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Date: 2020/0730 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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カリフォルニアワインあとりえで、チャールズ・ハインツのシャルドネとシラーが限定で半額になっています。税込みでも5000円台という、ちょっと目を疑う価格。別に出所が怪しいワインとかではなく、輸入元の協賛だそうです。とはいえ本数はごくわずかなようですので、お気をつけて。

チャールズ・ハインツといえば、ソノマ・コーストでも有名な銘醸畑。入手超困難なスパークリングワイン「ウルトラマリン」がチャールズ・ハインツ100%で作られており、デュモルのシャルドネ「イソベル」もチャールズ・ハインツ。リトライも単一畑のシャルドネを作っており、フリーマンのシャルドネ「涼風」でも使われています。

これらを見ても安くて7000円台で、1万円超えるものも珍しくありません。5000円台はやはり破格です。



Date: 2020/0729 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ソノマのヒールズバーグにあったワイナリー「ゴーディアン・ノット(Gordian Knot)」。ここが廃業するにあたって格安で仕入れたジンファンデルとアルバリーニョが国内再入荷しています。近年もジンファンデルがソノマ・マガジンのトップ100ワインに選ばれたり、SFクロニクル主催のコンペティションでジンファンデルとアルバリーニョがダブルゴールドに選出されるなど、実力的にも十分のワイナリーでした。

試飲してきました。

アルバリーニョはロシアン・リバー・ヴァレーのエリエオという畑のもの。ステンレスタンクを使った爽やかなスタイル。白い花の香りが豊かで白桃やオレンジピールの風味。酸がきれい。夏にぴったりのワインです。スクリューキャップを使用。

ジンファンデルは3種類。今回初入荷したのはロシアン・リバー・ヴァレーのウインベリー(Winberrie)ヴィンヤードの2012年。畑は1906年植樹で樹齢は100年を超えます(Historic Vineyard Society認証済み)。ジンファンデルでは珍しくスクリューキャップです。とても酸が豊かで冷涼感を感じるのがロシアン・リバー・ヴァレーらしいところ。レッドプラムなどの赤系の果実味、トーストやナッツなど熟成による風味もあります。冷涼感と熟成感を楽しみたい人にお薦め。

ドライ・クリーク・ヴァレーの「ザ・バズ」シートン(Seaton)ヴィンヤード2014は、3つの中で一番若い畑ですがそれでも樹齢70年。スモーキーで、鉛筆の芯、赤い果実やブラックベリーの風味。パワフルですが酸もかなりあるのでバランスが取れています。パワーと酸を楽しみたい人にお薦め。

アレキサンダー・ヴァレーのポーキーズ・パッチ(Porky's Patch)2014はプラムやドライフルーツ、ナッツの風味がありいかにもジンファンデルという味わい。ストレートにジンファンデルを楽しみたい人にお薦め。

ジンファンデルはそれぞれの地域らしさも現れており、この価格としては非常に美味しいです。
4本買っても1万円程度ですから、全部飲んでみるのをお薦めします。とりあえず夏向けにアルバリーニョをまとめ買いするのもいいでしょう。

リンク先はいずれも柳屋です。




Date: 2020/0728 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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日本経済新聞社が主催し、ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズなどが協力する初心者向けのナパワインのオンラインセミナーが9月18日、25日に開かれます。

募集ページはこちら
初歩から学ぶ ナパワイン講座
講座
この講座、ナパのワインが2本付く形だと税込み1万4500円ですが、無料での視聴も可能です。ワインの講座だけでなく料理とのペアリングについても解説されるようです。申込みの締切は9月8日。

ワインは「パーカー100点」も獲得したことがあるターンブル(Turnbull)のカベルネ・ソーヴィニヨンと、ディズニー家が作ったワイナリーシルヴァラード(Silverado)のソーヴィニヨン・ブラン。


こんなときだからこそ、ワインを飲んでセミナーに応募したいですね。
Date: 2020/0727 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアワイン協会がインスタグラムで行っているワインプレゼントのキャンペーンが第3弾になっています。

今回のワインはJ. ロアーのセブン・オークス・カベルネ・ソーヴィニヨン。パソ・ロブレスの人気ワイナリーであり、セブン・オークスのカベルネ・ソーヴィニヨンはとてもコスパの高いいいワインです。日本ではあまり見かけませんが、米国にいたときには定番で飲んでいたワインの一つです。懐かしい。

