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Date: 2014/0131 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌で98点を取りながら、日本での価格が現地より安い1万円台前半ということで、昨年から出ては売り切れの状態が続いているDominusの2007年。柳屋に2014年入荷分が入ってきています。そろそろ2007は最終の可能性が高そうです。

なお、2008年はWine Advocate誌99点、2009年は97点、2010年はついに100点ということで、次ヴィンテージ以降は価格が上がる恐れもあります。

Date: 2014/0128 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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SFクロニクル紙が毎年恒例の「Winemakers to Watch」を発表しています(Winemakers to Watch 2014: Mixing tradition and pioneering spirit - SFGate)。

担当エディタのJon Bonne氏は、昨年「The New California Wine」という本を上梓しています。その中で、濃くて甘いカリフォルニアワインは苦手であるとカミングアウトそており、IPOBなど濃い一辺倒でない昨今のカリフォルニアワインのトレンドを好意的に紹介しています。

今年のWinemakers to Watchもメジャーでない品種に取り組む生産者を挙げるなど、かなり趣味に走った感じがあります。

選ばれたのは次の5組。
Graham Tatomer.
Mark Adams.
Chris Broomell and Alysha Stehly.
Megan and Ryan Glaab.
John Lockwood.

Graham Tatomerはサンタバーバラでリースリングやグリューナー・ヴェルトリーナーを作っている人。Mark AdamsはPaso Roblesでシラーを作っている人。BroomellとStehlyはサンディエゴでワイン作りを始めた人。Glaab夫妻はヴェルメンティーノという品種を作り始めたこと。John LockwoodもナパのCoombsvilleでシラーなどを作っており、いずれもパイオニア的な要素が強く感じられました。

Winemakers to Watchは興味深いのですが、今回は若干マイナー志向が強すぎるのでは、という気も。
Date: 2014/0127 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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ワインショップ「オンラインWassy's」がソノマ・コーストの雄Hirsch Vineyardsにつくってもらったという特別なキュヴェを飲みました。

Cuvee Wassy’s

爆発力があるようなワインではないですが、しみじみ美味しいです。

Date: 2014/0126 Category: 読書感想
Posted by: Andy
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米Amazon.comの誕生する前から2013年前半までをたどったノンフィクションである。ジェフ・ベゾスだけにフォーカスしているわけではなく、登場人物はかなり多い。正直だれがだれだかわからなくなるくらいに多い。

その中で、最終的に際立つのはやはりジェフ・ベゾス本人の個性とカリスマ性である。スティーブ・ジョブズの本を読んだ時にも思ったが、この人と仕事をしたいかどうかと聞かれたら、一緒に仕事をするのは我慢できないと思う。

ただ、ジョブズとは大きくタイプが異なる。ジョブズは理不尽で気まぐれであり独善的でもあるが、ベゾスは合理的で酷薄である。社員に対して優しい面を見せるときはあっても、基本は酷薄に感じる。さらに競争相手はもちろん、味方であるべき提携先に対しても酷薄である。ベゾスの考える未来を実現するためには手段を問わないのがAmazon.comなのだ。

それが端的に現れたのがKindle用の電子書籍を増やすための出版社との交渉だ。チーターが弱った動物を捕らえる方法になぞらえ「ガゼル・プロジェクト」と名付けたところから既に普通では考えられない(このプロジェクト名は法務室によって変更された)。何をやるかというと、電子書籍に協力的でない出版社の書籍はAmazon.comの上で推奨アルゴリズムから外してしまう。これをAmazon.comへの依存度が高い中小の出版社から脅しをかけるようにやっていったのだ。言わば兵糧攻めである。

僕は自分でも電子書籍を作って販売しているし、自分が買う本も、既に大半は電子書籍に移行している。電子書籍推進派ではあるのだが、正直このくだりを始め、Amazon.comが強大なパワーを持つようになってからの終盤のエピソードには辟易する部分が多かった。

