Plumというインターネットに接続する機能や、ワインを飲みながら90日間保存する機能などを持つデバイスが発表されました。
どんなことができるかは、まずはビデオを見ていただくのがわかりやすいと思います。
Plumには通常の750mlボトルを最大2本セットできます。コルクとスクリューキャップに対応しているとのこと。
セットしたワインはフロントのボタンを押すだけで、グラスに注げます。そのまま90日間置いておけるそうです。コラヴァン(Coravin)と同様、アルゴンガスをボトルに注入することでそれを実現しています。
セットしたワインのラベルを自動的に読み取ります。そのときにネット上の情報も活用するようです。読み取った情報はフロントに表示されます。また、ワインの情報から最適な温度で保管してくれるようです。
さて、あなただったらこれにいくら払いますか? そして、これはいくらだと思いますか?
価格はなんと1499ドル! うーん、いくらなんでも高すぎます。また、下手したら小型の電子レンジくらいありそうなこの大きさは日本には全くマッチしそうにありません。
この1年くらい、ネット家電でワインに対応したものなど、いろいろ発表されていますが、どうもまだ買いたくなるような製品は見当たりません。コラヴァン以降、本当に画期的な製品は現れていないように思います。
どんなことができるかは、まずはビデオを見ていただくのがわかりやすいと思います。
Plumには通常の750mlボトルを最大2本セットできます。コルクとスクリューキャップに対応しているとのこと。
セットしたワインはフロントのボタンを押すだけで、グラスに注げます。そのまま90日間置いておけるそうです。コラヴァン(Coravin)と同様、アルゴンガスをボトルに注入することでそれを実現しています。
セットしたワインのラベルを自動的に読み取ります。そのときにネット上の情報も活用するようです。読み取った情報はフロントに表示されます。また、ワインの情報から最適な温度で保管してくれるようです。
さて、あなただったらこれにいくら払いますか? そして、これはいくらだと思いますか?
価格はなんと1499ドル! うーん、いくらなんでも高すぎます。また、下手したら小型の電子レンジくらいありそうなこの大きさは日本には全くマッチしそうにありません。
この1年くらい、ネット家電でワインに対応したものなど、いろいろ発表されていますが、どうもまだ買いたくなるような製品は見当たりません。コラヴァン以降、本当に画期的な製品は現れていないように思います。
カリフォルニアのスパークリング・ワインといえば、マム、シャンドン、ロデレールなど、フランスの大手シャンパーニュ・メーカーのものが中心になっているという印象があります。また、クオリティ的にはどうしてもシャンパーニュにはかなわないと考える人が多いのではないかと思います。
ソムリエの千葉さんに言わせると、そもそもカリフォルニアでいいスパークリングを作るのは難しいとのこと。
その千葉さんをして、これまでのカリフォルニアのスパークリングとは別物というのが、「ウルトラマリン(Ultramarine)」。
このウルトラマリンを作っているのがマイケル・クルーズという人です(California's new garage sparkling - and the winemaker behind it - Decanter)。
この人、UCデイヴィスを卒業していますが、ワインを学んだのではなく、分子生物学で学位を取っています。卒業後もUCバークレーやUCサンフランシスコの研究所で働いていました。そして2006年に初めてワイン業界に職を得、2008年にはウルトラマリンを設立しています。
その過程では、シャンパーニュにおけるグロワーズ・シャンパーニュへの興味というのがかなり影響したもようで、ウルトラマリンは最初からスパークリング専業、しかも他のワイナリーからの依頼によるスパークリングを作るカスタム・クラッシュを兼ねるという形になっています。
また、スパークリング・ワインの醸造といえば、一番の特徴は瓶内二次発酵で、その過程で、ボトルを少しずつ回転させて便の口に澱を集めるという作業がありますが、大手ではそれを機械で行うのに対し、ウルトラマリンではすべて人手で行います。
畑はソノマ・コーストの銘醸畑チャールズ・ハインツ。太平洋から12kmほどしか離れていない、非常に涼しいところにある畑です。
実はウルトラマリンのスパークリング、日本にも昨年ごくわずかだけ入荷していました。残念ながらあっという間に売り切れ、その後は入ってきていないようですが…
ウルトラマリンのほかにも、ベッドロックのモーガン・ピーターソンが手がけるアンダー・ザ・ワイヤー(「スパークリングワインにもテロワールを!モーガン・ピーターソンの新プロジェクト」で取り上げています)など、カリフォルニアのスパークリングにも新しい息吹が出てきているのは興味深いことです。
こちらもベッドロックのモーガンが作るロゼ・スパークリング。カリニャンが80%で残りがピノ・ノワールとシャルドネ。
ソムリエの千葉さんに言わせると、そもそもカリフォルニアでいいスパークリングを作るのは難しいとのこと。
基本的にカリフォルニアでスパークリングを作るというのは、シャンパーニュで濃厚なカベルネを作ろうとするぐらい無謀な事だ。(繰り返すが、カリフォルニアの方が気候が多様である為、極一部でスパークリングに適した畑はある。)
多くのスパークリングは糖度だけシャンパーニュのそれと合わせて作るだけでフレーバーが無い。光合成が活発になるカリフォルニアでは仕方がないことだ。
その千葉さんをして、これまでのカリフォルニアのスパークリングとは別物というのが、「ウルトラマリン(Ultramarine)」。
このウルトラマリンは別物。表面的にシャンパーニュを模倣して作った痩せ細ったものでもなく果実味だけで奥行が無いタイプでもない。カリフォルニアらしくかつ滋味深さがある。
このウルトラマリンを作っているのがマイケル・クルーズという人です(California's new garage sparkling - and the winemaker behind it - Decanter)。
この人、UCデイヴィスを卒業していますが、ワインを学んだのではなく、分子生物学で学位を取っています。卒業後もUCバークレーやUCサンフランシスコの研究所で働いていました。そして2006年に初めてワイン業界に職を得、2008年にはウルトラマリンを設立しています。
その過程では、シャンパーニュにおけるグロワーズ・シャンパーニュへの興味というのがかなり影響したもようで、ウルトラマリンは最初からスパークリング専業、しかも他のワイナリーからの依頼によるスパークリングを作るカスタム・クラッシュを兼ねるという形になっています。
また、スパークリング・ワインの醸造といえば、一番の特徴は瓶内二次発酵で、その過程で、ボトルを少しずつ回転させて便の口に澱を集めるという作業がありますが、大手ではそれを機械で行うのに対し、ウルトラマリンではすべて人手で行います。
畑はソノマ・コーストの銘醸畑チャールズ・ハインツ。太平洋から12kmほどしか離れていない、非常に涼しいところにある畑です。
実はウルトラマリンのスパークリング、日本にも昨年ごくわずかだけ入荷していました。残念ながらあっという間に売り切れ、その後は入ってきていないようですが…
ウルトラマリンのほかにも、ベッドロックのモーガン・ピーターソンが手がけるアンダー・ザ・ワイヤー(「スパークリングワインにもテロワールを!モーガン・ピーターソンの新プロジェクト」で取り上げています)など、カリフォルニアのスパークリングにも新しい息吹が出てきているのは興味深いことです。
こちらもベッドロックのモーガンが作るロゼ・スパークリング。カリニャンが80%で残りがピノ・ノワールとシャルドネ。
モーニングで連載中の『マリアージュ~神の雫 最終章~』で珍しくカリフォルニアのピノ・ノワールが紹介されています。フランス料理にマリアージュさせるワインの話の途中であり、まさかカリフォルニアが登場するとは思わなかったのですが、その伏線で、パリで新世界のワインを出すビストロに行ったときの話として登場しました。しかも、エスカルゴと合わせるという、なかなか難しそうなテーマです。
紹介されたのはアンダーソン・ヴァレーのピノ・ノワール「ケイネズ(Knez)」。ここについては以前「アンダーソン・ヴァレーでコスト・パフォーマンスが高いエレガントなピノを作るケイネズ」という記事で紹介しています。
ワインメーカーのアンソニー・フィルベルティは元ウィリアムズ・セリエム。現在はケイネズと、ソノマのアントヒル・ファームズでワインメーカーをしています。アントヒル・ファームズは、ヴィナスのアントニオ・ガッローニもお気に入りといっているワイナリーですから、実力は折り紙付き。
また、ケイネズはアンダーソン・ヴァレーにデムス、セリーズ、ケイネズの3つの自社畑を持っています。セリーズはリトライにもブドウを供給しているくらいですから、その品質の高さが伺えます。
マンガでは「静けさのあるエレガントなワインだ」と評されていますが、冷涼なアンダーソン・ヴァレーのよさが出ているのだと思います。
なお、紹介されているのは一番下のAVAもの。4000円程度と国内でもリーズナブルな価格です。
紹介されたのはアンダーソン・ヴァレーのピノ・ノワール「ケイネズ(Knez)」。ここについては以前「アンダーソン・ヴァレーでコスト・パフォーマンスが高いエレガントなピノを作るケイネズ」という記事で紹介しています。
ワインメーカーのアンソニー・フィルベルティは元ウィリアムズ・セリエム。現在はケイネズと、ソノマのアントヒル・ファームズでワインメーカーをしています。アントヒル・ファームズは、ヴィナスのアントニオ・ガッローニもお気に入りといっているワイナリーですから、実力は折り紙付き。
また、ケイネズはアンダーソン・ヴァレーにデムス、セリーズ、ケイネズの3つの自社畑を持っています。セリーズはリトライにもブドウを供給しているくらいですから、その品質の高さが伺えます。
マンガでは「静けさのあるエレガントなワインだ」と評されていますが、冷涼なアンダーソン・ヴァレーのよさが出ているのだと思います。
なお、紹介されているのは一番下のAVAもの。4000円程度と国内でもリーズナブルな価格です。
一部の州で娯楽目的のマリファナが認められている米国では、食事にワインをマッチングさせるように、食事にマリファナをマッチングさせる、といったことをする人も出てきているようです。カリフォルニア州は2週間後の投票によって、それを認めるかどうかというところにきており、その前に行われた食事にマリファナをマッチングさせるイベントの記事がありました(Why Weed Pairings Are the New Wine Pairings | MUNCHIES)。
一方で、すでに娯楽目的のマリファナが解禁になっており、栽培も盛んなオレゴンでは、地下水の利用でブドウ農家との対立がでてきているという話もあります(Oregon Wine Grape Growers Learn to Roll with Cannabis - Wines & Vines)。
期せずしてマリファナ関連の記事を連続してアップしましたが、たまたまカリフォルニアでの投票が近く、米国での記事が増えているのが、理由です。個人的にはこれに関する知識は全くといっていいほどなく、意見はニュートラルです。特に高樹沙耶さんを応援しよう、といった意図もありませんし、日本は遅れていると断じるつもりもありません。
赤、白のワインに続いて、緑色のワインというものがあります(Green Wine Exists and It)。
調べてみると、マリファナ入りのブドウとのこと。医療用としてカードを提出した人だけが購入できるのだそうです。
日本ではまず作られないと思いますが、どうなんでしょうね。おいしいのでしょうか。
調べてみると、マリファナ入りのブドウとのこと。医療用としてカードを提出した人だけが購入できるのだそうです。
日本ではまず作られないと思いますが、どうなんでしょうね。おいしいのでしょうか。
シャトー・マルゴーのエステート・ディレクターだったフィリップ・バスコール氏をフランシスコ・フォード・コッポラ監督がイングルヌックに引き抜いたのが2011年。ところが、シャトー・マルゴーの総支配人ポール・ポンタリエ氏が今年亡くなったことで、長年彼の元で働いていたフィリップ・バスコールにマルゴーの総支配人のオファーが来ました。
