4月22日のアースデイを記念して、今週はナパ・ヴァレー・ヴィントナーズはサステナビリティの認証プログラム「ナパ・グリーン」のワイナリーを紹介する週になっているそうです。私も便乗して、ナパ・グリーンのワイナリーのワインを開けました。

セインツベリー(Saintsbury)は1981年にデイヴィッド・グレーヴスと故リチャード・ワードによって設立されたワイナリーで、ナパのカーネロスのシャルドネやピノ・ノワールのパイオニアです。ナパ・グリーンも最も初期に認証を受けています。

具体的には
・コンポストや有機肥料の利用
・表土を守るためのカバー・クロッピング
・表土を守るために耕うんをしない
・害虫を防ぐための益虫の導入
・猛禽類などのための巣箱の設置
・ワイナリーにおける水の再利用
・灌漑の最適化と病害虫を防ぐためのウェザー・ステーション
・不足灌漑の採用
・太陽光発電の利用
・統合的病虫害防御
といった環境のための活動を行っています。

セインツベリーのワインは、ブルゴーニュ的な繊細さを重視した作り。濃厚パワフルなワインが多いナパの中では異色といってもいいかもしれません。「ニュー・カリフォルニア」ブームでエレガントなワインが増えた昨今にそうなったわけではなく、1980年代から一貫してエレガントなワインを作り続けています。

開けたワインはこちら。2014年のカーネロスのシャルドネです。

白い花の香り、レモンやオレンジの柑橘類、酸味は比較的おだやかです。濡れた石、バニラ、トースト、シナモン、ナッツ。6年経っているので果実味だけでなく熟成による魅力もましてきています。味わいは優しく、食事の邪魔をしません。

流行りのワインというわけではないですし、評論家から高い点を取っているわけでもないですが、セインツベリーのワインはほっとする味わいで、家に帰ってきたような安心感があります。ステイホームな今に必要なのはこういうワインなのかも、と思いながら味わっています。

ちなみに、来週のナパ・ヴァレー・ヴィントナーズのテーマはジンファンデルだそうです。

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セインツベリー カーネロス・シャルドネ [2014]750ml
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