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Date: 2012/1030 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Vin du 268の運営会社が社名をクラッシュパッドからワインライフに変更しました。以前に書いたように米国のCrushpadは今年経営破綻。日本は別会社であり、現在米Crushpadでワインを作っている顧客はいないので、特に影響を受けることはないのですが、社名は変更することになりました。

社名変更を記念してのセールは「Go Goセール」。何かというと歌手の郷ひろみさんがCrushpadで作ったワインを半額で売るというもの。畑はソノマのSplit Rock。定評ある畑です。11月6日までの限定価格です。

Date: 2012/1029 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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著名ブログFermentationで英国のワイン評論家ジャンシス・ロビンソンの新作のレビューが載っていました(The Most Important Wine Book in Years - Fermentation)。

この「Wine Grapes」という本、タイトルの通り、ワインに使う様々なブドウ品種の特徴を説明していくものです。「ブドウ品種? カベルネとかシャルドネとか知ってたらいいんだろ?」と思っている人もいるかもしれません。そういう人こそ、この本を読むべきです。

この本にはなんと1368もの品種が掲載されています。ページ数は1200。定価は175ドルですが、米Amazon.comの予約価格は110.25ドルとかなり安いです。

ワイン好きの人のギフトにあげたら喜ぶかもしれません。


Date: 2012/1028 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインの輸送や保管の状態、特に温度というのは愛好家にとって気になることの1つです。eProvenanceという冷却システムを開発している会社が、その影響を詳しく調べた結果を公表しています(Liv-ex Fine Wine Market Blog: Keeping cool)。

それによると、ワインの保管温度が20度を超えると酸化が加速し、色が悪くなり、二酸化窒素が減って、エチレン・カーボネートが生成されるようになります。その結果、アロマ、色、味わいに大きな影響が出ます。30℃以上では24時間もしないうちに、永久にアロマにダメージを受けます。

元記事には、高温にさらされている時間を6時間、18時間、36時間の3通りで、化学変化の量をグラフ化しています。

知識がある人が気が付くレベルでアロマが変わるのは、6時間だと39.5℃くらいとかなり高いですが、18時間だと30℃、36時間だと28℃にまで下がります。

ようやく日本も涼しくなりましたが、日本の真夏の部屋に1日放置しておいたら、明らかに劣化すると思ってよさそうです。
Date: 2012/1027 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2012年の収穫はカリフォルニア全般で良好なものとなったようです。どの地域でもネガティブな要因がほとんどないというのは、2007年以来でしょうか(Wines & Vines - Wine Industry News Headlines - Rains Punctuate a 'Perfect' California Vintage)。

先週末から雨が降り始めましたが、それによってほとんどの畑が駆け込みで収穫を終了させたとのこと。雨の影響もほとんどないというのが一般的な見方です。

今年の頭から、これからワインが足りなくなるという観測が多く出ていました。今年のワインがすぐに市場に出るものではないとはいえ、質も量も満足できるものだったことで、ひとまず落ち着くのではないでしょうか。
Date: 2012/1026 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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「カルト・ワイン」人気時代に一世を風靡したBryant Family VineyardsのワインメーカーHelen Keplingerがワインメーカーの職を辞しました(Helen Keplinger, Promising Young Napa Winemaker, Leaves Bryant Family Vineyard | News | News & Features | Wine Spectator)。2011年3月に就任して1年半。今年の収穫を前にしての辞職は異例です。今年のワイン造りはアシスタント・ワインメーカーのTodd Alexanderが手がけるとのこと。Helenの後任はまだ決まっていません。

Helenは「いい経験だったけど、不幸にしてうまく合わなかった」とコメントしています。以前はいくつかのワイナリのコンサルタントをしていましたが、Bryant就任時にすべて辞めており、今年は自身のワイナリだけとなるそうです。

2002年にスター・ワインメーカーのHelen Turleyと喧嘩別れして以降、Bryantのワインメーカーは落ち着きません。Helen Turley後任のPhilippe Melkaは2007年に首になり、その後はMark Aubertがワインメーカーに。2008年からは実質的にはRoss Wallaceという人がワインメーカーだったようです。

2011年に彼女が就任したときの記事に、「ともかく今回は長続きしてくれることを期待します。」と書いたのですが、結果的には過去最短で辞めることになってしまいました。
Date: 2012/1025 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Hundred AcreのJayson Woodbridgeというと、ワイン業界の中でも異端的な人として知られています。彼が新たに作ったイタリアのブドウによるワイン「If you see Kay」というワインのラベルが波紋を読んでいます(Rude wine label causing trouble in US)。

