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Date: 2011/0730 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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タイトルはshuzさんのパクリです。目についたワインの情報をまとめて紹介しておきます。

取り敢えず夏なので白ワインから。

カレラのセントラル・コースト・シャルドネ。マウント・ハーランのシャルドネと比較しているのは筋違い(畑が全く別,こちらは購入ブドウ)ですが,税込み1000円台ならまとめ買いしてもいいワインです。


カリフォルニアワインあらかるとで扱っているチャールズ・スミスのリースリング。税抜き2340円ですが,Wine Spectator誌では89点取っているとか。ワシントンのリースリングはちょっと気になっています。


先日のワイン会で最初に飲んだRoederer EstateのBrut。税込みでも2709円です。4000円くらいするかと思っていたのでちょっとびっくり。


ピノではカレラのライアン2008の3000円台というのがやはり破格の安さ。2008年はまだ飲んだことありませんが,この値段ならまずは買って飲んでみるのがいいと思います。上で紹介したシャルドネと同じくAuthority Styleで売っているので一緒に買えば送料節約できます。


ホールのMerlotの2600円というのもかなり安いです。米国でも26ドルくらい。ホールはまだ飲んだことないのですが,気になっているワイナリの一つです。


最後に柳屋の破格キスラー7000円台(税抜き)。裏ページと書かれていますが,普通に検索したら引っかかってしまいました。週末限定価格です。もしかしてアクセス制限かかってしまったらすみません。
Date: 2011/0729 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワイン評論家として著名なヒュー・ジョンソン氏が40年近く住んだ家が売りに出されています(Hugh Johnson's home on the market)。

エセックスにあるこの家,ワインセラーだけで5部屋あるとのこと。敷地は4.8ヘクタールなので,ざっと220m四方というとんdめおない広さです。

なお,価格は280万ポンド。日本円にして約3億4000万ドル。売却の理由はロンドンに引っ越すからだそうです。

いやあ,すごいですね。
Date: 2011/0728 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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August Westから間違って届いてしまったワインを使ってのワイン会第2弾を開催しました。前回はワイン関係でない知り合いをお招きしましたが,今回は気楽にFacebookやTwitterで呼びかけて集まりました。皆さんワイン好きなので,August West以外のワインもちょっと気張って出してみました。レストランは前回と同じく麻布十番のカリフォルニア・ワイン・ガーデンです。ワインに合わせて料理も考えていただいたようで,ワインも料理もおいしいワイン会でした。

ウェルカムのスパークリング・ワイン(Roederer Estate,これもおいしかった)の後,最初はシャルドネ2本です。一つはAugust Westのシャルドネ(2008年)。もう一つはPatz&HallのWoolsey Road 2000年です。Patz&Hallがちょっと心配だったのですが,まだ十分においしく,「Woolsey Roadはちょっと海藻っぽい風味があるので,海苔を合わせてみました」という前菜(夏野菜のラタトゥーユ)とよく合いました。August Westのシャルドネも,もちろん期待を裏切らない味。このワイナリをピノ専業だと思うと大きな間違いです。
シャルドネ
前菜

続く料理はもう一つ前菜で鱸のソテー。これもシャルドネに合います。
スズキのソテー

ワインはピノ2つ。August Westの2009年のSanta Lucia Highlandsと2003年のRosella's。

2003年はAugust Westの最初のヴィンテージ。ちゃんと熟成していることが分かってよかったです。Santa Lucia Highlandsの方はAVA名が付いているものの,中身はRosella'sの単一畑。とてもコストパフォーマンスのいいワイン。
ピノ

料理はなすと鰯のテリーヌ。鰯とピノは合いますね。
なすといわしのテリーヌ

さて,もう一本ピノが続いてKanzlerの2007年。これはここ2年くらいで一番気に入ったワインの一つなので,ほかのワイン好きの皆さんにも知ってほしいと思って出したのですが,予想以上に大好評。これ,マジでおいしいです。
Kanzler

メインディッシュは豚肉。ワインはAugust Westのシラー(写真撮り忘れました)。昔はシラーはあまりピンと来ないワインの一つでしたが,今はCabernet飲むよりシラーを選ぶ方が多いくらい。「今度はシラー会をしましょう」という話がまとまりました。
豚肉

