米国の科学者たちが、ブドウの木が感染すると治る手立てがなかったピアス氏病に耐性のあるブドウを作るのに成功したそうです(California wines get major boost against Pierce’s disease | Grapes content from Western Farm Press)。

ピアス氏病はガラス羽シャープシューターという名の大型のヨコバイを媒介として感染するブドウの病気。10数年前から流行が始まり、一度感染すると治す方法がないため、死病として恐れられていました。対策のための特別の基金も設けられ、まずは感染しないようにガラス羽シャープシューターがワイン産地に入ってこないように、厳しい監視を続けていました。

今回はLos Alamos National Laboratory (LANL)、UCデービス、U.S. Department of Agriculture's Agricultural Research Serviceの共同研究によるもの。ピアス死病の微生物に耐性があるブドウの樹ができたそうです。

ガラス羽シャープシューターのコントロールをがんばったせいか、近年はピアス氏病の話題はあまり出てきていなかったですが、以前はサイトに特別のコーナーを設けるほどでした。これで根本的な対策に結びつくのであれば、感無量です。