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Date: 2007/0731 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Spectator誌によると,パリ・テイスティングで赤ワインのトップを取ったStag's Leap Wine Cellarsがワシントン州のSte. Michelle Wine EstateとイタリアのAntinoliの共同体に売却されたそうです。最大の理由は創設者でありオーナーであるWarren Winiarskiの高齢。売却先を探していたようです。
“I’ll be 79 in October,” Winiarski said Monday, joking, “Don’t you think it’s time?”
Iconic Napa Winery Stag’s Leap Sold

ウィニアスキは売却後も3年間,ワイナリに残るとのこと。

なお,St. MichelleはCh. Ste. Michelleのほか,Columbia Crest,Col Solareといったワシントン州のワイナリ,Villa Mt.Eden,Conn Creekといったカリフォルニアのワイナリを持っています。


全く余談ですが,8月1日にNBCのLate Night with Conan O'BrienにWine Library TVのGary Vernerchuk(つづり適当)が出るそうです。ますます「出世」ですね。
Date: 2007/0730 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Crushpadが注目される今日このごろ,ワイナリを持つのか持たないのかというのに関係ある記事がたまたま二つありました。1つは,設備を持たないで「ワイナリ」ができることが,カリフォルニアワインのこの10年の発展を支えてきたというような話。米国では一般に「Custom Crash」(Crushpadもこの1つという見方もあります)と呼ばれている施設を使うことで,畑を持たない「Vineyards」,ワイナリを持たない「Winery」が成り立っています。

もう1つは,Napaに「(リアルの)ワイナリを持ちたい」という人のための「ガレージスト」ができるという話。最大12個のワイナリが入れるそうで,なんとなくロンポックの「ワインゲットー」を意識しているのかな,という気がしました。こちらは3500~6500スクエアフィート(約325~600平米)で,テイスティング・ルーム兼販売所としても使えるとのこと。場所はAmerican Canyonでナパ空港の少し南になるようです。

ちなみに月額年額レンタル料は1スクエア・フット当たり2.5ドルとのことで,3500スクエアフィートで約9000ドル,100万円を超えます。正直言って,こんな辺鄙なところでこれだけかかるということはやはりワイナリを持つというのは大変だなあと思いました。

《追記》コメント欄でshinさんに教えていただいたように,レンタル料は月額ではなく,年額でした。その後ろも書き直そうかどうか悩んだのですが,年額100万円でも場所を考えたらやっぱり結構高い気がしたので,そのままにしました。
Date: 2007/0729 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Crushpadに日本支社「クラッシュパッドジャパン」ができました。日本で醸造するのではなく,本社の窓口として日本向けのサポートをすることになります。代表はご存知,CWFCのナパ会長こと杉本隆英さん。CWGの菅原さん,SHIP2Uのかんちゃんも協力するとのことです。
"自分仕様のワイン造りの文化を日本にも浸透させたい。 そんな想いでCrushpad Japanを設立いたしました。 ブドウ選びから、瓶詰めまで。。。あなたもワイン造りの喜びを現実にしてみませんか?"

クラッシュパッド For Wine Lovers

CWFCでは,これを記念して,CWFC会員向けの特別ワインを作るそうです。一口5万円でChardonnay6本とPinot Noir6本。Kosta BrowneやFlowersも使っているGap's Crown Vineyardのブドウを使うそうです。

ワイン作りがだんだん身近になりそうです。
Date: 2007/0727 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Parkerの掲示板によるとAugust West/FreemanのEd KurtzmanがRoarのワインメーカーになったそうです。従来ワインメーカーだったSiduriのAdam Leeはコンサルティングという立場だとか。

RoarのオーナーであるGary FranscioniはもともとAugust Westのパートナーであり,August Westと言えばFranscioniの畑であるRosella'sが代表的なワインなので,Ed Kurtzmanがワインメーカーになるのは理解できますが,Adam Leeとは何かあったのでしょうか。個人的にはEdの作るワインは好きなので歓迎です。
Date: 2007/0727 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Parker掲示板の概ねは,下にうえはらさんが書いてくれていますが,FermentatioのTom Wark氏はこう言ってます。
"As it turns out, I really hate being left out of a good old fashioned piling on of opinion. So, allow me my 2 cents: Those who disagree with Dunn and who defend the high alcohol wines, particularly those in the 15% range are simply wrong. Unless it"