しかも今回はなんと10名まで当選ということで、当選確率はかなり上がっています。応募方法は下の投稿を開いて、@calwinejpをフォローし、投稿に「いいね」するだけです。新規のフォロワーだけが対象なので、ご注意を。



応募期限は8月2日いっぱいまでです。
Date: 2020/0725 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2019年4月に発表されたコンステレーション・ブランズからガロに30を超えるブランドが売却される件。実は未だに当局からの最終許可は下りておらず、宙ぶらりんな状態が続いています。

ワイン・スペクテーターに、この間何が起こったのか、売却されたブランドの一つであるレーヴェンズウッドの創設者のジョエル・ピーターソンに聞いた記事が載っています(Ravenswood in Limbo)。

ジョエル・ピーターソン。写真は来日時のもの

1976年に設立されたレーヴェンズウッドは、かつてはリッジ、ローゼンブラムと共にジンファンデルの3Rと呼ばれた名門。ただ1990年代に最初の投資家たちがコンステレーションに売却したことによって、かつての名声は消えてしまいました。ジョエル・ピーターソンもワイナリーには残っていましたが、ワイン作りの現場からは遠ざかっていました。

今回の売却発表後はFTCによる審査(ガロは米国最大、コンステレーションは3番目の大会社)があり、ワイナリーはそれに翻弄されます。

どちらの会社に聞いても「相手側に聞け」という返事しかなく、ジョエル・ピーターソンによると「辺獄にいるか、その手前の三途の川のほとりにずっと立たされている」状態だといいます。

ソノマにあるレーヴェンズウッドのテイスティングルームは早々に閉鎖になり、ジョエル・ピーターソンもワイナリーを後にしました。

2019年のワイン作りに関しては、いくつかの畑との複数年契約が残っていたため、醸造はしたようです。ただ、多くの契約は昨年で切れてしまったため、2020年については一層不明瞭な状況です。

ジョエル・ピーターソン自身は、自らの新ブランド「ワンス・アンド・フューチャー」で再びワイン作りに回帰し、かえって楽しそうではあります。
Date: 2020/0724 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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昨年、「チャールズ・スミスのエコバッグがかわいい」という記事で紹介したバッグ、この7月からのレジ袋有料化で手放せないものになっています。

このバッグ、チャールズ・スミスのワインのラベルデザインで、ちょっとおしゃれで人と差別化できます。
エコバッグ

さらに、軽くて容量もたっぷり。
エコバッグ2
ワインのボトルも軽く収まるくらいの大きさがあり、たいていの買い物はこれ一つで大丈夫そうです。

それだけじゃなくて、収納用の小袋がついているので、かばんの中に入れておいても邪魔になりません。
収納袋
たたむとこんなに小さいんです。

ワイン買ったらおまけにこのバッグが付いてくるところもあるので、見つけたら買いですよ!


Date: 2020/0722 Category: グルメ
Posted by: Andy
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昨日は土用の丑の日。とはいえ近年は保護の観点や、高すぎて食べられないといった事情で、うなぎから遠のいていましたが、今年は近所の寿司屋でテイクアウトしてみました。

せっかくなのでワインも開けました。うなぎのタレの甘さや、山椒のスパイシーさに合わせるのはジンファンデルとかシラーかなあと常々思っておりまして、ここはやはりジンファンデルで!

デコイ

うなぎはこちら。この巨大さで2000円程度は安いと思います。
うな重

あまりに大きいので、一部は子供の明日のお弁当用に取り分け、一部はひつまぶし風にして食べました。
ひつまぶし

うなぎは大きいですが、クドくなく美味しかったです。

デコイのジンファンデルはかなりエレガントで、うなぎにはもっとガツン系の方が良かったかも。でもどちからも美味しくいただきました。
Date: 2020/0721 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ベッドロックが作るスパークリングワインのブランド「アンダー・ザ・ワイヤー」。フランスの「グロワーズ・シャンパーニュ」のように単一畑、単一品種、単一ヴィンテージにこだわったスパークリングワインを作っています。

その多くはシャルドネまたはピノ・ノワールですが、なんと一つだけジンファンデルで作ったものがあります。畑は自社のベッドロック・ヴィンヤード。1850年代に植えられた畑で20数種の品種がありますが、その中でもジンファンデルだけを使ってスパークリングワインは作られています。酸が多く、糖分が少ないこの畑のジンファンデルはスパークリングワインにもぴったりだとのことです。

