アイコニックワイン・ジャパンの試飲会からよかったワインを紹介します。

地域別に並んでおり、サンタ・バーバラから開始です。

まずは新入荷のワイン。

サンタ・バーバラの銘醸畑ビエン・ナシードのオーナーが持つ、もう一つの銘醸畑がソロモン・ヒルズ。ビエン・ナシードよりも海に近い冷涼なところにあります。ワインの味わいも、シャルドネ、ピノ・ノワールともにビエン・ナシードのエステート以上に酸のきれいさが目立ちます。リッチさも求めるならビエン・ナシード、酸のきれいさを重視するならソロモン・ヒルズをお薦めします。


メルヴィルというとピノ・ノワールのイメージが強いと思いますが、今回はシャルドネとシラーがよかったです。シャルドネはきれいでエレガント。シラーも旨味あり、高級感を感じます。

サンタ・バーバラに移ります。

写真がぼけていてすみませんが、ユニオン・サクレ(Union Sacre)のオレンジワイン。品種はゲヴェルツトラミネールです。うまみたっぷりで美味しい。癖はないので自然派が苦手な人にもおすすめです。


これも写真がぼけぼけですみません。リアルな動物の絵のラベルが特徴的なファブリスト(Fableist)のメルローとカベルネ・ソーヴィニョン。メルローはやわらかさがあり酸もきれい、カベルネ・ソーヴィニョンはジューシーでテクスチャーも魅力的です。


写真がひどすぎて嫌になりますが、フィールド・レコーディングスの新作フィクション(Fiction)。ジンファンデル40%、シャルボノ20%、アリカンテ14%、シラー11%、カベルネ・ソーヴィニョン8%、カベルネ・フラン7%というユニークなブレンド。ブレンドから味わいが想像できないと思いますが、ジューシーでバランスよい味わい。


もう写真は雰囲気ということでお願いします。グランドワーク(Groundwork)のグルナッシュ・ブラン。華やかな味わいで美味しい。


パソ・ロブレスの老舗ワイナリー「エバレー(Eberle)」のシラー、スタインベック・ヴィンヤード。5900円は安くはないですが、パソの良質なシラーの代表格だと思います。リッチでタンニンもしっかり。グリップ感のあるシラー。


ピーチー・キャニオン(Peachy Canyon)のインクレディブル・レッド(Incredible Red)もパソを代表するコスパワインと言っていいでしょう。ジンファンデルベースですが濃い甘ではなく、ジューシーな味わいとバランスの良さが目立ちます。


レッジ(Ledge)はまだまだ知られていないと思いますが、パソ・ロブレスのシラー生産者の大注目株です。このMCAキュベは、ちょっと驚くようなワイン。なんとパソ・ロブレスの銘醸畑ジェームズ・ベリーと、サンタ・バーバラのビエン・ナシードのブドウをブレンドしています。カベルネに例えて言うならナパのト・カロンと、サンタ・クルーズ・マウンテンズのリッジのモンテ・ベッロをブレンドしたようなものといえばいいでしょうか。むちゃくちゃバランスもよく、ものすごく芳醇。7500円のレベルではありません。ローヌを得意とするJeb Dunnackも95点をつけています。


お次はモントレー。新入荷のモントーヤ(Montoya)。ピノ・ノワールはモントレーの中では比較的温暖なアロヨ・セコ産のブドウを使っていますが、ジューシーできれいな味わい。3200円はコスパ高いです。

最後はナパです。

カモミ(Ca'momi)はナパのコスパワインとして定番ですが、シャルドネとメルローが特によかったです。シャルドネはリッチ系で果実感爆発。メルローはまろやかな味わいでバランスよく美味しいです。


人気ブランド689セラーズが作る「ラッキー・ドロー」カベルネ・ソーヴィニョン。3300円はコスパいいです。リッチでタニック。


これもナパとソノマ有数のコスパワイナリー「マイケル・ポーザン(Michael Pozzan)」が作るジアポーザ(Giapoza)。このカベルネ・ソーヴィニョンはソノマのアレキサンダー・ヴァレーのブドウを30%使用しているとのこと。ラベルはすっきりしたイメージですが、味わいはストラクチャーがしっかりした本格派。


新入荷のプロヴィナンス(Provenance)。ナパで1999年に創設されたワイナリーで現在のオーナーはローダイをベースにするロンバルディ家。カベルネ・ソーヴィニョンとメルローと入っていますが、個人的にはメルローが特に好印象でした。芳醇でストラクチャーもしっかりあります。2017年はジェームズ・サックリングが94点、2018年は同じく93点をつけています。


こちらも新入荷のライド&リドゥン(Ride & Ridden)。大人気のスラムダンクと同じ会社が作っています。こちらはナパのカベルネ・ソーヴィニョンでロデオの写真が印象的です。味わいもクラシックでスラムダンクとは対照的、面白いワインです。


最後のワインも驚きました。ドミナスなどがあるナパのヨントヴィルのワインで5900円。ブドウの出所を明かさないことなどを条件に作っているワインとのことでバーマイスター(Burmeister)というワイナリーの情報もほぼ不明です。ヨントヴィルらしく、少し冷涼感のある味わいがとてもいいです。