チェーンイーターになってしまうのが難点。



あと、大袋で食べる場合、最後にアーモンドが残りがち。バランス良く取るにはどうしたらいいんでしょうね。

とにかくこの2つがあれば幸せな今日この頃です。
Date: 2019/0118 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Taste Napa Valleyの試飲会で美味しかったワインを紹介します。

まずは前日のランチョンでソーヴィニヨン・ブランを試飲したラッド(Rudd)のワイン。

ソーヴィニヨン・ブランで80ドルというのはかなり高額ですが、梁世柱ソムリエによるとボルドーの白が高額になりすぎてしまったので、80ドルくらいのソーヴィニヨン・ブランでも市場性はあるそうです。マウント・ヴィーダ―のブドウを使用しており、味わいはトロピカルフルーツの風味に豊かな酸、引き締まったところが山のブドウを使っている雰囲気です。
あとの2本はカベルネ木系ですが、左のエステートと右のサマンサ。サマンサというのは昨年亡くなった創設者のレスリー・ラッドの娘。後を継いで現オーナーです。サマンサが非常にスムーズ。




高級なワインではヴィアデルも印象的でした。黒いラベルの方はシラーが入っており、濃厚かつスムーズ。白いラベルの方はさらにシルキーでエレガントさもありとてもよかったです。


シルバーオークは個人的にはナパよりも、親しみやすい味わいのアレキサンダー・ヴァレーが好きです。安心の味わい。昔より少しエレガントになった感じがします。


シレノスのワインはアカデミー・デュ・ヴァンが輸入していますが、残念なことにレストランなど業務用専門で小売には回っていないとのこと。メルローとカベルネ・フランが良かったです。特にフランはかなりいいです。


懐かしいサン・スペリーのソーヴィニヨン・ブラン。安心の味わいでいいですね。このほかコスパ系ではパイン・リッジのシュナン・ブランとヴィオニエのブレンドもいつもいいワインです。


トルシャード(Truchard)はすごくいいワイナリーだと思います。派手さはないですが、どのワインもきれいで美味しい。どれもカーネロスの自社畑であることにびっくりします。今回、特によかったのが写真のルーサンヌ。これは人気が出ると思います。


最後はトレフェッセン。ここもトルシャードに通じるところがあります。ナパの比較的冷涼な地域で自社畑のブドウを使ってコスト・パフォーマンスのいいワインを造っています。個人的には、一番左のマルベックを使ったドラゴンズ・トゥースが個性的な味わいですごく好きです。
Date: 2019/0117 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパのプリチャードヒルにある高級ワイナリー、ブランド(Brand)を元アップルのエグゼクティブが購入しました(Exclusive: Former Apple Execs Buy Napa)。

ブランドはエド・フィッツが2005年に設立したワイナリー。ワインメーカーにフィリップ・メルカを据えて高級ワインを作っています。エドは現在79歳であり、年齢的なところから手放したのではないかと思います。

購入したのはアップルでリテール担当の副社長だったジム・ビーンとMac OS Xのリリースなどを担当していたクリスティン・オサリバンのカップル。現在はスタートアップへの投資家として活動中です。

購入額は明らかにしていません。またフィリップ・メルカはワインメーカーにとどまるとのこたです。
Date: 2019/0116 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
Taste Napa Valleyの一週間が始まりました。東京は火曜日と水曜日、その後は関西でのイベントです。

火曜日は生産者や昨年10月11月のバイ・ザ・グラスの表彰者のランチ。
表彰者

珍しい趣向として、バイ・ザ・グラスの1位~3位のレストランの代表が、ナパのワイン三つをブラインドで当てる(品種とヴィンテージ、AVA)というコーナーがありました。これで1位になるとナパのワイン50本をプレゼントするというかなりの大盤振る舞い。

客席でもブラインドのワインが回ってきて考えられます。ヴィンテージやAVAは難しすぎますが、ヴァラエタルはなんとかあてたいところ。1番のソーヴィニヨン・ブランは簡単だったのですが、2番はカベルネ系で難しい。カベルネ・ソーヴィニヨンほどボディの線が太くなかったのでカベルネ・フランかと思いましたが正解はメルローでした。出場者も品種の正解なし。カベルネ・ソーヴィニヨンという回答が主流でした。

