カリフォルニアのバークレーにあるブロック・セラーズ(Broc Cellars)が初の自社畑を購入しました。SFクロニクルの記事を参考にお伝えします。

ブロック・セラーズの過去記事
「ニューカリフォルニア」の注目株、ブロック・セラーズの魅力
ユニークな都市型ワイナリー「ブロック・セラーズ」のロゼ

バークレーはサンフランシスコからベイブリッジを渡った対岸にある街。大学「UCバークレー」がある学生街であり、カリフォルニア料理の生みの親であるレストラン「シェ・パニーズ」がある文化的な発信地でもあるところです。ブロック・セラーズ以外にもいくつか街中にワイナリーがあり、いずれもナチュラル系のワインを手掛けています。

ブロック・セラーズは様々なマイナー品種のブドウから少量多品種でワインを作っています。これまではすべて購入したブドウでワインを作っていましたが、栽培まで手掛けたいという希望は常に持っていたそうです。

今回購入したFox Hill Vineyardは、ソノマのヒールズバーグにあるアイドルワイルド(Idlewild Wines)のオーナーで友人のサム・ビルブロから10年ほど前に紹介された畑とのこと。サムは前オーナーのストーンズ夫妻を説得して、シャルドネやリースリングを引き抜いて、コルテーゼ、ドルチェット、バルベーラなど25種のイタリア品種をに植え替えてもらいました。

ブロック・セラーズはRuth Lewandowski WinesやRyme Cellarsといった友人のワイナリーとFox Hillのブドウを購入し、いつかは畑を共同で購入することも視野に入れていました。ただ、サム・ビルブロがメンドシーノのヨークヴィル・ハイランズにLost Hills Ranchという畑を購入したことで、その計画からははずれてしまいました。

ストーンズ夫妻は3年ほど前に亡くなり、ブロック・セラーズが畑の管理を任されるようになりました。その間も遺族と交渉を続け、ようやく契約にこぎつけたわけです。

ブロック・セラーズは畑の購入後、Frapatto、Cataratto、Grilloといったシシリー島のブドウを植えたとのこと。今後も他のワイナリーにもブドウを売りつつ、自社ワインに使っていくようです。また、畑の脇に醸造設備を持つ(今は古い設備が置いてある)計画もあるようです。
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