ワインの最後はデザートワイン。Sine Qua NonのNobleman。シャルドネのデザートワインです。甘いのですが,ちょっと抜けるようなすっきり感もあってさすがの作りでした。
デザートワイン

デザートもおいしかったです。
デザート

カリフォルニア・ワイン・ガーデンは,何度もワイン会で使っていますが,ワインの順番さえ決めてけば後は安心してお任せできるので,幹事としてはとても楽です。料理も前回と全く違うものばかりでさすがのシェフの実力を感じました。

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Date: 2011/0726 Category: 読書感想
Posted by: Andy
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世界という言葉は「日本」の補集合として捉えてしまいがちである。そんなことない,という人ももちろんいるだろうが,自分はそうだ。だから「世界文学全集」というと「海外文学全集」だと最初から決め込んでしまう。それだけに「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」の第3集第4巻(長編小説としては最後の巻)に石牟礼道子さんの「苦海浄土」が入ったというのを知ったとき,ちょっとびっくりしたのと同時に,自分のあまりにも狭い思い込みに情けない思いもあったのである。

そもそも,この文学全集,まだ読んだのは数冊であるが,自分としてはいつかは全巻制覇したいものと思っている。池澤夏樹さんという作家は小説家としてデビューしているが,正直言って小説よりも紀行文などのノンフィクションの方が面白いし,それ以上に書評家として優れている。その人が,30冊の全集の中の唯一の日本語で書かれた長編として選んだのだから間違いないだろうと,読みたい本リストの中で一気に上位に入っていたのだった。

さて,この「苦海浄土」は3部作からなる水俣病を扱った小説である。1970年には第1回大宅壮一ノンフィクション賞に選ばれたものの辞退している。水俣病の補償を巡るさまざまな資料をそのまま掲載しているなど,ノンフィクション風の体裁を取ってはいるが,本書の最大の魅力は著者が「聞き書のふりでやっているんです」という,患者やその家族の語りの部分だ。方言で語られる病気の話は,その深刻さと裏腹に,優しくときには滑稽で,しみじみとした慈愛に満ちている。特にそれが全面にフィーチャーされた第1部は,一種のお伽話のようですらある。

一節を披露しよう。
 うちは、ほら、いつも踊りおどりよるように、こまか痙攣をしっぱなしでっしょ。
 それで、こうして袖をはたはた振って、大学病院の廊下ば千鳥足で歩いてゆく。
 こ、ん、に、ちわあ。
 うち、踊りおどるけん、見とるものはみんな煙草出しなはる!
 ほんなこて,踊りおどっとるような悲しか気持ちばい。そういう風にしてそこれへんをくるうっとまわるのよ。からだかたむけて。


第2部,第3部と進むと,物語は別の様相を示し始める。

第2部の白眉は,チッソの株主総会に巡礼姿で乗り込むシーン。そこまではややドタバタの感もあった患者たちが,急に神話の世界の人のような崇高さを見せ始める。

第3部では川本輝夫氏を中心とするチッソとの交渉が中心。舞台の大部分は東京であり,座り込みや交渉の現場が,その場で観察していた筆者によって語られる。そこには思うようにならない現実の辛さ,チッソの理不尽さが満ちている。それでも方言で語られるところは何か優しく,おかしみをなくさないところがすばらしい。

久しぶりに出会えてよかった,読んでよかったという本だった。また,できるだけ多くの人に読んでほしいと思える本でもあった。



Date: 2011/0725 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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オーストラリアのアデレード港でワインを詰め込んだコンテナがフォークリフトから落下し,中に入っていたワイン,約100万ドル相当がほぼすべて失われてしまいました(Whoops! $1 million worth of wine spilled – This Just In - CNN.com Blogs)。

このワインMollydooker Velvet Glove shiraz 2010は定価185ドルという超高級ワイン。コンテナには5544本が詰め込まれていましたが,わずかに1ケースだけが残ったとのことです。

Mollydookerは2005年からワインを作り始めた新しいワイナリ。2006年のMollydooker Velvet Glove shirazはWine Advocate誌で99点を付けており,2007年も98点,2009年は97+と,その高価格に恥じない評価を受けています。