結果、フィリップ・バスコール氏はシャトー・マルゴーの新たな総支配人になりますが、イングルヌックのワイン作り担当ディレクターも続けることが正式にアナウンスされました(Philippe Bascaules to Remain Inglenooks Director of Winemaking)。
フィリップ・バスコール氏はイングルヌックに着任以降、50年計画で畑やワイナリーの改善計画を立て、現在5年が過ぎたところです。
その計画どおりに、畑の植え替えやワイン作りの設備など、現在も計画を進行しているところであり、今後もそれを継続していくとのことです。
大西洋の両側でワイン作りをする、すごい人ですね。
結果、フィリップ・バスコール氏はシャトー・マルゴーの新たな総支配人になりますが、イングルヌックのワイン作り担当ディレクターも続けることが正式にアナウンスされました(Philippe Bascaules to Remain Inglenooks Director of Winemaking)。
フィリップ・バスコール氏はイングルヌックに着任以降、50年計画で畑やワイナリーの改善計画を立て、現在5年が過ぎたところです。
その計画どおりに、畑の植え替えやワイン作りの設備など、現在も計画を進行しているところであり、今後もそれを継続していくとのことです。
大西洋の両側でワイン作りをする、すごい人ですね。
ワインのフラッシュ・セールの現状についてまとめた記事がWines & Vinesに出ていました(Has the Sizzle Left Wine Flash Sales? - Wines & Vines)。
フラッシュ・セールとは、通常の価格から大幅に値引きした商品をごく短い期間だけ販売する手法。日本では、代表的なサービスであったグルーポンの名前から、クーポン・サイトといった言われ方をすることもあります。ただ、日本では初期にグルーポンのおせち販売で社会的に大騒ぎになったこともあり、あまりメジャーなサービスには育たず、ワイン販売もあまり活発とは言えません。
それに対して、米国ではワインをメインに扱うフラッシュセールのサイトがいくつもあります。例えば最大手なのが下のInvino。
フラッシュセールはワイナリーの在庫整理などに使われて来ましたが、当初はすぐに整理するワインがなくなるだろうと言われていました。
しかし、意外にも2015年までは毎年成長を続けていました。
ところが一転2016年はほとんどのサイトで前年割れの実績。これについて、記事ではさまざまな意見を取り上げていますが、決め手となりそうなものはあまりなく…
ただ、消費者は価格だけのためにワインを買うことが減っているといった様相はありそうです。
フラッシュ・セールとは、通常の価格から大幅に値引きした商品をごく短い期間だけ販売する手法。日本では、代表的なサービスであったグルーポンの名前から、クーポン・サイトといった言われ方をすることもあります。ただ、日本では初期にグルーポンのおせち販売で社会的に大騒ぎになったこともあり、あまりメジャーなサービスには育たず、ワイン販売もあまり活発とは言えません。
それに対して、米国ではワインをメインに扱うフラッシュセールのサイトがいくつもあります。例えば最大手なのが下のInvino。
フラッシュセールはワイナリーの在庫整理などに使われて来ましたが、当初はすぐに整理するワインがなくなるだろうと言われていました。
しかし、意外にも2015年までは毎年成長を続けていました。
ところが一転2016年はほとんどのサイトで前年割れの実績。これについて、記事ではさまざまな意見を取り上げていますが、決め手となりそうなものはあまりなく…
ただ、消費者は価格だけのためにワインを買うことが減っているといった様相はありそうです。
高級ワインのセカンダリー・マーケットを提供するLiv-ex。取引価格のインデックスについても発表していますが、この1年はかなり値上がり傾向にありました。Liv-ex100という代表的な100種類のワインでみたときのインデックス推移を以下に示します。
これを、為替と合わせてみたグラフが公開されています(Liv-ex 100: Performance by currency - Liv-ex Blog)。
Liv-exはイギリスのポンド建てです。英国のEU離脱が決まってから、ポンドは安くなっており、特に円はこのところ円高傾向にあるため、代表的な通貨の中でも円で見たときの価格は安くなっています。
つまり、日本円ベースで見ると、ここ1年で高級ワインの価格は下がっていると見るのが妥当なのです。
カリフォルニアワインも円高で少し値下がりしてきている感じがします。消費者ベースでは円安よりも円高の方が恩恵がわかりやすい感じがしますね。
これを、為替と合わせてみたグラフが公開されています(Liv-ex 100: Performance by currency - Liv-ex Blog)。
Liv-exはイギリスのポンド建てです。英国のEU離脱が決まってから、ポンドは安くなっており、特に円はこのところ円高傾向にあるため、代表的な通貨の中でも円で見たときの価格は安くなっています。
つまり、日本円ベースで見ると、ここ1年で高級ワインの価格は下がっていると見るのが妥当なのです。
カリフォルニアワインも円高で少し値下がりしてきている感じがします。消費者ベースでは円安よりも円高の方が恩恵がわかりやすい感じがしますね。
人気の高いカレラのピノ・ノワール。セントラル・コーストのほか、6つの自社畑のものがあります(日本専用のブレンドやロゼを除く)。この評価がどうなっているか、ド・ヴィリエが加わった2007年以降でWine Advocate誌のレイティングをまとめてみました。
ジェンセンが高評価というイメージがありましたが、近年頭一つ抜け出ているのはセレックです。また、個人的にはミルズとリードはちょっと下というイメージを持っていましたが、ミルズは意外と高評価が多いこともわかりました。
ちなみに、平均を取ってみると、一番はセレックで96.2、次がジェンセンで95.4、以下ミルズが94.6、ド・ヴィリエが93.9、ライアンが93.3、リードが92.1、セントラル・コーストが90.3でした。
セントラル・コーストは価格を考えると結構あっぱれな安定ぶりです。
生産量も入荷も少なく、入手が難しいセレックとジェンセンを除くとミルズ、ド・ヴィリエあたりがお買い得感がありそうです。特にミルズは現行ヴィンテージの2012、米国での最新ヴィンテージの2013の両方でジェンセンと同じレイティング。価格は約半分です。ド・ヴィリエはやや長熟型ですが、個人的には好きな味わい。
ジェンセンが高評価というイメージがありましたが、近年頭一つ抜け出ているのはセレックです。また、個人的にはミルズとリードはちょっと下というイメージを持っていましたが、ミルズは意外と高評価が多いこともわかりました。
ちなみに、平均を取ってみると、一番はセレックで96.2、次がジェンセンで95.4、以下ミルズが94.6、ド・ヴィリエが93.9、ライアンが93.3、リードが92.1、セントラル・コーストが90.3でした。
セントラル・コーストは価格を考えると結構あっぱれな安定ぶりです。
生産量も入荷も少なく、入手が難しいセレックとジェンセンを除くとミルズ、ド・ヴィリエあたりがお買い得感がありそうです。特にミルズは現行ヴィンテージの2012、米国での最新ヴィンテージの2013の両方でジェンセンと同じレイティング。価格は約半分です。ド・ヴィリエはやや長熟型ですが、個人的には好きな味わい。
シラーはしばしばペッパーの風味がありますが、その原因物質はrotundone(ロタンダン?)という物質であることがわかっています。
この物質が畑の上でどのように集積するかを調べた研究結果が公表されています(Mapping rotundone spatial variability to influence wine aroma)。
それによると、畑上でのrotundoneの濃度を調べると、場所によって最大5割ほども違っており、それが濃いところは、1年を通じて濃いということがわかってきました。
さらに調べると、ウッド・バイオマスが多いところがrotundoneも濃いというように、樹木との関係がわかってきました。
ワインの特定の風味についてわかっていることはそれほど多くないと思いますが、面白い研究ですね。これによってペッパー風味をある程度コントロールできるようになるのかもしれません。
この物質が畑の上でどのように集積するかを調べた研究結果が公表されています(Mapping rotundone spatial variability to influence wine aroma)。
それによると、畑上でのrotundoneの濃度を調べると、場所によって最大5割ほども違っており、それが濃いところは、1年を通じて濃いということがわかってきました。
さらに調べると、ウッド・バイオマスが多いところがrotundoneも濃いというように、樹木との関係がわかってきました。
ワインの特定の風味についてわかっていることはそれほど多くないと思いますが、面白い研究ですね。これによってペッパー風味をある程度コントロールできるようになるのかもしれません。
ジョセフ・フェルプス・インシグニアの40周年記念ヴィンテージが国内にも入荷が始まっています。米国では9月に出荷が始まりました(ジョセフ・フェルプスが40ヴィンテージ目のインシグニアを出荷開始)。
Wine Advocate誌では96-100点という高評価がついています。2012年が96点。20れ13年はレビューでもそれよりよくなりそうだと書いてありますが、ボトリングの前の試飲だったので、あえて幅を持たせた評価になっています。最終的には98点以上が付く可能性もかなりあるでしょう。
2万円台前半という価格はオーパス・ワンと比べたら1万円以上安く、かなり割安感があります。
Wine Advocate誌では96-100点という高評価がついています。2012年が96点。20れ13年はレビューでもそれよりよくなりそうだと書いてありますが、ボトリングの前の試飲だったので、あえて幅を持たせた評価になっています。最終的には98点以上が付く可能性もかなりあるでしょう。
2万円台前半という価格はオーパス・ワンと比べたら1万円以上安く、かなり割安感があります。
2016年の収穫がほぼ終わり、カリフォルニアの収穫レポートが出ています(2016 California Wine Harvest Report)。収量普通ですが、品質についてはカリフォルニア全域ですばらしい状態のようです。
例えばケンダル・ジャクソンのワインメーカーであるランディ・ウロム氏は「これまでのところいいシーズンだ。ブドウは非常にいい状態で、フレーバーもすばらしい」としており、ナパのセント・ヘレナに畑を持つキャシー・コリソンさんも「2016年は収穫は早く、量は少なかったが、とてもおいしい。生育期間の気温は低めで夜も寒く、濃くて複雑なワインができた。ペースも安定しておりワインメーカーにとっては易しい年だった」としています。
収穫全体は平年並みの390万トンくらいだろうと推定されています。2015年に非常に収穫量が下がったパソ・ロブレスも、今年はエル・ニーニョの影響で(思ったよりは少なかったけど)、過去4年と比べると冬の雨量が多く、収量が回復しました。
ロウダイのマイケル・デイビッドは9月末までに約半分を収穫しましたが、収穫のペースは安定していたとのこと。落ち着いた天気が続いたことで、ちょうどいいタイミングで収穫するのが難しくなかったとのこと。レーズン化したブドウも少なかったそうです。
サンタ・バーバラは昨年に続いて早い収穫となり、ピノ・ノワールとソーヴィニヨン・ブランの多くは8月後半に収穫されたとのこと。ブドウの実は小さく、最高の状態だったそうです。これまでで一番バランスが取れたワインができそうだとのこと(ヒッチング・ポストのフランク・オスティーニ・ワインメーカー)。
ソノマも収穫は全体に早めでした。ただ、9月半ばに非常に涼しい時期があり、シャルドネ
やピノ・ノワールの収穫とメルローやカベルネ・ソーヴィニヨンの収穫の間に一息つくことができたtのこと。
