ナパ・ヴァレーのサイン
ヴィナス(Vinous)のアントニオ・ガッローニが2014~2016のヴィンテージ概況を中心に、最近のナパ・ヴァレーについてまとめた記事を公開しています(Napa Valley Trilogy: 2014, 2015 & 2016-Part1 (Dec 2016) | Vinous - Explore All Things Wine)。

まず、2014年は旱魃が始まって3年めという状況でしたが、豊作で、早く始まり、終わるのも早い年でした。ブドウがしっかり熟しながら酸がしっかりと残ったのも興味深い特徴。また、8月に大きな地震があり、その影響で、枯れていた川が復活して水が豊富になったところもあったそうです。品質は全体としては2013年に似てフレーバーは濃い傾向でしたが、2013年よりもタニックではなく、2013年よりも親しみやすい味わいだとのこと。2013年ほど高品質ではないが、2012年や2015年よりは良好とのこと。

2015年は旱魃がさらに続き、5月の涼しさから実の付き方が不均衡になったとのこと。また、夏は華氏で100度(摂氏で約38度)の高温の日が多く、ブドウのレーズン化がここかしこで見られました。そのため収穫は30~40%と大幅に落ち込みました。品質の高いものはすばらしい出来ですが、レーズン化したブドウをちゃんと取り除かないワイナリーなどでは品質にばらつきがあるとのこと。

2016年は収穫が始まるのが早かったものの、8月が涼しく、収穫時期が長く続きました。スクリーミング・イーグルではカベルネ・ソーヴィニヨンの収穫が足かけ5週間にわたって続いたとのこと。2016年の果実はジュース分が多く、アルコール度数は低くなる傾向があります。ミディアム・ボディで2012年に似ているけれども、もう少し濃い味わいだとのこと。

また、今回あらためて2013年が素晴らしいヴィンテージだったことを確認したとのこと。トップのワイナリーだけでなく、ミッドレンジやローレベルのワイナリーも素晴らしいワインを作ったとのことでした。

記事にはヴィンテージのこと以外にもさまざまなコメントがあり、かなり読み応えがあり、また面白いです。ぜひ読んでみてください。