アルコール度数が低い「体に優しい」ワインがブームになりつつあります(Better for You Wines Are The Hot Trend in 2021)。

サニー
このブログで何度か取り上げているシャイド・ファミリーの「サニー・ウィズ・ア・チャンス・オブ・フラワーズ」はウォルマートなどアメリカの多くのチェーンで取り扱うようになり、既にヒット製品になっていますし、コッポラなども低アルコール製品を投入しています。オーストラリアのイエローテールやニュージーランドのキム・クロフォードといった人気ブランドも低アルコール製品を発売しました。
コッポラ
伏線としてはハードセルツァーと呼ばれる日本の缶チューハイに似た分野のヒットがありました。日本の缶チューハイはアルコール度数高いですが、米国のハードセルツァーはアルコール度数が低くなっています。アルコール度数が高い酒類より体にいいという理由で飲む人も増えています。

ちなみにノーアルコールとローアルコールを合わせた「NoLo」アルコール飲料は米国で年率3割程度も伸びているという調査結果もあります。シャイド・ファミリーのハイジ・シャイドによると、ウォルマートなどはサンプルを持っていく前からこのワインの採用を決めていたといいます。

アルコールを取り除く技術としては逆浸透膜を使うところが主流ですが、トリンチェロはスピニング・コーンを使っています。シャイドによると両方試した結果として逆浸透膜を使っています。浸透膜を通した後、疎水性のフィルターを使うことでより効率よくまたフレーバーを落とさずにアルコールを落とせたとのこと。6000ガロンのタンクを処理するのに3日かかるというから結構たいへんです。

赤ワインと白ワインでは赤ワインの方が圧倒的に難しいとのこと。赤ワインはアルコール除去によってタンニンも減ってしまのでバランスの維持が難しいとか。私もシャイドの3つのワイン(シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワール)を飲んだ経験では赤よりも白がよく感じられました。

日本市場ではどうなるか木になります。