昔の名前で出ています…といったイメージがあるのかもしれませんが、実はカリフォルニアのシャルドネ、ピノ・ノワールの中でも抜きん出て、と言っても過言ではないくらいコスト・パフォーマンスが高いのがオー・ボン・クリマです。ロバート・パーカーの好みからははずれていたためか、ワイン・アドヴォケイトでの評価はそれほどでもありませんが、現在のレビュアーとしてはトップと思われるアントニオ・ガッローニはかなり高い評価をしています。
2016年のピノ・ノワール「イザベル」、「ノックス・アレキサンダー」の2つのフラッグシップはどちらも96点の評価。ガッローニのオー・ボン・クリマの評価としてもこれまでの最高になりました。ノックス・アレキサンダーはまだ国内では2014までしか入っていない(ノックスの方が飲み頃が遅いので、これはうなづけます)ですが、イザベルは国内での価格が6000円前後(税込み)。米国での50ドル(税別)と比べても安いくらいの価格です。この価格でこれだけの高評価のピノ・ノワールはなかなか見つかりません。
シャルドネのフラッグシップ「ニュイ・ブランシェ」も2015年が95点。こちらは国内だとなんと4000円台で入手できます(米国では税別40ドル)。
ジム・クレンデネンのワインの作り自体は変わっていませんが、時代が彼に近づいてきているのだと思います。
2016年のピノ・ノワール「イザベル」、「ノックス・アレキサンダー」の2つのフラッグシップはどちらも96点の評価。ガッローニのオー・ボン・クリマの評価としてもこれまでの最高になりました。ノックス・アレキサンダーはまだ国内では2014までしか入っていない(ノックスの方が飲み頃が遅いので、これはうなづけます)ですが、イザベルは国内での価格が6000円前後(税込み)。米国での50ドル(税別)と比べても安いくらいの価格です。この価格でこれだけの高評価のピノ・ノワールはなかなか見つかりません。
シャルドネのフラッグシップ「ニュイ・ブランシェ」も2015年が95点。こちらは国内だとなんと4000円台で入手できます(米国では税別40ドル)。
ジム・クレンデネンのワインの作り自体は変わっていませんが、時代が彼に近づいてきているのだと思います。
2020年の生育シーズンが早くも始まりました(Growing Season Begins in Napa and Sonoma)。
ナパではオーク・ノールにあるトレフェッセンで芽吹きの報告がありました。ソノマではジョエル・ピーターソンがソノマ・ヴァレーのグレン・エレンで芽吹きを報告したほか、ドライ・クリーク・ヴァレーでもシャルドネの芽吹きが始まったとのことです。
若木ほど早く芽が出て、成熟した木の芽吹きはこれからになるようです。
例年より早い芽吹きですが、早く芽が出ると霜によってやられてしまう可能性が高まります。生産者にとっては心配の種も増えることになります。
ナパではオーク・ノールにあるトレフェッセンで芽吹きの報告がありました。ソノマではジョエル・ピーターソンがソノマ・ヴァレーのグレン・エレンで芽吹きを報告したほか、ドライ・クリーク・ヴァレーでもシャルドネの芽吹きが始まったとのことです。
若木ほど早く芽が出て、成熟した木の芽吹きはこれからになるようです。
例年より早い芽吹きですが、早く芽が出ると霜によってやられてしまう可能性が高まります。生産者にとっては心配の種も増えることになります。
ボルドーのシャトー・ポンテ・カネのオーナーであるテスロン夫妻がナパのワインを初めて出荷しました(Napa Valley reds: Bordeaux wine family launches new high-end bottle in Napa | Fortune)。かつて俳優のロビン・ウィリアムスが所有していた物件です。
シャトー・ポンテ・カネのオーナーが、ナパの旧ロビン・ウィリアムズ邸を購入
旧ロビン・ウィリアムズのワイナリー、ポンテ・カネ・オーナーが新しい名前を公開
ワイナリーの名前はPym-Rae。バイオダイナミックの認証を取り、灌漑なし、剪定もしないというユニークなぶどう作りをしています。
シャトー・ポンテ・カネのオーナーが、ナパの旧ロビン・ウィリアムズ邸を購入
旧ロビン・ウィリアムズのワイナリー、ポンテ・カネ・オーナーが新しい名前を公開
ワイナリーの名前はPym-Rae。バイオダイナミックの認証を取り、灌漑なし、剪定もしないというユニークなぶどう作りをしています。
プルミエ・ナパ・ヴァレー・オークションが開催され、落札総額は390万ドルと前年実績を上回りました(America’s Most Prestigious Wine Futures Auction Raises $3.9 Million)。
過去最高は2016年の500万ドル。以降17年は420万ドル、18年は410万ドル、19年は370万ドルと減少が続いていました。今年は開催直前にナパで新型コロナウイルスの発症が伝えられるといった逆風があったものの、前年を上回りました。
今回出展されたロットの大半は2018年のもの。バッドヴィンテージの少ないカリフォルニアの中でも、非常にコンディションの良かった年と言われています。その辺りも高落札額につながったのかもしれません。
プルミエ・ナパ・ヴァレーはオスピス・ド・ボーヌにインスパイアされて作られた業界向けのバレル・オークション。このオークションのために専用で作られたワインが出展されます。最低60本最高240本と量も決まっています。ワインが実際に出荷されるのは1年半後などとなります。
