St. Helena 1934のMitsyさんに教えられて、彼女が通訳を務めていたBeringerの試飲会に参加してきました。

会場は恵比寿のPARTY。ここに来るのも久しぶりです。

今回、Beringerから来ていたのはRoger Harrisonさん。リサーチ・ワインメーカーといって、様々な品種やルートストック、醸造技術などをテストする役割の人です。さらに、Beringerの作るデザートワインとして評価が高いNightingale(ナイチンゲール)のワインメーカーでもあります(Beringerではワインごとにワインメーカーがいます)。



試飲したワインは5種。Napa ValleyのSauvignon BlancにChardonnay、Merlot。Knights ValleyのCabernet Sauvignon、そしてNightingaleです。

Sauvignon Blanc(SB)は2009年のもの。92%がSBで7.5%Semillon、0.5%Viognier。ヴィオニエはわずか0.5%ですが、それがフローラルなフレーバーを加えているとのこと。青い草やグレープフルーツといったSBらしいフレーバーに加え、白桃のようなトロッとした風味を感じたのもそのせいかもしれません。全体的にはクリスプで飲みやすくおいしいワイン。

Chardonnayは2010年。樽を55%使用しています。これもクリスプですが、ちょっとスパイシーなところもあります。シャルドネとしては若干ミッドパレートが弱いかな。

Merlotは2009年。ふくよかなワイン。90%メルローで10%Cabernet Sauvignon(CS)だとのこと。ほとんどタンニンを感じず、チェリーやシロップのような風味。メルローとしては悪くないです。

CSは2009年。Beringerはナイツバレーのパイオニアで1983年にAVAとして指定されるより前、1970年代から樹を植えているとのこと。85.5%ナイツバレーで14.5%ナパのブドウを使っています。ナイツバレーのブドウはタニックなので、ナパのブドウを混ぜているとのこと。品種は94%CS、4%CF、2%Petit Verdot。ブルーベリーやチェリーの味わい。骨太のタンニン。これはいいワインです。

最後はNightingale。SBとSemillonを使い、25brixでブドウを収穫。収穫した房をトレーに並べて、培養した貴腐菌を噴霧します。後は貴腐菌が定着し、ブドウから水分が抜けるまで温度や湿度をコントロールします。こういった方法で作っているのはここだけだとか。

全部テイスティングして感じたのは昔よりも白ワインを中心に、クリスプなスタイルが中心になったこと。実際、そういった傾向はあるそうです。