それにしても500ページ近い分量で、それでもまだ駆け足に感じてしまうほど、この20年弱ですべてが大きく変わった。巨大ネット企業の誕生と成長に関心があるならば、絶対に読んでおくべき本である。





「イノベーションのジレンマ」「日の名残り」は本書の巻末に載っているベゾスお薦めの本から抜粋。「イノベーションのジレンマ」はビジネス書を読むのが好きでない自分も面白かった本。「日の名残り」は英国の失われつつある執事を主人公とする小説だが、ベゾスは「ノンフィクションより小説から得るものが多い」と言っているそうだ。ベゾスはこの本から何を得たのだろうか。
Date: 2014/0126 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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フランスのロワール・ヴァレーの生産者が「ニワトリ農法」に取り組んでいるそうです(Chickens Become Vineyard Workers | Wine News & Features)。日本では水田などで「アイガモ農法」というのがありますが、そのブドウ畑版です。

20140125-chikens.jpg

ニワトリたちは、雑草や虫を食べてくれる上、土を引っ掻き回すことによって土壌にもいい影響を与えるそうです。

ただし、狐に狙われないように防御策を作る必要があるほか、ブドウの実自体もニワトリにとっては魅力的なため、結実後は別のところに連れて行かれるとか。

ニワトリたちが産む卵は近所のレストランで使われ、最終的には食肉になってしまうとか。ちょっとかわいそうではありますが、面白い方法ですね。今後広がるのでしょうか。

Date: 2014/0124 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマ市の中心であるPlazaでテイスティング・ルームが増えすぎたとして、規制をしようという動きが生じています(Sonoma identity crisis: too many tasting rooms? | The Press Democrat)。

Preserving Sonomaというこの活動では、Plaza周辺がテイスティング・ルームやワインバーばかりになってしまったことを嘆き、今後テイスティング・ルームには許可を必要とするよう求めています。

ちなみに、現在Plaza周辺には24のテイスティング施設があるとのこと。

2011年にはソノマ郡の北方、Russian River ValleyやDry Creek Valley、Alexander Valleyの交わるあたりにあるHealdsburgで似たような議論があり、そのときは新たな規制を作らないことで決着しています。


著名ブログのFermentationを書いているTom Wark氏はこの動きに対して、「ばっかじゃない」と切り捨てています。ソノマ郡におけるワイン業界の経済効果は130億ドル以上。はっきり言ってワインと観光で成り立っている町であり、テイスティング・ルームに何の問題があるのだとしています。

私の意見としては、もちろん後者に賛成。ソノマはナパに対して観光では不利ですが、Plaza周辺だけで観光が成り立つようであれば、公共交通機関でサンフランシスコからここまで来れるようにすることで、かなりの集客が見込めるのではないかと思います。Plaza周辺にはカリフォルニア最古のワイナリであるBuena Vistaなど、見どころも多いので、いいと思いますよ。
Date: 2014/0123 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアワインを置いているネットショップはたくさんありますが、お薦めできるところとなると、限られてしまいます。店ごとに品揃えも大きく違うので、特徴を知ってお買い物しましょう。

柳屋はカリフォルニアとニュージーランドの専門店です。あえてオーパス・ワンをオススメしないなど、コスト・パフォーマンスには特にこだわっています。2000円~6000円くらいのワインは特に強いところ。時折あるアウトレット・セールなどは注目です。また、ワインの説明が詳しく、特にデータをよく調べています。

カリフォルニアワインあとりえは2013年にできた新しいショップ。「カリフォルニアワインあらかると」のバイヤーとして鳴らした野村さんが開いた店。「あらかると」時代以上にマニアックな品揃えです。特に、直接ワインメーカーから聞いた裏話などがここの強み。