今回1本あたりの落札額が1番高かったのはラッド・エステート(Rudd Estate)。故レスリー・ラッドに捧げるワインで60本で12万ドル、1本あたり2000ドルで落札されました。
シェーファーも、昨年なくなった創設者のジョン・シェーファーを記念して、ジョンが最初に植えたブロックからのワインを出展。1本あたり1417ドルと2番めの高額でした。
意外と安価で落札されたワインもあります。今年初出展となった「ト・カロン・ヴィンヤード・カンパニー」はアンディ・エリクソンをワインメーカーとして、コンステレーションが満を持して投入するブランド。初リリースのワインは既にワイン・スペクテーターで97点など高い評価を得ていますが、今回のオークションでは1本あたり「たった」700ドルで落札されました。オークションの最後の方で参加者も疲れていたのではないかとのことです。
過去最高は2016年の500万ドル。以降17年は420万ドル、18年は410万ドル、19年は370万ドルと減少が続いていました。今年は開催直前にナパで新型コロナウイルスの発症が伝えられるといった逆風があったものの、前年を上回りました。
今回出展されたロットの大半は2018年のもの。バッドヴィンテージの少ないカリフォルニアの中でも、非常にコンディションの良かった年と言われています。その辺りも高落札額につながったのかもしれません。
プルミエ・ナパ・ヴァレーはオスピス・ド・ボーヌにインスパイアされて作られた業界向けのバレル・オークション。このオークションのために専用で作られたワインが出展されます。最低60本最高240本と量も決まっています。ワインが実際に出荷されるのは1年半後などとなります。
今回1本あたりの落札額が1番高かったのはラッド・エステート(Rudd Estate)。故レスリー・ラッドに捧げるワインで60本で12万ドル、1本あたり2000ドルで落札されました。
シェーファーも、昨年なくなった創設者のジョン・シェーファーを記念して、ジョンが最初に植えたブロックからのワインを出展。1本あたり1417ドルと2番めの高額でした。
意外と安価で落札されたワインもあります。今年初出展となった「ト・カロン・ヴィンヤード・カンパニー」はアンディ・エリクソンをワインメーカーとして、コンステレーションが満を持して投入するブランド。初リリースのワインは既にワイン・スペクテーターで97点など高い評価を得ていますが、今回のオークションでは1本あたり「たった」700ドルで落札されました。オークションの最後の方で参加者も疲れていたのではないかとのことです。
リッジ(Ridge)のブログに、フラッグシップのモンテベッロとエステート・カベルネ・ソーヴィニヨンの違いを説明した記事が載っていました(An Elegant Version of Monte Bello Made from Select Parcels - Ridge Vineyards)。
モンテベッロで使うワインの残りから作った「セカンドワイン」だと思われがちなエステートのカベルネですが、リッジはセカンドではなく2つの「ファースト」で、醸造開始から分けているのだとしています。エステートはエレガント版で、より早くから楽しめるのが特徴です。
かつては醸造したワインの中からいいものを選んでモンテベッロを作っていましたが、2002年に調べたところ、モンテベッロに使うブロックはほとんど毎年同じことが判明したため、最初から醸造も分けたのだそうです。
エステート用のブドウはモンテベッロよりも果汁の抽出などを穏やかにすることで、タンニンを少なく、より若いときから楽しめるようにしています。熟成感もより早くからでてくるようにしているとのこと。モンテベッロよりもメルローの比率を高めていることもアプローチのしやすさにつながっています。
メルローの区画の一部をカベルネ・ソーヴィニヨンに植え替えたことにより、カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が上がり、2008年からはカベルネ・ソーヴィニヨンの品種名を入れることになりました。エステートの表記も同時に加わっています。
2009年に新しいプレスの機械を入れて、より優しい抽出ができるようになりました。
醸造したはワインはロットごとにブラインド・テイスティングして、一部のものは落とします。また、年によってはモンテベッロの一部をエステートに回したりその逆もあります。
実際、モンテベッロは本領を発揮するのが早くても10年を過ぎてからですから、それまでに飲むのであればエステートの方が美味しく飲める可能性が高いです。
モンテベッロの畑は低いところで標高400メートルくらい、高いところは800メートルを超えます。実際には尾根沿いに点在する畑をまとめたものになります。標高や土壌のバリエーションなどで、ワインに複雑味が出ます。カリフォルニアの宝の一つと言っていいでしょう。
2016年はエステートのカベルネの中でも素晴らしい年です。
モンテベッロで使うワインの残りから作った「セカンドワイン」だと思われがちなエステートのカベルネですが、リッジはセカンドではなく2つの「ファースト」で、醸造開始から分けているのだとしています。エステートはエレガント版で、より早くから楽しめるのが特徴です。
かつては醸造したワインの中からいいものを選んでモンテベッロを作っていましたが、2002年に調べたところ、モンテベッロに使うブロックはほとんど毎年同じことが判明したため、最初から醸造も分けたのだそうです。