3つ目も難しい。カベルネ系でもピノ・ノワールでもないですがきれいな酸を持っています。ちょっと悩みましたが、先日全然わからなかったラファネリのジンファンデルと印象が近かったのでジンファンデルかと予想。正解でした。ガーギッチ・ヒルズのジンファンデル。これはとてもいいジンファンデルです。

このほか試飲したワインの中ではラッド・エステートのソーヴィニヨン・ブランも印象的でした。米国で80ドルするソーヴィニヨン・ブランですあらかな今はインポーターがいないとのこと。見つかってほしいものです。

Date: 2019/0115 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパ最大の地主であり、ベクストファー・トカロンをはじめとする超一流の畑の持ち主であるベクストファー家が、レイク郡の畑を広げています(Beckstoffer Vineyards Expands in Lake County)。

1990年代末から開墾を始め、レッド・ヒルズ(Red Hills)というAVAにいくつかの畑を持っています。さらに昨年12月にはトレジャリー・ワイン・エステートから189エーカーの土地(Clear Mountain Vineyards)を700万ドルで購入しました。

レイク郡はナパから内陸に入ったところであり、海からの涼しい風は入ってきにくいところですが、ここは標高が2000フィート(約700m)以上と高く、ナパの気温と同程度だとのことです。

ナパやソノマの土地があまりにも高額になってしまったので、今後は周辺の地域の開発も進むのかもしれません。
Date: 2019/0114 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
アンダーソン・ヴァレーでエレガント・スタイルの高品質なピノ・ノワールなどを作るアントヒル・ファームズ。2016年のヴィンテージが登場しています。

ピノ・ノワールだけでなく、シャルドネやシラーも入荷しています。特にシラーは3000円台前半という安さ。カリフォルニアの冷涼感あるシラーでこの価格帯のものはかなりレアなので気になるワインです。










Date: 2019/0112 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
今週は、新生カリフォルニアワイン協会の新年会に参加してきました。こういう懇親会的な集まりは、僕が知る限りでは初めてだと思います。インポーターさんたちが持ち寄ったワインが並んでおり、試飲会ではなく、くつろぎながら飲めるのもよかったです。

持ち寄られたワインの中にターリー(Turley)が1本ありました。ずいぶんターリーは飲んでいなかったし、最近はスタイルが変わったと聞いていたので興味津々で試飲。このワインに目をつけていた人は多かったようで、早々に空になってしまったようでした。

久々のターリーは……美味しかったです。

昔は、とにかく濃くてガツンとくる味わいで、「名古屋の味噌煮込みうどんに合う」なんて言っていた人もいましたが、やっぱりそれとはだいぶ違いました。第一印象は華やかで明るいワイン。そして後味がさわやかできれい。重さは感じませんでした。エネルギーが外に出てくるような陽性な印象は昔のターリーに通じるような気がしました。それをうまく今風にまとめていると思います。

畑は多分フレデリックだったと思います。この畑も初めて知りました。


そのほかでは、布袋ワインズさんお得意のオールド・ヴィンテージ発掘物「トロワ・ヴォワイエル」は、おいしくてコスパも抜群です。


ホワイトホール・レーンの「トレ・レオーニ」は、インポーターのアイコニックワインさんによるとすごく売れているそうですが、この価格でこの味わいなら売れるだろうなと思います。ホワイトホール・レーンの中ではラベルも異色。


試飲会と違って、これくらいゆっくり飲めるとやっぱり味もよく確かめられるし、いいですね。
Date: 2019/0111 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
今週、アカデミー・デュ・ヴァンのセミナー4回目はカレラでした。さすがにカレラは受講者の方々の多くもなじみがあったようですが、案外「昔はよく飲んだけど最近は」という人も多かったかもしれません。例によって時間が足りずにしゃべりきれなかった部分もありましたが、基本的なところからかなりマニアックな部分までお話できたかと思います。

