昨年8月にコラヴァンを試用したことがあり、そのときに残ったワインをセラーに入れたままにしていました。1年過ぎたところで試してみようと開けてみました。
コラヴァンで保存したワイン
写真で見るように、残りはかなり少ないです。100mlくらいでしょうか。

グラスに注いだところ
グラスに注いでみると、以前飲んだときと比べて明らかに色が濃いです。ピノ・ノワールとは思えない色です。

実際に飲んでみると、完全に酸化していました。

日本のコラヴァンは空気と置き換える気体が不活性ガスのアルゴンではなく窒素です。アルゴンガスに比べると多少反応が進む可能性があるのと、比重が空気よりもやや軽いため、ボトルの中に空気が残っていると液面と接触しやすくなります(アルゴンガスは空気より重いので、空気が残っていても接触しにくい)。

そういった面で長期保存には不利と言われていましたが、この結果からもそれはある程度裏付けられたのかもしれません。

ワインの残っている量が少なく、さらにセラーで横置きで保存していたため、液量に対して気体に触れる表面積が大きかったことや、コラヴァンに不慣れで注ぐときにもしかしたらきちんと置換できていなかったのかもしれないといった不利な要素はありますが、日常的な使用環境でもそういったことは起こる可能性があるので、日本のコラヴァンの場合、数ヶ月以内に飲んだ方が無難なような気がします。

ちなみに、コラヴァンが海外でソムリエなどを対象に行なったブラインドテストでは半年保存したものと開けたてのものを比べています。また、海外の掲示板では1年以上経ったものも変化なかったという報告もあります(逆に変化していたという報告は見たことがありません)。

また、使い方として、針をコルクに挿したまましばらく置いておくと、空気が中に入る恐れがあると書いている人もいました。ワインを注いだらすぐに抜いてしまうのがよさそうです。

というわけで日本のコラヴァンの場合、長期保存性はやはりちょっと難しいのかもというのが、感想です。結論づけるにはサンプルが少なすぎるのであくまでも一つの例として受け止めてください。


並行輸入品だと少し安いです。