エステート用のブドウはモンテベッロよりも果汁の抽出などを穏やかにすることで、タンニンを少なく、より若いときから楽しめるようにしています。熟成感もより早くからでてくるようにしているとのこと。モンテベッロよりもメルローの比率を高めていることもアプローチのしやすさにつながっています。
メルローの区画の一部をカベルネ・ソーヴィニヨンに植え替えたことにより、カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が上がり、2008年からはカベルネ・ソーヴィニヨンの品種名を入れることになりました。エステートの表記も同時に加わっています。
2009年に新しいプレスの機械を入れて、より優しい抽出ができるようになりました。
醸造したはワインはロットごとにブラインド・テイスティングして、一部のものは落とします。また、年によってはモンテベッロの一部をエステートに回したりその逆もあります。
実際、モンテベッロは本領を発揮するのが早くても10年を過ぎてからですから、それまでに飲むのであればエステートの方が美味しく飲める可能性が高いです。
モンテベッロの畑は低いところで標高400メートルくらい、高いところは800メートルを超えます。実際には尾根沿いに点在する畑をまとめたものになります。標高や土壌のバリエーションなどで、ワインに複雑味が出ます。カリフォルニアの宝の一つと言っていいでしょう。
2016年はエステートのカベルネの中でも素晴らしい年です。
しあわせワイン倶楽部でロバート・モンダヴィのカーネロス・ピノ・ノワール2015が3000円台の特価で出ています。
モンダヴィでピノ・ノワールのイメージはあまりないかもしれませんが、ジェームズ・サックリングが92点を付けているとのことで、品質も十二分です。個人的にも、初めてはまったピノ・ノワールが実はモンダヴィでした。
格下のプライベート・セレクション(地域指定なしの購入ブドウ)でも2000円台しますから、カーネロスで3000円台はかなりお買い得です。
モンダヴィでピノ・ノワールのイメージはあまりないかもしれませんが、ジェームズ・サックリングが92点を付けているとのことで、品質も十二分です。個人的にも、初めてはまったピノ・ノワールが実はモンダヴィでした。
格下のプライベート・セレクション(地域指定なしの購入ブドウ)でも2000円台しますから、カーネロスで3000円台はかなりお買い得です。
ナパで「カリフォルニアワイン・グローバル・イクスポート・カンファレンス」と題した会議が開かれ、カリフォルニアワイン協会が2030年までに20億ドルの輸出を達成するという目標を発表しました(California Wine Exports May Exceed $2 billion in Value by 2030)。
2019年の輸出額は15億ドルであり、今後10年で3割以上の成長が必要となります。そのために、現在のマーケットでモメンタムを作ること、新しいマーケットに進出すること、輸出するワイナリーを増やすことが必要だとしています。
また、講演に参加したジャンシス・ロビンソンは、カリフォルニアのワイナリーは英語圏であることを生かして、英国などにどんどん出かけるべきだと主張。また、サスティナブルが今後の大きなキーワードだとしながらも、世界的に見ると「オーガニック」の方が受け入れられているとも言っています。カリフォルニアではオーガニックの認定を受けた畑はまだ2%であり、12%に達したニュージーランドなどからは遅れを取っています。
米国内のワイン消費が踊り場に差し掛かった今、今後の成長の可能性としては国内マーケットよりも海外に目を向けるべきというのは当然の論理でしょう。この春には輸出プログラムの詳細を発表するとのこと。日本向けのプロモーションも増えることを期待します。
2019年の輸出額は15億ドルであり、今後10年で3割以上の成長が必要となります。そのために、現在のマーケットでモメンタムを作ること、新しいマーケットに進出すること、輸出するワイナリーを増やすことが必要だとしています。
また、講演に参加したジャンシス・ロビンソンは、カリフォルニアのワイナリーは英語圏であることを生かして、英国などにどんどん出かけるべきだと主張。また、サスティナブルが今後の大きなキーワードだとしながらも、世界的に見ると「オーガニック」の方が受け入れられているとも言っています。カリフォルニアではオーガニックの認定を受けた畑はまだ2%であり、12%に達したニュージーランドなどからは遅れを取っています。
米国内のワイン消費が踊り場に差し掛かった今、今後の成長の可能性としては国内マーケットよりも海外に目を向けるべきというのは当然の論理でしょう。この春には輸出プログラムの詳細を発表するとのこと。日本向けのプロモーションも増えることを期待します。
マイグレーション(Migration)はダックホーン傘下のワイナリーで冷涼地域のピノ・ノワールとシャルドネを作っています。そのマイグレーションのフラッグシップのピノ・ノワールとシャルドネが現地価格よりも安くなっています。
畑はどちらもランニング・クリーク。ソノマのロシアン・リバー・ヴァレーにある自社畑です。
ピノ・ノワールもシャルドネもヴィンテージは2016年。ピノ・ノワールはワイナリー価格70ドルが税込み5830円とかなりのやすさです。シャルドネはワイナリー価格56ドルが5390円とこれも安くなっています。