試飲のハイライトはもちろんピノ・ノワール。単一畑のピノ・ノワールを4種類試飲してもらい、ブラインドで当ててもらいました。残念ながらヴィンテージが揃えられなかったこともあり、かなり難しくなってしまいました。


左からジェンセン2011、ライアン2011、セレック2014、ド・ヴィリエ2015です。

カリフォルニアの2011年は天候が不順であまりいい年ではなく、ジェンセンもいつもよりも酒質が弱かったように思います。バランスの良さはジェンセンらしいところではありましたが、ブラインドで見極められたらすごいです。それでも人気は2番めでした。残念ながらブラインドの正解者はいなかったかと。

ライアンはこれまであまり飲んだことなかったので分かりませんが、一番エレガント系でした。受講者も多分ライアンにはなじみなかったのでしょうね。ライアンという回答自体がほとんどなく、ミルズやリードと思った人が多かったようです。ジョシュ・ジェンセンは「将来はライアンが一番と言われるようになるのでは」とかつて語っており、実はかなりポテンシャルのある畑のようです。おそらく、ライアンがカレラの単一畑の中で一番の「穴」になるでしょう。


セレックは一番わかりやすかったと思います。正解者も多かったです。明らかに果実味が少なく、鉱物系の風味だったり、複雑な要素が多くあります。まだ若い段階だと、もっと果実味が多いほうが飲みやすく感じますが、十数年熟成させたらセレックは魅力的です。

受講者の2/3近くが一番好きだと言ったのが最後のド・ヴィリエ。ここはジェンセンとミルズの間にある畑ですが、開墾自体はミルズと同時期に始まっているのに植樹したのは15年遅れ。ほかの畑は3年めくらいからワインを作り始めているのにここは10年めから。理由はタンニンが強すぎて、それをコントロールするのが難しかったから。結局ここだけはブドウを除梗することでワインを造るようになったのですが、このようにすごく頑固な畑です。除梗していてもストラクチャーがしっかりしていて、厚みのある味わい。ジェンセンをさらにボールドにしたような感じです(ピゾーニに対するゲイリーズみたいな?)。

価格的にはジェンセンとセレックは、ライアンとド・ヴィリエの倍近くするのですが、ワインのポテンシャルにはそこまでの差はないと思います(長期熟成ならやはりセレックだと思いますが)。

という、なかなか興味深い結果になった試飲でした。


ジェンセンもこっちのヴィンテージで試飲できたらよかったのですが。


セレックはこのあたりが多分一番飲み頃です。


ライアンは一番欧州系だと評されていました。

Date: 2019/0110 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパヴァレー・ヴィントナーズの日本事務局がインスタグラムを開設しています。
インスタグラム
アカウント名はnapavintnersjapan。素敵な写真がアップされるのを期待したいです。

前にも紹介しましたが、来週はTaste Napa Valleyとして生産者が来日して各種イベントが開かれます。これまでになかったユニークな企画としては「ナパ・トリビア王決定戦」なんて言うのも!

1位になるとプルミエ・ナパ・ヴァレー・オークションに招待という豪華賞品付き。僕も出たいところですが、残念ながら40歳以下限定なのです(あと、ソムリエじゃないといけないので、全然引っかかりません)。まだ出場者募集中なので、我こそはと思う方も、万が一フロックでと思う方もぜひ参加してみてください。

詳しくはこちらから。
【東京】ナパ・トリビア王決定戦(40歳以下限定) | ナパヴァレー・ヴィントナーズ
Date: 2019/0109 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ストルプマンのシラー「パラ・マリア」が輸入元完売だそうです。まだ流通在庫はありますが、それがなくなったら秋まで入手できません。

先日、私が開いたカリフォルニアワインの会(一応、ワインを勉強するという建前のワイン会です)でも、このワインを出したのですが、とても評価高く、フクロウの印象的なラベルも大好評でした。

