ナパの南東に接しているソラノ(Solano)郡。ケイマスが進出したサスーン・ヴァレーなどを含み、近年注目が高まっています。私も4月にナパに行った際、空き時間に訪問してきました。

参考:ナパツアー初日ーーお隣のサスーン・ヴァレーに寄り道

ソラノ郡の一部はかつてナパヴァレーに属していたという話もあるのですが、まだまだマイナーであり、高級ワインの生産地としては認められていないと感じている地元の人も多いようです。例えば、カリフォルニアのブドウ収穫や価格の統計である「Crush Report」ではソラノ郡が属する「ディストリクト5」のブドウ価格は、大量生産地域であるセントラル・ヴァレーに近いレベルにとどまっています。

その状況を払拭しようという動きが出ています。具体的には上記の地域分類を変更し、ディストリクト5の領域を狭くしようとしています。
ソラノ
ソラノ
上の地図がDisrrict5と隣接するDistrict17、そして境界変更案を示しています。下は境界変更しようとしている部分の拡大です。

Ryer Islandという地域がDistrict 5から外そうとしているところですが、ここは温暖で水が豊富、肥沃な土地で大量生産向けのワインが作られています。これによってDistrict 5のブドウ価格が統計上上がることが期待でき、ソラノ郡全体のワインのイメージアップにもつながるとのことです。栽培家にとってはこれまでよりも高い価格でブドウを売れることが期待されます。

North Bay Business Journalの記事「Effort to elevate prestige of Solano County wine grapes nears key stage」によると、8月11日にサクラメントでこの変更案に対する公聴会が行われるとのこと。まだどう決着するかはわかりませんが、大きな前進になりそうです。