これで2012年から5年連続して、品質的には高いブドウが作られたことになります。2015年は収量の問題が一部で重大になりましたが、2016年はそれもなかったようです。
昨日のボージョレのレポートではないですが、グロワーは大体、悪かったとは言わないものであり、多少は割り引いて話を聞く必要があるでしょう。それを差し引いても今年は悪い評判がほとんどなく、いいヴィンテージになりそうです。
それにしても、カルトワイブームの影響で、21世紀初頭はハングタイムを長くすることにこだわって、11月まで収穫を伸ばすようなワイナリーもあったと記憶していますが、そのころに比べると健全な状態になったような気がします。
例えばケンダル・ジャクソンのワインメーカーであるランディ・ウロム氏は「これまでのところいいシーズンだ。ブドウは非常にいい状態で、フレーバーもすばらしい」としており、ナパのセント・ヘレナに畑を持つキャシー・コリソンさんも「2016年は収穫は早く、量は少なかったが、とてもおいしい。生育期間の気温は低めで夜も寒く、濃くて複雑なワインができた。ペースも安定しておりワインメーカーにとっては易しい年だった」としています。
収穫全体は平年並みの390万トンくらいだろうと推定されています。2015年に非常に収穫量が下がったパソ・ロブレスも、今年はエル・ニーニョの影響で(思ったよりは少なかったけど)、過去4年と比べると冬の雨量が多く、収量が回復しました。
ロウダイのマイケル・デイビッドは9月末までに約半分を収穫しましたが、収穫のペースは安定していたとのこと。落ち着いた天気が続いたことで、ちょうどいいタイミングで収穫するのが難しくなかったとのこと。レーズン化したブドウも少なかったそうです。
サンタ・バーバラは昨年に続いて早い収穫となり、ピノ・ノワールとソーヴィニヨン・ブランの多くは8月後半に収穫されたとのこと。ブドウの実は小さく、最高の状態だったそうです。これまでで一番バランスが取れたワインができそうだとのこと(ヒッチング・ポストのフランク・オスティーニ・ワインメーカー)。
ソノマも収穫は全体に早めでした。ただ、9月半ばに非常に涼しい時期があり、シャルドネ
やピノ・ノワールの収穫とメルローやカベルネ・ソーヴィニヨンの収穫の間に一息つくことができたtのこと。
これで2012年から5年連続して、品質的には高いブドウが作られたことになります。2015年は収量の問題が一部で重大になりましたが、2016年はそれもなかったようです。
昨日のボージョレのレポートではないですが、グロワーは大体、悪かったとは言わないものであり、多少は割り引いて話を聞く必要があるでしょう。それを差し引いても今年は悪い評判がほとんどなく、いいヴィンテージになりそうです。
それにしても、カルトワイブームの影響で、21世紀初頭はハングタイムを長くすることにこだわって、11月まで収穫を伸ばすようなワイナリーもあったと記憶していますが、そのころに比べると健全な状態になったような気がします。
ボージョレヌーボーの記事なんて書いている場合じゃなかったですね。カリフォルニアではありませんが超ビッグニュースです。ワシントン州の人気ワイナリー「チャールズ・スミス(Charles Smith)」が、大手酒販会社のコンステレーション・ブランズに売却されました(Charles Smith reshapes Washington wine industry - Great Northwest Wine)。売却額は1億2000万ドルと言われています。
チャールズ・スミスは「カンフー・ガール」などユニークな名前とラベルのワインで人気のワイナリー。品質も非常に高く、大手雑誌で90点台半ばの点数を多くのワインで得ています。
オーナーのチャールズ・スミスにとってはこれは2回目のワイナリー売却。前回は2006年にこれも人気のあったMagnificent Wine Companyを売却しています(完了は2010年)。
チャールズ・スミス自身はワイナリーを離れるものの、ワインメーカーなどは残るとのこと。また、チャールズ・スミスはこれで引退というわけではなく、次のプロジェクトを温めている様子。ただ、まだその内容は明らかになっていません。昨年シアトルのボーイング近くに開いたテイスティングルームがとても好調らしく、そのあたりが次の動きの発端になるのかもしれません。
チャールズ・スミスは「カンフー・ガール」などユニークな名前とラベルのワインで人気のワイナリー。品質も非常に高く、大手雑誌で90点台半ばの点数を多くのワインで得ています。
オーナーのチャールズ・スミスにとってはこれは2回目のワイナリー売却。前回は2006年にこれも人気のあったMagnificent Wine Companyを売却しています(完了は2010年)。
チャールズ・スミス自身はワイナリーを離れるものの、ワインメーカーなどは残るとのこと。また、チャールズ・スミスはこれで引退というわけではなく、次のプロジェクトを温めている様子。ただ、まだその内容は明らかになっていません。昨年シアトルのボーイング近くに開いたテイスティングルームがとても好調らしく、そのあたりが次の動きの発端になるのかもしれません。
2016年のボージョレの出来についてプレスリリースが出ていました(Beaujolais 2016 Vintage: Wines of Elegance and Charm)。今年はパワフルよりもエレガントで素晴らしいバランスだとのこと。
フランスは今年、天候不順で雹害もあり、6月までは難しい天気が続いていました。そのため、容易な年ではなかったとのこと。
しかし、夏からは一転好天に恵まれ、最後は「天が許しを請うかのように素晴らしいインディアンサマーを届けてくれた」とのこと。
また、収穫量も雹害の地域を除けば過去5年平均の4割増しだそうです。
プレスリリースで「seeking forgiveness」なんて表現初めて見たような気がしますが、全体にとても味わい深い文章になっています、まるでiPhone発表後の「大司教」の記事のように…
ちょっと言葉が過ぎましたでしょうか。昨夜は盛大に寝落ちしてしまったので、今日はお気楽ネタで勘弁してください(笑)
フランスは今年、天候不順で雹害もあり、6月までは難しい天気が続いていました。そのため、容易な年ではなかったとのこと。
しかし、夏からは一転好天に恵まれ、最後は「天が許しを請うかのように素晴らしいインディアンサマーを届けてくれた」とのこと。
また、収穫量も雹害の地域を除けば過去5年平均の4割増しだそうです。
プレスリリースで「seeking forgiveness」なんて表現初めて見たような気がしますが、全体にとても味わい深い文章になっています、まるでiPhone発表後の「大司教」の記事のように…
ちょっと言葉が過ぎましたでしょうか。昨夜は盛大に寝落ちしてしまったので、今日はお気楽ネタで勘弁してください(笑)
「Wine Advocate、日本酒リスト漏洩疑惑まとめ」で報じた問題について、ようやくWine Advocateから公式声明が出ました。編集長のリサ・ペロッティ・ブラウンMWが掲示板にコメントしたものです(Mark Squires' Bulletin Board on eRobertParker.com - View Single Post - Questions raised about Sake reviews . . .)。
上記サイトが見られない場合はこちらを参照してください(Wine Berserkers - international wine social media, online community, and forums • View topic - Parker Sake Rankings)。
結論から言うと、Wine Advocate誌226号で発表された日本酒のレイティングやレビューについて、事前に漏洩した事実はないとしています。
では、どうして疑惑のサイトが生まれたかというと、4月に300種類の日本酒を試飲したあと(この試飲にはミレジムが絡んでいます)、レビュアーのリーウェン・ハオがミレジムに、一部の日本酒について、より詳しい技術的情報の入手を依頼したそうです。その情報を使ったのだろうとしています。
ただ、ここは矛盾をはらんでいると思うのですが、The Taste of Sakeはル・カヴォーという会社が設立したものであり、ル・カヴォーはミレジムの元従業員が設立した会社で、ミレジムとは無関係だとしています。前の記事でも述べた通り、ミレジムとル・カヴォーは密接に結びついていることが明らかであり、この点は調査不足と思われます。
ただし、ミレジムは無傷というわけではなく「将来の試飲には一切かかわらせない」と名言されています。
また、前から宣言されていることですが、日本酒の評価は今回が唯一のものというわけではなく、これから継続的に広げていくものだとしています。今後はミレジムがかかわらない形で試飲をしていくことになります。
さらに、Wine Advocate誌で評価してほしい日本酒のプロデューサーは以下のメールに連絡してほしいとしています。
info@wineadvocate.com
今回の回答で、日本酒の記事自体については、幕引きの形になっていくのかと思います。ただ、今回の騒動であぶりだされてきたミレジムおよびロバート・パーカー・オンライン・ジャパンに関しての疑問はまだ完全に解消されたわけではありません。その点はさらなる回答を要求したいと思います。
上記サイトが見られない場合はこちらを参照してください(Wine Berserkers - international wine social media, online community, and forums • View topic - Parker Sake Rankings)。
結論から言うと、Wine Advocate誌226号で発表された日本酒のレイティングやレビューについて、事前に漏洩した事実はないとしています。
では、どうして疑惑のサイトが生まれたかというと、4月に300種類の日本酒を試飲したあと(この試飲にはミレジムが絡んでいます)、レビュアーのリーウェン・ハオがミレジムに、一部の日本酒について、より詳しい技術的情報の入手を依頼したそうです。その情報を使ったのだろうとしています。
ただ、ここは矛盾をはらんでいると思うのですが、The Taste of Sakeはル・カヴォーという会社が設立したものであり、ル・カヴォーはミレジムの元従業員が設立した会社で、ミレジムとは無関係だとしています。前の記事でも述べた通り、ミレジムとル・カヴォーは密接に結びついていることが明らかであり、この点は調査不足と思われます。
ただし、ミレジムは無傷というわけではなく「将来の試飲には一切かかわらせない」と名言されています。
また、前から宣言されていることですが、日本酒の評価は今回が唯一のものというわけではなく、これから継続的に広げていくものだとしています。今後はミレジムがかかわらない形で試飲をしていくことになります。
さらに、Wine Advocate誌で評価してほしい日本酒のプロデューサーは以下のメールに連絡してほしいとしています。
info@wineadvocate.com
今回の回答で、日本酒の記事自体については、幕引きの形になっていくのかと思います。ただ、今回の騒動であぶりだされてきたミレジムおよびロバート・パーカー・オンライン・ジャパンに関しての疑問はまだ完全に解消されたわけではありません。その点はさらなる回答を要求したいと思います。
2年ぶりに、コルギンのポール・ロバーツ氏によるセミナーに参加しました(前回は「バッド・ヴィンテージこそ底力を感じたコルギンの試飲会」、前々回は「Colginのセミナーで計16万5000円のワインを試飲」)。過去のセミナーがコルギンのワインの中で、水平、あるいは垂直で試飲するものだったのに対し、今回は他のワイナリーのワインと比べてみようというのが趣旨です。
ワインは試飲した順に
・コルギン カリアド 2012
・シャトー・ムートン・ロートシルト 2012
・ダナ・エステート カベルネ・ソーヴィニヨン ヘルムス・ヴィンヤード 2012
・コルギン IX Estate(ナンバー・ナイン・エステート) 2012
・コングスガード シラー 2013
・コルギン IX Estate シラー 2012
