議論を呼んだサンタ・リタ・ヒルズAVAを拡張するかどうかについて、ようやく決着が着きました。TTB(アルコール・タバコ税貿易管理局)の結論は「拡張」でした(Sta. Rita Hills AVA Expansion Approved | Wine News & Features)。

AVAの拡張案がTTBに提出されたのは3年前(サンタ・リタ・ヒルズ拡大で論議)。これまでのボーダーよりわずか東に畑を持っているペンス・ランチ(Pence Ranch)のブレア・ペンス氏が申請しました。
サンタ・リタ・ヒルズ(部分)
これに対して、Sta. Rita Hills Winegrower Alliance(SRHWA)は反対。これまでのボーダーは西向き斜面によって決めていたのに対して、新たに提出された部分は南向け斜面だったからです。

ブレア・ペンス氏は、自身の畑に天候の測定装置を設置し、気温がむしろ低いことを測定してこれに対抗。TTBは2年前にパブリックコメントを求めていました(賛否渦巻くサンタ・リタ・ヒルズの拡大申請)。

今回、拡張が認められたことにより、サンタ・リタ・ヒルズは従来の33380エーカーから2296エーカー広くなります。新領域に含まれる畑はJohn Sebastiano Vineyards、Rio Vista Vineyard、Pence Ranch Vineyardの3つです。

サンタ・リタ・ヒルズAVAに入るかどうかで、ブドウ価格は1トンあたり1000ドルも変わるとのことで、これらの畑のオーナーにとっては朗報となりました。

これに対して、2001年に認められた元々のAVA申請を作成したクロ・ペペのワインメーカーであるウェス・ヘイガン(Wes Hagen)は、回答が出たのだから、それは受け入れ、2016年の収穫に集中したいと述べています。