「クラッシュ・レポート」と呼ばれるカリフォルニアのブドウ収穫量や価格のレポートの暫定版が発表されました。2022年の収穫量は335 万トン。2021年の360 万トンから約7% 減少し、2011年以降で最少だった2020年より約1.5% 減少しています。昨年8月時点の予想では350万トンであり、それを少し下回りました。


過去のレポート
カリフォルニアのブドウ収穫、2021年は前年より増加
カリフォルニアのブドウ収穫、2020年は大幅減少し過去10年で最少
カリフォルニアワイン、供給過剰で2019年は収穫量減少
2018年のカリフォルニアのワイン用ブドウ収穫量は過去最高
2017年の収穫量は2016年から微増
2年ぶりに400万トンを超えた2016年の収穫

赤ワインの品種は、2021 年から7.2% 減の 188万5875トンで、白ワインの品種は、2021 年から8.6%減少し、合計 146万3787トンでした。


赤ワイン用ブドウの平均価格は1,150.58ドルで、2021年から7.2%上昇しました。白ワイン用ブドウの平均価格は682.07ドルで、2021年から1%上昇しました。2022 年の全品種の平均価格は910.80 ドルで、2021年から 5.7% 上昇しました。

ナパではカベルネ・ソーヴィニヨンの平均価格は、1トンあたり8900ドルを超えました。収穫量も増えています。パソ・ロブレスのカベルネ・ソーヴィニヨンの価格も上昇し、1トンあたり平均212 ドル上がって1800ドルに達しました。

セントラル バレーの収穫量は6年連続で減少しており、かつて約 210 万トンのワイン用ブドウを生産していましたが、現在は 150 万トン近くになっています。

2022年は干ばつの影響や春先の霜の影響で収穫量が減ったのが大きな理由ですが、カリフォルニアワイン業界全体の高価格帯へのシフトも長期的には影響しているように思えます。


品種別の収穫量では、ついにカベルネ・ソーヴィニヨンがシャルドネを抜いて1位になりました。ピノ・ノワールは0.7ポイント下がって、収穫量ではフレンチ・コロンバールに抜かれました。

このほか、カベルネ・ソーヴィニヨンの価格は州全体で9%上昇し、ソーヴィニヨン・ブランの価格は州全体で8.8%上昇しました。ソノマの価格は6.89%上昇し、ナパの全体的な価格は12.5%上昇しました。ソノマでは、ソーヴィニヨン・ブランが11.6%上昇しました。カベルネはソノマで8.8%上昇しました。ナパのカベルネの価格は平均で 11.6% 上昇し、8947 ドルに達しました。ナパで一番高価だったのはカベルネ・フランで1万830ドルでした。

カリフォルニアワインの需要は2020年からやや停滞しており、収穫量の少なさは在庫調節の意味合いも含んでいると考えられています。