何が問題かは、ラベルを見てもらえれば一目瞭然。

If you see Kay

いや、びっくりしました。

ワインの説明ページによると、Jason Woodbridgeのフィロソフィーは「Wide open throttle or don't bother doing it at all」とのこと。何事も恐れずリスクを避けない。いや、だからといってこれはどうよ…

また、ワインのファクトシートには
kay is a creature; she is an embodiment of a lifestyle, a genre, a feeling in your gut. kay is a force of nature, a wanderer.She represents the philosophy of “Wide Open Throttle or don’t bother doing it at all”. She’s not trying to be, she just is. Always uncontrollable, She’s wanted.
と。何のことやらよく分かりません。

いや、大胆ですね。
Date: 2012/1021 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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あなたのワインタイプを診断するVinotypeというサイトができました(myVinotype | Learn about wines you love based on personal preferences!myVinotype | Discover wines you love!)。



質問に答えていくと最後にタイプが表示されます。

私は「Sensitive」。色々なタイプのワインが好きだと判定されました。ほかにはSweeties、Hypersensitive、Tolerantがあるようです。「ペルソナ」のページによるとSensitiveはJancisとGaryだとか(笑)。まあ試しにやってみてください。
Date: 2012/1021 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Forbes誌に「他では得られないカリフォルニアの7つのワイン経験」という記事が載っていました(7 California Wine Experiences You Can't Get Anywhere Else)。

取り上げられているのはRobert SinskeySchramsbergDarioushRaymondCastello di Amorosa、Medlock Ames、Ma(i)sonry。Medlock AmesがソノマのHealdsburgで後は全部ナパです。本サイトでもMedlock Ames以外は掲載しています。

掲載されている中でDarioushとCastello di Amarosaはカリフォルニアでしか経験できないというか、なんともアメリカらしいというか。Darioushはペルシャ宮殿のようであり、Castello di Amarosaはお城そのものを作ってしまっています。ラスベガスに行くとピラミッドがあったり、ベニスの運河があったり凱旋門やエッフェル塔があったりしますが、それに近い「ノリ」を感じます。こういうのは、「まがい物」とかってしかめっ面をするのではなく、素直に楽しむのが一番だと思います。

個人的にはRobert Sinskeyはお薦めです。親しみやすく、かつおしゃれな感じもあります。Ma(i)sonryは行ったことないですが、気になるところの1つ。ここは集合テイスティング・ルームで、ギャラリーもあり、金曜と土曜は9時までオープンしています。

唯一ソノマから取り上げられたMedlock Ames。記事に「地面に帰る。これがソノマまで出かける意味だ」とありますが、オーガニックの農園ツアーが売り物のようです。サイトに載っている羊の写真に胸キュン(死語?)してしまいました。ワイナリもなかなかいい感じです。
Date: 2012/1018 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Trip Advisor誌がワイン好きのための旅行の目的地ベスト10の投票結果を挙げています(TRIPADVISOR PRESENTS TRAVELERS’ CHOICE WINE DESTINATIONS)。

その結果によると、米国では

Sonoma County, California
Napa Valley, California
Willamette Valley, Oregon
Finger Lakes, New York
Long Island, New York
Paso Robles, California
Temecula Valley, California
Walla Walla, Washington
Palisade, Colorado
Plymouth, California

という順番。SonomaとNapaの1位2位は妥当なところですが、カリフォルニアで3番めはPaso Roblesでした。Santa Barbaraが10位以内に入らなかったのは意外なところ。

ちなみに欧州では

Tuscany, Italy
Aquitaine, France
Provence, France
Umbria, Italy
Sicily, Italy
Languedoc-Roussillon, France
Burgundy, France
Champagne-Ardenne, France
Costa de la Luz, Spain
Porto District, Portugal

アキテーヌってどこよ、とおもったらボルドーのところですね。ブルゴーニュは意外と低いです。
Date: 2012/1016 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Napa Valley Vintnersが、今年の収穫についての短いビデオをアップしています。9月は涼しく、いい気候が続いて、今のところなんの問題もないとのこと。ここ数年、特に昨年はいろいろ厳しい生育シーズンでしたが、今年は悪いコンディションがほとんどなく、期待できそうです。

ブドウ畑やワイナリの風景を見るだけでも気持ちいですね。


Date: 2012/1009 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパで10月7日、ギネス世界記録が誕生しました。「Napa Valley Wine Wave」というイベントで、487人による「ワイン・トースト」のリレーを達成したのです。2011年に中国で作られた321人という記録を抜きました(http://napavalley.patch.com/articles/napa-valley-wine-wave-breaks-guinness-world-record-for-largest-wine-toast)。