これだけのコスパのシラーはなかなかないと思います。


こちらのシラーはまだあります。

Date: 2019/0108 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ナパのワイナリー、スターリングが新しいパッケージのワインを発売しました(Sterling Introduces Resealable Aluminum Wine Bottles With A Sense of ...)。アルミ缶ですが、一度開けたものをまた蓋できるようになっています。

アルミ缶

375mlで価格は7.99ドル。スポーツやコンサートでの需要を見込んでいます。オプションで蓋と一体型になったストローもあるとのこと。

米国では缶入りのワインがかなりのペースで増えています。また、ボックスワインも以前からあるジャグワインだけでなく、ちゃんと品種表示のあるものが中心になりつつあります。

日本はワイン文化が成熟していると言われることもありますが、なかなかパッケージが多様化していかないのは結局マニアにとどまっていて文化としては根付いていないのではないか、というような気もします。
Date: 2019/0107 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ワイン・サーチャーの記事に、日本国外で日本酒を買う人のためのTipsが紹介されていました(12 Days of Sake | Wine-Searcher News & Features)。著者はワイン・ライターとしても有名なW. Blake Gray氏です。Gray氏はサンフランシスコ在住で、奥さんは日本人、日本で酒の品評会の審査員をすることもあります。

・日本国外で作られる日本酒は日本のよい日本酒よりも質が低い
・買うことができない素晴らしい酒よりも買える酒の方が良い
・新鮮さは重要
・白ワインを飲むシチュエーションで日本酒を飲もう
・吟醸、大吟醸、本醸造の酒は冷やして飲むべき。純米は室温でもいい
・白ワイン用のグラスを使おう
・開けたボトルは冷蔵庫で保管する
・店で一番高い酒を買うというのは悪くない
・日本国外では25ドル以下のものは買わないこと
・美しいボトルデザインに惑わされない、それは中身よりもマーケティングだ
・まずはどれか買ってみよう

僕も日本酒を買うときは悩みます。先日、正月用の酒を買いにいったときも酒屋のケースの前で30分ほども迷った末、結局前の年と同じものを選びました。日本酒ももっと知りたいとは思うのですが、なかなか難しいですね。
Date: 2019/0105 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
Comments
イノシシ年にちなんでイノシシラベルのワインを以前紹介しましたが、そこで紹介したマーカッシン(マーカッサン)とボアズ・ビューがセットでセールになっています。

セール会場はこちら

特に、ボアズ・ビューの4ヴィンテージ・セットはデビュー・ヴィンテージから、現行日本で最新の2014年までなので、かなり貴重です。


Date: 2019/0104 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
Comments
ボニー・ドゥーン(Bonny Doon)のランドール・グラームが、代表するワインである「ル・シガール・ヴォラン」(Le Cigare Volant)を2017年のヴィンテージで終了すると表明しています(Randall Grahm bids farewell to ‘Le Cigare Volant’)。最初のヴィンテージは1984年。グルナッシュとシラーとムールヴェードルのいわゆる「GSM」ブレンドのワインとしてはカリフォルニアでは先駆けとなります。
ル・シガール・ヴォラン
ちなみに、ル・シガール・ヴォランとは葉巻型のUFOのことで、シャトーヌフ・デュ・パプのある村が、UFOのぶどう畑への着陸を禁止する条例を決めたことをやや皮肉って付けた名前だといいます。

このワインのヒットによってボニー・ドゥーンやランドール・グラームの名前が知られるようになり、ランドール・グラームがワイン・スペクテーターに「ローヌ・レンジャー」として紹介され、同名のワイナリーグループが作られるきっかけにもなりました。

ル・シガール・ヴォランをやめてしまうといっても、完全になくしてしまうというよりもリニューアルに近いかたちになるようです。具体的にはグルナッシュの代わりにサンソーを入れたブレンドで、より軽い味わいを目指すとのこと。

新しい名前がどうなるのかはまだ公表されていません。

ちなみに、現在はボニー・ドゥーンは日本には輸入されていないようです。確かにあまり売りやすいワインではないかもしれませんが、ちょっと残念な気がします。