きわめてレアなこのワイン、先日カリフォルニアワインあとりえに入荷したものは速攻で売り切れていましたが、再入荷しています。

Date: 2020/0721 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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しあわせワイン倶楽部がナパのワインだけによる6本のワインセットを各種販売しています。一番高額なセットでも1万9734円(税込み、送料込み)。1本当たり2980円(税別)に抑えています。

ナパのワイン、どうしても高額なものが多いので、この価格でしかも納得のいく品質のものを選ぶというのは、ナパのワインを熟知していないとできないと思います。

今回のセット、私も飲んだことないワインがいくつかありましたが、飲んだことあるものはどれも「やっぱりこれは入れるよね」と納得できるものばかり。

個人的にお薦めは赤白3本ずつのセット。これからの夏にぴったりなジラードのソーヴィニヨン・ブランやコスパでは外せないカモミの赤白などが含まれています。

ぜひお試しを。



その他のセットはこちら

Date: 2020/0720 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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コングスガードの赤ワインのセカンド「キングス・ファーム」が初めて正規輸入されています。

もともと毎年作られるワインではなく、生産に余裕がある年だけごく少量作られ、メーリングリストだけで売られています。こんなレアワインが正規で入ってくるのもコロナの影響なのでしょうか。

コングスガードという名前(オーナーの名字です)は、古代の南ノルウェーの畑に繋がっているそうで、そこからこのワインの名前を付けたとのことです。




Date: 2020/0719 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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アルバリーニョはスペインではメジャーな白ワイン用品種ですが、カリフォルニアではまだマイナーです。シャルドネと比べたら生産量は100分の1にも満たないですが、ヴィオニエと比べたら5分の1程度。意外にあるといってもいいかもしれません。

味わい的には、白桃や白い花の風味などヴィオニエとちょっと似ていますが、酸は割としっかりしているので、天候に恵まれる半面、ときに酸が落ちやすいカリフォルニアにはヴィオニエよりも向いているかもしれません。

生産者で見るとなんと言ってもトップはコングスガード。ワインアドヴォケイトでは最高94点を取っており、価格的にもダントツです。世界でもトップクラスの評価を受けているアルバリーニョです。畑はナパのカーネロスにあるハドソンのようです。

ちょっと意外なところではナパのヘンドリーも作っています(未試飲)。

面白いのが先日紹介した、タコのラベルのスパークリングワイン「カーボニスト」。ラベルが示唆しているようにシーフードにも合うワインです。「ソムリンTV」というYouTubeチャンネルでは寿司の酢飯や醤油にも合うと言っていました。

あと、お薦めはコングスガードのGMが作る「ファーディナンド」というワイナリーのアルバリーニョ。これすごく美味しいし、値段も高くない。ボトルもちょっとオシャレです。毎年、試飲するのが楽しみなワインの一つです。畑はコングスガードとは違って、やや内陸部の山麓のものだそうです。

カリフォルニアのアルバリーニョ、トライしてみてください。






Date: 2020/0718 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Avaline
「メリーに首ったけ」などで知られる俳優のキャメロン・ディアス(現在は引退)が、ファッション会社「Who What Wear」のCEOであるキャサリン・パワーと組んで、新たなワインブランド「アヴァリン(Avaline)」を開始しました。

白とロゼがあり希望小売価格はどちらも24ドル。キーワードは「クリーン」で有機栽培のブドウを使い、加糖や着色、濃縮果汁などを使わないとしています。白はスペイン産でマカベオ、マルヴァジア、チャレロのブレンド、ロゼはプロヴァンス産でサンソー、グルナッシュなどをブレンドしています。これまでのワインは何が含まれているかユーザーにはわからなかったが、もっと「クリーン」なワインを提供するとディアスは主張しています。

……というところまでは「あー、健康オタクの女優が『自然派』のワインを作ったんだねえ」という話になりそうなのですが、あにはからんや。このワインにワインファンが憤慨しています。

というのは、上記の説明は誤っていないとしても、このワインには以下のものも使われています(これらはラベルには記されていませんが、サイトには書かれています)。
・二酸化硫黄
・ベントナイトクレイ
・えんどうタンパク
・酒石
・酵母
・酵母の栄養素

二酸化硫黄は酸化防止剤として、ほぼすべてのワインに使われています。350ppm以下が基準となっており、このワインでは100ppm以下としていますが、これは決して少ない水準ではないとヴィノグラフィのアルダーヤローは書いています。

ベントナイトクレイやえんどうタンパクは、ワインの濁りなどを取る清澄に使われていますが、自然派のみならず、高級ワインでは清澄をしないで作られているものも多く存在しています。