覆水盆に返らずといいますが,壊れてしまったボトルのワインは元に戻りません。このワイナリの売上の3分の1を占めるということであり,仮に保険でカバーできたとしてもショックは隠せないようです。
Date: 2011/0723 Category: 技術系
Posted by: Andy
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最近ちょっと行き詰ってます。次に何やるか,いろいろ中途半端で(あ,念のため,仕事は関係ないです,あくまでプライベート)。ちょっと整理しようと思ってこの記事を書いています。

まず,楽チンリンク作成(Rakuten Instant Link)。FirefoxとChromeは動いていますが,Safari版を作っている途中で止まっています。Safariは機能拡張向けのサービスがプリミティブで,Chrome版の10倍くらいめんどくさいというのが最大の理由。ドキュメントがわかりにくいのも,萎えてしまった一因です。

次にFacebook向けのアプリ。Evernoteと連動するようなものを作りたかったのですが,Facebookの認証でつまづいてしまったのが,まず問題でした。これは結構情けない理由で解決したのですが,FacebookのAPIの動作がドキュメント通りでなく,結構ころころ変わるのと,作り方が悪いのでしょうけどパフォーマンスが低すぎることでなかなか実用的になりそうにありません。もう一回腰を落ち着けて別アプローチを試すかどうか考えどころ。

3つ目がEvernote用のブラウザ・イクステンション。認証で悩んだり,JavaScriptからのAPIの呼び出し方で悩んだり(結論としては,現状JavaScriptからEvernoteのフル機能APIは使えません)。ただ,よく考えたらフル機能APIを呼ばなくてもSite Memoryという簡易的な機能を使えば済むことが分かってちょっとがっくり。まあ,これは分かったので実装すればいいだけですが,ちょっとめげ中。そもそも作ろうとしているものがちょっとしょぼいのが理由かもしれません(レシピサイトからレシピに必要なところだけEvernoteに投稿するようなものを考えていました)。

最後はプログラミングものではなくて,「ブクログのパブー」を使ってカリフォルニアワインの電子書籍を作れないかというもの。前々からやりたいテーマではあるのですが,始めるとたぶん1カ月くらい,ほかのことが何もできなくなりそうなので,なかなか取り掛かれません。

さて,どれを次にやるのがいいでしょうか?
Date: 2011/0722 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワイナリ・ツアーの計画は意外に面倒なものです。訪問したいワイナリの候補を作り,移動時間を調べ,予約を取り,ランチをいつどこで取るか考え,などなど,様々な要素を考えなければいけません。特に,ツアーの満足度を高めるには「予約のみ」のワイナリを組み込むのは必須であり,希望通りの時間に予約できないことも珍しくありません。こういった,手間のかかるワイナリ・ツアー計画を立てるのにすごく役立ちそうなサイトgovine.comができていました。

行くワイナリをリストアップして,道順や移動時間を調べたり,ホテルや飛行機,レンタカーの予約をしたりワイナリに予約リクエストを送ったり,といったことがワンストップでできます。

サイトへの登録から見ていきましょう

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Date: 2011/0720 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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柳屋でBrewer-CliftonのPinot Noir Melville 2009が税抜7680円で出ています。前年までは定価1万2000円だったワイン。MelvilleはMt. Carmelと並び、Brewer-Cliftonのランナップの中では安定感抜群。当たればすごいけど、はずれも結構あるCargasacchiあたりと好対照です。同じワインメーカーが作るMelvilleのMelvilleと飲み比べとか、したいですねえ。

Date: 2011/0720 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアには3000近くのワイナリがありますが,スパークリング・ワインを作っているところとなると,おそらく20とか30とかくらいしかないのではないでしょうか。スパークリング・ワインの消費はカリフォルニアの4.6%と,まだまだ少ないのですが,それにしてもワイナリ数が比例するとしたら100以上はあってしかるべきだし,2010年の消費は前年より10%も増えているなど,伸びているカテゴリーでもあります。ワインライターのW. Blake Gray氏は,その理由が税金ではないかと述べています(The Gray Report: Why aren't there more sparkling wine producers? Taxes. )。

スチル・ワインの場合,アルコール度数が14.0%未満だと1ガロン当たり1.07米ドルの税金(1本当たり21セントくらい)かかり,14.0%以上だと1.57米ドル。これがスパークリング・ワインだと3.40米ドルと倍以上に上がってしまいます。

