米国の酒類タバコ税貿易管理局(TTB)が新しいAVA「ギャビラン・マウンテンズ(Gabilan Mountains)」を認可しました。9月14日より有効となります。

Gabilan
ギャビラン・マウンテンズはモントレー郡とサン・ベニート郡にまたがるAVA。サン・ベニート郡のマウント・ハーランAVAやモントレー郡のシャローンAVAを含んでいます。マウント・ハーランAVAにあるカレラや、シャローンAVAにあるうシャローンなどのワイナリーは今後既存のAVA以外にギャビラン・マウンテンズの名前をラベルに入れることが可能になります。

ギャビラン・マウンテンズは北西から南東に約50kmも広がるAVAで、標高の高さが特徴です。AVAの境界は1500フィート(約500m)にあり、平均で2370フィートもの標高があります。もうひとつの特徴は石灰岩で、カリフォルニアでは珍しい石灰岩の地層が広がっています。

これだけ広いAVAですが、現在のブドウ畑はわずか436エーカー(AVAの面積は9万8000エーカー)しかありません。しかもそのうちひとつの畑を除いては既存のマウント・ハーランまたはシャローンに含まれています。その残りの一つは30エーカーのコーストヴュー・ヴィンヤード(Coastview Vineyard)。AVAを申請したのもこのコーストヴューのオーナーでした。
コーストヴューではシラーやピノ・ノワール、シャルドネ、グルナッシュ、ボルドー系品種などが植えられています。サンタ・クルーズのビッグ・ベイスン(Big Basin)などが買い主になっています。

広いAVAの中でほかにもブドウ畑の適地はありそうですが、このあたりは水がないので、新たな開発は難しいようです。