Fermentation: The Daily Wine Blog: Ask For that Sweet Caress

僕は高アルコール・ワインに対する意見は,否定や肯定するほど飲んでいないので,保留します。ただ,Randy Dunnは好きなので,その意見は尊重に値すると思います。
Date: 2007/0726 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Dunn VineyardsのRandy Dunnといえば,カリフォルニアワイン業界でも硬骨漢で知られています。その彼が,最近増えている高いアルコール度数のワインに反対する手紙をWineAboutのVirginie Booneに送っていました。
"It is time for the average wine consumers, as opposed to tasters, to speak up."
Randy Dunn on high-alcohol wines

要は,15%を超えるような高いアルコール度数のワインは食事と合わせるには向かない。ワインは「消費」するものであって「試飲」するものではない。ワインのテイスティングをする人は,それを理解してほしい。そしてコンシューマは評論家まかせにするのではなく,自ら立ち上がって,低いアルコール度数のワインを求めて欲しい。とのことです。

《追記》Parkerの掲示板を見たら,このトピックで二日間に200を超えるリプライが付いていました。関心高いんですね。
Date: 2007/0725 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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超多忙で読む時間がないので自分メモです。Savannah Chanelleで始まり,Sonnet,Silver MountainとSanta Cruz Mountainsの注目のワイナリでワインを作るTony Craigのインタビューが載っていました。ピノ好きな方はどうぞ。
Date: 2007/0723 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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takuyaさんがパーカー掲示板発の情報として書いていますが,Brian Loringから来たレターにも2006年のヴィンテージについて言及がありました。
Please believe me when I say that Kimberly and I truly believe that our 2006 vintage Pinots are the best we've made. That applies to each and every vineyard. And for some, it's not even a close call. The 2006 vintage Pinots are seriously good. I think it's a combination of the vintage and us simply getting better at making wine. The 2006 wines will be a combination of plush fruit., good acidity, and reasonable alcohol levels(mid 14%). Kimberly and I can't wait to get these wines bottled... so that we can start drinking them!

というわけでヴィンテージの力に,自身のワイン・メイキングの向上が加わって,これまでで「ダントツ」のヴィンテージになったとのことです。

ちなみに,これはいわゆるメーリング・リストのオファーの手紙ではありません。今年からオンラインで注文できるようにしたとのことで,その登録お願いというものでした。オファーは9月ころだと思いますので,楽しみに待っていてください。
Date: 2007/0720 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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なんだかややこしいことになっております。ハリー・ポッター・シリーズのセブルス・スネイプ役で知られるAlan Rickmanが,「パリスの審判」のライバル映画でパリ・テイスティングを主催したスティーブン・スパリエの役を演じることになったそうです。
"Hollywood star Alan Rickman will play Steven Spurrier in a rival to the forthcoming film of the Paris tasting, decanter.com can reveal."

Alan Rickman to play Steven Spurrier in rival

何がややこしいかというと,同じ時期に同じテーマで二つの映画が作られるということなのです。一方は書籍「パリスの審判」を原作にした「オフィシャル」なもの。映画のタイトルは決まっておらず,スパリエ役はJude LawあるいはHugh Grantが演じるという話が上がっています。一方,今回明らかになった映画は「Bottle Shock」というタイトルで,Chateau MontelenaのBo Barrettが監修を務めるそうです。本家の方のプロデューサは,Bottle Shockの提訴も考えているとか。

というわけで,なんだかややこしいのでした。
Date: 2007/0713 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Crushpadが切り開いた「マイワイン作り」のムーブメントは,ますます大きくなっていくようです。Wine Spectatorの記事によるとCrushpadの今年のクライアントは5月の時点で既に2006年を超えているそうです。またソノマにも「Sonoma Grapemasters」という似たようなサービスができ,既に十数人の顧客が付いているとのこと。
"There's this new American dream," said Michael Brill, founder of Crushpad, which after only three years in business has more than 2,500 clients in more than 30 states—and even a few other countries—making anywhere from 25 to 1,200 cases of their own wine. "People … want to have that wine-country life. But the reality is, they can't. They live in New York, and have a spouse and kids and a job."