酒石は酒石酸カリウムがボトル内で結晶化するのを防ぐために低温にして析出してフィルターをかけるときに「種」として使われています。これも高級ワインや多くの自然派では使われない手法です。

酵母も同様。自然派でなくても天然酵母で醸造するところはたくさんあります。

これらの添加物は「悪」ではなく一般的な多くのワインで使われているものではあります。またフィルターなどで取り除かれるため、ワインの中にこれらが残っているわけでもありませんが、「クリーン」であると主張するワインで使っているのはどうなのかというのがワインマニアの意見です。
Date: 2020/0717 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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「 パソ注目のワイナリー『ダオ』、国内輸入始まる」という記事で紹介したダオのワインをいただきました。
ダオ
このシャルドネ2018年リザーブは今月ワイン・エンスージアストでトップ9シャルドネの一つに選ばれています。

飲んでみました。色はそれほど濃くありませんが、香りは濃厚。マンゴー、パイナップルのトロピカルフルーツにオレンジピール、梨。最近では珍しいほど、きちんと樽も効いています。酸は中程度。フルボディで、風味も余韻もしっかりしています。

クラシックなスタイルのシャルドネでとても美味しい。ナパのロンバウアーあたりが好きな人はこれも絶対好きだと思います。

購入はこちら
Date: 2020/0716 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ソノマのピノ・ノワールの名門として、2000年代のピノ・ノワール・ブームが始まるより前からソノマのロシアン・リバー・ヴァレーで秀逸なワインを作っていたデリンガー(Dehlinger、デリンジャーと書かれることも)がついに国内輸入開始しました。

2000年ころ、ロシアン・リバー・ヴァレーを代表するワイナリーといえば、ロキオリ、ウィリアムズ・セリエム、デリンガーの3つが必ず名前が上がるところでした。ロキオリ以外はワイナリー訪問も受け付けておらず、幻のイメージの強いところでした。特にデリンガーは輸出には興味ないと思われていたワイナリーであり、ここが輸入されることはないだろうと思っていたので、かなりの驚きであり、感無量でもあります。ワイナリーの世代交代や、もしかすると現在のコロナ禍におけるレストランビジネスの停滞などが影響しているのかもしれません。

今回輸入されたのは4種類。シャルドネのエステート2017、カベルネ・ソーヴィニヨン2014、ピノ・ノワールのゴールドリッジ2017、そしてフラッグシップのピノ・ノワール「アルタモント」2016です。ヴィナスでの評価はアルタモントが94点で、あとの3つは92点。ピノ・ノワールはロシアン・リバー・ヴァレーらしいリッチでちょっとダークなフルーツの風味があるようです。

Wassy's





柳屋




Date: 2020/0715 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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サンタ・ルシア・ハイランズのピゾーニやロアーなど秀逸なピノ・ノワールの輸入で知られるilovecalwineの試飲会に行ってきました。2月以来の試飲会です。もちろん3密は避けています。


まずは新輸入のスパークリングワイン「カーボニスト(Carboniste)」から。

カリフォルニアのスパークリングワインというと、以前はシャンパーニュ・ハウスの資本のものなどが中心で、作るワインも本場のシャンパーニュに近づこうとするものが中心でしたが、近年はいろいろと面白いものが登場しています。カーボニストもその一つ。一番左の「タコ」のラベルのものは、珍しいアルバリーニョのスパークリングワイン。アルコール度数11.5%、ガス圧3.5気圧と比較的ライトな作りです。青りんごなどの爽やかな風味。2019年のワインで2020年3月に澱引きしています。これは個性的で面白いワイン。人気出るでしょう。

次はブリュット2018。サンタ・クルーズ・マウンテンズとマリン郡、サンタ・リタ・ヒルズのブドウを利用。シャルドネとピノ・ノワール半々です。これも比較的ライトですが、軽くイースト香もあります。3本目はマリン郡のシャルドネとピノ・ノワールを半々使ったブリュット・ロゼ2018。いちごの風味や麦わらなど。ボディがしっかりしています。


次はルリ(LuLi)のシャルドネと、ルーシー(Lucy)のピノ・ノワールのロゼ。

シャルドネは酸がしっかりしており、メリハリの効いた味わい。ピノ・ノワールのロゼもロゼとしてはしっかりした味わい。赤系果実が美味しいです。



最後はピノ・ノワール2本。ルシアのゲイリーズのピノ・ノワールと、ピゾーニのピゾーニ。どちらもすばらしいワインです。ルシアのゲイリーズは非常に果実味豊かですが、骨格もしっかりしており、何よりも余韻が素晴らしい。若干ダークな果実味がゲイリーらしさ。
ピゾーニ、ピゾーニは最初のアタックから素晴らしい。近づくだけで香りが広がります。昔のイメージよりは少しライトになっていますがパワーもあり、美味しい。