コルギンのカリアドは青系の果実味が印象的なワイン。極めてスムーズ。ポール・ロバーツは「横に広がる感じがする」と言っていましたが、なんとなく分かるものの、説明するのが難しいところです。
ムートンは熟成肉のような香りが特徴的。こういう香りはカリフォルニアワインではかいだことがありません。珍重する人が多いのはわかる気がします。味わいは酸が強く、やや痩せた感じもありました。ふくよかなコルギンの後なので、そう感じたのかもしれませんが。
ダナ・エステートは、比較的タンニンが強く、がっしりとしたワイン。いわゆるラザフォード・ダストと呼ばれるような、土っぽさやスパイシーさもあります。
コルギンのナンバー・ナイン・エステートは赤系の果実位と青系の果実味、酸が高いレベルで調和したワイン。余韻の長さもすばらしい。ポール・ロバーツは「奥に広がる感じがする」とのこと。個人的には、今日のベストです。
コングスガードのシラーはパワフルだけれども、冷涼さも感じるワイン。青系の果実にスパイス。バランスがいい。これまたすごいワイン。
最後はコルギンのシラー。花の香り、青系の果実。タンニンは少なく、丸みを感じるワイン。これも非常にいいが、個人的にはコングスガードのシラーに1票をあげたい。いや、でもやっぱり甲乙つけがたいかも。どちらも素晴らしいシラーでした。
試飲して感じたのはコルギンの3本がいずれも非常に丸い印象で、ふくよかかつ、バランスがとれ、タンニンが少なめだったこと。これは良年と言われる2012年の特徴のようです。ポール・ロバーツ氏によると2012年はジューシー、2013年は黒系の果実が強くがっしりとしたワイン、2014年は2012年と2013年の中間的。2015年は豊穣。2016年は非常にすばらしいそうです。
また、カベルネ系の4本ではコルギンの2本はカベルネ・ソーヴィニヨンの比率が6割程度、ムートンは90%、ダナは100%となっています。ムートンとダナによりがっしりした印象があったのは品種構成の違いも大きいかもしれません。
シラーの2本について、ポール・ロバーツ氏は、クローンが共通していることを挙げていました。カリフォルニアのシラーではオーストラリアのバロッサ・ヴァレーからのクローンを植えることが多いのですが、ちょっとおおざっぱな味になる傾向があるそうです。コルギンとコングスガードはローヌ(エルミタージュ、コート・ロティ)系のクローンを植えているとのこと。それが、パワフルかつ繊細な味わいにつながっているそうです。
2012年の親しみやすさを、いい印象でとらえるか、やや凡庸なワインになっていると捉えるかは人によって違いがあるかもしれません。個人的には若いときからスムーズにおいしく飲めるのはいいと思います。ただ、熟成にはそれほど向かないかもしれません。ちなみにロバート・パーカーはカリアドを98点、IX Estateを99点、シラーを99点と非常に高く評価しています。なお、ムートンは94点、ダナは96点、コングスガードは98点でした。
このほか、今回ポール・ロバーツ氏が強調していたのは「テクスチャ」という言葉。例えば前日に、天ぷらやではまぐりの天ぷらを食べたところ、白ワインよりも、ターリーのプチ・シラーが絶妙にマッチしたとのこと。これははまぐりのテクスチャ(噛みごたえ、といった感じでしょうか)とプチ・シラーのテクスチャが近いからだとのことです。
また、もう1つこだわっていたのが、畑の斜面の向き。コルギンでは強すぎるワインができるのを避けるために東か北に向いた斜面だけを使うとのこと。実際、ナパの東側の丘にあるナンバー・ナイン・エステートの畑もやや東側に傾いている特徴的な地形です。
ワインは試飲した順に
・コルギン カリアド 2012
・シャトー・ムートン・ロートシルト 2012
・ダナ・エステート カベルネ・ソーヴィニヨン ヘルムス・ヴィンヤード 2012
・コルギン IX Estate(ナンバー・ナイン・エステート) 2012
・コングスガード シラー 2013
・コルギン IX Estate シラー 2012
コルギンのカリアドは青系の果実味が印象的なワイン。極めてスムーズ。ポール・ロバーツは「横に広がる感じがする」と言っていましたが、なんとなく分かるものの、説明するのが難しいところです。
ムートンは熟成肉のような香りが特徴的。こういう香りはカリフォルニアワインではかいだことがありません。珍重する人が多いのはわかる気がします。味わいは酸が強く、やや痩せた感じもありました。ふくよかなコルギンの後なので、そう感じたのかもしれませんが。
ダナ・エステートは、比較的タンニンが強く、がっしりとしたワイン。いわゆるラザフォード・ダストと呼ばれるような、土っぽさやスパイシーさもあります。
コルギンのナンバー・ナイン・エステートは赤系の果実位と青系の果実味、酸が高いレベルで調和したワイン。余韻の長さもすばらしい。ポール・ロバーツは「奥に広がる感じがする」とのこと。個人的には、今日のベストです。
コングスガードのシラーはパワフルだけれども、冷涼さも感じるワイン。青系の果実にスパイス。バランスがいい。これまたすごいワイン。
最後はコルギンのシラー。花の香り、青系の果実。タンニンは少なく、丸みを感じるワイン。これも非常にいいが、個人的にはコングスガードのシラーに1票をあげたい。いや、でもやっぱり甲乙つけがたいかも。どちらも素晴らしいシラーでした。
試飲して感じたのはコルギンの3本がいずれも非常に丸い印象で、ふくよかかつ、バランスがとれ、タンニンが少なめだったこと。これは良年と言われる2012年の特徴のようです。ポール・ロバーツ氏によると2012年はジューシー、2013年は黒系の果実が強くがっしりとしたワイン、2014年は2012年と2013年の中間的。2015年は豊穣。2016年は非常にすばらしいそうです。
また、カベルネ系の4本ではコルギンの2本はカベルネ・ソーヴィニヨンの比率が6割程度、ムートンは90%、ダナは100%となっています。ムートンとダナによりがっしりした印象があったのは品種構成の違いも大きいかもしれません。
シラーの2本について、ポール・ロバーツ氏は、クローンが共通していることを挙げていました。カリフォルニアのシラーではオーストラリアのバロッサ・ヴァレーからのクローンを植えることが多いのですが、ちょっとおおざっぱな味になる傾向があるそうです。コルギンとコングスガードはローヌ(エルミタージュ、コート・ロティ)系のクローンを植えているとのこと。それが、パワフルかつ繊細な味わいにつながっているそうです。
2012年の親しみやすさを、いい印象でとらえるか、やや凡庸なワインになっていると捉えるかは人によって違いがあるかもしれません。個人的には若いときからスムーズにおいしく飲めるのはいいと思います。ただ、熟成にはそれほど向かないかもしれません。ちなみにロバート・パーカーはカリアドを98点、IX Estateを99点、シラーを99点と非常に高く評価しています。なお、ムートンは94点、ダナは96点、コングスガードは98点でした。
このほか、今回ポール・ロバーツ氏が強調していたのは「テクスチャ」という言葉。例えば前日に、天ぷらやではまぐりの天ぷらを食べたところ、白ワインよりも、ターリーのプチ・シラーが絶妙にマッチしたとのこと。これははまぐりのテクスチャ(噛みごたえ、といった感じでしょうか)とプチ・シラーのテクスチャが近いからだとのことです。
また、もう1つこだわっていたのが、畑の斜面の向き。コルギンでは強すぎるワインができるのを避けるために東か北に向いた斜面だけを使うとのこと。実際、ナパの東側の丘にあるナンバー・ナイン・エステートの畑もやや東側に傾いている特徴的な地形です。
ペットボトルのワインについての記事が出ていました「見た目は瓶、軽くて簡単 ペットボトルワインが人気|MONO TRENDY|NIKKEI STYLE」。ワインのパッケージングについては、このブログでもときどき取り上げており、個人的にも関心のあるところですが、ペットボトルのワインについても広がる可能性はあるのではないかと思っています。
記事に取り上げられているのは、いわゆる昔からの「国産ワイン」、すなわち濃縮果汁を輸入して、国内で醸造してワインに仕上げるタイプのものです。おそらく海外でペットボトルに瓶詰めして日本に輸入するというのは、少しハードルが上がるのではないかと思います。実は輸入ワインでもサントリーの「カルロ・ロッシ」ではペットボトルを使っていますが、カルロ・ロッシも米国ではペットボトルでは売っていません。昔ながらのいわゆるジャグ・ワインの瓶です。
フランスのボージョレ・ヌーボーでも数年前にペットボトルのものが出たという話がありました。個人的には「あり」だろうと思いましたが、まだ日本で売っているのは見たことがありません。
ちなみに、冒頭の記事に出ているサントリーの「酸化防止剤無添加のおいしいワイン。」を飲んでみたことがあります。赤は正直言ってあまり好みの味ではなかったですが、白はそこそこいけました。何よりも軽いのと、冷蔵庫に横に転がしておけるのが、取り扱いが楽でよかったです。実はその前に普通のスクリューキャップのワインを飲みかけで冷蔵庫に横にしておいたら、ワインが少し漏れてしまい、掃除が結構面倒だったのです。ペットボトルは簡単に閉まるけど、漏れる気配はまったくなかったです。
というわけで、取り回しの楽なペットボトルのワインはもっと増えていいのではないかと思っています。そもそもペットボトルをあまり見ないアメリカでは難しそうですが。
記事に取り上げられているのは、いわゆる昔からの「国産ワイン」、すなわち濃縮果汁を輸入して、国内で醸造してワインに仕上げるタイプのものです。おそらく海外でペットボトルに瓶詰めして日本に輸入するというのは、少しハードルが上がるのではないかと思います。実は輸入ワインでもサントリーの「カルロ・ロッシ」ではペットボトルを使っていますが、カルロ・ロッシも米国ではペットボトルでは売っていません。昔ながらのいわゆるジャグ・ワインの瓶です。
フランスのボージョレ・ヌーボーでも数年前にペットボトルのものが出たという話がありました。個人的には「あり」だろうと思いましたが、まだ日本で売っているのは見たことがありません。
ちなみに、冒頭の記事に出ているサントリーの「酸化防止剤無添加のおいしいワイン。」を飲んでみたことがあります。赤は正直言ってあまり好みの味ではなかったですが、白はそこそこいけました。何よりも軽いのと、冷蔵庫に横に転がしておけるのが、取り扱いが楽でよかったです。実はその前に普通のスクリューキャップのワインを飲みかけで冷蔵庫に横にしておいたら、ワインが少し漏れてしまい、掃除が結構面倒だったのです。ペットボトルは簡単に閉まるけど、漏れる気配はまったくなかったです。
というわけで、取り回しの楽なペットボトルのワインはもっと増えていいのではないかと思っています。そもそもペットボトルをあまり見ないアメリカでは難しそうですが。
ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズの「バイザグラス」に参加している「ロウリーズ・ザ・プライムリブ」恵比寿店に行ってきました。
ロウリーズには、米国で2回ほど行ったことがあります。シカゴとラスベガスと。個人的には米国で食べたプライム・リブの中ではベストです。基本的には「ハレ」の日に行くレストランというイメージですが、訪れた日は週半ばでほぼ満席。肉ブームということもあるのでしょうけど、あらためて人気の高さを思い知ったのでした。
なお、プライム・リブについて一応説明しておくと、米国流のローストビーフと言われています。英国流のローストビーフは薄切りにして食べますが、こちらは厚くカットして食べます。牛肉のジューシーさを味わうのには最高の料理の1つだと思います。
恵比寿店は、恵比寿駅から徒歩10分ほど、ガーデンプレイスの中にあります。
■ロウリーズ・ザ・プライムリブ 東京 (Lawry’s The Prime Rib,Tokyo)
東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー B2F
TEL03-5488-8088
ロウリーズ・ザ・プライムリブ/Lawry's The Prime Rib
国内にはこのほか大阪の梅田にも店があります。
バーコーナーもあります。
メニューは比較的シンプル。前菜にサラダを食べて、それから肉を食べるというのが基本でしょう。