ワイン・トーストといってもなんだか訳が分からないと思うので、ミス・ナパによる次の動画を御覧ください。



要は、最初の人と次の人がグラスを合わせて乾杯。2番めの人は次に3番めの人とグラスを合わせて乾杯、というリレーを続けていくもののようです。

ま、これなら人をちゃんと集めればどこでも記録が作れそうですね。途中で失敗したら1からやり直さないといけないなど、細かいルールもいくつかあるようではありますが。

日本でも挑戦してみたらいかがでしょう。
Date: 2012/1008 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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「ジェファーソン・ボトル」というのは米国第3代大統領でワイン好きとしても知られたトーマス・ジェファーソンが持っていたとされるワインのこと。これがオークション市場で高額で落札されたものの、真贋に疑義が出されるようになったのでした。

このあたりの話は『世界一高いワイン「ジェファーソン・ボトル」の酔えない事情―真贋をめぐる大騒動』という本に詳しく記されているので、興味がある方はそちらを読むことをお薦めします(この本の紹介記事)。

この問題については、“だまされた”側である大金持ちKochが、ボトルを売ったコレクターのローデンストックや、オークションハウスのクリスティーズを提訴したり、さらにはローデンストックがこの本の出版元であるランダムハウスを提訴したり、と実に醜いことになっています。これら裁判のうち、クリスティーズを対象にしたものが控訴裁で却下されたようです(Lawsuit over Thomas Jefferson's wine too late, court finds)。

Kochがボトルを買ったのは1987年と1988年。一方で疑義が呈されるようになったのは2000年ころからだったのですが、Kochが動き始めたのは2005年になってから。裁判所は“時効”と判断したとのことです。

なお、ローデンストックとの裁判では判事がローデンストック側に60万ドルの罰金を課すことを5月に勧告しています。


Date: 2012/1007 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ゲームメーカー「カプコン」の辻本憲三CEOが作ったワイナリ「Kenzo Estate」。設立当初はワイン不況のまっただ中でもあり辛口の記事が目についたのですが、今年になってWine Spectatorの注目のニューフェースに選ばれるなど、ようやく評価されるようになってきました。

さらに2012年11月にリリースされる2009年のヴィンテージは、同ワイナリとしては初の「エステート」ボトリング。それまで他社に間借りしていた醸造設備を自社で持つようになり、品質も上がったとしています。Twitterの担当者もかなりの自信を持っている様子。



Wine Spectatorで選ばれたのは、エステートになる前の2008年ですから、今年のワインはかなり期待できそうです。

10月18日には東京メトロの広尾駅近くにある「広尾店」でリリース・パーティが開かれます。「紫鈴 rindo 2009」だけでなく 同時リリースの「紫 murasaki 2009」 「藍 ai 2009」などもテイスティングできる貴重な場です。当日、これらの購入もできるとのこと。
Date: 2012/1005 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマのワイナリB.R. Cohnはロックバンド「ドゥービー・ブラザーズ」のマネージャーであるBruce Cohnが設立したワイナリ。今年の10月6、7日の夕末にはチャリティ・コンサートでドゥービー・ブラザーズが出演します(Bruce Cohn Pulls It Together Again - Sonoma Valley, CA Patch)。

それだけなら毎年恒例に近いのですが、今年はなんとドゥービー・ブラザーズ全盛時代のボーカリストであるマイケル・マクドナルドが土曜日のコンサートでゲスト出演するそうです。創設メンバーのトム・ジョンストンも登場したりと、豪華な内容。ファンだったら今からでも飛んでいきたいところではないでしょうか。
Date: 2012/1003 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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最近はワイナリや生産者団体などもビデオでのプロモーションに力を入れているような気がします。FacebookのCalifornia Wine Japanで紹介されていた動画2点を載せておきます。どちらも1分半程度でうまく魅力を伝えています。

1つはPaso Roblesの生産者団体が作った、Zinfandelを称えるビデオ。もう1つはWine Instituteが作ったさまざまな地域のワイナリの写真などを盛り込んだもの。後者はもうちょっとゆっくり見せてほしいところです。



Date: 2012/1002 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wall Street Journalによると、Amazon.comがワイン販売への参入を近々始めるとのことです。



Amazonのワインビジネスでは2008年にNew Vine Logisticsという会社と提携したものの、ワインの消費者への直接配送を禁止する法律を前にしてなかなか事業化が始まらず、結局New Vine社の経営破綻で幕を閉じたということがありました。

実は、拙ブログの記事によると、これだけでなく1999年にも参入を狙ったことがありました(Amazonがワイン市場に「再」参入へ)。そのときはwineshopper.comという会社を買収したものの、翌年に清算しています。

今回は、ワイナリと直接提携して販売するとのこと。ワイナリとの間にうまくサクセスストーリーが描ければ、多くのワイナリが参加することもあるかもしれません。