畑はどちらもランニング・クリーク。ソノマのロシアン・リバー・ヴァレーにある自社畑です。
ピノ・ノワールもシャルドネもヴィンテージは2016年。ピノ・ノワールはワイナリー価格70ドルが税込み5830円とかなりのやすさです。シャルドネはワイナリー価格56ドルが5390円とこれも安くなっています。
「米国産ワイン、5年ぶりの安値に カリフォルニア州のブドウが供給過剰」という記事がCNNに出ていました。供給過剰の状況は「カリフォルニアワイン、供給過剰で2019年は収穫量減少」の記事でも書いていますが、2018年に大豊作になった結果、収穫されずにそのままになってしまった畑が少なからずあったとのことです。「カリフォルニアワイン、オーバーサプライでセントラル・ヴァレーではアーモンドに転換も」でもその状況は紹介しています。
2019年は25年ぶりに米国におけるワインの販売量が下がりました。グラフで分かるように、特に10ドル未満の安い価格帯のワインが減っています。
実はトータルの販売額は減っているというよりも横ばいなのですが、量では明らかに減っています。
これまで、米国のワイン消費を支えてきたのはベイビーブーマーと呼ばれる世代で、現在は50代後半から70代なかばになっています。ロバート・パーカーなどのワイン評論家の評価に敏感に反応するのもこの世代でした。ただ、この世代は引退の時期に入っており、これまでより所得も減ることが予想されています。加えて年齢的なこともあってこれからはワイン消費が減っていくだろうと考えられています。
代わってワイン消費の担い手になることが期待されているのが、ミレニアル世代ですが、この世代はあまりワインを飲んでいない。そこが今一番大きな問題になっています。
ワインを飲まないのには様々な理由があります。一つには金銭的な問題。
この世代は所得自体がこれまでほど伸びていないため、単価がワインには手を出しにくいという状態があります。
ただ、前述のように安いワインほど、落ち込みは大きいですから、価格だけの問題ではないと考えた方がいいと思います。
例えば健康志向。昨年来、アルコールの健康への悪影響が従来考えられていたよりも少ない量で起こるといった報道が繰り返されました。そのため、アルコールそのものを避ける動きも大きくなっているし、飲む場合にも度数の低いものを選ぶ傾向が増えているといいます。例えば、アルコール度数の低い「ハード・セルツァー」(日本の缶チューハイのようなもので、アルコール度数は低い)に流れているなどが浮かび上がっています。
ナチュラル志向というのもあります。ワインは基本的にナチュラルなものですが、マーケティング的にはそれを打ち出すのに失敗しているのではないかという意見もあるようです。
また、ミレニアル世代は「個」を大事にするため、スターバックスコーヒーなどのカスタマイズできるものに惹かれる傾向があります。ここも今のワインが弱い部分です。
カリフォルニアワインもこういった市場変化への対応がこれから先必要になってくるでしょう。2020年はその構造変化が始まる年として記憶されそうです。
2019年は25年ぶりに米国におけるワインの販売量が下がりました。グラフで分かるように、特に10ドル未満の安い価格帯のワインが減っています。
実はトータルの販売額は減っているというよりも横ばいなのですが、量では明らかに減っています。
これまで、米国のワイン消費を支えてきたのはベイビーブーマーと呼ばれる世代で、現在は50代後半から70代なかばになっています。ロバート・パーカーなどのワイン評論家の評価に敏感に反応するのもこの世代でした。ただ、この世代は引退の時期に入っており、これまでより所得も減ることが予想されています。加えて年齢的なこともあってこれからはワイン消費が減っていくだろうと考えられています。
代わってワイン消費の担い手になることが期待されているのが、ミレニアル世代ですが、この世代はあまりワインを飲んでいない。そこが今一番大きな問題になっています。
ワインを飲まないのには様々な理由があります。一つには金銭的な問題。
この世代は所得自体がこれまでほど伸びていないため、単価がワインには手を出しにくいという状態があります。
ただ、前述のように安いワインほど、落ち込みは大きいですから、価格だけの問題ではないと考えた方がいいと思います。
例えば健康志向。昨年来、アルコールの健康への悪影響が従来考えられていたよりも少ない量で起こるといった報道が繰り返されました。そのため、アルコールそのものを避ける動きも大きくなっているし、飲む場合にも度数の低いものを選ぶ傾向が増えているといいます。例えば、アルコール度数の低い「ハード・セルツァー」(日本の缶チューハイのようなもので、アルコール度数は低い)に流れているなどが浮かび上がっています。
ナチュラル志向というのもあります。ワインは基本的にナチュラルなものですが、マーケティング的にはそれを打ち出すのに失敗しているのではないかという意見もあるようです。
また、ミレニアル世代は「個」を大事にするため、スターバックスコーヒーなどのカスタマイズできるものに惹かれる傾向があります。ここも今のワインが弱い部分です。
カリフォルニアワインもこういった市場変化への対応がこれから先必要になってくるでしょう。2020年はその構造変化が始まる年として記憶されそうです。
2017年の大火事「タブズ・ファイアー」で燃えてしまったオブシディアン・ヴィンヤードの再生に、ドネラン・ワインズが挑んでいます。
焼けた畑の中から、生きている枝を探し出し、挿し木で増やして、改めて植えていくもようです。
