ホワイト・ジンファンデルを最初に作ったのがSutter Homeであることはよく知られていると思います。ナパでもSt. Helenaの近くの一等地にあるこのワイナリが姿を変えようとしています。

仕掛け人はJoel Gott。Joel Gott Wineというワイナリを自ら経営している人であり,最近は人気ハンバーガー・ショップTaylor's Refresherのオーバーホールなども手がけています。
"With help from several investors, Gott, who previously overhauled Taylor's Automatic Refresher, the familiar St. Helena burger joint, bought it in January 2007. For more than a year, he has been refitting this behemoth of a winery to carry out his plan. "

Home of White Zin now a haven for boutique wine

引用文にあるように2007年にSutter Homeの16エーカーの工場を買い取り,新しい計画を練っているところです。

ナパでは新しいワイナリの認可を得るのは大変なこと。資金も大変です。そこで,ナパでワインを作りたいワインメーカーはカスタム・クラッシュと呼ばれる醸造設備を使わせてもらうわけですが,自ら手を下すことができないなど,制限もあります。そういったことに悩む若いワインメーカーたちに,そこでワインを作ってもらおうというのがJoel Gottのプランです。こうして若い人を呼び込んでいかないと,今にナパ全体が停滞してしまうということに,危機感を感じているようです。既にRobert Mondavi WineryのマネージャーだったMichael RaymorがValanceというブランドを始めているほか,コンサルタントのJeff Amesがいくつかのクライアントや自身のRudiusワインをここで作っているそうです。うまくいくといいですね。

なお,Sutter Homeはといえば,現在主にブドウを購入しているセントラル・ヴァレーに近いところの方がオペレーションが便利であるとして,ロウダイに移ったそうです。