カリフォルニアワインあらかるとは野村さんが抜けてとんがった感じは減りましたが、安定してがんばっています。

オンラインWassy'sは品揃えが圧倒的。値段も安く付けています。その代わりワインの説明は少ないので、ある意味わかっている人向けでしょう。楽天以外の店舗もあり、独自ポイント・サービスなどのメリットがあります。楽天には姉妹店としてパシフィック ワイン セラーズピノ・ノワール オンラインがあります。前者はオーストラリア、後者はブルゴーニュの専門店ですが、カリフォルニアワインでもお買い得品が出ることがあるので要チェックです。

Vin du 268(ヴァン・ドゥ・にろや)はCh. Igai Takahaなど、自社輸入や自社醸造のワインが魅力です。出荷が早いのと梱包が丁寧なのも好感が持てます。Ch. Igai TakahaはCWGでも購入できます。ここも独自のポイント・サービスをやっているほか、会員になると特別の割引があります。

以下はカリフォルニアワイン中心ではありませんが、見るべきものがあるショップ。

ワイン・地酒 TODAは特売コーナーでびっくりするような値段のものが登場することがあります。

かわばた酒店もセールが魅力。毎日曜日のサンデーセールが人気です。カレラやオー・ボン・クリマがよく登場します。

Authority Styleは、カレラに強いショップ。

ウメムラはオーパス・ワンを現在一番安く売っています。
Date: 2014/0120 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニア州知事のジェリー・ブラウンが2014年1月14日、州全域で水不足の非常事態宣言を発表しました(Capital Press | Governor declares drought emergency in California)。

水の節約に努めるとともに、消防士の採用を増やし、一般向けに節水キャンペーンを行うとのこと。また、農家には特例的に水が使えるような措置をするそうです。

既にMendocinoの一部では飲み水が枯渇しかかっており、Paso Roblesでは灌漑が必要な作物を新たに植えることを禁止しています。

関係者によると今回の水不足は40年に1回の規模とのこと。水不足の非常事態宣言が出るのは1987年から13回目と必ずしも珍しくありませんが、今回はシャレにならないと思っている人が多いようです。

カリフォルニアのブドウ畑では、灌漑なしというところもありますが、大部分は灌漑を使っています。灌漑しないで済ませるには収穫量を大幅に減らすといったことも必要になるかもしれません。

また、数年前に山火事の影響でMarcassinがシャルドネの生産をやめたように、秋に火事が起こると、ワインの味にも影響する恐れがあります。

いろいろな意味で、今年の大問題になってきそうです。
Date: 2014/0118 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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とマリー・アントワネットは言っていませんが、「キスラー謎のオーナー変更とスティーブ・キスラーの新ワイナリ」という記事で書いたように、Kistlerの今後の体制というのが、若干分かりにくくなっています。

スティーブ・キスラーの新ワイナリは、ちょっとガセっぽかった」で続報していますが、一応はSteve KistlerがCEOとしては残るようです。ただ、ワインメーカーとして残るとはどこにも書いていないので、もしかすると本人はピノ・ノワールのOccidental Winesの名義で行うプロジェクトに軸足を移すつもりなのかもしれません。

そうなったときに俄然脚光を浴びるのがジェイソン・ケスナーです。2008年からKistlerのアシスタント・ワインメーカーを務めており、その前はCarnerosのHudsonの畑を管理していました。

その彼が自身で営むワイナリがKesnerです(「Kesner Wines: Kistlerのアシスタント・ワインメーカーが作るピノ、シャルドネ」を参照)。

最近はキスラーの作りも変わりつつあると言われていますが、Kesnerは従来のKistlerよりも柔らかい味わい。ナパの三ツ星レストランFrench Laundryに採用されているなど、レストランで高く評価されています。

今ならまだ、先物買いと言えるのでは。

Date: 2014/0117 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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George(ジョージ)の新ヴィンテージで単一畑2種がカリフォルニアワインあとりえに入荷しています。

