誕生日に開けたワインです。10年ほど前はカレラのジェンセンと並んでカリフォルニアを代表するピノとして,日本では大人気でした。そのころは1万円超が当たり前だったワインですが,最近は5000円を切る値段で入手できるようになっており,時代の流れを感じます。このサイトでは,カリフォルニアにはカレラ,Au Bon Climat(ABC)以外にもおいしいピノはたくさんあるんだよ,ということをずっと書いてきたので,少しは報われたのかなあという気もします。

余談が長くなりましたが,ABCのイザベル,昔も今も変わらないのはボトルの重さ。ボトルだけで1kgくらいありそうで,昨今のエコブームには完全に背を向けていますが,これもかつては高級品の象徴とみなされていたような。

さて,ワインの感想ですが,実は開けた誕生日には全然おいしくありませんでした。香りがなく果実味もなく,複雑さもなく。どうしてこんなスカスカなワインになってしまったのかとちょっと悲しかったほど。

ところが,二日目,三日目とだんだん良くなってきます(保存方法は,バキュバン用のゴム栓を挿して涼しいところに置いておいただけです。空気も抜いてません)。三日目はかなりいいワインになっていました。最後はまだあるかなあと思ったら,空になっていてちょっと残念(ボトルが重いので中身がなくなっても分からないのです)。初日にデカンタして飲んだらよかったかもしれません。