Spring Mountainでのブレンディングのセミナーの後は、レイモンド(Raymond)に行って、ディナーです。

ここは、個人的にはとても楽しみにしていたワイナリーです。2009年に創設者のRaymondさんが引退して、Jean Charles Boisset(ジャン・シャルル・ボワセ=JCB)がオーナーになり、それまでの中堅優良ワイナリーのイメージから想像できないほど、独自の世界を作り上げていると聞いていたからです。

このブログの古くからの読者はご存知かと思いますが、僕はジャン・シャルル・ボワセのファンで、彼のやることをかなりウォッチしています。

参考までに、これまでのJCB関連記事を挙げておきます。
JCBのワイナリーが興味深い
政略結婚? ジーナ・ガロとジャン・シャルル・ボワセが結婚
Galloの4代目は双子
モンダヴィ邸宅購入はGallo夫妻、など
ソノマとブルゴーニュのブレンド・ピノをジャン・シャルル・ボワセが発売
Press Democrat紙が選ぶ2013年の注目ワイナリ
Buena Vistaが歴史的建物保全で受賞
ヨントヴィルにJCBがテイスティング・サロン開設
最初は庭を回ります(Raymond)
さて、到着すると、まずは庭の方から回ります。ジャン・シャルル・ボワセのワイナリーではビオディナミを採用しており、その説明が中心です。また、バイオダイバーシティということで、さまざまな生き物との共生もテーマになっています。

庭のマップ。ゾーン別にテーマがあります
ここ(Rutherford)の土壌を説明
品種ごとの剪定法を説明

あまり時間がなかったので、詳しく見られなかったのですが、じっくり見たらここだけでも軽く1時間くらいはかかるでしょう。
巣箱
上の右側の巣箱はコウモリ用。コウモリは昆虫を食べてくれます。

犬のワイナリー
ここは犬のワイナリー。カベに犬の絵が飾ってあります。犬を連れてきた人はここで犬を預けられるようです。ちなみに「Frenchie」というのはジャン・シャルル・ボワセが飼っているフレンチブルドッグの名前で、実際にこの名前のワインも作っています。

ワイナリー入り口です。説明しているのはリー・アン・リードさん。一部で滝川クリステル似の美女と言われています。僕は今回で会うのは3回め。
DSC01189

醸造用のステンレススチールのタンクが並んでいますが、照明がシャンデリアになっていたり、雰囲気は全くワイナリーっぽくありません。
醸造用タンク
よく見ると、こんなマネキンがぶら下がっていたり。
マネキンその1
スワロフスキーでしょうか。これもワイナリーの中です。
これもワイナリーの中
上にもマネキンが。
マネキンその2
全体に紫基調です。
劇場?いや、ワイナリーです

だんだんマネキンくらい当たり前になってきます。
マネキンその3

前の記事でも取り上げた、ブレンディング・セミナー用の部屋です。ここでセミナー受けたら楽しいでしょうね。
ブレンディングセミナー用の部屋
ここにもマネキンがいらっしゃいます。
RaymondのThe Blending Room
なぜかバスタブも。
バスタブは何のため?

ここはフラスコごとに別々の匂いが嗅げます。ふざけているようで、ちゃんと教育的な部分もあるのが面白いです。ここだけでも30分くらいは遊べそう。
さまざまな匂いが嗅げます

こちらにもFrenchieの肖像画が。
Frenchie
土壌の標本が並んでいます。時間がなくてゆっくり見られないのが残念。
土壌の標本

ここはテイスティング・ルームでしょうか?
テイスティング・ルーム?
サロンのよう

さて、かけあしのワイナリー見学でしたが、多くのツアーメンバーはジャン・シャルル・ボワセについてはあまり知っておらず、この特異な世界にびっくりしてしまったようでした。ともかく普通のワイナリー感をあらゆる意味で覆してしまうような強烈なワイナリーです。

でも、ワインはふざけて作っているわけではないし、やるべきことはきちんとやっているので、僕はこれはこれでありだと思っています。何より面白いし。

ナパに来たらぜひ一度は訪れてほしいワイナリーです。

さて、すっかり忘れかけていましたが、ここに来た主目的はディナーです。ワイナリーはレイモンドのほか、セハ(Ceja)、フランク・ファミリー(Frank Family)、ロング・メドー・ランチ(Long Meadow Ranch)、シニョレッロ(Signorello)が参加しています。

今日のディナーはこれです。
タコス・トラック

カリフォルニアではフードトラックといって、このような車での軽食販売が人気です。これはメキシコ料理のタコスのトラック。それぞれ好きなものを注文できます。

今回はこのようなカジュアルな料理とワインを楽しむというのがテーマです。

タコスは小ぶりなので3つ頼みました。写真だとよくわかりませんが。
タコスとナチョス

せっかくなのでリー・アンと2ショットで。
リー・アンと

リラックスモードに入って楽しんでしまい、ワインのメモはほとんど取っていません。

その中で印象に残ったのはセハ・ヴィンヤーズの方の話でした。メキシコからの移民でワイナリーを作ったという珍しいところです。カーネロスで作っているシャルドネやピノ・ノワールはカジュアルな料理によく合うもので美味しかったです。

このほか、フランク・ファミリーのジンファンデルもこのような料理にはよく合いました。

レイモンドのメルロー・リザーブやカベルネ・リザーブ、シニョレッロのFUSEなどもよかったです。

すっかりくつろいで夜は更けていきました。