サンタ・バーバラで銘醸畑というとオー・ボン・クリマのお膝元であり、数々のワイナリーが素晴らしいワインを造っているサンタ・マリア・ヴァレーのビエン・ナシードが一番有名ですが、それと肩を並べるのがサンタ・リタ・ヒルズのサンフォード&ベネディクト・ヴィンヤードです。1971年に植樹されたサンタ・リタ・ヒルズで最も古いブドウ畑であり、サンフォードやオー・ボン・クリマなどが素晴らしいワインを造っています。

実はオー・ボン・クリマで一番高価なピノ・ノワール「ラーム・ド・クラップ」もサンフォード&ベネディクトのブドウを使ったワイン。茎まで熟成した年だけに全房発酵で造られるレアワイン。2001年と2005年に造られた以降は2016年まで10年以上も造られなかったという幻のワインです。

このサンフォード&ベネディクトのピノ・ノワールを造るワイナリーの一つがサンディ(Sandhi)。今やサンタ・リタ・ヒルズで最高のピノ・ノワールを造っているといっても過言ではないドメーヌ・ド・ラ・コート(Domaine de la Cote)の姉妹ワイナリーです。著名なソムリエであるラジャ・パーと日系2世のワインメーカーであるサシ・ムーアマンによるワイナリーで、自社畑のブドウを使ったワインをドメーヌ・ド・ラ・コート、買いブドウを使ったワインをサンディとしています。

サンディのサンフォード&ベネディクトは以前は1万円したのですが、価格改定でなんと6000円台に突入。かといって評価が低いわけではなく、今回の2017年はパーカー93+、ヴィナスで94点、ワイン・エンスージアストで93点と後方家です。この価格ながら実は184ケースしか造っていないレアワインでもあります。こんなワインが日本に入ってきているだけでもありがたいと思う今日このごろです。