日本ではほとんど報道されていませんが、米国ではワインの大偽造事件の裁判が現在進行中です。法廷は12月18日、有罪を認めており、4月には最長40年の懲役が決まる見込みです。

いろいろ膨大であまり追っかけていられなかったのですが、Vinographyにまとめ記事が出ていたので紹介します(Jury Convicts Wine Collector Rudy Kurniawan of Fraud - Vinography: A Wine Blog)。

偽造事件の犯人Rudy Kurniawan(ルディ・クルニアワン)はインドネシアの生まれ。ロスアンゼルスでワインコレクターとして名を馳せます。2006年にはLA Timesで、1947年のシュヴァル・ブランのハーフボトル24本に7万5000ドルを投じたことなどが記事に書かれています。

彼はその後、オークションで大量にフランスの銘醸酒を売るようになりますが、偽造ではないかという話が出てきます。2012年には既に、彼が出品したワインを詳細に調べて、実際に作られているワインと違うという証拠を数々調べあげた人がいます(RUDY KURNIAWAN & GLOBAL WINE AUCTION FRAUD THREAD (MERGED))。

そして、今回のニューヨークにおける裁判に至っているわけです。裁判には著名なワイナリから証言に来るなど、いろいろニュースになっています。

日本では偽造ワインの話というのはほとんど聞きませんが、実際にはあるのかもしれませんね。海外ではワイン、特にフランスのボルドーやブルゴーニュの著名ワインは投資の対象にもなっており、オークションなどの二次マーケットで大量のワインがやり取りされています。偽造の大部分はそこで起こっていると見られるので、オークションがあまり活発でない日本では少ないのかもしれません。