20140116-george.png

George Wine Company: 金融業から飛び込んだ異色のワイナリ」で、ワイナリについては紹介していますが、まあなんとも不思議なワイナリです。

なんといっても、ある人が「まるでWordででもデザインしたかのような」と言ったラベルデザインの陳腐さが目を引きます。ワイナリ名のジョージというのも、日本人なら「おさるかよ」とツッコミを入れたくなるところでしょう。

でも、美味しいんです。本当に。見かけによらずとはこのワインのこと。意外なほどエレガントでジューシー。

米国ではレストランで人気が高く、生産量の大部分がレストラン向けに出荷されています。残った分は先着順で販売していますが、昨年秋のものは既に売り切れ、次のリリースが行われる2014年9月までは入手できません。

ということで、入荷が少数とはいえ、普通に小売で買える日本はとても貴重なのです(同じことはPaul Latoにも言えます)。だまされたと思って飲んでみてください。

Date: 2014/0117 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Silicon Valley Bankのレポートによると、2014年はワイン業界にとってはいい年になりそうです(Wine sales growth to accelerate in fine wine: Report)。2年連続で下落していた高級ワイン市場がようやく上向きになり、2012年2013年の豊作と相まって、順調に売上が伸びそうです。

懸念材料としては、需要を引っ張ってきたベイビー・ブーマー世代からミレニアル世代に消費の中心が移りはじめていること。ミレニアル世代はベイビー・ブーマー世代とくらべてワインを飲まないため、需要が減っていく可能性が大です。
Date: 2014/0116 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Sonoma County Winegrape Commissionは1月15日、今後5年以内にソノマのすべてのブドウ畑とワイナリがサスティナブル(持続可能)の認証を受けるようにすると発表する見込みです(Sonoma County wine growers set goal of 100% sustainability - SFGate)。

これは、郡レベルでのコミットメントとしては初めてのもの。期間を決めたことと100%を目指すところがユニークです。100%という目標については、できる・できない、様々な意見が出ているようですが、個人的には何とかなるのではないかという気がしています。

ちなみにソノマにはブドウ畑が1800あり、そのうち85%は家族経営だとのこと。家族経営が多いことが、次世代に続くブドウ作りをすることにつながるのではないかと、しています。

なお、認証については、特にどれでないといけないというのはなさそうですが、California Sustainable Winegrowing Allianceという団体が、プログラムを作っており、それをベースにしていくつかのサードパーティが認証を行っています。畑では138、ワイナリでは103のチェック項目があり、そのうち必須とされる項目(畑では50、ワイナリでは32)で4段階の上から2番目以上の評価にならないといけないようです。
Date: 2014/0115 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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2013年10月のWine Advocate誌209号でロバート・パーカーが100点をつけたスポッツウッドのカベルネ・ソヴィニョン。2007年の99点を超えて、同ワイナリとしては初の100点です。

柳屋では税抜き1万円台。1人2本までとなっています。

スポッツウッドとかドミナスとか、古くから変わらずワインを作っているところが高い評価を受けるのは、いいですね。生産量数百ケースのワインで100点を取るのとはわけが違うと思います。


Date: 2014/0113 Category: グルメ
Posted by: Andy
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先日の「カレーが手間がかかると思っている人に試して欲しい『印度の味』」の記事はネタフルさんに取り上げてもらって、かなり話題になりました。

その記事では時短カレーを作るのにいいよ、ということを書きましたが、今日はその逆。ちょっと手間をかけるとさらに美味しいよ、という話です。
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元々我が家で印度の味を買い始めたのはドライカレー用のペーストとしてでした。野菜と肉をたっぷり使ったドライカレーは絶品(自社比)です。