10月はベリンジャーのワインが各種グラスワインとして提供されます。
最初にパンが出ます。自家製のパンで、小麦粉も特別に取り寄せているとのこと。これがふわふわやわらかく、香りもよくてとても美味しい。特にバターとの相性がとてもいいです。
グラスワインはベリンジャーのソーヴィニヨン・ブラン。さっぱりした味わいで期待を裏切らないワインです。
ロウリーズでは、グラスワインはボトルの右側に見える小さなデキャンタで提供しています。180mlなので、結構量は多いですね。ボトルの1/4くらいになります。二人で1杯分を分けて飲むような方法もできると思います。今回は取材対応で、普通にグラスにも注がれていますが、実際にはここまでの量はありません。
さて、ロウリーズの魅力の1つがテーブルサービス。サラダも席のところで仕上げてくれます。このテーブルの担当は三浦さん、笑顔が素敵な女性です。
氷の上でドレッシングと和えて混ぜてくれています。
ドレッシングは「クラシックヴィンテージドレッシング」というそうで、秘伝のレシピだとのことでした。くどくなく、あっさりしすぎでもなく、これも美味しいです。テーブルの上にはロウリーズブランドのペッパーが置いてあり、これをかけて「味変」も楽しめます。
さて、いよいよ肉の登場です。ロウリーズではテーブルで客の注文を聞いて、大きな肉から切り分けてくれます。今回は300gのロウリーズカットをミディアムヘアでお願いしました。
グラスワインはジンファンデルです。ジンファンデルらしい甘みがおいしい。今回も量は多いです。
いよいよ肉をいただきます。
最近は熟成肉のステーキなどが人気になっています。熟成肉が肉の旨味を味わうものだとすると、プライムリブは生に近い状態で、肉のジューシーさを味わうのに一番の食べ方だと思います。肉のジューシーさのためには肉にある程度の厚みがないといけません。普通のローストビーフより、プライムリブがまさるのも、そのままです
肉にはホースラディッシュが付きます。普通のホースラディッシュのすりおろしのほか、ホイップクリームと混ぜたものもあります。ホイップクリームを混ぜたものの方がマイルドで、ワインには合わせやすいです。
グラスワインの最後はカベルネ・ソーヴィニヨンのナイツ・ヴァレーです。かなり濃厚。まさにフルボディーなワインです。
今回はジンファンデルとナイツ・ヴァレーのカベルネと2種類いただきましたが、肉でグラス1杯という人も多いでしょう。ナイツ・ヴァレーは美味しいワインですが、プライムリブに対しては、やや味が強すぎる感じもあります。ここは意外とジンファンデルにして良かったかもしれません。
今回は久しぶりにプライムリブを堪能させていただきました。やっぱり美味しいですね。
ロウリーズ、かなりの大きさの店ながら、ほぼ満席。やっぱり肉ブームだからでしょうか。高級店ではありますが、雰囲気はほぼカジュアルで、Tシャツで来ているお客さんもいたほどです。
周囲からは何回か「ハッピーバースデー」の歌が聞こえました。やはりそういった記念日的な形で使う人が多いのでしょうね。ただ、年に1回のお祝いと限らず、ちょっといいことがあった日に使う、そういう感じでいいのではないかと感じました。グラスワインは、そういった楽しみ方にもあっていると思います。
なお、グラスワインのメニューは月替りだそうです。
なお、この記事はナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ・ジャパンからの依頼で書いています。
ロウリーズには、米国で2回ほど行ったことがあります。シカゴとラスベガスと。個人的には米国で食べたプライム・リブの中ではベストです。基本的には「ハレ」の日に行くレストランというイメージですが、訪れた日は週半ばでほぼ満席。肉ブームということもあるのでしょうけど、あらためて人気の高さを思い知ったのでした。
なお、プライム・リブについて一応説明しておくと、米国流のローストビーフと言われています。英国流のローストビーフは薄切りにして食べますが、こちらは厚くカットして食べます。牛肉のジューシーさを味わうのには最高の料理の1つだと思います。
恵比寿店は、恵比寿駅から徒歩10分ほど、ガーデンプレイスの中にあります。
■ロウリーズ・ザ・プライムリブ 東京 (Lawry’s The Prime Rib,Tokyo)
東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー B2F
TEL03-5488-8088
ロウリーズ・ザ・プライムリブ/Lawry's The Prime Rib
国内にはこのほか大阪の梅田にも店があります。
バーコーナーもあります。
メニューは比較的シンプル。前菜にサラダを食べて、それから肉を食べるというのが基本でしょう。
10月はベリンジャーのワインが各種グラスワインとして提供されます。
最初にパンが出ます。自家製のパンで、小麦粉も特別に取り寄せているとのこと。これがふわふわやわらかく、香りもよくてとても美味しい。特にバターとの相性がとてもいいです。
グラスワインはベリンジャーのソーヴィニヨン・ブラン。さっぱりした味わいで期待を裏切らないワインです。
ロウリーズでは、グラスワインはボトルの右側に見える小さなデキャンタで提供しています。180mlなので、結構量は多いですね。ボトルの1/4くらいになります。二人で1杯分を分けて飲むような方法もできると思います。今回は取材対応で、普通にグラスにも注がれていますが、実際にはここまでの量はありません。
さて、ロウリーズの魅力の1つがテーブルサービス。サラダも席のところで仕上げてくれます。このテーブルの担当は三浦さん、笑顔が素敵な女性です。
氷の上でドレッシングと和えて混ぜてくれています。
ドレッシングは「クラシックヴィンテージドレッシング」というそうで、秘伝のレシピだとのことでした。くどくなく、あっさりしすぎでもなく、これも美味しいです。テーブルの上にはロウリーズブランドのペッパーが置いてあり、これをかけて「味変」も楽しめます。
さて、いよいよ肉の登場です。ロウリーズではテーブルで客の注文を聞いて、大きな肉から切り分けてくれます。今回は300gのロウリーズカットをミディアムヘアでお願いしました。
グラスワインはジンファンデルです。ジンファンデルらしい甘みがおいしい。今回も量は多いです。
いよいよ肉をいただきます。
最近は熟成肉のステーキなどが人気になっています。熟成肉が肉の旨味を味わうものだとすると、プライムリブは生に近い状態で、肉のジューシーさを味わうのに一番の食べ方だと思います。肉のジューシーさのためには肉にある程度の厚みがないといけません。普通のローストビーフより、プライムリブがまさるのも、そのままです
肉にはホースラディッシュが付きます。普通のホースラディッシュのすりおろしのほか、ホイップクリームと混ぜたものもあります。ホイップクリームを混ぜたものの方がマイルドで、ワインには合わせやすいです。
グラスワインの最後はカベルネ・ソーヴィニヨンのナイツ・ヴァレーです。かなり濃厚。まさにフルボディーなワインです。
今回はジンファンデルとナイツ・ヴァレーのカベルネと2種類いただきましたが、肉でグラス1杯という人も多いでしょう。ナイツ・ヴァレーは美味しいワインですが、プライムリブに対しては、やや味が強すぎる感じもあります。ここは意外とジンファンデルにして良かったかもしれません。
今回は久しぶりにプライムリブを堪能させていただきました。やっぱり美味しいですね。
ロウリーズ、かなりの大きさの店ながら、ほぼ満席。やっぱり肉ブームだからでしょうか。高級店ではありますが、雰囲気はほぼカジュアルで、Tシャツで来ているお客さんもいたほどです。
周囲からは何回か「ハッピーバースデー」の歌が聞こえました。やはりそういった記念日的な形で使う人が多いのでしょうね。ただ、年に1回のお祝いと限らず、ちょっといいことがあった日に使う、そういう感じでいいのではないかと感じました。グラスワインは、そういった楽しみ方にもあっていると思います。
なお、グラスワインのメニューは月替りだそうです。
なお、この記事はナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ・ジャパンからの依頼で書いています。
「IPOB」など、カリフォルニアワインの新しい動きを伝えて、大きな影響を与えた本が、元サンフランシスコ・クロニクル紙のジョン・ボネが書いた「The New California Wine」でした。その出版から3年、今週はそのジョン・ボネが来日して、いくつかのセミナーで講演しています。
残念ながら、そのセミナーには参加できなかったのですが、同書で大きく取り上げられていたワイナリーの一つである「スコリウム・プロジェクト(Scholium Project)」のワインを試飲する機会がありました。
スコリウム・プロジェクトはオーナーであるエイブ・ショーナーが一人で取り組むワイナリーです。スコリウムというのは「school」などと語源を共にする語で、ワインに学ぶということを意図しているらしいです(scholiumの単語としては「傍注」といった意味があります)。基本的には先人がやってきたことから学んでワインを作るというプロジェクトなのですが、皆と同じようなワインを作るというのではなく、むしろほとんどメインストリームには乗らないようなワインがほとんどです。畑も、だれも聴いたことないような場所にあるものが多数。生産量もごくわずかです。
ザ・プリンス・イン・ヒズ・ケイヴスはソーヴィニヨン・ブランを使ったいわゆる「オレンジワイン」。果皮や種、茎の一部を残したまま醸造することで、軽く色づけされています。とはいえ、味わいはひねた感じはなく、意外とストレートに飲みやすいワインです。個人的には、かなり面白く、かつ美味しく感じたワインでした。
ポルポスはピノ・ノワールなのですが、シャローンのAVAにあるantle vineyardという畑のブドウを使っています。太平洋に直面した斜面で、硬く小さな実を付けるとのこと。できたワインはピノらしいエレガントさをほとんど感じない面白いワインです。今回試飲した2014年が最終ヴィンテージだとのこと。24ケース。
ウォルフスキルリザーブはカベルネ・ソーヴィニヨンですが、これもユニークな味わい。でも美味しいです。語彙が貧困な私には、「飲んでみて」としか言えません。94ケース。
残念ながら、そのセミナーには参加できなかったのですが、同書で大きく取り上げられていたワイナリーの一つである「スコリウム・プロジェクト(Scholium Project)」のワインを試飲する機会がありました。
スコリウム・プロジェクトはオーナーであるエイブ・ショーナーが一人で取り組むワイナリーです。スコリウムというのは「school」などと語源を共にする語で、ワインに学ぶということを意図しているらしいです(scholiumの単語としては「傍注」といった意味があります)。基本的には先人がやってきたことから学んでワインを作るというプロジェクトなのですが、皆と同じようなワインを作るというのではなく、むしろほとんどメインストリームには乗らないようなワインがほとんどです。畑も、だれも聴いたことないような場所にあるものが多数。生産量もごくわずかです。
ザ・プリンス・イン・ヒズ・ケイヴスはソーヴィニヨン・ブランを使ったいわゆる「オレンジワイン」。果皮や種、茎の一部を残したまま醸造することで、軽く色づけされています。とはいえ、味わいはひねた感じはなく、意外とストレートに飲みやすいワインです。個人的には、かなり面白く、かつ美味しく感じたワインでした。
ポルポスはピノ・ノワールなのですが、シャローンのAVAにあるantle vineyardという畑のブドウを使っています。太平洋に直面した斜面で、硬く小さな実を付けるとのこと。できたワインはピノらしいエレガントさをほとんど感じない面白いワインです。今回試飲した2014年が最終ヴィンテージだとのこと。24ケース。
ウォルフスキルリザーブはカベルネ・ソーヴィニヨンですが、これもユニークな味わい。でも美味しいです。語彙が貧困な私には、「飲んでみて」としか言えません。94ケース。
【追記】本記事は2016年の山火事の記事です。2017年10月の山火事の記事は以下をご覧ください。
ナパ、ソノマで山火事による緊急事態宣言発令! 長沢鼎ゆかりの建物も消失!?