Wine Spectator | Articles | Wanna Be a Winemaker?

Crushpadの創設者であるMichael Brillは,これを「新しいアメリカン・ドリーム」だと言っています。

また,コマーシャルにワインを売るサービスを使っている人も10分の1ほどいるとのこと。中にはWine Spectatorで92点を取ったDain WinesJean Edwardsといったワイナリもあります。

mixiのCrushpadコミュもよろしく(^^)。
Date: 2007/0712 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Enthusiast誌がついにブログを始めました。7月10日付の三つ目の記事は,物議を醸しているTwo Buck ChuckがCalifornia State Fairでダブル・ゴールドを受賞した件を取り上げています。本当においしいのかどうか,他のワインと合わせてブラインド・テイスティングをしたのです。

その結果,Wine EnthusiastのJim Gordonの採点ではTwo Buck Chuck(Charles Shaw California 2005)は78点で4ワイン中4位。ただ,このテイスティングには20代から3代の素人が大部分で彼らには3位と4位のワインが人気だったそうです。

結果として以下のような考察をしています。
"1. The system of judging failed. Maybe the judges had tried too many wines that day, or disagreed heavily over more controversial wines that were either very oaky, unoaked, too heavy with malolactic or something, so the only wine they could agree that they all liked was the most innocuous one. I think this happens frequently in big competitions with multiple judges.

2. The judges themselves were not up to the task. Maybe not enough of them had experience with great Chardonnay, or maybe it happened to be a group prejudiced against high-alcohol or even against Chardonnay in general.

3. The samples sent to the competition were not the same wine that I tried in the blind tasting. This is probably true in a very straightforward sense, because with millions of cases of Two-Buck Chuck being sold, it can’t all have been blended from exactly the same base wines in the same proportions in the same tank."

Blind-tasting Two-Buck Chuck Wine Enthusiast Magazine’s Unreserved

ステートフェアの採点システム自体の問題か,採点者が素人だったのか,テイスティングしたワインが別物だったのか。

今回の「快挙」には多くの人が異議を唱えていますが,ステートフェアのメダルの意味そのものも今後問われることになるのかもしれません。
Date: 2007/0711 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Napa Valley Register紙のワイン暇ネタコーナー?からネタを拝借。「レミーのおいしいレストラン」はこの夏の注目映画ですが,これにちなんで米国ではDisneyがワインを出しています。映画のテーマのひとつである「ラタトゥーユ」がその名前。ブルゴーニュの白ワインで13ドル。Costco限定だそうです。日本では売るのでしょうか。
"“Ratatouille,” a Disney film about Remy, a rat that creates fabulous food in a Paris restaurant, is one of the most hyped films to open this summer."

Napa Valley Register | Disney's in the wine biz

記事の最後にポツリと書いてあった,「レミーが職業を食事からワインに変えたら,完璧な『cellar rat』(ワインセラーで働く人)になるだろう」というのにちょっと笑いました。

iPhoneのポテンシャルは想像を絶するほどですが,ナパのテイスティング・ルーム「Back Room Wines」のDan Dawsonによると,ワインのテイスティング能力もあるとのこと。ワインの好みに関するいくつか質問に答えておけば,ワインを買うときにその名前を入力すると,iPhoneがそのワインが好みに合うかどうか,買うべきかどうかを教えてくれるそうです。

彼はさらに言います「実際問題,ワインを飲む必要もなくなる。iPhoneがどういう味わいか教えてくれるし,どれくらい好きかも,何を一緒に食べるかも。最後には100ポイントでの採点も作ってくれるだろう」。

