リッジがなんと1971年以来47年ぶりにピノ・ノワールを作りました。早速試飲しましたので報告します。


畑はサンタ・クルーズの町から東の方にいったところにある「コラリトス(Corralitos)」のガリ・ヴィンヤード(Gali Vineyard)。AVAとしてはサンタ・クルーズ・マウンテンズの枠外になります。サンタ・クルーズ・マウンテンズは標高で領域が決まっていますが、それよりも下、つまりより海に近いところにある畑です。太平洋からは約10kmで、間に遮るものがないので、霧などの影響はかなりあるはずです。ガリ・ヴィンヤードのサイト(Vineyard — Gali Vineyards)によると午後は風が吹いて霧が消えることで温度が上昇し、朝と昼との気温差は20℃近くにもなるとのことです。

非常にユニークなのは、樽熟成でアメリカンオークの樽を使っていること。84%がアメリカンオーク、16%がフレンチオークとなっています(新樽率は15%)。ピノ・ノワールでは異例ですが、リッジはシャルドネを含むほかのワインでもアメリカンオークを使っていますから、そこには自信があるのでしょう。

実際に試飲してみると、赤系果実の味わいに、アメリカンオーク由来かと思われる甘やかさと、バランスの取れた酸があり、とても飲みやすく万人受けするピノ・ノワールだと思いました。

トマトと牛肉をすき焼き風味で煮て、山椒でアクセントを付けて合わせてみたのですが、すき焼きの甘さと山椒のスパイス感によくあって、美味しかったです。