ナパ、ソノマの山火事続報、ワイナリー3軒が焼失など
ナパで山火事が起こっています。場所はヨントヴィルの西、Dry Creek Rd.沿いとのことで、Mt. Veederの北の方と思われます。まだ鎮火はされていない模様(Update: Napa County Fire Now 60 Acres; Evacuations Lifted - Napa Valley, CA Patch)。
山火事の規模としてはあまり大きくなく、今のところ怪我人などもなく、ワイナリーへの影響も報じられていません。大したことないと思いたいですが、場所的にはハーランの畑など、あまり遠くないところです。何事もなく鎮火することを期待します。
ナパ、ソノマで山火事による緊急事態宣言発令! 長沢鼎ゆかりの建物も消失!?
ナパ、ソノマの山火事続報、ワイナリー3軒が焼失など
ナパで山火事が起こっています。場所はヨントヴィルの西、Dry Creek Rd.沿いとのことで、Mt. Veederの北の方と思われます。まだ鎮火はされていない模様(Update: Napa County Fire Now 60 Acres; Evacuations Lifted - Napa Valley, CA Patch)。
山火事の規模としてはあまり大きくなく、今のところ怪我人などもなく、ワイナリーへの影響も報じられていません。大したことないと思いたいですが、場所的にはハーランの畑など、あまり遠くないところです。何事もなく鎮火することを期待します。
ウメムラにケークブレッド・セラーズ(Cakebread Cellars)のフラッグシップ、ダンシング・ベアー・ランチ・カベルネ・ソーヴィニヨン2013がウメムラに入荷しています。ダンシング・ベアー・ランチはハウエル・マウンテンの斜面にある自社畑。2012年のカベルネ・ソーヴィニヨンはWine Advocate誌で99点を取っています。2013年は96点。いわゆる「山カベ」で、長期熟成向けの作りのようです。
ケークブレッドには6月に行きましたが、さすがにこれは試飲していません。さすがにフラッグシップだけあって美味しそうです。デザインもこれだけ他のワインと違っています。
ケークブレッドには6月に行きましたが、さすがにこれは試飲していません。さすがにフラッグシップだけあって美味しそうです。デザインもこれだけ他のワインと違っています。
ケークブレッド・セラーズ ダンシング・ベア・ランチ・カベルネ・ソーヴィニョン [2013]750ml |
試飲会レポートの第6弾です。
これまで紹介したのは
5000円以下で買えるナパらしい良質なカベルネ「ナパ・ハイランズ」
パルメイヤーが手がけるソノマ・コーストのワイン「ウェイフェアラー」
エレガンス系カベルネの究極? 「ポートフォリオ」にうなる
最終ヴィンテージ近い「オーガストウエスト」ロゼラズと、気になるピノ2つ
メルヴィル、サムサラ、ハイレベルなワインを輩出する兄弟ワイナリー
ソノマワイン商会は、ソノマの良質なワインを輸入しています。アレキサンダー・ヴァレー・ヴィンヤードや、キャロル・シェルトンなど、ネットショップで見かけるのは稀なのが残念ですが、4000円以下で高品質のワインがさまざまあります。
ラ・フォレ(La Follette)もそんなワイナリーの1つ。以前はタンデムという名前だったワイナリーです。創設者でありワインメーカーであるグレッグ・ラ・フォレはかのフラワーズでワインメーカーをしていた人。キャリアの初期にはナパのボーリュー(Baeulieu Vineyard=BV)で、伝説のワインメーカーであるアンドレ・チェリチェフとも働いていたとのこと。アンドレ・チェリチェフに「お前はピノとシャルドネをやれ」と言われて、ナパでのキャリアを諦めたというエピソードが残っています。アンドレ・チェリチェフ、さすがの慧眼です。
ラ・フォレのノースコーストのシャルドネは、個人的にはFoxGloveのシャルドネと並んで安ウマのトップクラスに位置すると思っています。ピノ・ノワールもバランス良く、旨味があって美味しい。もっとメジャーになってほしいワイナリーの1つです。
これまで紹介したのは
5000円以下で買えるナパらしい良質なカベルネ「ナパ・ハイランズ」
パルメイヤーが手がけるソノマ・コーストのワイン「ウェイフェアラー」
エレガンス系カベルネの究極? 「ポートフォリオ」にうなる
最終ヴィンテージ近い「オーガストウエスト」ロゼラズと、気になるピノ2つ
メルヴィル、サムサラ、ハイレベルなワインを輩出する兄弟ワイナリー
ソノマワイン商会は、ソノマの良質なワインを輸入しています。アレキサンダー・ヴァレー・ヴィンヤードや、キャロル・シェルトンなど、ネットショップで見かけるのは稀なのが残念ですが、4000円以下で高品質のワインがさまざまあります。
ラ・フォレ(La Follette)もそんなワイナリーの1つ。以前はタンデムという名前だったワイナリーです。創設者でありワインメーカーであるグレッグ・ラ・フォレはかのフラワーズでワインメーカーをしていた人。キャリアの初期にはナパのボーリュー(Baeulieu Vineyard=BV)で、伝説のワインメーカーであるアンドレ・チェリチェフとも働いていたとのこと。アンドレ・チェリチェフに「お前はピノとシャルドネをやれ」と言われて、ナパでのキャリアを諦めたというエピソードが残っています。アンドレ・チェリチェフ、さすがの慧眼です。
ラ・フォレのノースコーストのシャルドネは、個人的にはFoxGloveのシャルドネと並んで安ウマのトップクラスに位置すると思っています。ピノ・ノワールもバランス良く、旨味があって美味しい。もっとメジャーになってほしいワイナリーの1つです。
ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズの「バイザグラス」に参加しているエド・パーラーさんに行ってきました。銀座という一等地にありながら、地下1階にわずか5席だけのスペース(補助椅子を使えば最大8席とのこと)。こんなところで、と言っては失礼になりますが、良質のカリフォルニアワインをグラスで飲め、またおいしいビストロ料理がいただけます。
しかも料理はほとんど1000円。ワインもほとんどグラス1000円と分かりやすく明朗会計。帰宅前に軽く食事とワインやビールを一杯とか、狭い空間で彼女・彼氏との距離を縮めながら料理やワインをゆっくり楽しむとか、いろいろな使い方ができそうです。ただ、席数が少ないので、ここぞというときは予約必須です。
■店名
エド・パーラー(Ed. Parlor)
■住所
〒104-0061
東京都中央区銀座7-2-17 南欧ビルB1F
■電話番号
TEL/FAX 03 (3572) 0603
場所は有楽町駅から徒歩5分程度。ガード下のコリドー街に沿って新橋方面に進み、コリドー街の向かい側のビル(入り口は横道に入ったところ)。目印は「Don't Walk」のサインですが、それよりは近くの「とらふぐ亭」を目指す方が間違いないかもしれません。
狭く急な階段を降りていきます。ここにいい店があると知らなかったら絶対に行かないレベル。
店の中はカウンター3席に、入り口の右側のテーブルに2席。行ったときは、テーブルおよびカウンター2席には先客がおり、カウンター一番奥の席につきました(なので他の席の写真はありません)。
料理をするのは新林健一さん。約20年赤坂のステーキ屋さんで働いた後、東日本大震災直後の2011年4月にこの店をオープンしました。
ワインは写真のようにケースに入っており、ボタンを押すとグラスに注がれます。ここにセットできるワインが6本なので、基本的にグラスワインを6種類提供する形になります。
ワインの銘柄も固定ではなく、品種も完全に決まっているわけではありません。基本的に、あるものを楽しむレストランです。
このときは、白ワインとしてシャルドネが2種類ありました。カモミとマサイアソン。カモミは親しみやすい味わい。料理も選ばず、さまざまなものに合いそうです。マサイアソンは酸がきりりと締まった味わい。非常にいいワインですが、料理は多少選ぶかもしれません。
人気料理だという「Ed.謹製バーニャカウダ」。
野菜は65℃で20分蒸しています。
バーニャカウダのソースは明太子が入ったもの。ソースたっぷり付けて食べたらおいしかったです。
もう1ついただいた料理は「ハンバーグステーキ」ほとんどの人が頼むという人気メニュー。ひき肉は150g使っているそうですs。
牛雨肉と玉ねぎだけで作られた非常にシンプルなハンバーグです。意外とあっさりとしており、パクパク食べられます。
ハンバーグにはソースが付きます。バルサミコ、醤油、りんご、にしょうがを使っており、バルサミコのとげとげしさをなくすために2週間休ませています。
正直、このソースをつけなくても十分においしいハンバーグです。付け合わせのもやしにソースをかけて食べてみたところ、とても美味しかったです。
グラスワインは赤でジラードのジンファンデルをいただきました。個人的にもとても好きなジンファンデルの1つです。
エド・パーラーの売り物の1つが毎週金曜日に作るカレー。オープン当初からずっと金曜日に作っているそうです。人気のメニューで、金曜日は最初からこれを食べに来る人もいるとか。早ければ週末に売り切れてしまいます。この日はまだ残っていたので、最後にそれをいただきました。今回はキーマカレーです。
穏やかな辛さの美味しいカレーでした。また食べたい。
お店の営業は午後5時からですが、閉めるのは明け方。ほぼ半日営業しています。しかも定期的な休みの日はなく、出張料理などが入ったときに休むくらいだとか。
料理はどれも美味しく、ワインもいいものを置いてあります。いいお店でした。
なお、この記事はナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ・ジャパンからの依頼で書いています。
しかも料理はほとんど1000円。ワインもほとんどグラス1000円と分かりやすく明朗会計。帰宅前に軽く食事とワインやビールを一杯とか、狭い空間で彼女・彼氏との距離を縮めながら料理やワインをゆっくり楽しむとか、いろいろな使い方ができそうです。ただ、席数が少ないので、ここぞというときは予約必須です。
■店名
エド・パーラー(Ed. Parlor)
■住所
〒104-0061
東京都中央区銀座7-2-17 南欧ビルB1F
■電話番号
TEL/FAX 03 (3572) 0603
