IPOBが追求するバランスとは?
カリフォルニアのワイナリーの集まりの中でも一番注目されているIPOBのイベントに参加してきました。33の加盟ワイナリーの中で24のワイナリーのワインが試飲できるという盛り沢山なもの。しかも米国以外での開催は初めてです。
試飲会以外に開催されたセミナーではオーハイ、ハーシュ、オー・ボン・クリマ、ハンゼルの4ワイナリーの代表者がワインにおけるバランスについて語り合いました。コーディネーターは西麻布「ルエ ヴェル ロール」のソムリエである千葉和外さんでした。
セミナーでの試飲ワインはピノ・ノワール8種
オーハイが2013年と2007年のフェ・シエガ
ハーシュが2011年のリザーブ・エステートと2007年の「サン・アンドレアス・フォールト」
オー・ボン・クリマが2011年と2005年の「ノックス・アレキサンダー」
ハンゼルが2012年と2000年のエステートでした。
IPOBはIn Pursuit of Balanceの略。「バランスを追求」したワインを作ろうとするグループなわけです。
では、そのバランスとは何か。セミナーではそこを中心に4人が語りました。
オーハイのアダム・トルマックは、オー・ボン・クリマをジム・クレンデネンとともに立ち上げたという経歴がある重鎮。彼の話で面白かったのは、バランスが取れたワインの特徴を語るときに「アルコール度数が低い」とか「果実味が強くない」といった「~が低い、足りない」という要素を取り上げる傾向があるが、そうではなくて「もっと~」といったプラスの表現をしていきたい。具体的に言うと、もっとテロワールをよく表現したワインであることを目指しているようです。
オーハイのワインは今回のセミナーの4つのワイナリーの中では最も力強いものでした。特に2007年の方はそれが目立っていましたが、そのころはまだバランスよりも味を強く引き出すことを中心に考えていたようです。
ハーシュのオーナー、デービッド・ハーシュの次女であるジャスミン・ハーシュは、IPOBはIPOT(In Pursuit of Terroir)の方が良かったのかもしれないとコメントしていました。確かに、このセミナー以外にもいろいろな方に話を伺ったのですが、土地を表現するということは多くの人が共通して語っていたことでした。
ハーシュのワインは、個人的には今回の4ワイナリーの中では一番好きでした。2011年は香りが素晴らしく、2007年は熟成して旨味が出てきていました。
オー・ボン・クリマのジム・クレンデネンはビエン・ナシードの畑のブドウで作っているノックス・アレキサンダーを提供。2011年はとても酸がきれいでエレガントなワイン、2005年は結構熟成していい感じになってきていました。
1990年に畑の植え替えを決断して畑を作りなおしたのが今のワインにつながっているとのことでした。
最後のハンゼルは1950年代からピノ・ノワールを作ってきたカリフォルニアでは歴史t機なワイナリー。今回試飲に提供した2012年と2000年のピノ・ノワールは、作り方は全く同じとのことでした。違いはヴィンテージだけ。しかし、味わいは相当に違います。
2012年は優等生的な美味しいワイン。一方「15年が一区切りになる」(ジェイソン・ジャーディン社長)というように2000年は紹興酒のような熟成した味わいになっていました。
セミナー以外にもいろいろな方から少しずつ話うかがったので、それらは別記事で紹介していきます。
試飲会以外に開催されたセミナーではオーハイ、ハーシュ、オー・ボン・クリマ、ハンゼルの4ワイナリーの代表者がワインにおけるバランスについて語り合いました。コーディネーターは西麻布「ルエ ヴェル ロール」のソムリエである千葉和外さんでした。
セミナーでの試飲ワインはピノ・ノワール8種
オーハイが2013年と2007年のフェ・シエガ
ハーシュが2011年のリザーブ・エステートと2007年の「サン・アンドレアス・フォールト」
オー・ボン・クリマが2011年と2005年の「ノックス・アレキサンダー」
ハンゼルが2012年と2000年のエステートでした。
IPOBはIn Pursuit of Balanceの略。「バランスを追求」したワインを作ろうとするグループなわけです。
では、そのバランスとは何か。セミナーではそこを中心に4人が語りました。
オーハイのアダム・トルマックは、オー・ボン・クリマをジム・クレンデネンとともに立ち上げたという経歴がある重鎮。彼の話で面白かったのは、バランスが取れたワインの特徴を語るときに「アルコール度数が低い」とか「果実味が強くない」といった「~が低い、足りない」という要素を取り上げる傾向があるが、そうではなくて「もっと~」といったプラスの表現をしていきたい。具体的に言うと、もっとテロワールをよく表現したワインであることを目指しているようです。
オーハイのワインは今回のセミナーの4つのワイナリーの中では最も力強いものでした。特に2007年の方はそれが目立っていましたが、そのころはまだバランスよりも味を強く引き出すことを中心に考えていたようです。
ハーシュのオーナー、デービッド・ハーシュの次女であるジャスミン・ハーシュは、IPOBはIPOT(In Pursuit of Terroir)の方が良かったのかもしれないとコメントしていました。確かに、このセミナー以外にもいろいろな方に話を伺ったのですが、土地を表現するということは多くの人が共通して語っていたことでした。
ハーシュのワインは、個人的には今回の4ワイナリーの中では一番好きでした。2011年は香りが素晴らしく、2007年は熟成して旨味が出てきていました。
オー・ボン・クリマのジム・クレンデネンはビエン・ナシードの畑のブドウで作っているノックス・アレキサンダーを提供。2011年はとても酸がきれいでエレガントなワイン、2005年は結構熟成していい感じになってきていました。
1990年に畑の植え替えを決断して畑を作りなおしたのが今のワインにつながっているとのことでした。
最後のハンゼルは1950年代からピノ・ノワールを作ってきたカリフォルニアでは歴史t機なワイナリー。今回試飲に提供した2012年と2000年のピノ・ノワールは、作り方は全く同じとのことでした。違いはヴィンテージだけ。しかし、味わいは相当に違います。
2012年は優等生的な美味しいワイン。一方「15年が一区切りになる」(ジェイソン・ジャーディン社長)というように2000年は紹興酒のような熟成した味わいになっていました。
セミナー以外にもいろいろな方から少しずつ話うかがったので、それらは別記事で紹介していきます。