リトライ(Littorai)のメーリング・リストに入っている方からお誘いを受け、2012年のピノ・ノワール7種と2013年のシャルドネ2種、すべて単一畑ものを試飲しました。試飲と書きましたが9人で9本、のべ5時間近くかけて飲んだので、かなりしっかりと味わえたと思います。

参考:Littorai Wines: 才人Ted Lemonの率いるエレガント派の急先鋒

Littorai

シャルドネはB.A. Thieriot(B.A.ティエリオット)とCharles Heintz(チャールズ・ハインツ)。B.A.ティエリオットは自社畑、チャールズ・ハインツはデュモル、ウィリアムズ・セリエム、ケスナー、フラワーズなど10を超えるワイナリーがブドウを購入するソノマ・コーストの人気畑です。

B.A.ティエリオットは出汁のようなうまみを感じる作り。かなり酸が強く、人によってはすっぱすぎると思うかもしれないレベルです。カリフォルニアワインというよりもブルゴーニュのようなワイン。時間がたって温度が上がってくると非常にバランスのよさを感じます。

一方、チャールズ・ハインツはより果実味をしっかりと感じられる作り。でも全く甘ったるくはなく、非常にクリーンな印象を受けました。個人的にはこちらの方が好みですが、良し悪しというよりも好みの問題でしょう。

ピノ・ノワールはアンダーソン・ヴァレーのSavoy(サヴォイ)とCerise(セリース)。ソノマ・コーストのPlatt(プラット)、Mays Canyon(メイズ・キャニオン)、Pivot(ピヴォット)、Hirsch(ハーシュ)、Haven(ヘイヴン)の7種。

サヴォイもかなりブルゴーニュっぽいピノ・ノワール。「うすうま」という言葉が頭をよぎります。スパイスも感じ、なかなかいい感じのワインです。

セリースは、サヴォイに果実味をプラスしたような感じ。美味しいです。時間が経つと酸がより強調されてきます。それが嫌でなければ、お薦めです。

プラット、メイズ・キャニオン、ピヴォットは、どれも悪く無いんだけど若干印象が弱く、次のハーシュに飛びましょう。

ハーシュ(Hirsch)は素晴らしいワイン。酸味と果実味のバランスが絶妙にいいです。ボリューム感もありながら、酸がきれいに余韻を残す感じ。個人的にはこの日のダントツトップです。他の人もこれがベストだと思った人は多いようです。

ヘイヴンは、このワインナップの中では圧倒的に果実味が強く、ジャミーでし。ボリューム感のあるピノ・ノワールが好きな方にはお薦めです。カリフォルニアワイン・ファンにはこれが一番という方もいらっしゃいました。

非常に貴重な機会。ありがとうございました。