場所は有楽町駅から徒歩5分程度。ガード下のコリドー街に沿って新橋方面に進み、コリドー街の向かい側のビル(入り口は横道に入ったところ)。目印は「Don't Walk」のサインですが、それよりは近くの「とらふぐ亭」を目指す方が間違いないかもしれません。
狭く急な階段を降りていきます。ここにいい店があると知らなかったら絶対に行かないレベル。
店の中はカウンター3席に、入り口の右側のテーブルに2席。行ったときは、テーブルおよびカウンター2席には先客がおり、カウンター一番奥の席につきました(なので他の席の写真はありません)。
料理をするのは新林健一さん。約20年赤坂のステーキ屋さんで働いた後、東日本大震災直後の2011年4月にこの店をオープンしました。
ワインは写真のようにケースに入っており、ボタンを押すとグラスに注がれます。ここにセットできるワインが6本なので、基本的にグラスワインを6種類提供する形になります。
ワインの銘柄も固定ではなく、品種も完全に決まっているわけではありません。基本的に、あるものを楽しむレストランです。
このときは、白ワインとしてシャルドネが2種類ありました。カモミとマサイアソン。カモミは親しみやすい味わい。料理も選ばず、さまざまなものに合いそうです。マサイアソンは酸がきりりと締まった味わい。非常にいいワインですが、料理は多少選ぶかもしれません。
人気料理だという「Ed.謹製バーニャカウダ」。
野菜は65℃で20分蒸しています。
バーニャカウダのソースは明太子が入ったもの。ソースたっぷり付けて食べたらおいしかったです。
もう1ついただいた料理は「ハンバーグステーキ」ほとんどの人が頼むという人気メニュー。ひき肉は150g使っているそうですs。
牛雨肉と玉ねぎだけで作られた非常にシンプルなハンバーグです。意外とあっさりとしており、パクパク食べられます。
ハンバーグにはソースが付きます。バルサミコ、醤油、りんご、にしょうがを使っており、バルサミコのとげとげしさをなくすために2週間休ませています。
正直、このソースをつけなくても十分においしいハンバーグです。付け合わせのもやしにソースをかけて食べてみたところ、とても美味しかったです。
グラスワインは赤でジラードのジンファンデルをいただきました。個人的にもとても好きなジンファンデルの1つです。
エド・パーラーの売り物の1つが毎週金曜日に作るカレー。オープン当初からずっと金曜日に作っているそうです。人気のメニューで、金曜日は最初からこれを食べに来る人もいるとか。早ければ週末に売り切れてしまいます。この日はまだ残っていたので、最後にそれをいただきました。今回はキーマカレーです。
穏やかな辛さの美味しいカレーでした。また食べたい。
お店の営業は午後5時からですが、閉めるのは明け方。ほぼ半日営業しています。しかも定期的な休みの日はなく、出張料理などが入ったときに休むくらいだとか。
料理はどれも美味しく、ワインもいいものを置いてあります。いいお店でした。
なお、この記事はナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ・ジャパンからの依頼で書いています。
杉本隆英さんがプロデュースする人気のカリフォルニアワイン「シャトー・イガイタカハ」。楽天市場内に専門ショップ「シャトー・イガイタカハ楽天市場店」が誕生しました。これまで系列のVin du 268でも専門のコーナーがありましたが、今回はイガイタカハの専門ショップです。
オープン記念で10月中はワインのポイント10倍。
イガイタカハといえば、グレッグ・ブリュワーが作る「漢字シリーズ」のワインが有名ですが、「違い鷹羽」の家紋をあしらった「家紋シリーズ」もコスト・パフォーマンスの高いワインが続きます。
最近リリースしたものではスターレーンで知られているハッピー・キャニオンのブドウを使ったカベルネ・ソーヴィニヨン「Dragon Beauty」が人気だそうです。4年前に作った旧Dragon Beautyは、ナパの超人気畑のブドウを使って、数多くの賞を受賞しましたが、今回はそれにまさるとも劣らない、といいます。
また、漢字シリーズでは特に人気で入手が難しいピノ・ノワールの『園』、シャルドネの『侍』も売っています。
ポール・ラトーが杉本さんのために作った「心」シリーズのワインもあります。ピノ・ノワールとグルナッシュの2013年はともにWAで94点。
オープン記念で10月中はワインのポイント10倍。
イガイタカハといえば、グレッグ・ブリュワーが作る「漢字シリーズ」のワインが有名ですが、「違い鷹羽」の家紋をあしらった「家紋シリーズ」もコスト・パフォーマンスの高いワインが続きます。
最近リリースしたものではスターレーンで知られているハッピー・キャニオンのブドウを使ったカベルネ・ソーヴィニヨン「Dragon Beauty」が人気だそうです。4年前に作った旧Dragon Beautyは、ナパの超人気畑のブドウを使って、数多くの賞を受賞しましたが、今回はそれにまさるとも劣らない、といいます。
また、漢字シリーズでは特に人気で入手が難しいピノ・ノワールの『園』、シャルドネの『侍』も売っています。
ポール・ラトーが杉本さんのために作った「心」シリーズのワインもあります。ピノ・ノワールとグルナッシュの2013年はともにWAで94点。
2013 ポール・ラト 心 ピノ・ノワール |
2013 ポール・ラト 心 シラー/グルナッシュ |
ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズが秋に開催する「バイザグラス」(レストランでグラスワインでワインを提供する)のキャンペーン、今年は少し趣向を変えて、2015年の受賞店がプロモーションする形で開催されています。
参加店は以下の通り
ウルフギャング・ステーキハウス 丸の内店(東京 丸の内)
ルース クリス ステーキハウス(東京 霞が関)
エド・パーラー(東京 銀座)
グランド ハイアット 東京 オークドア(東京 六本木)
ウルフギャング・ステーキハウス 六本木店(東京 六本木)
東京アメリカンクラブ(東京 麻布台)
パーク ハイアット 東京 ニューヨーク グリル&バー(東京 新宿)
ロウリーズ・ザ・プライムリブ 東京(東京 恵比寿)
カモシヤ(名古屋 栄)
ウルフギャング・ステーキハウス 大阪店(大阪 梅田)
期間は11月末まで。どこも名店ですので、楽しめると思います。
このブログでもいくつかのお店を実際に紹介する予定です。
参加店は以下の通り
ウルフギャング・ステーキハウス 丸の内店(東京 丸の内)
ルース クリス ステーキハウス(東京 霞が関)
エド・パーラー(東京 銀座)
グランド ハイアット 東京 オークドア(東京 六本木)
ウルフギャング・ステーキハウス 六本木店(東京 六本木)
東京アメリカンクラブ(東京 麻布台)
パーク ハイアット 東京 ニューヨーク グリル&バー(東京 新宿)
ロウリーズ・ザ・プライムリブ 東京(東京 恵比寿)
カモシヤ(名古屋 栄)
ウルフギャング・ステーキハウス 大阪店(大阪 梅田)
期間は11月末まで。どこも名店ですので、楽しめると思います。
このブログでもいくつかのお店を実際に紹介する予定です。
毎年、アカデミー・デュ・ヴァンで行われている「カリフォルニアワインへの誘い」が今年も行われます。ワインインスティチュートによる寄付講座なので、極めてお得。
受講料は2160円ですが、これに相当する価格のワインがおみやげに付きます。もちろん、講義中には試飲もあります。ウェンテのシャルドネ、ハーンのピノ・ノワール、スターレーンのカベルネ、リッジのジンファンデルなど、さすが基礎講座だけあり、お手本的ないいワインばかり。
ただ一つ残念なのは、講座の性質上、参加は一度きりとなっていること。既に参加したという方は、お友達を送り込んでカリフォルニアワイン・ファンにしましょう。
スケジュールは東京・青山校が
11月20日、12月10日、1月15日、1月28日、2月25日、3月5日。
時間はいずれも午後2〜4時。10月にも2回あるのですが、どちらも満席です。
講師は、11月20日、1月15日、3月5日が三木香奈さん。
12月10日、1月28日、2月25日が紫貴(しだか)あきさん。
紫貴さんは、真面目系美女、三木さんはお笑い系美女でどちらも魅力的です。とはいえ、個人的には長年の友人である三木さんをお薦めさせていただきます。
申し込みはアカデミー・デュ・ヴァン青山校。
大阪校が
10月22日(午後3〜5時)、11月26日(午後3〜5時)、2月19日(午後1〜3時)、3月2日(午後7〜9時)。
講師はWassy's鷲谷社長の奥様である鷲谷紀子さん。こちらも魅力的。
申し込みはアカデミー・デュ・ヴァン大阪校
受講料は2160円ですが、これに相当する価格のワインがおみやげに付きます。もちろん、講義中には試飲もあります。ウェンテのシャルドネ、ハーンのピノ・ノワール、スターレーンのカベルネ、リッジのジンファンデルなど、さすが基礎講座だけあり、お手本的ないいワインばかり。
ただ一つ残念なのは、講座の性質上、参加は一度きりとなっていること。既に参加したという方は、お友達を送り込んでカリフォルニアワイン・ファンにしましょう。
スケジュールは東京・青山校が
11月20日、12月10日、1月15日、1月28日、2月25日、3月5日。
時間はいずれも午後2〜4時。10月にも2回あるのですが、どちらも満席です。
講師は、11月20日、1月15日、3月5日が三木香奈さん。
12月10日、1月28日、2月25日が紫貴(しだか)あきさん。
紫貴さんは、真面目系美女、三木さんはお笑い系美女でどちらも魅力的です。とはいえ、個人的には長年の友人である三木さんをお薦めさせていただきます。
申し込みはアカデミー・デュ・ヴァン青山校。
大阪校が
10月22日(午後3〜5時)、11月26日(午後3〜5時)、2月19日(午後1〜3時)、3月2日(午後7〜9時)。
講師はWassy's鷲谷社長の奥様である鷲谷紀子さん。こちらも魅力的。
申し込みはアカデミー・デュ・ヴァン大阪校
ソノマ・コーストのHirsch Vineyard(ハーシュ・ヴィンヤード)のジャスミン・ハーシュさんが、Instagramに美しい写真をいろいろ載せています。収穫時期でもあり、わくわくするような写真が多数あります。いくつか紹介しましょう。
まさに雲海ですね。Hirschは海からも近く、霧の影響を強く受けます。
夜の収穫の写真は昨年も紹介したと思います。美しいですね。
