1月はZinfandelの月。カリフォルニアのワイン・イベントの中でも最大のものの一つであるZAP(Zinfandel Advocates and Producers)のイベントが開かれる月です。

とはいえこのところZinfandelについてはちょっと盛り上がりを欠いているというのが正直なところ。1990年代後半に一世を風靡したTurleyもいまや以前のような入手困難銘柄という感じでもないですし,価格も割と落ち着いています。「Zinfandelの3R」なんていう言葉もほとんど死語に近いような感じです。個人的にはZinfandelを飲む頻度がむしろ増えているくらいなのにあまり記事で取り上げることもありません。

そんなこんなでZAPが開かれるよということも何となく記事に書きそびれていたのですが,Parkerの掲示板に私の気持ちを揶揄するかのように「Syrah Is Pretty Good - But Zin Is Better」というスレッドができていました。

このスレッドも「小盛り上がり」といったところでとどまっていますが,
The average Zin is better than the average Syrah.
But the best Syrahs are better than the best Zins.

という2文が主流の意見を代表しているようです。普段飲みのワインとしてはZinはいいのですが,Sine Qua NonのAtlantis SyrahがWAで100点を取ったように,「すごい」ワインや人気殺到で入手できないワインはZinよりもSyrahにかなり寄っている感じがします。

Zinはこれからどうなるんでしょうね,と思う睦月でした。

ところで件のスレッドで高品質のZinの例として何回か登場しているのがRidgeとCarlisle(カーライル)。

Ridgeはご存知の方が多いと思いますが,オーナーは大塚製薬で日本にもそこそこコンスタントに入荷しています。ただ,価格統制が厳しいのか,日本での値段が高いのが残念なところ。またCarlisleは日本にはほとんど入ってきていません。Carlisleが出てくる前に米国で人気があったOutpostも同様。このあたりが手ごろな価格で入荷したりすると,また日本におけるZinの立ち位置も変わるのではないか,なんて思うのですが。