みじん切りにする手間がかかる分、普通のカレーよりもちょっと面倒ですが、それだけの価値はあります。

レシピを貼っておきます。







Amazonではプライムに対応しています。「定期おトク便」を使うと1割引。
Date: 2014/0112 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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シャトー・イガイ・タカハのワイン、レベルは高いですが決して安くはないというのが以前の印象だったと思います。オーナー杉本さんの、もっとカジュアルにワインを楽しめるようにしたいという思いから、Brewer-Clifton/元DiatomのGreg Brewerと始めたプロジェクトがイガイ・タカハのCrossed Wingシリーズです(Greg Brewerの新プロジェクトは「蛸」!?、なんと普及価格のソヴィニョン・ブラン!)。

5月に発売したソヴィニョン・ブランは残り数十本という売れ行きですが、新たにピノ・ノワールを発売するにあたって、セットで販売しています。

ワイン2本に税金、送料含めて8148円のところが送料込みで6700円。Gregの作ったワインがこんな価格で手に入る機会はなかなかないと思います。

Date: 2014/0111 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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先日、DuMolの記事でカリフォルニアのシャルドネでWine Advocate誌98点以上取ったワイナリを紹介しました。MarcassinやPeter Michael、Kongsgaardといった「美味しいけどやっぱり高いよね」といったワインはさておき、異彩を放っているのはNeelyです。

これだけSanta Cruz Mountainsのワイナリだというのが1つ。もう1つは値段。98点を取った後も、米国ではワイナリ価格で40ドル台(市場では50ドル台)、日本でも安ければ5000円台で買えるのです。

ここのワイン、名前がどうしても紛らわしいのですが、シャルドネは単一畑がVarner、ブレンド物がNeely。ピノ・ノワールはその逆で単一畑がNeely、ブレンドがVarner。ついでに書いておくと、購入ブドウで作る安価なラインがFoxgloveで、これも値段からは考えられないくらい美味しいです。

シャルドネの味わいは、Santa Cruz Mountainsらしい酸がビシッと決まったもの。ピュアな果実味とのバランスが絶妙です。同じ地域のマウント・エデン(イーデン)やリッジのシャルドネが好きだったら、これも絶対に好きなはずです。

今のところブレンド物が特に高い評価ですが、単一畑のシャルドネだけでWine Advocat誌95点以上が12本もあり、はっきり言ってどれも高評価です。

カリフォルニアワインあとりえには全部入っていましたが、今はブレンド物はシャルドネもピノ・ノワールも売り切れ。残っているもので、ぜひお試しあれ。

Date: 2014/0110 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日「キスラー謎のオーナー変更とスティーブ・キスラーの新ワイナリ」という記事を書きました。その後Occidental Winesで検索してみても何もヒットせず、状況がわからないので、パーカーの掲示板で質問してみました。

すると、キスラーに電話して話をしてくれた人がおり、また、それを見たのかパーカー自身がTwitterで釈明らしきことを書いていました。

まず、パーカーの投稿によるとスティーブ・キスラーは今後もキスラーにおいて、単なるコンサルタントではなく、CEOを続けるとのこと。キスラーでの役割をステップダウンするわけではなさそうです。

また、キスラーに電話した人によると、Occidental Winesが独立したワイナリとして活動するというより、キスラーの中における1プロジェクト的な感じのようです。少なくとも、これらのワインを購入するためにはキスラーのメーリングリストに入っている必要があるとのこと。

何やら、泰山鳴動して鼠一匹という感じではありますが、キスラーファンの人はひとまずホッとしたのではないでしょうか。
Date: 2014/0109 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ロバート・パーカー率いるWine Advocate誌においてカリフォルニアのシャルドネで100点を取ったのは今のところMarcassinだけ。99点以上ではAubert、Brewer-Clifton、Kongsgaard、Morlet Familyの4ワイナリが加わります。

98点以上ではPeter Michael、Kistler、Neely、そして12月に発表されたばかりの210号でDuMolが加わりました。ここまでの8ワイナリがカリフォルニアのシャルドネのトップ中のトップ生産者といってもいいでしょう(このほかSine Qua Nonのデザートワインがありますがそれはまた別ということで)。