Date: 2020/0714 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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サンタ・ルシア・ハイランズを代表する銘醸畑ピゾーニ(Pisoni)。先日、「ピゾーニのワイン、一番評価が高いのはどれ?」という記事を書きましたが、今度はピゾーニで一番安いのを調べてみました。

ソノマとサンタ・ルシア・ハイランズの著名な畑からの単一畑ピノ・ノワールにこだわる「キャピオー(Capiaux)」が最安。ショップにもよりますが最安では税込み8000円を切ります。

ピゾーニの兄弟畑であるゲイリーズ(Garys')でも最安。現行国内最新ヴィンテージの2015では、ピゾーニがヴィナスで93点、ゲイリーズが92点と高評価でした。

ワイン造りは4日から10日ほどの低温浸漬のあと、天然酵母で発酵、二酸化硫黄や酸の添加は行いません。発酵後の樽熟成では33~50%の新樽を使用しています。ノンフィルター、清澄もなしでボトル詰めしています。

骨格がしっかりして、果実味が前面に出た魅力的なスタイルがここの身上とヴィナスのアントニオ・ガッローニは書いています。



以下2本は柳屋


Date: 2020/0713 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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リトライのテッド・レモン、サンドラー/オーガスト・ウエストのエド・カーツマン、ブリュワー・クリフトンのグレッグ・ブリュワー、ハーシュ・ヴィンヤーズのジャスミン・ハーシュ、こんな豪華なメンバーのオンラインセミナーのシリーズが開かれます。
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主催はワインの通訳としても知られている山本香奈さんのショップ「イルドコリンヌ」。香奈さんが通訳を務め、ナビゲーターにはワイナートの特集を担当した立花峰夫さんが着きます。

申込方法はセミナーで試飲するワインを1本購入するだけ。単発での参加も、4回通しての参加も可能です。

<日時>
第1回: 8月8日(土) 13:00~14:30 「リトライ」 (ソノマコースト) 
ゲスト:テッド・レモン氏
ワイン:
*リトライ ピヴォットヴィンヤード 2017 ¥15840(税込) *先着12名様のみ
あるいは、
*リトライ サヴォイヴィンヤード (アンダーソンヴァレー) 2017  ¥14960(税込)
先着12名様以外、あるいは希望者はこちらのワイン。

第2回:9月12日(土)13:00~14:30 「サンドラー」(ロシアンリヴァーヴァレー ) 
ゲスト:エド・カーツマン氏 
ワイン:サンドラー ロシアンリヴァーヴァレー キュヴェ・マーシー 2016  ¥7700(税込)

第3回:10月17日(土) 13:00~14:30 「ブリューワー・クリフトン」(サンタ・バーバラ)
ゲスト:グレッグ・ブリューワー氏
ワイン:ブリューワー・クリフトン サンタリタ・ヒルズ 2015  ¥8800(税込)

第4回:11月14日(土)13:00~14:30 「ハーシュ・ヴィンヤーズ」 (ソノマコースト)
ゲスト:ジャスミン・ハーシュ女史
ワイン:ハーシュヴィンヤーズ サンアンドレアスフォルト 2016  ¥13200(税込)​

4回申し込みの場合は
【早くも完売】Aセット 12名様限定 4生産者×各1本=4本セット (リトライ ピヴォット ワイナート最高得点)
      +ワイナート最新号+山本香奈によるワインセミナー
 価格:47520円+送料 → 45000円(送料・クール代込)

Bセット 4生産者×各1本=4本セット (リトライ サヴォイ)
      +ワイナート最新号+山本香奈によるワインセミナー(8月2日(日)15:00~16:30)
 価格:46640円+送料 → 44200円(送料・クール代込)

詳しくはこちらから

申し込みフォームはこちらから
『偉大なカリフォルニアピノノワール生産者と繋がろう!!〜全4回シリーズ〜』参加申し込み
7月20日締め切りです。
Date: 2020/0712 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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サンタ・ルシア・ハイランズを代表する銘醸畑ピゾーニ(Pisoni)。ここのブドウを使うことを許されたワイナリーは約10。ピゾーニ自身がクオリティを認めたワイナリーにしかブドウを売りません。

