Wine Advocate誌の193号が公開されました。カリフォルニアでは前号に引き続いて「Northern California Part II」として85ワイナリの638ワインがレビューされています。

今回の特徴はシャルドネで高得点ワインが続発したこと,そしてついに同誌としては初めてカリフォルニアのシャルドネで100点が出たことです。既に公表されているようにロバート・パーカーはカリフォルニアのレビューでは一線から退くことになっており,今回が最後のレビュー。つまりパーカーが付けた100点のカリフォルニア・シャルドネはこれ1本ということになってしまったわけです。なお,カリフォルニア以外を見渡してもパーカーがこれまで100点を付けたのは1986年のDRC Montrachetただ1本。約20年ぶりの100点です。

100点がついたのはMarcassinのMarcassin Vineyard 2008。2007年も99+の高得点を得ています。2008年については次のようにコメントしています。

Utterly perfect, the 2008 Chardonnay Marcassin Estate is a dead-ringer for the 2007, but slightly richer and longer, as hard as that may be to believe. This extraordinary effort is unquestionably the “Chardonnay of the Vintage.” In fact, it may be the “Chardonnay of the Decade.” Brioche, nectarine, citrus and orange blossom notes intermixed with a liqueur of rocks, great acid, phenomenal concentration and staggering length result in a sublime Chardonnay that should drink well for 15+ years.


なお,今回96点以上の高得点がついたワインを見ていくと,Aubertが6本(いずれもシャルドネ),Marcassinも6本(4本シャルドネ,2本ピノ・ノワール),Peter Michael5本(いずれもシャルドネ),Kistler4本(3本シャルドネ,1本ピノ・ノワール),Veriteが3本(いずれもボルドー系ブレンド,Cabernet Franc中心の2008 Le Desirは100点)とここまでが複数本組。以下はCarlisleとDonelanのシラー,RochioliとNeeleyのシャルドネが1本ずつ。シャルドネの高得点が目立つ結果でした。

なお,最後に挙げたNeeley,聞きなれない名前だと思いますが,Varnerというワイナリの中の1ラベル。Varnerのシャルドネもこれまでパーカーから97点などの高得点を得て来ましたが今回は2008 Neeley Chardonnay Holly's Cuveeが98点。

このワイナリ,畑はSanta Cruz Mountainにありますが,ワイナリのコンタクト先はMenlo Park。シリコンバレーの中でもちょっと高級な雰囲気のあるところです。ワイナリがここにあるのかどうかは分かりませんが,ちょっと気になるところです。

で,このワイン,ワイナリ価格は40ドル台というやすさ。柳屋に入っていて6000円そこそこでしたがさすがに一瞬でなくなりました。僕はなんとか1本キープに成功。