一時はカリフォルニアのシャルドネの代名詞的存在であったKistlerでさえ、1回(2003年のCuvee Cathleen)しか達成していない狭き門なのです。

さて、DuMolですが、これまでも95、96点といった高得点は当たり前のように連発していました。ロバート・パーカーも「好きなシャルドネでトップ6に入る」と公言しているほどです。それが今回、さらに突き抜けたのは初のエステート(自社畑)ワインでした。

Brewer-Cliftonが自社畑主義に転じるなど、このところシャルドネやピノ・ノワールのプロデューサーでは自社畑重視の動きが広がっていますが、自社畑の初ヴィンテージにして98点というのは、快挙としかいいようがありません。

で、まさにこのワインが柳屋に入っています。価格は税抜き9980円と、これだけ前置きした割には安い(笑)。98点シャルドネが6000円台で買えたNeely以来のお買い得でしょう。

470ケースと生産量は多くないし、元々日本への輸入割り当ては少しですから、早い者勝ちになりそうです。

Date: 2014/0108 Category: グルメ
Posted by: Andy
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[N] 【悲報】手間がかかるからカレーを食べる人が減っているらしい」という記事がネタフルに載っていました。

我が家ではむしろ時間がないときほどカレーです。帰宅してから30分、炊飯器でご飯を早炊きしている間に完成します。しかも市販のカレールーを使うよりもはるかに美味しいです。

その秘密がこれ。


マスコット社の「印度の味」というカレーペーストです。「印度の味」のサイトの説明によると1瓶に玉ねぎ2個やトマトなどの野菜、10種類以上の香辛料が入っているとのこと。化学調味料などは入っていません。いくつか種類がありますが、「中辛」が基本かつ無難でしょう。

基本のレシピは超簡単です。鍋にこのペーストを入れて分量の水を加えます。肉を加えて15分ほど煮込めばもう完成。

肉は鶏の手羽元を使うことが多いですが、もちろん豚肉や牛肉などでもOK。冷凍のミックスシーフードなど魚介類も合います。

有り合わせの野菜を加えてもいいです。我が家ではボリュームを出すために最初に玉ねぎを炒めてからペーストを加えることが多いです。ただ、煮込み時間が短いので、なかなか柔らかくならないものは避けた方がいいかもしれません。

で、なんといっても美味しいのですよ。家庭レベルの味じゃないのです。高級な洋食屋で食べるような味です。よく、カレーは1日寝かせた方が美味しくなるといいますが、このカレーに関しては、作った直後でもう味が完成しています。

ちょっと値段が張るのが難点ではありますが、味と手間を考えたら十分に元が取れると思います。ケンコーコムでは3つ以上買うと1980円を超えるので送料無料になります。

なお、中辛でも結構辛いので、小さなお子様にはバターチキンの方がいいかもしれません。


辛口もあります。これはまだ試したことがありません。


Amazonではプライムに対応しています。「定期おトク便」を使うと1割引。
Date: 2014/0107 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアワインあとりえにカレラのアリゴテが出ています。

カレラのワインは結構飲んでいる方だと思いますが、アリゴテだけは未経験です。ジェンセンの畑の中に2列、シャルドネの畑の中に4列。計330本のブドウの樹がアリゴテだとのこと。

あとりえによると日本への入荷はわずか96本とのことですが、そもそもカレラあたりの収量だとブドウの樹1本でせいぜいワイン2本くらいしか作られないのではないでしょうか。だとすると結構な分が日本に来ていることになります。

ともかくレアなものはレアです。

Date: 2014/0107 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ロバート・パーカー率いるWine Advocate誌がアメリカン・イクスプレスと組んでワールドツアーを開催することが発表されました(Robert Parker & American Express International to Host Inaugural Wine Advocate Grand World Tour in 2014 - Yahoo Finance)。

アジアと米国、欧州を回るというこのツアー、2月末から3月のアジア5都市分のスケジュールが公開されています。北京、上海、香港、クアラ・ルンプール、シンガポールでの開催とのことで、日本では行われません。