選びぬかれたワイナリーの中でもどこが一番評価が高いか。ワイン・アドヴォケイトでここ10年を追ってみると、ピゾーニ自身が作るエステートのピノ・ノワール、そしてポール・ラトー(Paul Lato)の作るピノ・ノワール「ランスロット(Lancelot)」とシャルドネ「イースト・オブ・エデン(East of Eden)」が「3強」といえそうです。そこで、この3つのワインの評価をグラフにしてみました(96+など+のついた評価は丸めています)。
Chart

10ヴィンテージのうち、ピゾーニ・エステートが4回トップ、ポール・ラトーのランスロットが4回トップ、そしてポール・ラトーのイースト・オブ・エデンが4回トップと、なんとどれも同回数で並んでしまいました。ただ、細かくみると、実は2011年はランスロットが96+で、ピゾーニ・エステートの96をちょっと上回っており、ピゾーニ・エステートは3回トップとしたほうがいいのかもしれません。まあ、でもここは同率ということにしておきましょう。

この中でも直近5ヴィンテージを見ると、実はシャルドネのイースト・オブ・エデンが4回トップと、最近はこれが一番と言ってもよさそうです。

ポール・ラトーの高評価2017年のワインが国内入荷してきています。すぐに売り切れる可能性が高いのでお早めに。

柳屋です。



ココスです。


Date: 2020/0711 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ワインの価格サイト「ワイン・サーチャー」で2020年6月、キスラーの検索が時ならぬ急上昇をするという「事件」がありました(Kistler's Kind Wine Gesture Pays Off)。
Kistker
5月と6月を比べると、全体で約2倍、キスラーのハドソン・ヴィンヤード・シャルドネは10倍近い検索がありました。

通常、このような急上昇はワイン・アドヴォケイトで100点が付くなど、評論家が高い評価を付けたときなのですが、今回はそのような要因は見当たりませんでした。

キスラーはコロナ禍でレストランからのオーダーが減ったため、その分のワインを5月にセールにして販売しました。そして、その売上から10万ドルを3つの基金に寄付しました。どうやら、それが検索が増えた理由であると結論されています。



キスラーのピノ・ノワールでこの価格はレア


スティーブ・キスラーの新ワイナリー「オキシデンタル」のピノもこれは安いです。

Date: 2020/0710 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアワイン協会が、インスタグラムでワインをプレゼントするキャンペーンの第二弾をやっています。締切は7月19日で当選者は5人。結構確率は高いかも。

応募方法は同協会のインスタアカウントをフォローして、下の投稿に「いいね」するだけ。


プレゼントのワインは、ビリキーノのマルヴァジア・ビアンカ。マルヴァジアはイタリア系の香り高い品種ですが、カリフォルニアではレアです。ニューカリフォルニア系、自然派の生産者です。カリフォルニアワイン協会、なかなか攻めてるなあと思いました(笑)。


Date: 2020/0709 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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著名なワイン評論家のジェームズ・サックリングが、中国のワインとボルドーのワインをブラインドテイスティングして、中国が圧勝した話を公開しています(Another Great Showing for the Best Chinese Wines - JamesSuckling.com)。
Chinese Wine
このブラインドテイスティングは2020年7月2日に香港で開催されたもので、ボルドーのワインと中国のワインを6組のペアにして試飲し、好きな方を選ぶという方式を取っていました。結果は中国のワインが4勝、引き分けが2つと、ボルドーは一つも勝てませんでした。

審査員は16人いましたが、ジェームズ・サックリングを除くとワインのプロというわけではなかったようです。そのため、ワインの将来性といった面の評価よりも今飲んで美味しいかどうかが評価のポイントになったようだとジェームズ・サックリングは書いています。ボルドーは1級のシャトー・ラフィットや2級のシャトー・ピション・ロングヴィル・ラランド、シャトー・ピション・ロングヴィル・バロンなどが選ばれていましたが、ボトルの状態も必ずしも良いとは言えなかったとのこと。ただ、これで中国のワインが不当に高く評価されたわけではなく、より熟した味わいで審査員の心を捉えたようです。

