イタリアのアンティノリがワシントンでプレミアムなカベルネ・ソーヴィニヨンを作る「コル・ソラーレ(Col Solare)」の100%オーナーになりました。これまではワシントン州最大のワイナリーであるシャトー・サン・ミシェルと50%ずつを持つ形でした。

シャトー・サン・ミシェルはワシントン州のワイン生産の約6割を占める巨大ワイナリーですが、ここ数年は業績の悪化に苦しんでいます。昨年には、契約栽培農家に対して、5年間で4割購入ブドウを減らす旨を通告して、ワシントン州のワイン産業全体が大騒ぎになりました。

アンティノリとは以前から協業をしていましたが、昨年にはナパのスタッグス・リープ・ワイン・セラーズの持ち分をアンティノリに売却、ナパのコン・クリークも売却(アンティノリも売却し、実質的にコン・クリークは廃業状態になりました)と事業の整理が相次いでいます。ソノマのパッツ&ホールも創設者が株を買い戻してオーナーに戻りました。

コル・ソラーレは1995年に設立、当初はサン・ミシェルの買いブドウからワインを造っていましたが、2007年にワシントンで最も温暖でプレミアムなワインのできるレッド・マウンテンにワイナリーを設立、26エーカーの自社畑も有するようになりました。これらはいずれも今回の買収に含まれています。
col solare