さらに年間生産量が25万ガロン(約10万ケース)未満の小規模ワイナリの場合,スチル・ワインでは1ガロン当たり90セントの控除が受けられるのに,スパークリングではこれがありません。したがって,この場合1ガロン当たりの税金はそれぞれ0.17ドル,0.67ドル,3.40ドルと,スパークリング・ワインは5倍あるいは20倍もの税金を課せられてしまうのです。

Gray氏は,このような高い税金は,禁酒法が解けたあと,高いシャンパーニュを飲む富裕層に向けて課さられたのではないかとしています。

理由はどうあれ,この高い税金がカリフォルニアでスパークリング・ワインを作るときの障壁の一つであることは確かなようです。近年ではオレゴンのArgyle,ワシントンのChateau Ste. Michelle,ニュー・メキシコのGruetなどカリフォルニア外で良いスパークリング・ワインが生まれる傾向もでてきています。

定番の生産者が高品質なワインを変わらずに作ってくれているのはもちろんいいことですが,新しい生産者が増えることでの分野の活性化というのは見逃せないところ。税金が変われば状況も変わるのであれば,ぜひそうあってほしいと思います。
Date: 2011/0719 Category: 技術系
Posted by: Andy
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先週の話ですが,「クラウド型ソーシャルネットワーク+ファイル共有・同期サービス」Zyncroのセミナーに出席してきました。Evernoteへの投稿など新機能が加わったというのが今回のセミナーのきっかけですが,そもそもまだZyncro自体知られていないので,Zyncro全体について思うところをまとめておきます。

会社の業務では,社内の同じ部署のメンバー,社内の他部署,社外の協力企業などとコラボレーションで作業をすることがしばしばあります。そのときに一番無駄に感じられることの一つがメールでやり取りするファイルの多さです。大抵がExcelだったりWordだったりのデータ・ファイルですが,ファイルを送ったり受け取ったりするたびに,ファイル名に日付を入れるなどして,山ほどディスクに置いておくことになります。特に3人以上で作業している場合など,更新管理だけでも大変な作業になってしまいます。

この無駄をなんとかできないかと,バージョン管理ツールを導入することを考えてみたこともあるのですが,サーバーが自由にならないとマスターのリポジトリを管理できないし,仮に導入できたとしても,コミットの手間が入るため,あまりリテラシーのない人を含めて運用するには無理がある感じがします。

Zyncroは,ファイルのアップロード機能があり,バージョン管理機能も標準で入っているので,メールのやり取りに比べると,そのあたりの無駄が大幅に削減できるのではないかと思っています。この機能だけであればDropboxなども候補になりますが,Zyncroにはコミュニケーション機能もあるので,1サービスでコラボレーションに必要な機能を概ね満たせるという魅力があります。

例えばタスク管理。Zyncroのタスク管理機能はそれほど強力なものではありませんが,通常のコラボレーションでタスクを列挙して担当者に割り当て,大体の進捗状況を見るといった一般的な使い方をする分には困らないレベルです。なにより,現状ではタスク管理自体ほとんど可視化されていないので,ちゃんと運用できれば無駄になることはないはずです。

Zyncroを「Dropbox+Twitter」などと言ってしまうと実際にどういう用途に使えるのかよく分からなくなる感じもあるのですが,個人的にはコラボレーションの様々な面を可視化して一元管理できるという意味で大きな魅力を感じています。

まずは仕事で社外の企業とのコラボレーションに使っていくつもりですが,うまくいくと社内の共同作業にも導入できるようになるかもしれません。また,個人であっても誰かとの共同作業をするようなときにはツールとして候補になるだろうと思います。
Date: 2011/0718 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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CWFCのナパさんがPalminaで作っているNebbiolo/SangioveseのNadeshiko BellezzioとTocai FriulanoのSamurai Bellezzioがなでしこジャパンの優勝を祝って半額セールになっています。「なでしこ」と「さむらい」のワイン。サッカー優勝祝いに,ぴったりですね。

以前,このワインを飲んだテイスティング・ノートはこちら

Date: 2011/0718 Category: ワイナリ訪問
Posted by: Andy
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ソノマのKunde Family Estateが新しいテイスティング・ルームを完成させました(PR: Sonoma County's Best Wine Tasting Experience Just Got Better)。2010年にNorthbay Bizで「Best Tasting Room in the North Bay」に選ばれたこのワイナリの,この新しいテイスティング・ルームはWildwoodといい,プライベートな試飲やセミナーなどに使用します。