オブシディアン・ヴィンヤードはシラーの畑。パーカー100点を取ったことがあり、カリフォルニアの中でも有数のパワフルでストラクチャーのあるシラーを生み出す畑でした。
再生に期待したいです。
Donelan WinesさんはTwitterを使っています 「We collected some of the vines from the 2017 wildfires at Obsidian Vineyard that potentially have life left in them. It
焼けた畑の中から、生きている枝を探し出し、挿し木で増やして、改めて植えていくもようです。
オブシディアン・ヴィンヤードはシラーの畑。パーカー100点を取ったことがあり、カリフォルニアの中でも有数のパワフルでストラクチャーのあるシラーを生み出す畑でした。
再生に期待したいです。
今回一番驚いたのが新入荷のこのワイナリー「フィールド・レコーディングス(Field Recordings)」。パソ・ロブレスにあるワイナリーです。アンドリュー・ジョーンズという人が苗木屋で働いていたときに、出会った畑から「ニュー・カリフォルニア」系のワインを作ります。このピノ・ノワール、3300円というかなり安い価格ですが、この価格帯には珍しい「薄旨」系。極めてエレガントに作っています。この価格帯でこの作りのカリピノは今まで見たことありません。
こちらは同じワイナリーのカベルネ・ソーヴィニヨン。こちらもお薦めです。
オーストラリアのモリードゥーカーのフラッグシップ・シラー「エンチャンティッド パス」と「カーニバル オブ ラブ」。享楽的な味わい。美味しいです。
ニュージーランドの自然派「スーパーナチュラル」のワイン。私は自然派信奉ではなく、むしろ自然派はやや苦手なくらいなのですが、ここのワインは美味しいです。自然派嫌いな人にもおすすめします。
ストルプマンが著名ソムリエ/プロデューサーのラジャ・パーと作るCombeのシュナン・ブラン。試飲のたびに魅力を増していくような気がします。リッチで繊細な味わい。
昨年大ヒットしたアルタ・マリア。希望小売価格は5000円ですが、現在は2000円台で販売されています。今でもこのコスパは最高といっていいでしょう。
アルタ マリア ヴィンヤード ピノ ノワール
これもコスパ最高なカベルネ・ソーヴィニヨン「サブミッション」
前回も紹介しましたが、大火のあった2017年に特別に作られたワイン。煙汚染されたブドウも含まれているとのことですが、ワインからは感じられませんでした。ナパのカベルネ・ソーヴィニヨンとしては極めてコスパ高いワインです。
ストルプマンのシラー2種はどちらも素晴らしい。3000円台のカリフォルニア・シラーとしては最高でしょう。特に左のパラ・マリアはマセラシオン・カルボニックで醸造しており、果実味がとてもいいワイン。お薦めです。
ストルプマンは親しみやすい系シラーなのに対し、メルヴィルのシラーはより本格派。スパイシーでローヌ的なシラーです。
「パーカー100点」も取っているナパのワイナリー「Bセラーズ」が保険会社を提訴しました(North Bay wineries taking insurers to court over denied smoke taint claims | Local News | napavalleyregister.com)。
2017年の大火のときに、Bセラーズが契約していたベクストファー・トカロンの畑のブドウが煙で汚染され(スモーク・テイント)、それを保険でカバーしようとしたところ、却下されたのがその理由です。
Bセラーズは煙汚染もカバーする保険契約に入っていたのですが、ベクストファー・トカロンは契約畑であり、煙で汚染されたのはBセラーズに納入される前であったと、保険会社は主張しています。
しかし、実際には畑との契約は、信義に基づくところが多く、汚染されたから今年は買わないといったものではありません。そこで今回の提訴になったということです。
裁判所はどう判断するのでしょうか。
2017年の大火のときに、Bセラーズが契約していたベクストファー・トカロンの畑のブドウが煙で汚染され(スモーク・テイント)、それを保険でカバーしようとしたところ、却下されたのがその理由です。
Bセラーズは煙汚染もカバーする保険契約に入っていたのですが、ベクストファー・トカロンは契約畑であり、煙で汚染されたのはBセラーズに納入される前であったと、保険会社は主張しています。
しかし、実際には畑との契約は、信義に基づくところが多く、汚染されたから今年は買わないといったものではありません。そこで今回の提訴になったということです。
裁判所はどう判断するのでしょうか。
ワイン・アドヴォケイト誌で100点のレイティングを得た通称「パーカー100点」のワインの本数で、ついにカリフォルニアがフランスを抜きました。2
月14日に公開された「USA, California: More Napa & Sonoma New Releases」でピーター・マイケルのシャルドネ「ポイント・ルージュ2017」とシェーファーの「ヒルサイド・セレクト2016」が100点となり、累計301本に到達。累計299本のフランスを上回りました。
近年は、ややインフレ気味とも言われておりますが、実際にヴィンテージごとの100点のワインの本数を調べると次のようになります。
