神の雫で取り上げられたHdV、ポール・ラトーはどういうワイナリー?
「マリアージュ~神の雫最終章~」でカリフォルニアのピノ・ノワールが取り上げられた話は前回(神の雫でカリフォルニアのピノ・ノワール登場)書きましたが、この2つはどういうワイナリーなのでしょう。

HdVの方は、マンガには「DRCの共同経営者であるヴィレーヌ家とソノマ・マウンテンのハイド家のジョイントワイン」と記されています。

ソノマ・マウンテンというのは後述するようにちょっと誤解がありそうです。ハイド家はカーネロスに有名なハイド・ヴィンヤードという畑を持っています。カーネロスを代表する畑の一つといっていいでしょう。そこではシャルドネとピノ・ノワール、メルローなどを育てています。カーネロスはナパとソノマにまたがっている地域ですが、ハイド・ヴィンヤードはナパ側にあります。
DRCの共同経営者であるオーヴェール・ド・ヴィレーヌ氏がハイド家のオーナーであるラリー・ハイドのいとこと結婚したのをきっかけに2000年に始めたのがHdV(Hyde de Villaine)です。ワイナリーは畑からはちょっと離れており、ナパのオーク・ノールという地域にあります。
ワインは10種類ほど作っていますが、最初に始めたのはシャルドネとシラー、カベルネ・ソーヴィニヨン。シャルドネとシラーはハイドの畑ですが、ここは冷涼でカベルネ・ソーヴィニヨンにはあまり向かないので、カベルネ・ソーヴィニヨンはナパのヨントヴィルにあるヴァイン・ヒル・ランチ(VHR)の畑から購入しています。
おそらく、DRCの共同経営者がピノ・ノワールを造ることにはちょっとはばかりもあったのでしょう。ピノ・ノワールを作り始めたのは2012年からとかなり最近です。そしてハイドのブドウではなく、ソノマ・マウンテンにあるVan der Kamp(ファン・デル・カンプ)という畑のブドウを使っています。このピノ・ノワールのAVAがソノマ・マウンテンなので、ハイド家をソノマ・マウンテンとしてしまったのでしょうが、ここのオーナーはファン・デル・カンプ家でハイド家とは無関係です。ここの畑はソノマ・マウンテンで標高が高く、霧がかからないところにあり、一方で、風で有名なペタルマ・ギャップからほど近く、常に強い風が吹き付けるところでもあります。涼しいけれど日がよく当たるというのは近年のソノマ・コーストあたりの人気の畑に通じるところでもあります。
HdVのピノ・ノワール「イザベル」2014年にはジェームズ・サックリングが97点をつけています。DRCの共同経営者が満を持して作ったピノ・ノワールということで、かなりの人気ワインになっているようです。
一方、ポール・ラトーは「ポーランド生まれの元ソムリエ、ポール・ラトー氏の造る珠玉のピノ・ノワールのひとつで特にこのキュヴェはDRCの『ラ・ターシュ』のクローンを植えたヴィンヤードの葡萄を用いています」と説明されています。

ポール・ラトー氏は、カナダの著名レストランのソムリエとして働いているときに、サンタ・バーバラのオー・ボン・クリマのオーナー、ジム・クレンデネン氏にワイン造りを教わり、2002年に移住してビエン・ナシードの畑とワイナリーで働き始めます。そこでごく少量作ったワイン(ピノ・ノワールとシラー)がロバート・パーカーに認められ、自身のワイナリーを始めました(余談ですが、パーカーのことをいろいろ言う人はいますが、彼のおかげで世に出たワイナリーも少なからずあります。彼のそのあたりの功績は忘れてはならないと思います)。
自社畑は持たず、サンタ・バーバラを中心にさまざまな畑からブドウを買ってワインを作っています。ワインはピュアな果実味とバランスの良さが特徴。カリフォルニアらしい果実の豊かさを感じさせながら、決して下品にならず上品さを感じるワインです。
今回取り上げられた「ランスロット」は、ポール・ラトーのワインとしては例外的にサンタ・バーバラ以外の畑からのもの。モントレーに近いサンタ・ルシア・ハイランズのピゾーニの畑のブドウを使ったピノ・ノワールです。マンガに書かれているように、ピゾーニの畑はラ・ターシュの畑に落ちていた枝を拾って米国に持って帰って植えたものと言われています。ピゾーニの畑のブドウは骨太の味わいで、かなり特異なものがありますが、ポール・ラトーはそれ以外のワインもおしなべて秀逸です。
日本にはilovecalwineが輸入しているほか、シャトー・イガイタカハのワインライフ社が「心」というブレンドもののワインを専用に作ってもらっていました(Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲)。
その後、心シリーズはなくなり、現在はシャトー・イガイタカハの「Tokimeki」と呼ぶシリーズをポール・ラトー氏が作っています。また、ポール・ラトーの「マチネー」というピノ・ノワールは、ミシュラン三つ星レストランとして知られるフレンチ・ランドリーと協力して作ったもので、レストランで使いやすいよう、早い時期から飲みやすい作りになっており、値段もかなり安いです。