テイスティングに使う場合,30ドルのプリフィクス・メニューと40ドルのチーズとのマッチングを含んだテイスティング・メニューがあり,ワイナリの会員はチーズ込みで20ドルになります。いずれも予約のみ。

ワイナリ訪問,どこに行くのがいいのかと,よく聞かれますが,決まって答えているのが「予約だけのところは充実度が違うから,絶対にそういうところを入れたほうがいい」ということです。一般のテイスティング・ルームを三つ行くより,予約だけのところ一つに行ったほうが満足度は大きいと思います。このKundeのテイスティング・ルームも候補の一つになるかもしれません。

ちなみに,日本では「クンデ」と書かれていますが「カンデ」と発音しましょう。下にWildwood Roomの紹介ビデオを貼っておきます。

Date: 2011/0717 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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2年ほど国内入荷していなかったアイアンホースがやっと復活し,いくつかのショップに入荷しています。スパークリング・ワインはそれほど好きというわけでもないのですが,ここのは個人的な思い入れも含んで,ときどき飲みたくなります。

今回入ってきているのはスティル・ワインのピノ・ノワールとシャルドネ,スパークリングのウェディング・キュベ,クラシック・ヴィンテージ・ブリュット,ロシアン・キュヴェ,オーシャン・リザーヴ。

スパークリングの4種のうち,ウェディング・キュベ,クラシック・ヴィンテージ・ブリュット,ロシアン・キュベの三つはいずれもピノ・ノワール75%,シャルドネ25%の構成。ウェディング・キュベは一番色がピンクに近く,飲みやすさも抜群。クラシック・ヴィンテージ・ブリュットは樽を一部使うのと,熟成を1年長くすることで,複雑な味わいを実現。ロシアン・キュベは飲んだことありませんが,唯一ドサージュ(リキュールで糖分を加えること)をしています。

残るオーシャン・リザーブはシャルドネ100%。ナショナル・ジオグラフィックとのコラボレーションにより,1本あたり4ドルが海の自然を守るために寄付されるとのこと。

個人的には今後Brut Roseも入ってきてくれないかなあと期待しております。

とりあえず現時点で最安のWassy'sさんのリンクを貼っておきます。
Date: 2011/0716 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カルトワインの先駆け的存在だったDiamond Creek。今でも古きよきカリフォルニア・カベルネ・ソヴィニョンの姿を残しているような気がします。1968年に設立されて以来,5エーカーのGravelly Meadow,7エーカーのRed Rock Terrace,8エーカーのVolcanic Hill,そしてわずか3/4エーカーのLakeの四つの畑から単一畑のカベルネ・ソヴィニョンを作っています。

その中から2007年のVolcanic Hill,2006年と2007年のGravelly Meadowがお手軽ワイン館に入荷しています。価格は税抜きで1万5000円弱と米国とさほど変わらない値段。昔よりも値段はむしろ下がっていますね。以前は高嶺の花で飲んでみたいけど手が届かない感じがしましたが,この値段なら割高感はありません。いずれも長熟型なので,記念日ワインとして買っておくのにもいいでしょう。


Date: 2011/0715 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先週のことですが,表題のイベントに参加してきました。「スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション」とは,20万部を超えるという大ヒットになった「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」の著者カーマイン・ガロ氏の最新作。前作がプレゼンに話を絞っていたのに対して,本書ではイノベーションを実現するための組織論が主題になっています。

初来日となった今回のイベントではイノベーションを実現するカギとして「パッション」と「ビジョン」に絞って話をしたガロ氏。さすがに話が上手です。Q&Aでは日本にビジョンのある会社はあるのか,といった暗くなってしまうような話もあったものの,ともかく個人としてはパッションとビジョンを持ち続けていきたいと思える前向きなものでした。

また,セミナー後の懇親会では久々にお会いした高校の大先輩や,シリコンバレーで起業したいという頼もしい後輩などと話もでき,僕も大いに刺激を受けました。ついでに,といっては何ですが,プレゼント大会ではEvernoteのTシャツをゲット。ありがとうございました。