カリフォルニアの場合、特に2012年から2016年までの、良いヴィンテージが続いた5年間に急増して追いついた様子がわかります。カリフォルニアの場合、2014年までは主にロバート・パーカーがレビューしており、2015年からは現編集長のリサ・ペロッティ・ブラウンが主にレビューしているので、ちょうどそのバトンタッチの頃に増えているようです。
カリフォルニアのカバーが広がっているためかとも思ったのですが、実際にレビューされている本数を見ると、フランスワインも大きく増えており、今でもフランスワインでレビューされている本数の方がカリフォルニアワインよりもずっと多いことがわかります。
なお、米国ワイン全体で見ると、ワシントン州で11本の100点ワインがありますから、もう少し前にフランスを抜いたことになります。
月14日に公開された「USA, California: More Napa & Sonoma New Releases」でピーター・マイケルのシャルドネ「ポイント・ルージュ2017」とシェーファーの「ヒルサイド・セレクト2016」が100点となり、累計301本に到達。累計299本のフランスを上回りました。
近年は、ややインフレ気味とも言われておりますが、実際にヴィンテージごとの100点のワインの本数を調べると次のようになります。
カリフォルニアの場合、特に2012年から2016年までの、良いヴィンテージが続いた5年間に急増して追いついた様子がわかります。カリフォルニアの場合、2014年までは主にロバート・パーカーがレビューしており、2015年からは現編集長のリサ・ペロッティ・ブラウンが主にレビューしているので、ちょうどそのバトンタッチの頃に増えているようです。
カリフォルニアのカバーが広がっているためかとも思ったのですが、実際にレビューされている本数を見ると、フランスワインも大きく増えており、今でもフランスワインでレビューされている本数の方がカリフォルニアワインよりもずっと多いことがわかります。
なお、米国ワイン全体で見ると、ワシントン州で11本の100点ワインがありますから、もう少し前にフランスを抜いたことになります。
コッポラ・ワイナリーが先日行われたアカデミー賞の表彰式で2つの新しいワインをお披露目しました(Coppola wines served at the Oscars | Lifestyles | napavalleyregister.com)。
新しいワインはロシアン・リバー・ヴァレーのリザーブ・シャルドネ2017とリザーブ・ピノ・ノワール2018。シャルドネはダットン・ランチのブドウ、ピノ・ノワールはキング・ヴィンヤードのブドウを使っています。
なお、上の写真はアカデミー賞用のボトルで、実際に販売するものとは異なります。
新しいワインはロシアン・リバー・ヴァレーのリザーブ・シャルドネ2017とリザーブ・ピノ・ノワール2018。シャルドネはダットン・ランチのブドウ、ピノ・ノワールはキング・ヴィンヤードのブドウを使っています。
なお、上の写真はアカデミー賞用のボトルで、実際に販売するものとは異なります。
カリフォルニアワインの「クラッシュ・レポート」と言われる収穫量や価格のデータが暫定公開されました。4月に正式版が公開される見込みです(USDA - National Agricultural Statistics Service - California - Grape Crush Reports)。
過去のレポート
2018年のカリフォルニアのワイン用ブドウ収穫量は過去最高
2017年の収穫量は2016年から微増
2年ぶりに400万トンを超えた2016年の収穫
2019年の収穫量は408万5772トンで2018年から9.3%減りました。2018年に記録的な収穫量だったカリフォルニアですが、その後低価格品を中心に供給過剰状態が続いており、2019年の減少はそれを反映した状態になりました。ブドウが作られたにも関わらず売り先がなく、そのまま収穫されずに取り残されてしまったために収穫量が減ったと考えられています。
ワイン・サーチャーの分析記事(California Grape Glut Starts to Bite | Wine-Searcher News & Features)によると、ナパは特に厳しく、白ワインで20.1、赤ワインで15.5%減少したとのこと。また、州全体では白ワインの減少は4.3%にとどまっており、赤ワインの12.8%よりだいぶ減りが少なくなっています。ワイン・サーチャーの記事では白ワインの収穫後、スポット・マーケットでブドウが全然売れない状況が判明して、赤ワイン用のブドウの摘み取りがされなかったのではないかとしています。
ブドウ価格を見ても2018よりは下がっているのがわかります。調整局面に入ったことが明らかです。
品種別に見るとシャルドネで15.6%と前年より少しシェアが下がりました。カベルネ・ソーヴィニヨンの2位も変わりません。
過去のレポート
2018年のカリフォルニアのワイン用ブドウ収穫量は過去最高
2017年の収穫量は2016年から微増
2年ぶりに400万トンを超えた2016年の収穫
2019年の収穫量は408万5772トンで2018年から9.3%減りました。2018年に記録的な収穫量だったカリフォルニアですが、その後低価格品を中心に供給過剰状態が続いており、2019年の減少はそれを反映した状態になりました。ブドウが作られたにも関わらず売り先がなく、そのまま収穫されずに取り残されてしまったために収穫量が減ったと考えられています。