市場の伸びといったことを考えると日本が外れるのは仕方ないのでしょうが、ちょっとさびしいものです。
Date: 2014/0106 Category: グルメ
Posted by: Andy
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ワインとは何の関係もないグルメ系の紹介記事では、これが一番人気の干物セットです。20尾入って1999円(税抜き、送料別)。三浦半島の佐島で作られている干物です。さらに今年はシコイワシが入ったレトルトカレー(1食分)が付くそうです。

販売は21日まで。出荷は現在最短で14日となっているので注文時にはお気をつけてください。

Date: 2014/0105 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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「Zinfandelのゴッドファーザー」と呼ばれるRavenswoodのジョエル・ピーターソンがThe Drink Businessのインタビューに答えて、過去30年におけるジンファンデルのスタイルの変遷について語っています(Zin style moves back to balance)。

かつてジャグ・ワイン程度のクオリティのものしかなかったジンファンデルは、1970年代にフレンチ・オークを使ったアルコール度数12.5~14%のヨーロッパスタイルになっていきました。

1970年代末にはアマドール・カウンティなどからアルコール度数が16%を超えるようなワインが出てきましたが、その後RavenswoodやRidgeといった中庸のものに移って行きます。

しかし、1990年代なかばにTurley Wine Cellarsが登場し、樽を過剰に使い、アルコール度数が高く残糖もあるワインにロバート・パーカーが高得点を付けるようになります。

このような「フルーツ爆弾」的なワインは食事には合わせにくいものでした。

2009年以降、そういったスタイルからの変化が生じました。理由は2つ。1つは2010年2011年と涼しい年が続いて自然とアルコール度数が下がったこと、もう1つはジンファンデルは必ずしも甘くてアルコール度数が高いものでなくてもいいと考える新世代のワインメーカーが出てきたこと。

現在は、一部に根強いファンがいる濃いワインも残るものの、Turleyも含めてバランスの取れたスタイルのワインが増えているようです。

なお、これらにはジョエル・ピーターソンの私見的なところも多分にありそうです。例えば新世代のワインメーカーというのはジョエル・ピーターソンの息子であるBedrock Wineのモーガン・トウェイン・ピーターソンを意識しているのでしょう。

Ravenswoodのキャッチフレーズといえば「No Wimpy Wine」。軟弱なワインは作らないという宣言から、濃いワイン専門のように受け取られがちですが、意外とバランスを重視していることも分かりました。
Date: 2014/0104 Category: グルメ
Posted by: Andy
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Kaldiは店頭でもらえる甘いコーヒーが意外と好きなので、近くに行くとつい立ち寄ってしまいます。今日も駅前まで出たついでにふらふら入っていったところ、2日に売り出して整理券をもらわないと買えないという福袋が4つだけ置いてありました。

怪訝に思って見ていたところ、店員さんが「これ、昨日だけ販売していたのですが、キャンセルが出たのです」とのこと。その瞬間、周囲にいた人が取って瞬殺(笑)。うちも1つ購入できました。

Kaldi

こんな袋に入って2000円です。

Kaldi

中身はこれ。なんでも6000円~7000円相当だとか。フォションのアップルティとか久しぶりで嬉しいです。

初春からちょっとツキがあるかな?(おみくじは凶だったのだけど…)

Kaldiで売っているこのピノ・ノワールも気になります。今度買ってみよう。
Date: 2014/0103 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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【追記】続報を書きました

Wine Advocate誌の最新号(通巻210号)によると、キスラー(Kistler)の最大株主が創設者のSteve Kistlerから、Kosta Browne、Durell、Gap’s CrownなどのオーナーであるBill Priceに移ったようです。

Bill Priceがキスラーに出資したのは2008年のこと。今回の株式売却については「recently」としか記されていないので詳しいことは不明です。ただ、2008年の出資時点で「将来は持ち分を増やしたい」旨Bill Priceは語っていたため、既定の路線だったのかもしれません。