集合写真
左から翻訳者の井口さん,日経BP社編集者の中川さん,カーマイン・ガロ氏,解説の外村さん,一部で「知子部長」として知られている日経BP社の高畑さん,今回の通訳を担当した滑川海彦さん(TechCrunchやFacebook本の翻訳などでも知られています)

と,イベント報告だけで終わってもいいのですが,この本の場合,読んで終わってしまうのではあまりにももったいない。やっぱり自分のパッションやビジョンを常に考える必要があるだろうと思うのです。

カリフォルニアワインの場合,ロバート・モンダヴィが「ナパを世界でトップクラスのワイン生産地にする」というビジョンを持ったことが今につながっているのは明らかです。ビジョンはどれだけ重要か,言うまでもないでしょう。

私も,このブログのオーナーとして「カリフォルニアワイン」にこれからもパッションを持ち,「カリフォルニアワインを日本でもフランスに負けない高品質なワインとして認めてもらう」ことをビジョンとして行きたいと思います。




Date: 2011/0713 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパの人気ワイナリHess Collectionがソノマのピノ・ノワール・プロデューサMacPhailを買収しました(Hess Collection Buys Sonoma's MacPhail Wines)。ブランドと在庫を買い取るものの,ソノマのHealdsburgにあるワイナリ設備はMacPhailが維持するとのことです。

MacPhailによると,今回の売却は,ワイン作りに専念するためのものだとのこと。2002年にワイナリを設立し,ピノ専業でワインを作ってきたものの,次第にセールスに割く時間が増えていっていることにフラストレーションを募らせていたようです。

Date: 2011/0711 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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これまで赤と白だと赤を飲む比率の方が大分高かったのですが,最近はほぼ半々でしょうか。家の白在庫が多ければもっと白飲んでいるだろうなというこの頃です。

特に最近は,素晴らしいシャルドネが多くて嬉しいのですが,友人のかもさんもカリフォルニアのシャルドネを次々とテイスティングしようという企画をやっていて,大変気になっています。ただ,初回はかなり難しいワインだったよう。Diatomの今売っているラインナップの中でも,「風音」だけは米国で未リリースのワイン。ちょっとまだこなれていなかったのだろうと思ったりします。次は何なのかなあ…

というわけで,気になっているワインの一つがLuciaのシャルドネ。Luciaはご存知の人も多いと思いますが,Pisoni(畑じゃなくてワイナリの)のセカンド的な扱い。ただ,Pisoni自身はシャルドネをだしていないので,実質的にはこれがPisoniのシャルドネとなっているわけです。

柳屋によると,Roarのシャルドネ,August Westのシャルドネより,美味しかったというので,2009年は相当なものではないかと思いますです。うーむ,これは気になる。

Date: 2011/0710 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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The American Association of Wine Economistsの研究によると,57%のワインはラベルに書いてあるよりもアルコール度が高かったそうです(Wine alcohol strength 'systematically' understated on labelling)。例えば13.1%とラベルに記載されているとき,実際のアルコール度の平均は13.6%。0.5ポイントの違いがありました。

チリ,アルゼンチン,米国が全体に「偽アルコール度」が多かったところですが,フランスやイタリア,スペインといった平均的にはアルコール度が低い地域も例外ではなかったとのこと。

研究者は,温暖化やワイン作りのテクニック向上がアルコール度の上昇に結びついており,それが主な理由ではないか,としています。

米国だと14%を超えるかどうかで税金が変わるため,14%未満か以上かはちゃんと測ると言われていましたが,実際のところはどうなのでしょうね? マニアほどアルコール度が高いワインを「熱っぽい」として避ける傾向がありますが,うまく作られたワインでは,アルコール度が高くても意外と気づかないといった話もあります。

参考までに,W. Blake Gray氏がSiduriのAdam Leeとアルコール度当て勝負をした記事がありますのでご覧になることをお勧めします。勝者は意外なところにいました(The Alcohol Challenge: Me vs. Adam Lee)。
Date: 2011/0709 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパは30年後にはプレミアム・ワインの産地から脱落するかもしれないと,スタンフォード大学の研究者が発表しています(Napa 'unsuitable' for premium wine in 30 years: study)。

その研究ではサンタ・バーバラ,ナパ,オレゴンのYamhill,ワシントンのWalla Wallaの気候変動を調べています。結果として2040年には半分以上の地域がプレミアムワイン用のぶどう作りに向かなくなる一方で,オレゴンやワシントンの一部の地域は,よりよい条件になってくるとのことです。