ワイン・サーチャーの分析記事(California Grape Glut Starts to Bite | Wine-Searcher News & Features)によると、ナパは特に厳しく、白ワインで20.1、赤ワインで15.5%減少したとのこと。また、州全体では白ワインの減少は4.3%にとどまっており、赤ワインの12.8%よりだいぶ減りが少なくなっています。ワイン・サーチャーの記事では白ワインの収穫後、スポット・マーケットでブドウが全然売れない状況が判明して、赤ワイン用のブドウの摘み取りがされなかったのではないかとしています。
ブドウ価格を見ても2018よりは下がっているのがわかります。調整局面に入ったことが明らかです。
品種別に見るとシャルドネで15.6%と前年より少しシェアが下がりました。カベルネ・ソーヴィニヨンの2位も変わりません。
ナパ・ハイランズのリザーブ版の新ヴィンテージ2016が国内入荷しています。
前ヴィンテージは「あのナパ・ハイランズにリザーブ、限定500本のすごい中身」で紹介していますが、あっという間に売り切れてしまった記憶があります。
新しいヴィンテージは試飲していませんが、2016年はここ10年ほどでも2013年あたりと並んで有数の良ヴィンテージですから、期待はできるでしょう。
ちなみに先日の中川ワインの試飲会では逆にナパ・ハイランズの廉価版にあたる「ナパ・グレン」のシャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨンが出ていました。ナパ・ハイランズは4000円台後半ですが、こちらは3000円台と少し安くなります。カベルネ・ソーヴィニヨンも良かったですが、個人的にはシャルドネにかなり感心しました。果実味と酸のバランスがよく、樽も上手に利かせてあります。3000円台のシャルドネとしてはベストの一つだと思います。
前ヴィンテージは「あのナパ・ハイランズにリザーブ、限定500本のすごい中身」で紹介していますが、あっという間に売り切れてしまった記憶があります。
新しいヴィンテージは試飲していませんが、2016年はここ10年ほどでも2013年あたりと並んで有数の良ヴィンテージですから、期待はできるでしょう。
ちなみに先日の中川ワインの試飲会では逆にナパ・ハイランズの廉価版にあたる「ナパ・グレン」のシャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨンが出ていました。ナパ・ハイランズは4000円台後半ですが、こちらは3000円台と少し安くなります。カベルネ・ソーヴィニヨンも良かったですが、個人的にはシャルドネにかなり感心しました。果実味と酸のバランスがよく、樽も上手に利かせてあります。3000円台のシャルドネとしてはベストの一つだと思います。
ジェームズ・サックリングが98点を付けたトニー・ソーターのピノ・ノワールがしあわせワイン倶楽部と柳屋で特価セールになっています。
トニー・ソーターというとオールド・ファンには懐かしい名前ではないかと思います。スポッツウッドやダラ・ヴァレ、グレース・ファミリー、アラウホなどを手掛けたかつての「カルト請負」ワインメーカーの一人。ヘレン・ターリー、ハイジ・バレットと並ぶビッグ・ネームでしたが2000年代に入ってからは他のワイナリーの仕事はやめ、さらには自身のエチュードも売ってしまって、オレゴンで再出発。それがソーター・ヴィンヤーズです。
ミネラル・スプリングス・ランチ ピノ・ノワール2015はジェームズ・サックリングが98点をつけ2017年のトップ100ワインにも入ったワイン。ちなみに前ヴィンテージも98点で2016のトップ100入り。しかもピノ・ノワールでは一番上(全体では25位)だったそうです。
通常価格は1万3000円ほどですが、今回は約9000円(税込み)。ワイナリー価格の税別75ドルと遜色ないところです。
トニー・ソーターというとオールド・ファンには懐かしい名前ではないかと思います。スポッツウッドやダラ・ヴァレ、グレース・ファミリー、アラウホなどを手掛けたかつての「カルト請負」ワインメーカーの一人。ヘレン・ターリー、ハイジ・バレットと並ぶビッグ・ネームでしたが2000年代に入ってからは他のワイナリーの仕事はやめ、さらには自身のエチュードも売ってしまって、オレゴンで再出発。それがソーター・ヴィンヤーズです。
ミネラル・スプリングス・ランチ ピノ・ノワール2015はジェームズ・サックリングが98点をつけ2017年のトップ100ワインにも入ったワイン。ちなみに前ヴィンテージも98点で2016のトップ100入り。しかもピノ・ノワールでは一番上(全体では25位)だったそうです。
通常価格は1万3000円ほどですが、今回は約9000円(税込み)。ワイナリー価格の税別75ドルと遜色ないところです。
<コンステレーション・ブランズからガロへのブランド売却で、日本のインポーターが業務を停止することになり、昨年末からいろいろなワインが割安になっています。その一つとしてシミ(Simi)のメルロ(Merlot)が柳屋で安くなっています。
他店と比べると150円くらいの安さですが、それでも格安はありがたいし、そもそも今後は入手自体が難しくなるかもしれません。
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カベルネもまだあります。こちらの方が割安感は大きいかも。
他店と比べると150円くらいの安さですが、それでも格安はありがたいし、そもそも今後は入手自体が難しくなるかもしれません。