最も人気が高かったワインは「2015 Ao Yun Shangri-la」。

以下のワインが試飲されたもの。
CHÂTEAU LAFITE ROTHSCHILD PAUILLAC 2015
AO YUN SHANGRI-LA 敖云云南香格里拉 2015
CHÂTEAU PICHON-LONGUEVILLE BARON PAUILLAC 2015
CHÂTEAU CANTENAC BROWN MARGAUX 2015
CHÂTEAU PHÉLAN SÉGUR ST.-ESTÈPHE 2015
KANAAN WINERY NINGXIA HELAN MOUNTAIN'S EAST FOOTHILL CRAZY FANG 迦南美地宁夏贺兰山东麓魔方红葡萄酒 2013
CHÂTEAU PICHON LONGUEVILLE LALANDE PAUILLAC 2013
JADE VINEYARD NINGXIA HELAN MOUNTAIN'S EAST FOOTHILL ARIA RESERVE 嘉地酒园咏叹调干红 2015
SILVER HEIGHTS NINGXIA HELAN MOUNTAIN'S EAST FOOTHILL EMMA'S RESERVE 银色高地宁夏贺兰山东麓爱玛私家收藏 2015
GRACE VINEYARD SHANXI CHAIRMAN'S RESERVE 怡园酒庄山西庄主珍藏 2013
CHÂTEAU LAFON-ROCHET ST.-ESTÈPHE 2013
HELAN QINGXUE VINEYARD NINGXIA HELAN MOUNTAIN'S EAST FOOTHILL JIABEILAN RESERVE 贺兰晴雪酒庄宁夏贺兰山东麓加贝兰珍藏版 2015
Date: 2020/0708 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパ郡は7月6日、7月9日から再び室内のレストランやテイスティングルーム、映画館、博物館などを閉鎖すると発表しました(Napa to again shut down dine-in restaurants, bars, indoor tasting rooms starting Thursday as coronavirus cases rise | Local News | napavalleyregister.com)。同日の新型コロナ新規感染者が60人に達っしたことによる措置です。閉鎖は最短でも7月31日まで続きます。また、パブやブリューパブは室内室外を問わず閉鎖となります。

7月1日のニューサム州知事の命令によると、人口10万人あたりの過去2週間の新規感染者が3日連続100を超えた郡はこれらの施設の閉鎖が義務付けられています。ナパは7月4日に139.4に達していました。

なお、ソノマも7月4日に94人と過去最多を記録しており、今後が危ぶまれています。

経済再開と感染抑制の両立、なかなか大変です。
Date: 2020/0707 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニア初の「パーカー100点」ピノ・ノワールを産んだワイナリー「ピーター・マイケル(Peter Michael)」が2018年の自社畑のピノ・ノワールを作らないと表明しています。
ニューズレター
ピーター・マイケルは、ほぼ自社畑のワインだけを作っていますが、唯一サンタ・ルシア・ハイランズのピゾーニのピノ・ノワールだけは購入を続けていて「ムーラン・ルージュ」として販売しています。結果的には2018年のピノ・ノワールはこのムーラン・ルージュだけになりました。

ヴィナスのレビューによると、自社畑のワインをあきらめた理由は「スモーク・テイント」、煙による汚染です。2017年はソノマやナパなどで最大死者を出した大規模な山火事があり、2019年もソノマのアレキサンダー・ヴァレーで起こった大規模山火事で、大規模な避難命令と停電がありましたが、2018年は大きな火事はソノマ近辺では起こっていません。ただ、山火事自体はカリフォルニアだけで毎年6000件以上も発生していますから、たまたまピーター・マイケルの畑の近くで、そういった小規模な山火事があったのではないかと思います。

なお、2018年のムーラン・ルージュのレイティングはヴィナスで95点。過去最高となっています。個人的にはもはやピーター・マイケルがピゾーニのワインを作り続ける理由はないのではないかと思っていましたが、意外なところで役に立つことになりました。
Date: 2020/0706 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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コンステレーション・ブランズからガロへのブランド移行で国内輸入が終わったフランシスカン。店頭在庫もそろそろ底をついているようです。楽天では「かわばた酒店」で上位版のマニフィカ(マグニフィカ)がわずかに残っているだけ。

マニフィカは200を超えるロットから選んでブレンドしたワイン。カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が一番高いですが、「メリタージュ」の元祖の一つであり、ボルドー系の品種が必ず複数使われています。

ワイナリー価格56ドルに対して税込み6600円と、価格もほとんど現地と変わらないレベルです。

Date: 2020/0705 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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パーカー
ロバート・パーカーが英デカンター誌が選ぶ37回目の名誉の殿堂に選出されました。ライバルでもある他誌の人間を選ぶのはこれが初めて。パーカーが引退し、ワイン・アドヴォケイトの資本もミシュランに移動したことから、選出対象となったようです。

