ワイン・イン・スタイルの試飲会からの報告ですが、今回はあまり時間がなく、250種も出ていたワインの中で30か40くらいしか試飲できませんでした。そのため、これまで試飲したことあるワインは大部分パスしてしまい、いくつかの目についたものだけを試飲する形になってしまいました。勢い、紹介する本数もごくわずかです。

過去の試飲会報告:
ワイン・イン・スタイルの試飲会で美味しかったワイン(2019年春)
生まれ変わったパックス、日本市場に堂々の復帰
ワイン・イン・スタイルの試飲会で美味しかったワイン(2018年夏)
ワイン・イン・スタイルの試飲会で美味しかったワイン(2018年冬)


デイ ジンファンデル ソノマ・カウンティ 2016(4900円)
元ターリー(Turley)のワインメーカーで、現在はソノマで冷涼な地域からのワイン造りで定評があるフェイラ(Failla)のワインメーカーであるエーレン・ジョーダンの個人プロジェクトがデイ(Day)。そのジンファンデルですが、とてもエレガント。ジンファンデル観が変わるかもしれない、そんな魅力を持ったワインです。


なるエッタ オールド・ヴァイン・レッド ロット68(2500円)
ロバート・パーカーがかつてコスパワインのお気に入りとしてよく取り上げていたのがマリエッタ(Marietta)のオールド・ヴァイン。マルチヴィンテージで作られるためヴィンテージ表記はありません。日本市場に入ってくるのも久しぶりなような気がします。以前とさほど変わらない価格なのもすばらしい。



イヴニング・ランド シャルドネ セブン・スプリングス エオラ・アミティ・ヒルズ 2015(4400円)
イヴニング・ランド ピノ・ノワール セブン・スプリングス エオラ・アミティ・ヒルズ 2016(4400円)
今月一番驚いたのがイヴニング・ランドの特定ブロックものでないピノ・ノワールが実売3000円台(税抜)で売られたことでした(「オレゴンの雄のピノ・ノワールが現地価格並みの安さに」参照)。ピノ・ノワールだけでなくシャルドネも希望小売価格4400円になっています。隣りにある1万2000円の方は「ラ・スルス」という特定ブロックもの。安い方は特定ブロックではないといっても、畑は同じ、自社畑ですから品質がそんなに落ちるわけではありません。今回試飲しても、もちろんラ・スルスの方が美味しいのは間違いないですが、3倍の価格差になるような違いではありません。しかも、カリフォルニアでいったらキスラーあたりに匹敵するようなトップ・ワイナリーのワインです。例えて言えばキスラーのAVAものがこの値段になったようなものです。試飲して改めて思いましたがイヴニング・ランドは美味しいです。


エレメント・ワイナリー ピノ・ノワール フィンガー・レイクス 6800円
エレメント・ワイナリー シラーフィンガー・レイクス 6800円
今回の試飲会の直前に発表されたビッグニュースが、ニューヨークワインのインポーター第一人者であるGotoワインがワイン・イン・スタイルと提携してワイン・イン・スタイルからも購入できるようになったという話でした。一般ユーザーにとってはあまり関係ありませんが、お店にとっては、他のワインと混載して注文できるようになるため、ニューヨーク・ワインを入荷するしきいがかなり低くなります。そして試飲会にもGotoワインのワインが登場です。
ニューヨークワインというと冷涼なため、リースリングが代表的な品種になると思いますが、このエレメント・ワイナリーはこれまで難しいと思われていたシラーやピノ・ノワールで秀逸なワインを作っています。個人的にもこのシラーは大好きです。これだけ冷涼感があって品質が高いシラーはなかなかないだろうと思います。ピノ・ノワールも秀逸。ぜひ試してほしいワインです。