夜通し収穫して、朝焼けが出てきました。
こちらは夕焼けです。グラデーションがきれいですね。
ソノマ・コーストらしい夜明けの霧です。
まさに雲海ですね。Hirschは海からも近く、霧の影響を強く受けます。
夜の収穫の写真は昨年も紹介したと思います。美しいですね。
夜通し収穫して、朝焼けが出てきました。
こちらは夕焼けです。グラデーションがきれいですね。
ソノマ・コーストらしい夜明けの霧です。
Wine Advocate誌の最新号に掲載された日本酒のレビューについて、事前にリストが漏れていたのではないかという疑惑について、何回か記事を掲載しています。その後、さしたる進展はないのですが、様相は複雑なので、一回整理しておきたいと思います。
●起こったこと
2016年8月31日(米国時間)、Wine Advocate誌の226号が発表され、78本の日本酒についてレビューが掲載された。ポイント90点以上のものを掲載したという。
同じ日に、東京にある輸出業者「The Taste of Sake」が、この78種類の酒だけの販売を始めた。また、この業者のページにはレイティングや写真も乗っていたという。
事前に情報を得ずして、そういうことは可能なのだろうか、という疑問(ブロガーのW. Blake Gray氏による)がそもそもの発端です。
また、「疑惑のサイトの価格設定に驚愕」という記事に書いたように、このサイトに掲載されていた価格は国内の価格と比べてとてつもなく高く、「暴利を貪る」と言っても過言ではないほどでした(Gray氏によると、8月31日時点の価格はもっと安かったらしい)。
Gray氏が記事を公開した後、この輸出業者のWebサイトは見られない状態になっています。
●The Taste of Sakeという会社についてわかったこと
社長は吉田廣一という人で、この人のFacebookのページによると、「ル・カヴォー」というインポーターの社長であり、勤務先として「ミレジム」というインポーターの名前も書いてあります。
また、Gray氏のメールによる問い合わせに吉田氏は、The Taste of Sakeは「ル・カヴォー」の子会社だと答えています。なお、筆者がThe Taste of Sakeの本社が入っているビルに行ってみたところ、オフィスには「ル・カヴォー」の名前もあり、ほぼ一体となっていると考えられます。
また、前述のように吉田氏はミレジムにも勤務していると書かれていますが、ミレジムとル・カヴォーの本社住所は同じです。そして、筆者がミレジムの事務所が入っているビルを訪れたところ、ミレジムとル・カヴォーが同じ事務所にいることもわかりました。
つまり、ミレジム、ル・カヴォー、The Taste of Sakeは非常に強いつながりがある会社と考えられます。
●ミレジムの社長、アーネスト・シンガー氏について
ミレジムの社長はアーネスト・シンガーという人で、この人は自称ロバート・パーカーの日本代理人となっています。また、さまざまなインタビューで、今回の日本酒のレビューに協力した旨(レビューや採点にも関係しているような記述もあります)、答えています。
なお、アーネスト・シンガー氏はアジア・ビジネス・コンサルタンツという会社の社長も務めており、この会社はWine Advocate誌の日本語版である「ロバート・パーカー・オンライン・ジャパン」というサイトを運営しています。
このサイトには、今回の日本酒のリストも入っており、写真も掲載されています。写真が掲載されるのは極めて異例なことです。
●Wine Advocate誌の弁明
日本酒のレビューは正しい手続きに則って行われ、リストが事前に漏れたということもない、としています。
また、アーネスト・シンガー氏はロバート・パーカー氏やWine Advocate誌の代理人ではないとのことです。日本語版のサイトも数年前に更新を止めており、その後のコンテンツについての日本語化権は持っていないはずだ、としています。
さらに、シンガー氏は、Wine Advocate誌からの質問に対して、The Taste of Sakeとは無関係だと答えたそうです。
●現在の疑念
リストの扱いについて、Wine Advocate誌内部に問題がなかったとしても、選定やレビューにアーネスト・シンガー氏が協力しているのであれば、そこから漏れる可能性はあると思います。氏がどこまで、そこに関わっていたのかをはっきりさせないと、シンガー氏についての疑惑が晴れたとは言えません。特に、シンガー氏がThe Taste of Sakeと無関係とは言えないことが上記調査によって明らかであり、その他のことについても氏が本当のことを答えているのかどうかは極めて疑問です。
アーネスト・シンガー氏の立場が怪しくなっています。現在、Wine Advocate誌のレビューなどを使用するには、ワインショップは店ごとに1アカウント(年間2万4600円)の契約がロバート・パーカー・オンライン・ジャパンとの間で必要です。これがWine Advocate誌で認めたものなのかどうかなど、明らかになっていません。
また、今回の日本酒レビューを使った「オフィシャル・ハンドブック」の出版が予定されていますが、それについてもWine Advocateが認めたものではなさそうです。
最後に、実はWine Advocateの現編集長であるリサ・ペロッティ・ブラウンMWはかつてミレジムで働いており、「ロバート・パーカー・オンライン・ジャパン」には「リサの日記」というコンテンツもあります。だからと言って、アーネスト・シンガー氏に対して甘い対応を取るとは思いたくないですが、若干懸念される事柄ではあります。
●起こったこと
2016年8月31日(米国時間)、Wine Advocate誌の226号が発表され、78本の日本酒についてレビューが掲載された。ポイント90点以上のものを掲載したという。
同じ日に、東京にある輸出業者「The Taste of Sake」が、この78種類の酒だけの販売を始めた。また、この業者のページにはレイティングや写真も乗っていたという。
事前に情報を得ずして、そういうことは可能なのだろうか、という疑問(ブロガーのW. Blake Gray氏による)がそもそもの発端です。
また、「疑惑のサイトの価格設定に驚愕」という記事に書いたように、このサイトに掲載されていた価格は国内の価格と比べてとてつもなく高く、「暴利を貪る」と言っても過言ではないほどでした(Gray氏によると、8月31日時点の価格はもっと安かったらしい)。
Gray氏が記事を公開した後、この輸出業者のWebサイトは見られない状態になっています。
●The Taste of Sakeという会社についてわかったこと
社長は吉田廣一という人で、この人のFacebookのページによると、「ル・カヴォー」というインポーターの社長であり、勤務先として「ミレジム」というインポーターの名前も書いてあります。
また、Gray氏のメールによる問い合わせに吉田氏は、The Taste of Sakeは「ル・カヴォー」の子会社だと答えています。なお、筆者がThe Taste of Sakeの本社が入っているビルに行ってみたところ、オフィスには「ル・カヴォー」の名前もあり、ほぼ一体となっていると考えられます。
また、前述のように吉田氏はミレジムにも勤務していると書かれていますが、ミレジムとル・カヴォーの本社住所は同じです。そして、筆者がミレジムの事務所が入っているビルを訪れたところ、ミレジムとル・カヴォーが同じ事務所にいることもわかりました。
つまり、ミレジム、ル・カヴォー、The Taste of Sakeは非常に強いつながりがある会社と考えられます。
●ミレジムの社長、アーネスト・シンガー氏について
ミレジムの社長はアーネスト・シンガーという人で、この人は自称ロバート・パーカーの日本代理人となっています。また、さまざまなインタビューで、今回の日本酒のレビューに協力した旨(レビューや採点にも関係しているような記述もあります)、答えています。
なお、アーネスト・シンガー氏はアジア・ビジネス・コンサルタンツという会社の社長も務めており、この会社はWine Advocate誌の日本語版である「ロバート・パーカー・オンライン・ジャパン」というサイトを運営しています。
このサイトには、今回の日本酒のリストも入っており、写真も掲載されています。写真が掲載されるのは極めて異例なことです。
●Wine Advocate誌の弁明
日本酒のレビューは正しい手続きに則って行われ、リストが事前に漏れたということもない、としています。
また、アーネスト・シンガー氏はロバート・パーカー氏やWine Advocate誌の代理人ではないとのことです。日本語版のサイトも数年前に更新を止めており、その後のコンテンツについての日本語化権は持っていないはずだ、としています。
さらに、シンガー氏は、Wine Advocate誌からの質問に対して、The Taste of Sakeとは無関係だと答えたそうです。
●現在の疑念
リストの扱いについて、Wine Advocate誌内部に問題がなかったとしても、選定やレビューにアーネスト・シンガー氏が協力しているのであれば、そこから漏れる可能性はあると思います。氏がどこまで、そこに関わっていたのかをはっきりさせないと、シンガー氏についての疑惑が晴れたとは言えません。特に、シンガー氏がThe Taste of Sakeと無関係とは言えないことが上記調査によって明らかであり、その他のことについても氏が本当のことを答えているのかどうかは極めて疑問です。
アーネスト・シンガー氏の立場が怪しくなっています。現在、Wine Advocate誌のレビューなどを使用するには、ワインショップは店ごとに1アカウント(年間2万4600円)の契約がロバート・パーカー・オンライン・ジャパンとの間で必要です。これがWine Advocate誌で認めたものなのかどうかなど、明らかになっていません。
また、今回の日本酒レビューを使った「オフィシャル・ハンドブック」の出版が予定されていますが、それについてもWine Advocateが認めたものではなさそうです。
最後に、実はWine Advocateの現編集長であるリサ・ペロッティ・ブラウンMWはかつてミレジムで働いており、「ロバート・パーカー・オンライン・ジャパン」には「リサの日記」というコンテンツもあります。だからと言って、アーネスト・シンガー氏に対して甘い対応を取るとは思いたくないですが、若干懸念される事柄ではあります。