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カベルネもまだあります。こちらの方が割安感は大きいかも。
California Sustainable Winegrowing Alliance(CSWA)がカリフォルニアにおける2019年のサスティナブルなワイン造りの報告書を公開しています(CERTIFIED SUSTAINABLE Annual Report - 2019.pdf)。
2019年末までにサスティナブルな認証を受けたブドウ畑は2097、ワイナリーは149となりました。畑の数は前年から50%増と急激に増えています。一方でワイナリーの数は4.2%増とやや停滞気味です。
2017年から始まった「Certified Sustainable」のロゴを付けたワインも100万ケースに近づいているとのことですが、全体からするとまだまだ微々たるものです。
サスティナブルなブドウ作りはソノマやナパが主導して100%を目指したため、畑は随分進んだ感じがあります。「オーガニック」などと比べると規定も緩く、試みやすいところも受け入れられている理由の一つなのかと思います。一方でワイナリー側はまだ採用するモティベーションにあまりつながっていない感じもあり、マーケティング的に一層のテコ入れが必要な気もします。
2019年末までにサスティナブルな認証を受けたブドウ畑は2097、ワイナリーは149となりました。畑の数は前年から50%増と急激に増えています。一方でワイナリーの数は4.2%増とやや停滞気味です。
2017年から始まった「Certified Sustainable」のロゴを付けたワインも100万ケースに近づいているとのことですが、全体からするとまだまだ微々たるものです。
サスティナブルなブドウ作りはソノマやナパが主導して100%を目指したため、畑は随分進んだ感じがあります。「オーガニック」などと比べると規定も緩く、試みやすいところも受け入れられている理由の一つなのかと思います。一方でワイナリー側はまだ採用するモティベーションにあまりつながっていない感じもあり、マーケティング的に一層のテコ入れが必要な気もします。
麻薬探知犬ならぬTCA探知犬をチリの樽会社が訓練し、このほどナパでデモンストレーションをしました(Wine dogs sniff for trouble | Local News | napavalleyregister.com)。
(写真はNapa Valley Registerより)
この犬の持ち主はTNクーパレージという樽会社。チリに本社があり、ソノマにもオフィスを持っています。
セールスマネージャーのアレハンドロ・ファントーニによると、爆発物の探知犬を見て、TCAを探知できないかと考えたそう。相談してみたところ「訓練すれば何でも探知できるようになる」とのことで、訓練を始めたそうです。現在4匹が訓練完了、2匹の子犬を訓練中で、今回は訓練を終えた2匹がナパにやってきました。
ブショネ、あるいはコルク臭と言われるTCA汚染ですが、原因はコルクとは限りません。木と湿気のあるところであれば、どこでも発生する恐れがあり、樽もその一つです。実際、昨年にはオーパスワンが樽が10個TCAに汚染されていたとして、樽の会社を提訴するという事件もありました。
今回はパインリッジでデモを行い、あらかじめ隠してあったTCAに汚染された木材を見つけたとのこと。
今はまだチリにしか常駐していませんが、需要があればカリフォルニアにも常駐させる意向だそうです。
(写真はNapa Valley Registerより)
この犬の持ち主はTNクーパレージという樽会社。チリに本社があり、ソノマにもオフィスを持っています。
セールスマネージャーのアレハンドロ・ファントーニによると、爆発物の探知犬を見て、TCAを探知できないかと考えたそう。相談してみたところ「訓練すれば何でも探知できるようになる」とのことで、訓練を始めたそうです。現在4匹が訓練完了、2匹の子犬を訓練中で、今回は訓練を終えた2匹がナパにやってきました。
ブショネ、あるいはコルク臭と言われるTCA汚染ですが、原因はコルクとは限りません。木と湿気のあるところであれば、どこでも発生する恐れがあり、樽もその一つです。実際、昨年にはオーパスワンが樽が10個TCAに汚染されていたとして、樽の会社を提訴するという事件もありました。
今回はパインリッジでデモを行い、あらかじめ隠してあったTCAに汚染された木材を見つけたとのこと。
今はまだチリにしか常駐していませんが、需要があればカリフォルニアにも常駐させる意向だそうです。
2017年に「日本で飲もう最高のワイン」でフルボディのワインとしてベストワインを受賞したワインがしあわせワイン倶楽部に入荷しています。
マスートはメンドシーノをワイン産地として有名にした立役者といっていいフェッツァー家のワイナリー。フェッツァーブランドの売却後に立ち上げたものです。
イーグルピークという自社畑があり、この畑のためだけにAVAが認められています。
2013年のワインということでちょうど飲み頃になっていそうです。
マスートはメンドシーノをワイン産地として有名にした立役者といっていいフェッツァー家のワイナリー。フェッツァーブランドの売却後に立ち上げたものです。
イーグルピークという自社畑があり、この畑のためだけにAVAが認められています。
2013年のワインということでちょうど飲み頃になっていそうです。