選出の記事「Robert M. Parker Jr extended interview: Decanter Hall of Fame 2020 - Decanter」ではパーカーの功罪についても述べています。パーカーがワインのレイティングを始めた最初ではなく、既にそれまでに20段階などの評価は行われていました。彼の最大の功績は「100点」というレイティングを行ったところにあります。それまでの評価が「減点法」で行われていたのに対し、「加点」による評価を行ったのも画期的でした。

失敗に関してはブルゴーニュの評価のことを挙げています。パーカー自身、酸の強いワインは好きでないと認めており、ピノ・ノワールについては、酸の少ないヴィンテージが好みでしたが、そうでないヴィンテージでも長熟のものがあり、そういったものを認めることはできていなかったとしています。

私はパーカー、かなり強く認めている方だと思います。完璧でないのは人間として仕方ないところではありますが、彼のおかげで発掘されたワインがこれまでどれだけあったことか。また、メディアとしての一貫性も強くあり、レビュアーが代わっても、それほど評価のぶれは出ていないように思います。

レビュアー個人としては、現在の編集長のリサ・ペロッティ・ブラウンよりも、元ワイン・アドヴォケイトでヴィナスを創設したアントニオ・ガッローニの方が上かと思いますが、ヴィナスはガッローニとステファン・タンザーの点の違いが大きいため、同じ生産者のワインを時系列で見たときに、レビュアーを固定しないとわけがわからないことになってしまいます。

ちょっと話がずれてしまいました。

記事では引退の理由についても述べられていますが、近年体が悪く空港での移動などの負担が大きすぎることが挙げられていました。

まだ70歳そこそこの年齢なので、ちょっと心配ですが、これからも長生きしていただきたいと思います。
Date: 2020/0704 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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The alcoholic in me is in tears! from r/ThatLookedExpensive

拾い物ですが、ワインラバーとしては「うわあ」と思ってしまう映像です。それにしてもすごいワインセラーですね。これほどのセラー持っている人だからこれくらいなんでもないのかもしれませんが…

ちなみに、一般的な冷蔵庫型のワインセラーでも、大地震でドアが開いて中身が落ちたという話を聞いたことがあります。それを聞いてセラーの鍵はかならずかけるようにしています。
Date: 2020/0703 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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パソ・ロブレスの「アデレーダ」地区にある注目のワイナリー「ダオ(Daou)」のワインを、新橋のワインバー「ワイン蔵tokyo」が輸入開始しました。ワイン蔵としても、初めて輸入するワインとなります。

ワイン蔵のページはこちら(Daou Vineyards)

ダオの注目が一躍高まったのは、2020年2月にワイン・アドヴォケイトのエディター、エリン・ブルックスが「ダオ・ヴィンヤード・アンド・ワイナリーにおける完璧の追求」と題した記事を掲載したときでした。

別ブランドのパトリモニー(Patrimony)では最高98点、ダオでは最高97点、しかも30本のレビュー中18本が95点以上という高得点のオンパレードでした。栽培から醸造にいたるまで、あらゆる細部に完璧なこだわりを持って作っていることから、完璧の追求とタイトルに入れるまでになっています。

ダオの畑は標高2200フィートという高いところにあり、カベルネ・ソーヴィニヨンが中心となっています。ボルドーのサンテミリオンにもある粘土石灰岩という土壌が、このあたりにはあります。

ワイン蔵ではフラッグシップの「ソウルオブライオン」など5種類のワインを輸入販売します。
Date: 2020/0701 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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英国で紙製のワイン・ボトルがデビューしました(Paper wine bottle launched: What is the Frugal bottle like? - Decanter)。フルガルパック(Frugalpac)という英国の会社が開発したもので、イタリアのカンティーナ・ゴッチア(Cantina Goccia)というワイナリーが採用しています。

cantina goccia

技術的に見ると、バッグインザボックスと呼ばれる箱入りのワインに似ています。外側は再生紙でできていて、内側はプラスチックのライナーになっています。

メーカーによると重さは83グラムでガラス製ボトルの5分の1程度。プラスチックのライナーは15グラムでペットボトルの64グラムと比べて77パーセントも少ないそうです。内側と外側は簡単に分離できるので、再生に回すのも容易です。

これによって、炭素の消費量に換算するカーボン・フットプリントはガラスボトルの6分の1、ペットボトルの3分の1程度とのこと。

実際に試してみたデカンター誌の編集によると、欠点は中身が見えないことで、どれだけワインが残っているか、簡単にはわからないそうです。