カリフォルニアにはMt. EdenとVilla Mt. Edenというちょっと紛らわしい名前の二つのワイナリがあります。この二つのワイナリ,どちらもカリフォルニアではかなり古くからあります。

Mt. Edenはカリフォルニアワインの歴史で必ず登場するMartin Rayが作ったサンタ・クルーズにあるワイナリ。Martin Rayは今の自然派の先駆けのような人で,二酸化窒素不添加のワインを作っていたそうです(うまくいくときはあまりなかったという説もありますが)。

一方,Villa Mt. Edenの方はナパのワイナリで,設立は19世紀。ただし禁酒法を挟んで長らく低迷しもっぱらブドウをBeaulieuに売っていたそうです。1969年にMcWilliams夫妻が買い取ってから改めてワイン作りに取り組んでいるとか。

ちなみに日本では通常「マウント・エデン」と発音されていますが,本来の発音はどちらも「マウント・イーデン」が近いようです。

さて,現状ワインの評価が高いのはVillaがつかないMt. Edenの方ですが,Villa Mt. Edenもコストパフォーマンスが高い,いいワインを作っています。

今回飲んだシャルドネは3000円前後で流通していますが,サンタ・バーバラの著名畑Bien Nacidoの単一畑です。リッチな味わいのワインですが,けばけばしくなく,おいしいです。良心的なワインだと思います。