条件としては2040年までに温室ガスが23%増えることを想定しています。その結果地球の気温が平均1℃上がるとしています。

そのとき,上記の四つのエリアでも平均気温が上がると同時に摂氏35℃を超えるような「猛暑日」も増えます。ナパでは気温が1.1℃,猛暑日が10日増え,不適合な地域が増えるとのことです。

サンタ・バーバラではワイン作りに適した地域が20%減り,ワシントンのコロンビア・ヴァレーでも30%減ります。一方でオレゴンのウィラメット・ヴァレーではワイン作りに適した地域が増える見込みだといいます。

研究の著者によると,生産者は,45日の猛暑日にも耐えるような品種を選択するか,枝の伐採,灌漑などで樹の温度を下げる工夫をしなければいけなくなるだろう,とのことです。
Date: 2011/0708 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Spectator誌のカリフォルニア担当James Laube氏によると,2009年のカリフォルニア・ピノ・ノワールは史上最高の出来ではないかとのこと(California’s 2009 Pinot Noirs Might Be Best Ever, Wine Spectator Says | Shanken News Daily)。

これまでのところ半数以上のワインが90点超の評価とのことで,これまでにない状況だといいます。

もっとも「史上最高」かどうかについては,「リリース直後に飲む」のか「完全に熟成して飲む」のか,などによrっても変わってくるとのこと。

なにはともあれ,Good Vintageで酒のつまみになりそうなネタが入ってくるのはいいことです。
Date: 2011/0708 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアワインあらかるとにQuilceda Creekのカベルネ・ソヴィニョン2008が入荷しています。12本入荷していて執筆時に残り4本。追加はまずありません。米国のカベルネ・ソヴィニョンの中でも入手しにくさではトップクラスです。

Quilceda CreekというとWine Advocate誌で2001年以降98点が1回,99点が2回,100点が4回という,平均99超の超高得点を叩きだしています。なお,このワイナリはワシントン州にあるので評価者は2003年までがPierre Rovani,2004年以降がJay Millerによる採点です。

Date: 2011/0707 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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かつてのSharoshooterやApple Mothのさわぎのように,害虫はカリフォルニアのワイン産業にとって重要な問題です。古くからフクロウなどは,虫の駆除に役立つとされていましたが,実はコウモリが貢献しているという話が出ていました(Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - Bats Battle Bugs in California Vineyards)。

特に近年では持続可能なワイン作りということで,薬の使用も最低限にしたいという要望があります。コウモリは人知れず活躍してきたようです。
Date: 2011/0706 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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6月末のニュースですが,Galloがセントラル・コーストにあるEdna Valley Vineyardを買収すると発表しています(Gallo Winery Buying Edna Valley Vineyard | News | News & Features | Wine Spectator)。

Edna Valleyは1980年にDiageoとParagonのジョイント・ベンチャーとして設立された年間30万ケース生産の中規模ワイナリ。シャルドネが中心で,シラーやピノ・ノワールも作っています。

地元のSan Luis Obispoのワイナリは今回の買収を喜んでいる様子。Galloの力でEdna Valleyの名前が広がることを期待しているようです。
Date: 2011/0704 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌で過去最高の評価だった2007年のカレラ。これを国内ショップとしては圧倒的といっていいほど安く提供していたワイン・オーソリティで,2008年のCalera Ryanが税込み3980円と,久々の3000円台になっています。このワインとしてはほぼ底値と言っていいでしょう。2008年のレビューは出ていませんが,おそらく2006年よりは大分高く評価されるでしょう。

2009年のセントラル・コースト・シャルドネも1980円とかなりの安値。これもこの値段にしてはなかなかいいシャルドネです。


Date: 2011/0702 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌195号で6本のワインがロバート・パーカーから100点と評されたVérité。まだまだ知られていないし,私も実はきちんと調べたことがありませんでした。いい機会なので,どういうワイナリなのか紹介させていただきます。