最後に,有名人の名を冠したワインはいろいろありますが,今度は「ウェイン・グレツキー」だそうです。カナダでワインを作るそうです。
Date: 2007/0710 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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takuyaさんがmixiに書いていたネタですが,Robert Parkerが2004 年のKosta Browneに非公式ながら80点台の点数を付けたことで掲示板が「祭り」になっています。
"2004 Kosta Browne Pinot Noir Amber Ridge Vineyard Russian River: 86 2004 Kosta Browne Pinot Noir Koplen Vineyard Russian River: 87 2004 Kosta Browne Pinot Noir Cohn Vineyard Russian River: 85? 2004 Kosta Browne Pinot Noir Kanzler Vineyard Sonoma Coast: 88"

Mark Squires

Parker以前にInternational Wine CellarsのStephan Tanzerも80点台を付けており,Allen Meadowsという人が運営するBurghound.comでも似たような評価だったようです。

掲示板のコメントは賛否両論ですが,上記のこともあり,意外と冷静に受け止められているような感じがしました(多すぎてちゃんと読んでいませんが)。

なお,スレッド半ばにはRobert Parker本人が「降臨」。非公式な点数ですが,ボトル・コンディッションは良かったことや,「too jammy and superficial」だったことなど,評価を認める発言をしています。

これでKosta Browne熱が少し冷めるのでしょうか(多分そうならないでしょうけど)。
Date: 2007/0704 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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夏から秋にかけて,ワイナリのイベントも多くなります。秋は収穫シーズンで忙しいので,大掛かりなイベントは夏に開かれるようです。

ソノマの有名なワイナリGary Farrellは7月12~14日,25周年記念のイベントを開催します。12日はWinemakerディナーでDry Creek Kitchenにおいて7時から。参加費は一人200ドル。13日はカヌー/カヤックで川下り(9時半スタート),カヌーは1台65ドル,カヤックは35ドル。14日は「Premier Crew」と呼ぶ会員向け無料イベントで,2005年のピノの試飲などができます。
"Gary Farrell - 25th Anniversary Celebration Weekend July 12th, 13th & 14th ~ By Land & By Sea"

Gary Farrell – Winery Events


一方,14~15日はTaste of Sonoma Countyというイベントが開かれます。14日はMeet the Winemakers,15日はMeet the Chefs。チケットは1日150ドル。二日で250ドル。
Date: 2007/0702 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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このブログでも何回か紹介している,米国のヴィデオブログ(Vlog)Wine Library TV。そのゲイリー・ヴェナチャックの記事がTIME誌のWebに出ていました。今や「ワイン業界のベスト・セールスマン」と言われるヴェナチャック自身に焦点を当てた,面白い記事です。
"Vaynerchuk may be the best wine salesman in the country, but he"

Totally Uncorked - TIME
現在31歳の彼がワインに興味を持ち始めたのはまだ10代のころ。Wine Spectator誌を読んで「ベースボール・カードを集めるようにワインを集める人がいる」ということを知ったのがきっかけのようです。1994年,19歳のときに一大転機が訪れます。

Wine SpectatorでBeringerCaymusのSpecial Selection Cabernet Sauvignonが1位になり,リカーショップを営んでいた父親を説き伏せて,そのワインの買い付けに行ったのです。他のショップが金儲け優先だったのに対しVaynerchukは「有名になりたいがために,ほかより40%安く売った」とのこと。彼自身もワインの勉強をして,顧客にワインを教えるようになります。リカーショップもワインショップとして衣替えしました。

彼は基本的に目立ちたがりであり,功名心が強いのですが,「文章が書けない」という理由でブログのブームに乗れず,かなりくやしい思いをしたとか。最初にヴィデオブログを見て,これだと思い,「Wine Library TV」という名称を考えてヴィデオを配信するようになったわけです。この春にはコミュニティサイトCork'dを買収するなど,今はすごい勢いで伸びているところです。

正直言って,これだけ目立つと反感を持つ人も多いのかと思ったのですが,Parkerの掲示板あたりでも非常に好感を持っている人が多いよう。少なくともWine Library TVが見ていて楽しいのは確かです。未見の人はぜひ。