それを見越してなのか、Steve KistlerはOccidental Winesという新しいワイナリを設立しています。Wine Advocateにはデビューの2011年および、2012年の2ヴィンテージのレビュー(それぞれピノ・ノワール2種)が掲載されています。

ワインの名称はCuvee Catherine(キュベ・キャサリン)とCuvee Elizabeth(キュベ・エリザベス)。キスラーのピノ・ノワールと同じ名称です。2011年のヴィンテージについては、KistlerとOccidental Wines両方のレビューが掲載されていますが、Kistlerの方は昨年アントニオ・ガッローニによるものなので、今回Occidental Winesで掲載されたワインと全く同じなのか別のものなのかは分かりません。

ちなみに、今回の号でレビューが掲載されたKistlerのピノ・ノワールはCuvee NatalieとKistler Vineyardの2種のみ。順当に考えれば、Cuvee CatherineとCuvee ElizabethについてはOccidental Winesに移ったということでしょうか。

また、Occidental Winesでは基本的に自社畑のワインを作っていくもよう。近年顕著になった自社畑中心の動きと歩調を合わせているように思えます。Kistlerにおけるピノ・ノワールの作りも最近は天然酵母を使うなど変わってきているようで、しばらくはいろいろなことが起こりそうです。

なお、Steve KistlerはKistlerのコンサルタントも続けるとのことです。
Date: 2014/0102 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ショック!マルティネッリが輸入停止で半額セール」という記事を書いたのが昨年の3月のことでした。ソノマのRussian River Valleyを代表する生産者の1つであるMartinelliが輸入停止ということで、びっくりしたのですが、その後なんと輸入が復活したのだそうです。

輸入停止のときの4000円台という価格はさすがにありえませんが、税抜き5980円という価格はワイナリ価格の60ドルよりも安い値段。

生産量が多くなく、元々日本への輸入量も少ないワインなので、この機会にどうぞ。

Date: 2014/0101 Category: 健康
Posted by: Andy
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2013年は、個人的には波乱の多い年でした。初めての入院、初めてのギブス、初めてのフルマラソンなど、この歳にして初めて体験することがいろいろあり、家族も怪我などいろいろ。病院に行くことが多い1年でした。

今年・来年と子供の受験が続くこと、そろろそ職場が変わりそうなことなど、今年も大変そうな年ではありますが、ここでは1個人として自分がこれからやりたいことを書いておきたいと思います。

1.ソノマ本を電子書籍で出す。
  出す出すといいながら、遅れていますが、ちょっとずつ作業は進んでいます。
  Wine Advocate誌の最新号を受けたアップデートもしなきゃなあ。
  1月中を目標にしています。
2.リアル・イベントをやりたい。
  ソノマ本の出版イベントといった名目でもなんでもいいのですが、五十人くらいのパーティをやりたいです。
  高級なレストランで高級なワインを飲むのではなく、会費6000円とかのライトな感じで。
  すそ野を広げたいのです。
3.動画で何かやりたい。
  米国でWineLibrary TVが生まれてから早7年。今後の可能性はやっぱり動画にあると思っています。
  日本でも2013年にはYouTuberと呼ばれる動画を主としたブロガーが出てきて、動画への流れは直実に育っています。
  特にこれから20代など若い人を引きつけるには動画コンテンツは必要不可欠といってもいいでしょう。
  ワインの世界で何をどう見せていくのが効果的なのか、まだ分かりませんが、なんとかしたい分野です。
4.文章教育をやりたい。
  これはワインとは全然関係ない話。昨年は文章力について考えることが多くありました。
  そこで感じたのは、日本の教育で論理的な文章を書くための教育がすごく欠けていること。
  今すぐどうこうするというよりも、長期的な課題として何かやっていけたらと思っています。