Kendall-Jacksonの創設者として知られるJess Jackson(先日残念ながら亡くなられてしまいました)がVéritéを設立したのは1998年のこと。ボルドーの七つのシャトーでワインメーカーやテクニカル・ディレクタをしていたピエール・セラン(Pierre Seillan)を招いて「ペトリュスと同じくらいいいメルローを作りたいんだ」と言ったそうです。ソノマの土地を見て回ったピエールの回答は「どうして(ペトリュスより)もっといいワインを作らないの?」でした。以来,ソノマの山麓の畑のブドウを使って,その土地を表現したワインを作っています。

畑は四つ。Alexander Mountain Estateは標高900フィートから2400フィート。メルローとカベルネ・ソヴィニョンが植わっています。火山性の痩せた土壌です。標高550~629フィートのJackson ParkはBennettヴァレーにあり,砂地でメルローに最適です。標高500フィート~960フィートのKnights ValleyにあるKellogはカベルネ・ソヴィニョンとメルロー。Vérité Valeはチョークヒルにある畑でMerlotのほかカベルネ・フラン,プチ・ヴェルドが植わっています。標高は160~225フィート。

ワインは3種。La Museはポムロールにインスパイアされたメルロー中心のブレンド。La Joieはポイヤックを意識したカベルネ・ソヴィニョンのブレンド。Le Désirはサンテミリオンに経緯を評したカベルネ・フランを多く使ったもの。例えば2007年はカベルネ・フランが44%,メルローが44%,カベルネ・ソヴィニョンが8%,マルベックが4%となっています。

パーカーによると,ここのワインは極めて長熟型につくられており30~50年持つとのことです。例えば,今回100点を取った2001年のLa Museは飲み頃が2016年~2056年!。気を長くして飲みましょう。

ワイナリは予約をすればテイスティング可能です。テイスティング・フィーは50ドル。ワインを購入すれば返金されます。約2時間かかるというから,半日費やすつもりで訪問しましょう。


大きな地図で見る
Date: 2011/0702 Category: グルメ
Posted by: Andy
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先日紹介した干物が今日到着したので,大きすぎて冷凍庫に入らなかったカサゴを早速いただきました。二人で一匹です(カサゴは1セットに1枚ですが,2セット買っているので2枚で4人分)。

カサゴ

商品ページには約28cmと書いてありましたが実際には30cm以上。魚焼きグリルでは一度に1枚しか焼けませんでした。脂ののりもよく,身が美味しいのはもちろん,ここのは塩加減がよく,皮が絶品。堪能しました。

ちなみに,干物を焼くときには先に皮の付いていない方から焼くのが鉄則。強火で身の面を焼き固めます。ひっくり返すのは1回で,後に皮目の方を焼きます。こうするとぱりっと仕上がって見た目も味もよくなります(写真はちょっと焼きすぎですが)。

Cook&Dineの10年記念セールの干物セットはまだ結構残っているので,再度お勧めさせていただきます。

Date: 2011/0701 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌の195号が発行されました。カリフォルニアの主担当を外れたパーカーが、過去ビンテージの試飲結果を発表したのですが、これがなんだかすごいことに。

パーカー担当のパートは四つに分かれており、良年と言われる2001年のカベルネ水平、BeringerのCabernet Sauvignon Private Reserve垂直、Veriteの水平垂直、Colgin Cariadの垂直となっています。

Veriteではこれまで発表されていた2本の100点ワイン(Le Joie 2007、Le Desir 2008)に加え、La Muse 2008、La Muse 2007、Le Desir 2007、La Muse 2001と4本が100点に。La Muse 2008なんて今年2月に96点だったのから100点なのですから「ちょっとパーカーさん、それは変えすぎなんじゃない」と言いたくなるほどです。

Colgin Cariadは2005年と2007年が100点。2005年は96+という評価からのランクアップです。

2001年のカベルネは、当初の評価ほど良くないのではないかという話も出てきていましたが、今回新たに6本が評価を上げて100点になるなど(前述のLa Museのほか、Lokoya、Bont St. Eden、Abreu Madrona Ranch、Abreu Thorevilos、 Shafer Hillside Select)、やはり高評価です。ただ、当初97-100だったByrantが90点(2003年12月の評価では91点)に落ちるなど、落ちているのがないわけではありません。

この発表を受けて早速うごいたのが柳屋。Colgin Cariad 2005を税抜3万6000円で出しています。このワイン米国では400ドル~700ドル。実質的にはこちらの方が安いくらいです。



Veriteあたりもこれから動き出しそうな気がします。