キャサリンへの世代交代を進めるオクシデンタル
先日「オクシデンタル2020年を全部飲む」という記事で、スティーブ・キスラーのオクシデンタル(Occidental、オキシデンタル)のワインの記事を書きました。
その後、期せずしてオクシデンタル関連の記事が2つ続けて公開されました。一つはVinfolioのブログで、スティーブ・キスラーがオクシデンタルを始め、一方でキスラーでは元ハドソンのジェイソン・ケスナーを育てて退いていった話、オクシデンタルのこれからの話しなどが書かれています(In Pursuit of Sonoma’s True Identity: Kistler and Occidental - Vinfolio Blog)。もう一つは、元ワイン・アドヴォケイトのリサ・ペロッティ・ブラウンの新サイト「ザ・ワイン・インディペンデント」の記事で、こちらはオクシデンタルに絞った話を書いています。
2つの記事に共通する部分として、オクシデンタルが新しい畑を開発しているという話が出ています。また、ケイト(キュヴェ・キャサリンのキャサリン)が、父親と一緒にワイナリーの仕事をしており、それを徐々に引き継いでいるという話もあります。ちなみにケイトが卒業した大学はハーバード。スティーブのスタンフォードとは異なりますが、米国の東西を代表する大学を親子で卒業しているというのも興味深いところです。オクシデンタルの新しい畑は、ケイトが最初から責任者として開発をしているとのことで、ここからオクシデンタルの第2章が始まることを予感させます。
この2本の記事、偶然同じ時期に出たというよりも、スティーブがケイトへの禅譲を世間に印象付けるために取材させたのではないかという気もしています(スティーブはメディアの取材をあまり受けない人として知られています)
なお、蛇足ですがスティーブ・キスラーがオクシデンタルを始めたときの記事、このブログがたぶん世界で最初に取り上げています(キスラー謎のオーナー変更とスティーブ・キスラーの新ワイナリ)。このときはスティーブ・キスラーがキスラーをやめて完全にオクシデンタルだけになるとは予測できませんでしたが。