HdVの方は、マンガには「DRCの共同経営者であるヴィレーヌ家とソノマ・マウンテンのハイド家のジョイントワイン」と記されています。

ソノマ・マウンテンというのは後述するようにちょっと誤解がありそうです。ハイド家はカーネロスに有名なハイド・ヴィンヤードという畑を持っています。カーネロスを代表する畑の一つといっていいでしょう。そこではシャルドネとピノ・ノワール、メルローなどを育てています。カーネロスはナパとソノマにまたがっている地域ですが、ハイド・ヴィンヤードはナパ側にあります。
DRCの共同経営者であるオーヴェール・ド・ヴィレーヌ氏がハイド家のオーナーであるラリー・ハイドのいとこと結婚したのをきっかけに2000年に始めたのがHdV(Hyde de Villaine)です。ワイナリーは畑からはちょっと離れており、ナパのオーク・ノールという地域にあります。
ワインは10種類ほど作っていますが、最初に始めたのはシャルドネとシラー、カベルネ・ソーヴィニヨン。シャルドネとシラーはハイドの畑ですが、ここは冷涼でカベルネ・ソーヴィニヨンにはあまり向かないので、カベルネ・ソーヴィニヨンはナパのヨントヴィルにあるヴァイン・ヒル・ランチ(VHR)の畑から購入しています。
おそらく、DRCの共同経営者がピノ・ノワールを造ることにはちょっとはばかりもあったのでしょう。ピノ・ノワールを作り始めたのは2012年からとかなり最近です。そしてハイドのブドウではなく、ソノマ・マウンテンにあるVan der Kamp(ファン・デル・カンプ)という畑のブドウを使っています。このピノ・ノワールのAVAがソノマ・マウンテンなので、ハイド家をソノマ・マウンテンとしてしまったのでしょうが、ここのオーナーはファン・デル・カンプ家でハイド家とは無関係です。ここの畑はソノマ・マウンテンで標高が高く、霧がかからないところにあり、一方で、風で有名なペタルマ・ギャップからほど近く、常に強い風が吹き付けるところでもあります。涼しいけれど日がよく当たるというのは近年のソノマ・コーストあたりの人気の畑に通じるところでもあります。
HdVのピノ・ノワール「イザベル」2014年にはジェームズ・サックリングが97点をつけています。DRCの共同経営者が満を持して作ったピノ・ノワールということで、かなりの人気ワインになっているようです。
一方、ポール・ラトーは「ポーランド生まれの元ソムリエ、ポール・ラトー氏の造る珠玉のピノ・ノワールのひとつで特にこのキュヴェはDRCの『ラ・ターシュ』のクローンを植えたヴィンヤードの葡萄を用いています」と説明されています。

ポール・ラトー氏は、カナダの著名レストランのソムリエとして働いているときに、サンタ・バーバラのオー・ボン・クリマのオーナー、ジム・クレンデネン氏にワイン造りを教わり、2002年に移住してビエン・ナシードの畑とワイナリーで働き始めます。そこでごく少量作ったワイン(ピノ・ノワールとシラー)がロバート・パーカーに認められ、自身のワイナリーを始めました(余談ですが、パーカーのことをいろいろ言う人はいますが、彼のおかげで世に出たワイナリーも少なからずあります。彼のそのあたりの功績は忘れてはならないと思います)。
自社畑は持たず、サンタ・バーバラを中心にさまざまな畑からブドウを買ってワインを作っています。ワインはピュアな果実味とバランスの良さが特徴。カリフォルニアらしい果実の豊かさを感じさせながら、決して下品にならず上品さを感じるワインです。
今回取り上げられた「ランスロット」は、ポール・ラトーのワインとしては例外的にサンタ・バーバラ以外の畑からのもの。モントレーに近いサンタ・ルシア・ハイランズのピゾーニの畑のブドウを使ったピノ・ノワールです。マンガに書かれているように、ピゾーニの畑はラ・ターシュの畑に落ちていた枝を拾って米国に持って帰って植えたものと言われています。ピゾーニの畑のブドウは骨太の味わいで、かなり特異なものがありますが、ポール・ラトーはそれ以外のワインもおしなべて秀逸です。
日本にはilovecalwineが輸入しているほか、シャトー・イガイタカハのワインライフ社が「心」というブレンドもののワインを専用に作ってもらっていました(Paul Latoの新作は「心」、シャルドネとピノ・ノワールを試飲)。
その後、心シリーズはなくなり、現在はシャトー・イガイタカハの「Tokimeki」と呼ぶシリーズをポール・ラトー氏が作っています。また、ポール・ラトーの「マチネー」というピノ・ノワールは、ミシュラン三つ星レストランとして知られるフレンチ・ランドリーと協力して作ったもので、レストランで使いやすいよう、早い時期から飲みやすい作りになっており、値段もかなり安いです。
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